マブスvsロケッツ

2021/10/26

今日はちょっとお気楽な試合です。サンダーに勝ったロケッツはほっと一息ついているはず。思い切ってやってもらいましょう。マブスは普通に勝ちましょう。

◎ツービッグの価値は何だ?

ロケッツはウッドとタイスを並べるツービッグ。シェングンもベンチから出てくるので、ほぼツービッグだね。たまにマーティンになるくらい。あいつ小さいけどハートがビッグマン。大きいけどハートはシューターのポルジンギスの対極にいる感じだ。

プルアップ3P連発で始まるロケッツオフェンス。それは相手を抜ける感覚がないからにみえるよ。そしてやっとドライブしたらフィニースミスにブロックされたジェイレン・グリーン。スピード差を使えるウッドやフィジカルで押し込むテイトの方がドライブするよね。

ウッドが積極的なことはOKさ。ただ、KPJとグリーンがプルアップ3Pうって、インサイド陣がドライブしているって、ツービッグの意味があまりないような。KPJとウッドのピック&ロールはよかったんだけど、タイスまで起用している割にはスクリーン使ったオフェンスがすくないし、かといって「ドライブからのインサイド合わせ」もないんだよね。

うん、あれだ。ちょっと昨シーズンのペリカンズっぽいぜ。ウッドがザイオンで、タイスがアダムス。で、ブレッドソーとロンゾは3P打っているばかり。なんて思ったらタイスが3P打つからアダムスとはかなり違うか。いずれにしても、プレーエリアが決まりすぎ、パターンが似たり寄ったりになっているので、マブスはセンター陣がやられない限りは守れます。やられているから守れていないけどさ。

ってことで、マリヤノビッチ登場。「どうせスピードについて行けないなら、高さで勝とう」作戦に見えます。キッドはマリヤノビッチを使わないのかと思ったけど、1Qから出すって事はオプションにする気はマンマンだな。しかも、そこでシェングンに交代してしまったので、一気にインサイド負けするロケッツ。

ここにオーガスティンとゴードンにガードコンビが変わると、途端に全体が動き出します。動き回るゴードン、スクリーン&パスアウトのシェングン、そして簡単にはパスを出さないオーガスティンで、これまでのようなわかりやすいオフェンスにはならず。でも、シェングンがワイドオープン3P外すし、ゴール下をドンチッチに豪快ブロックされたので、内容は良いけど弱くもなりました。難しいな。

タイムアウトを挟み、やられ続けていたマリヤノビッチへのパスをカットしたシェングン。ここは経験を積むしかないし、こうやってボールを持たれる前に止める方法を見つけていく事だよね。そのシェングンのキックアウトからハウスが3P、ウッドも3Pで続いてロケッツはリードを得ます。あらビックリ。なお、ウッドがボールを持ったのは久しぶりだったので、オーガスティンが効いている。打ちすぎるチームメイトにパスをださないことが効いているんだけどさ

しかし、マブスもクリバーの3Pで反撃。ブロンソンがブザービーターレイアップを放つと、これをリバウンドに来たヌワバがテンディング・・・しそうになったのを後ろからポルジンギスがテンディング。何してんだよ。1Qはロケッツが31-27でリードします。

◎同じことしていたら

マブスで注目点がいくつかありますが、まず見てみたいのが2つ

①ポルジンギスの使い方
②ディフェンス&トランジションを重視しているのか

特に②はプレシーズンから強く感じていた部分ですが、ロケッツオフェンスとの兼ね合いなのか、特にこれと言って出てこないまま時間が過ぎていきます。単に開幕直後でディフェンス意欲が高かっただけだったのか。一応、新たに加わったブルロックがトランジション3Pを積極的に打ったので、狙いといえば狙いだな。でも、これがハーダウェイだと昨シーズンまでも打っていたからなぁ。

ただ、2Qになってペースは早くなっています。ジョシュ・グリーンも出ていて、シューター系統が増えたし、起用する選手も増えた。ディフェンスはゆるい。

これを延々と続けていると、シュート力の差でマブスが逆転します。そりゃそうだ。ワイドオープンを外す若きロケッツ。マブス側にしても「それでいいのか?」って気がしてきますが、当然の追い上げでもあります。嫌らしかったのは逆転のシュートはポストアップから押し込むドンチッチだったこと。そこは堅実さ。

そんなわけで眠くなってきます。マブスが退屈というか、同じ流れの戦いを強いて、当然のようにリードするんだもん。ずっと続けていればシュート力の高いチームが勝つよね。ロケッツ側が打開しないといけないんだけど、ジェイレン・グリーンがドライブしたらドンチッチが再び止めたしさ。

ところがマブスも爆発しないから突き放すことが出来ません。ドンチッチはパスの起点が多く、自分で行くのを控えていますが、それでも周囲の足が止まり始めると、単発のパスになってしまい、スティールから速攻に繋げたロケッツが再逆転して前半が終わります。

ポルジンギスの事を書けなかったな。ドンチッチがパサーに徹している感じなので、必然的にチームメイトのシュートチャンスは増えました。その中にポルジンギスも混ざっており、もちろん以前よりも活躍の機会は増えています。開幕戦は3P中心だった気がしますが、本日はカッティングも増えたので、やっていることは悪くないよ。

ただ悪くはないけど、普通のウインガーに近かったのも事実。飛び込んでくると圧倒的な高さなので止めきれないから、インサイドフィニッシュの強いウインガーってことになります。ある意味で標準的な役割を埋め込んできたわけだ。ここにミドル系統が確実に決まるなら脅威になりますが、前半はそこまでではなかったよ。

◎エースの仕事

それにしてもドンチッチは本当にパサーに徹している感じだね。ボールを持ったドンチッチとは違うサイドでパウエルとハーダウェイがスクリーンから抜けるプレーを増やし、ドンチッチにマークが緩くなると自分で行くフリからポルジンギスにパスを渡しています。そんなプレーを3~5回くらいやってから自分でアタック。

パサータイプの少ないマブスにとって、厳しい形にも見えますが、これをドンチッチ1枚だけで完成させるなら怖いわな。普通は1枚パサーがいたくらいじゃ崩すことは出来ず、PGとエースだったり、最近はインサイドのプレーメイカー役と共に崩すわけですが、ドンチッチ1人で差を作ろうとしている。なので、余計に「パサー徹底」にもみえる。

そんな感じで一生懸命に構築しようとしている中で、ハーダウェイが突破力とアウトサイドでフィニッシュしていきます。純粋に得点力がある。一方でロケッツ側がオフェンスにならず、スクリーンに行ってはオフェンスファール。マズいと思ったのかゴードンを早々に戻しますが、テイトが5ファールになるなどトラブルだらけ。

ポルジンギスの3Pで点差が二桁になります。でも、一気に行けなかったらウッドのカウンターとゴードンのディープ3Pで簡単に取り返されちゃった。マブスも不安定なので、まだまだ構築中な匂いがするね。まぁドンチッチがアタックしまくってても似たようなもんか。

でも追い上げられてからドンチッチ中心に切り替わります。今度はハンドラーアタックじゃなくてポストアップ系が増えるので、オフェンスに変化もつくし、単純にフィジカルのミスマッチ利用だし。バランスは良いぜ。ただパウエル以外の周囲は足を止めてしまうぜ。

ゴードンの3Pにハーダウェイが3Pで返す。それにしてもロケッツはグリーンが目立たないね。ゴードンが3P決めているのはいいけど、いわゆる「ハーデンの代役」的なプレーは変わっていないから、チームとしての絡み方はよくわからんぞ。もっとグリーン主導のオフェンスでもいいのにな。

ドンチッチに頼るのを辞めたマブス
グリーンを頼らなすぎのロケッツ

エースを個人として伸ばすなら後者で、勝つためには前者なんだよね。そして、この時間はマブスもドンチッチに頼ることでリードを得ていく作戦。オプションが多いのは良いことだ。

ゴードンが1人で頑張っていくロケッツ。見事な読みでスティールしたゴードンだけど、そのボールをクソパスにするウッド。しかもウッドのドライブがモーゼスにスティールされると、戻るのをサボったからモーゼスのダンクでフィニッシュ。うーん、ウッドを中心に置くのは厳しく見えるよなー。

そんなわけでグリーンもウッドも、どうやって生かしたいのかよくわからなかったロケッツ。唯一、この形でなにも問題がないゴードンだけが活躍していたな。一方でドンチッチに「ガマン」をさせることでチームメイトを生かそうとしていたマブス。最後はニリキナも出てきたけど、前半のマリヤノビッチといいいろんな選手を生かそうとし始めたような雰囲気でした。

マブスが3点リードだけど、ほぼゴードン1人の力で接戦にしたな。3Qだけで15点もとってくれた。そういうタイプのエースが欲しいのか。グリーンにそれが出来るのか?

◎4Q

マリヤノビッチ相手に3Pを決めるけど、高さで押し切られるシェングン。ここを勝てるようにならないとNBAでは通用しないぜ。3P決めまくって打ち勝つか、オフボールのポジション勝負でマリヤノビッチを消すか。だから経験させまくればいいんだけど、サイラスも嫌になったのかタイスと交代。

まぁあんまり関係なく、ロケッツのシュートミスからラッシュになり、ブルロックの3Pで再び二桁リードに。今度こそリードをキープしたいマブスですが、さっそくタイスに3Pを返されると、テイトもドライブでねじ込み。あっさりとマブスのラッシュが終わるのが強さを感じさせないな。

反撃したロケッツですが、ブロンソンのフィジカルなディフェンスに負けたKPJがクレームしてテクニカル。怒ったKPJは完全に個人技を仕掛けると、これがファールドローに。気持ちが強いのか、ラッキーなのか。

一方で戻ってきたドンチッチで行くんだけど、イマイチ決まらないマブス。さらに今度はドリブルしているドンチッチがテイトをブロックしにいてオフェンスファール。揉めるね。ちなみにポルジンギスは途中でどこかを痛めて戻ってこないってさ。

それでも単発シュートに頼っているロケッツなので、そうそう続くはずもなく、ブロンソンが速攻に持って行ってフィニースミスで残り3分9点差。かわりにドンチッチの3Pはエアボール。どうにも厳しかった終盤のドンチッチですが、残り2分にスピンムーブからのレイアップを決めて11点差になったところで勝負ありかな。

〇ドンチッチ
26点
FG10/25
14リバウンド
7アシスト

終わってみれば打ちまくりッチ。でもフリースローが5本しかないので、ルール改正関係なく、リングへ飛び込まない形が目立ちました。省エネしているといえば省エネしているし、チームメイトを生かしているといえば・・・活かしきれてはいないかな。

基本的にはこれを続けていくしかないので、それでいいんだと思います。パサーに徹すると言っても途中からロケッツはドンチッチをマンマーク対応になっていたので、そりゃあ自分で行くのが正解さ。2人目のプレーメイカーがいないので、これはこれでOKかな。

ただ違う意味でドンチッチの負荷は大きいかもね。どこかで得点にギアを上げないといけないわけだけど、テンポを変えるような選手が欲しいなぁ。それくらいかな。確かにドラギッチがくれば劇的に良くなる気もするわ。でも、出来ればガードじゃなくて、インサイドに欲しい。

〇ジェイレン・グリーン
10点
FG4/10
1アシスト
2ターンオーバー

終わってみれば16アテンプトなので、点が取れないのは本人の責任ですね。11本で22点とっているゴードンもいるし。

ただダメだったけどアシストもターンオーバーも少ないってのは、プレーに絡めていないって事でもあります。こういうところでサイラスが何を考えているのか、よくわかんない。若手を使わなくても、チーム戦術徹底なら理解できるんだけど、基本は個人技の組み合わせなので、それなら別に若手優先でもいいんじゃないのかな。

いつぞやのニックスが若手を使わず、勝てず、でも選手を売ることに成功したのを狙っているのか?

かといってDJオーガスティンは出番も少なく、全体とコントロールする選手は欲しくなさそうだ。うーん、狙いがわかんないというか、チームがどういう方向で伸ばそうとしているのか、わかんないんだよね。特にビッグマンを2枚使いながら、どっちもリバウンドに絡まないシーンもあって、何がしたかったのか。

ウッドのことを推していない管理人としては、何を見させられているのか、よくわかんないロケッツでした。同じことをグリーンがやってミスする分には笑ってられるけどさ。これが1ヶ月くらいしたら形が出来てくるのか、それとも延々と変わらないのか。

全体を落ち着かせて、どんなオフェンスにするか指示を出してくれるウォールに出てもらった方が良さげなんだけどなぁ・・・。

マブスvsロケッツ” への1件のフィードバック

  1. グリーンの件本当にわかります。もっとビックマンがスクリーンかけてアシストして欲しいです。あとファーとkmjももっと起用して欲しいですね!前回そうしたヘルプが少ないなかでフリースローゼロで30得点してましたし。

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