ラプターズはトレードへ動くのか

◎ビハインドの覆し方

グリズリーズに20点差をつけられたラプターズは、そこから打開策を見つけられませんでした。なんせ基本的に1on1ベースなので、異なる戦術で攻略するにもパターンがなかった。他に1on1する選手いないもん。速攻しかなかったぞ。

以前のラプターズは1人3役のラウリーが状況に応じてPGしたり、シューターしたり、ドライブ役になったりと変幻自在だったうえ、滅多打ちするノーマン・パウエルや、ドライブに優れたテレンス・デイビスなどの使い分けがありました。ガソルとイバカも特徴が異なるから使い分けされ、ブシェイにしてしまうこともあったね。

それに対して、今のラプターズはベンチにオプション担当がいません。
・・・いや、正しくはオプションは揃っているけど、有効活用するインテリジェンスがありません。

OPJやフアンチョ、アチュワにヤング、ブシェイにバーチと同じポジションでも特徴が異なる選手を揃えているし、バントンとフリンのようにプレーメイクが全く違うPGもいます。ところが、インテリジェンスが足りないというか、常にエース達のアタック中心に組み立ててしまうので、違いがあるのかないのか、試合を見ていても何も感じなくなっています。

アヌノビーの欠場時、明らかに個人技突破役が足りていませんでした。だったら別の武器を使えばいいのですが、どうもそういう匂いがしない。

そして極めて皮肉なことに、どうしようもなくなったグリズリーズ戦は、4Qになるとビックリ仰天、フリン、トレント、ドゥティン(誰だよ)の3ガードで急に反撃しました。グリズリーズのセカンドユニット問題もあったのですが、それにしてもビッグラインナップばかりしていたのが3ガードで反撃するのかよ。破れかぶれにしか見えませんでしたが、予想外の反撃でした。

また、全体がスピードアップした中でバーンズが運動量の強みをみせ、4Qだけで4つのオフェンスリバウンドで暴れました。通常のラインナップよりも輝いてしまったのは、バーンズの強みがガムシャラさにあることを示してもいます。バーンズのためにインテリジェンスを捨てた気がするけど、捨てすぎたぜ。

ディフェンスについてはシアカムを真ん中に置いた3-2ゾーンなど工夫もありましたが、どうやって得点を奪うか考えた時に、オプションが少なすぎます。急な3ガードでも何かが起きたように、様々な策を用意しておく方が勝率があがってきそうです。

何よりニック・ナースはずっとそうしてきたじゃないか。意味わからない策を繰り出して成立させてしまう天才HCですが、ビッグラインナップになってからはやることがないように見えます。

ビッグラインナップが悪いとは思いませんが、結果的に自分で自分の首を絞めているように見えてきたグリズリーズ戦でした。特殊な戦術を導入し、特殊だからこそ出来ることでアドバンテージを作っているのは見事ですが、特殊な事しか出来ないチームになってしまった。それじゃあ本末転倒だよね。

ということでトレードに動いた方が良いラプターズ。このままでいくと「何が改善するのかが全く見えない」状態です。もちろん、この特殊性で勝つ試合もあるでしょうし、バーンズが伸びれば勝率も上がります。でも、所詮はこの形の中におさまるので限界も近い。

だったらトレードしようよ。大きく考え方を変えて、HCが様々な策を打ち出し、それをコートで表現できる選手を増やそうよ。

トレードを考える ⇒ 

ラプターズはトレードへ動くのか” への2件のフィードバック

  1. テレンス・ロス+フルツとのトレードは面白そうです。今のバンブリートの使われ方だと、フルツの方がズレを作れる分良さげな印象があります。
    そして、トロントファンとしてはロスにはぜひラプターズに戻ってきてほしいですね…かつては「未来のラプターズのエースになるかも?」と思っていた選手だったので(くだらないファン心理で恐縮ですが)

    1. ロスもオフにFAなので、戻ってくる可能性もありますね。
      なんだかんだと、後任のパウエルいなくなってから欲しくなってきました。
      いまだに点が取れるの凄いんですよね。

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