ホーネッツvsセルティックス

2021/10/25

好調のホーネッツ。まさかの週間MVPにマイルズ・ブリッジスが選ばれ、開幕直前に特集していた管理人はホクホク顔。本日も確実な3Pを沈めると、ラメロも続き、そこからプラムリーのインサイド合わせが出てきてホーネッツは快調なスタートです。

◎ロジアーいないじゃん

開幕前に高額の契約延長をしたロジアーがいないのですが、それでも関係ないホーネッツ。ただグラハム、モンクも含めて主力だった3ガードがいないことで、明らかに昨シーズンよりもスピードダウンしています。もっと動き回るチームだったよな。

それは動き回らなくてもチャンスを作れる、すなわち正確なプレーで崩せるって事でもあります。ヘイワードとラメロをハンドラーにして、えせハンドラーのプラムリーと共に崩せば、ウイングにはブリッジスとウーブレイで外からもドライブでも仕留めることが出来ます。

そう、従来のスーパースモール路線から大きく変わったのは、大型化したこと。ウイング4人+プラムリーという見方すら出来るほどのスターターになりました。これによって、あっちにもこっちにもミスマッチが出来る感じなので、セルツはスイッチに大忙し。セルツっていうかスマートだけどね。

どこかで必ずシュルーダーがミスマッチになるので、そこの高さの利を少しずつ使いながら、でもメインは普通のハンドラープレーなので、対応するのが大変そうだ。ってことで、ラメロが強気に打ちすぎた3Pを見てタイムアウトがコールされるまでは良い感じです。

グラントとジャバリをいれてきたセルツに対して、今度はボールムーブで簡単にフリーが生まれます。特にジャバリがおいつかないんだよね。こちらも交代ではいってきたイシュがスピードで振り回してのミドルを決め、あっという間に10点差。

サイズだったりスピードだったり、何かしらの差が生まれたマッチアップを効果的に使っているホーネッツ。うん、そりゃあウォリアーズもキングスもクリッパーズもノービッグにするわけだよ。よっぽど違いを生み出してくれるセンターじゃない限りは、こんなにイージーに振り回されてしまうんだ。

ヘイワード以外をベンチメンバーにすると、マクダニエルズ、リチャードと決めていき、層の厚さを感じさせるのですが、ここからディフェンスが崩れます。コディ・マーティンは使っているけど、どうも遅れ始めたし、そもそも個人のレベルで少し負けているぜ。

セルツの方もジャバリの好調さが光り、気が付いたら8-0のランで同点に。セカンドユニットになって明らかに失敗してしまった1Qでした。

プレシーズンからテイタム中心の形を作らず、バランスアタックにしたウドカ。開幕するとテイタムの不調が目立ってしまいました。そんなバランスアタックは継続なんだけど、全体的には「広がって個人技」パターンになっています。それはシュルーダーの事情にも見えますが、いなくなってもジャバリが個人アタックだから、少しずつ方針転換なのかな。

2Qにテイタムが戻ってくると、ポストに立たせ、スクリナーになりながらボールを受ける形にします。ここでマークが甘いホーネッツに対して、ミドルを決めていくテイタム。

ブラウンが戻ってくるとコーナーからドライブを決め、全方位アタックになり始めます。ちょっと止めらんないな。要所にテイタムとブラウンがいると、他の選手もキャッチからのドライブが楽になるよね。スマートがペイント内に侵入しても誰もヘルプに来ないしさ。

そんなこんなで何故か両チームが似た感じになっていきます。パッシングからのドライブと3Pの組み合わせ。違うのは全体がパッシングすることで成立するホーネッツと、テイタムとブラウンが怖いことで周囲も生きてくるセルツかな。

ハイスコアリングゲームになっていく2Q。イージーに崩すし、シンプルに打つからペースも早い。誰かが爆発しているわけではなく、全体が爆発しているんだもん。止まらんぜ。どっちも止まらんぜ。ブリッジスが凡ミスしたらスマートも凡ミスして付き合うしさ。

ラメロの3P連発で一瞬離されるけど、テイタムが3Pでお返し。そしてここからディフェンスで止め始めます。フアンチョがとにかく走りまくっており、オフェンスでもディフェンスでも必ずゴール下に参加。これがホーネッツのミスを生み出していきました。早い展開なら走っている選手が大事。

ところで3P大好きなのがブラッド・スティーブンスでしたが、大好きな故に「3Pを打たれたくない」のもブラッド・スティーブンスでした。それが上手くいかなくなってディフェンスが悪化したんだけど、それこそヘイワードをセンターにしてでもスモールで戦っていたのは平面でのチェイスを重視していたからです。

一方で本日は打たれまくり。3Pラインより前に出て守ることをしておらず、後手後手で追いかけていることが多いよ。ここら辺の考え方に変化があるのか、それとも単にホーネッツが好調すぎるのか・・・両方だろうな。ウーブレイがあまりにもイージーに打っているのが目立つのでプレッシャーはゆるい。でも、そんなに決まるかねウーブレイが。

そんなわけでセルツ目戦で考えた時に「今は3P決まっているけど、いくらなんでも決まりすぎさ。インサイドをしっかり押さえておこうぜ」なのかもしれません。決められていても諦める考え方なのかどうか。

残り3分。両チームが既に60点に達している中、テイタムが3Pを決めたのに対し、ブリッジスも3Pでアンサー。でも、またテイタムのドライブ。ゾーンにしているホーネッツに対して楽に攻めているな。一方でブリッジスはロバートに離されていたけど3Pをミス。

そんな感じで最後にセルツが68-66と2点リードして終わります。うーん、セルツ的には異様に守れなかったな。守れないというか、打たせていたというか。オフェンスはバランスアタックしていたし、プレシーズンよりもテイタムが個人で行くシーンが増えていた。

◎何が正しいのかって難しい

後半もシュルーダーを狙ったヘイワードから。ホーネッツの方が相手の弱点を活用する気持ちが強くなっています。ブラッド・スティーブンスみたいだな。そういう人材を揃えることに成功したって感じだし、大体はヘイワードだし。ロバート相手にはステップバック3Pのヘイワード。便利だな。

ラメロの3Pにワンパス速攻からヘイワードで5点リードにしたところでセルツがタイムアウト。後半になってシュートが決まらなくなったかなーと思ったら、連続得点か。

セルツはブラウンがドライブで切り裂けるシーンが多いことをのぞけばバランスアタックを継続。ピックプレーとか使わないし、シューターもいないし。良い意味で捉えどころのないオフェンス、悪い意味で崩すプレーが少ないオフェンス。プレーオフになると増えるパターンのオフェンスだな。

ただ選手の距離感が良いので、一旦どこかで崩せばパスが回ります。シュルーダー、ブラウン、テイタムっているから、どこかで崩れるじゃん。そこからボールを回して3P。なので、この状態をポジティブに観てよいのか、個人技に頼りすぎというのか、判断しかねる展開です。特に開幕から負けてしまったからね。少なくとも、この試合はしっかりと崩すきっかけを作って、ボールムーブしているからポジティブです。

一方でホーネッツは同じく個人技でブリッジス。キレキレじゃん。ブラウン相手に&ワン。スペシャルだな。

「個人技に頼る」って必ずしも悪いことではなくて、プレーオフでありがちなわけですが、そこで優勝するにはレブロンやらデュラントやらレナードが必要になってしまいます。テイタム、ブラウンで行けるのかって話になりますね。ハーデン&デュラントやヤニスに勝たないといけないわけでさ。

でもやっぱり2人いると違うな。テイタムが足を痛めて休んでいる間にブラウンが連続で強引なシュートでリードをもたらします。ベンチメンバーになったホーネッツがまたも停滞してしまったこともあり逆転。ここにボーグナイトをいれたいなぁ。早くイシュからポジションを奪って欲しい。

そんな中で頑張ったのはカイ・ジョーンズにポジションを渡さなかったリチャーズ。いいね。こいつもいいね。ドラフトで当てすぎのホーネッツなのか、ボレゴなのか。&ワンで追い上げると、今度はマクダニエルズが3Pで逆転。テイタムを止めたリチャーズで流れはホーネッツに。

3Qは最後に踏ん張ったベンチメンバーでホーネッツが97-94で4点リード。うーん充実しているな。これでロジアーとPJワシントンが出ていないんだぜ。スターター2人いなくても充実のホーネッツでした。っていうかロジアーいる?

◎アグレッシブに押し切る

そのリチャーズの豪快なブロックからブリッジスのダンクで始まる4Q。すぐにテイタムが3Pだけど、ちょっとテイタムへのディフェンスが甘いな。オフェンスが良すぎてディティールが落ちているような気も。・・・なんて書いていたらタフ3P決めるテイタム。それは止められん。

ブリッジスはドライブからのスピンで反撃。マクダニエルズもドライブでファールドロー。リチャーズが再びブロックするとマクダニエルズが速攻。マジでウイングが充実。ガードがいなくなったと思ったら、ウイングだらけ。

ところでアグレッシブなホーネッツをどう捉えるのかって問題も出てきそうです。優勢だしリードを得た4Q序盤ですが、アタッキングの意識が高く、トランジションでの3Pミスに、ラメロのターンオーバーが続きます。積極的にいけばミスも出るのは仕方がないし、まだまだ守りに入る時間じゃないよ。だけど、トランジションミスが3連発したので話は違う。

その間に3Pを打っては外すセルツ。お付き合いしてくれたからいいけどさ。打ち勝つのがホーネッツスタイルではあるけれど、安定して勝ちたいならゲームコントロールに欠けているように見えてきました。4Qだしさ。

ヘイワードがはいってくると、ハーフコートで作ってのミドル。これが欲しかった。マクダニエルズの3Pもアシストして残り6分114-102で12点リードになるホーネッツ。ルビオがいれば勝ち切りそうな点差。

ハンドオフのパスを取りに来たスマートを無視してドライブするシュルーダーからロバートのダンク。マズいプレーに見えるけど、点が入ったからOKか。今度は狙い通りにブラウンにやらせてゴール下。なんかよくわからんぞセルツ。プレーコールがあるのか、ないのか。

さらにブラウンがトランジションアタックを決めると、フルコートプレス。これをかいくぐったマクダニエルズからプラムリーのダンクになるけど、ACトリアーノがテクニカルをコールされ、点差は縮まります。

いずれにしても落ち着かない試合が続きます。スピードを上げたいセルツの狙いが機能しているわけで、ごちゃごちゃな感じでアタックしていく。そしてトランジションでダンクに行ったウーブレをテイタムがブロックすると、リバウンドでブリッジスがファール。この時点でボーナスになっているので、時間も使わずに追い上げていくセルツ。あれよあれよ。

今度は頼みのヘイワードに渡すもスマートがスティール。追い込まれそうなホーネッツでしたが、ラメロがドライブファールドローに、シュルーダーのクソパスをターンオーバーにします。呆れているスマート。セルツも甘いな。

ブリッジスがシュルーダー狙いのアタックをしますが、スティールで取り返したシュルーダー。速攻にして3点差。テイタムのドライブで残り2分1点差。

さて、問題はセルツの得点が残り6分で102点だったのに、残り2分で118点ということ。4分で16点取られてしまったホーネッツ。勝てる流れをトランジションとファールで失った感じです。そしてテイタムからロバートへのアリウープで逆転。あらら。

タイムアウトからラメロがスマート相手にプルアップ3P。これはボレゴの指示なのか?

テイタムをヘイワードが守ったのですが、リバウンドを取り切れず、ファールドローで同点に。残り1分。

今度はロバート狙いでラメロが3Pだけど決まらず。これは指示だな。ヘイワードで良かったけどさ。セルツもスマートの3Pが決まらず、残り11秒のラストプレーはホーネッツに。

しかしスローインをスマートがスティール。パスを出したヘイワードも、受けたラメロもどっちも悪い。ってことで、やっぱりラストプレーはセルツだった。今度はスマートのスローインにヘイワードが触り、バックコートにボールがこぼれます。ってことで時間が足りなかったセルツ。どっちもスローインミスっていう謎のラストプレーでした。

うーん、勝負強いシュートもあったホーネッツだけど、トータルでみると自滅したような4Qでした。セルツは点差が離れてから急いだのが功を奏したね。走り勝ったともいう。

◎オーバータイム

ここまで書いて今更ですがセルツってテイタム、ブラウン、スマート、シュルーダー、ロバートの5人の時間が長いですね。試合途中はテイタムとブラウンをわけて起用することも含め、もちろん混ぜこぜなんだけど、もっと柔軟な起用なんだと思っていました。

ロバートのプットバックも出て先手はセルツ。ホーネッツはブリッジスがポストからのターンシュート。マジでエースだな。思った以上にエースだな。そんなにボールは回ってこないんだけどさ。ラメロが簡単に3P打ってしまうし・・・これが決まってホーネッツが逆転。

ちなみにラメロが3P打ちまくる理由は、セルツが簡単にスイッチしてくれるので、イージーにvsロバートを作れるからです。ある意味でセルツディフェンスの問題でラメロのアテンプトが増えています。とはいえ、セルツ的にもこれが正解な気がする。ヘイワードに渡らないで攻めてもらおう。

セルツはブラウンのパスアウトからシュルーダーの3Pで同点。ここはわかりやすいね。良い形をエースから作ります。今度はシュルーダーが逆サイドにパスを出し、ブラウンが3Pで逆転。ポジションバランスが良いんだ。

さて、リードしてから速すぎたホーネッツに対して、オーバータイムで3点リードならセルツはどうするか。落ち着いてテイタムに託す・・・おい、今度はロバートのスクリーンファールだぞ。

ヘイワードのマッチアップ相手がロバートになったので、ボールを要求するけどパスを出せないウーブレが自分でドライブしてミス。ここからカウンターでブラウンがハンマーダンク。さらにウーブレが3Pをミス。うーん、ウーブレを終盤に起用するのは辞めた方が・・・

残り1分で7点リードになったセルツ。タイムアウトからスローインのホーネッツは、4Q最後と同じ形でラメロがボールを貰いに行きますが、あのスティールが頭にあったから、ボールを受ける前にスマートを押してオフェンスファール。これで決着です。

なんと、4Q終了間際のプレーがオーバータイムにまで大きな影響を与えたぜ。ディティールで負けたラメロ。まぁ経験だね。これは経験さ。

◎セルツの話

ホーネッツは他の試合も観るので、今回は割愛。言いたいことは大体、ここまでに書いている。ひとまずイシュはどうにかしたほうがいい。ラメロ→イシュの変化は正しくないように見えた。イシュが悪いじゃなくて、2人のPGがアグレッシブすぎる。トニー・パーカーを呼んでくれ。

〇マイルズ・ブリッジス
25点
FG11/22
10リバウンド

大エース・ブリッジス!なお、ラメロも25点だったよ。

セルツはちょっと意外な形でした。テイタム&ブラウンで71点取りましたが、そこは良いけど、周囲の絡め方がシューター的な感じです。あとフロアバランスとっているから3Pが多い。

〇3P
テイタム 6/12
ブラウン 3/7
スマート 1/9
シュルーダー 4/9

スマートを除いて決まりまくったことが勝因です。んー、でもそういうチームなのかって話ですね。ローテはするんだけど、他に20分以上プレーしたのはグラント・ウィリアムスだけでした。50本の3Pを打って勝負に出たわけで、これが正解なのかどうか、良くも悪くも判断できません。

まぁプレシーズンでもテイタムのハンドラー化に拘らなかったので、これをやりたいんだろうな。でも、これをやるには5人を長く使うんじゃなくて、ベンチからオプションアタッカーを使わないとダメよ。ジャバリもフアンチョも、そこそこ活躍していたように、そういう選手まで使い切ってこその戦術って感じです。

ホーネッツに言えることですが、3Pディフェンスが悪かった。セルツに関してはスイッチルールがわかりやすすぎて、利用されまくっていた。ディフェンスの良い選手が何人もいるはずが、そういうチームには見えなかったなぁ。

要するにニックスとラプターズに連敗したことで、不安になったんじゃないか疑惑。ロケッツに勝ったけど、ここも点が取れていないからな。今日は得点が取れまくったので、一息ついたのかもしれません。

まぁ現時点で判断するのは早すぎるって感じです。テイタムとブラウンがどこまで圧倒していくのか。新しい戦術で自分を表現する選手が出てくるのかどうか。もう少し時間を置いてから確認しましょう。

ホーネッツvsセルティックス” への1件のフィードバック

  1. レポートありがとうございます。

    イシュ何とかしたほうがいい、自分も思っていました。笑
    リズムが変わらないんですよね、イシュにしても。

    あと思う事もほとんど書いてくれていました。
    テイタム・ブラウンで個人の仕掛けを増やすならシュルーダーとスマートのG陣は厳しいです。

    スマートは本当アホみたいにバカスカ打ちますね。ウーブレもそう。
    目の前でブリッジスがシュル相手にポスト取ってるの無視して打ったりとありゃ契約貰えんわと。

    その代わりホーネッツのリチャーズ、マクダニエルズは中々良いですね、、、

    ここにロジアー、ワシントン、ボークナイトが控えてるとは。
    トレードで誰かしら狙ったほうが良さそうなくらいです。

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