キングスvsウォリアーズ

2021/10/24

コンディションの良さそうなキングス。今日もバーンズがステップバック3Pを決めれば、ボールムーブで選手が1枚空いたウォリアーズに対して、チーム全体のチェイス意識の高さで追い付き、しっかりとローテしていきます。フォックスが決まらないのも同じ傾向というスタートです。

一方でさすがにプールへの警戒が強まっているなかでウィギンズのドライブ、ドライモンドのミドルとスプラッシュ以外から始まるウォリアーズ。その後でカリーにパスが出てくれば、慌てたハリバートンが3Pファールなので、互角のスタートとなります。

◎充実のキングス

ハリバートンのパスが冴え、ホルムズへのアリウープ、キックアウトからハークレスの3P、カッティングのハークレスへ通してレイアップ。PG仕事で輝いていきます。そこにバーンズの個人技が混じるのが、ここ3試合の特徴かな。

ハリバートン→ダビオンの交代になると、ディフェンスプレッシャーが強まって連続でターンオーバーを促します。ダビオンのフローターが決まりリードを得たキングス。さらに大きく空けられたダビオンの3Pで追撃するけど、同じく大きく空けられたドレイモンドの3Pで返されます。

ホルムズの交代はトリスタンと。相手によって変えている印象ですが、さすがに今日はレンの出番はないよね。スピード対応をするってことは、守りたいってことです。そもそも、この発想が昨シーズンと違うか。

しかし、どうもドレイモンドとビエリッツァに振り回されます。ドライモンドにミスが多いから助かっているけど、大きく動く2人に対応しきれていません。ってことで2人の連携で逆転されたところでタイムアウト。

ダビオンがカリーにプレッシャーをかけますが、オフボールのスクリーンでスイッチさせてしまいます。チームメイトがカリーを気にしすぎて、他の選手が空いてしまう事も繰り返している。もっとダビオン任せでいいんだぞ。

一方でオフェンスはマンツー徹底のウォリアーズに困り始めるのですが、それはダビオンが緩く守られているからでもあります。「こいつは決まらん」と思われていたわけですが、プルアップ3Pにドライブで加点すると、ドライブからトリスタンに合わせて追撃。

どっちもディフェンスの狙いが機能しない1Q後半になりました。カリーのディープ3Pもあってウォリアーズのやりたいことを止められていないけど、それを得点で挽回しているダビオンとキングス。ベンチユニットで頑張れることも強みになってきたようで、31-29でリードして1Qが終わります。だーびーおん!だーびーおん!

◎シュートミスが多い

3試合目のウォリアーズですが、毎試合ちょっとずつローテが違います。本日はペイトンが1Qに出てきてガード並べたのですが、2Qは普通にリーとプールです。イグダラがいないのかな。ガードの多いキングス対策といえば対策ですが、実際には少しずつ違う組み合わせにしてチーム全体の連携を高めたそうだ。

問題があるとしたらパッシングゲームのチーム故にドライブ突破が足りない事。2Q序盤はまさにそんな感じでボールは回せるし、シュートにも行けるけど、全部キングスディフェンスが何とか間に合っているので、タフになってしまいます。まぁそれでもプールが決めたんだけど。

シュートがはいると今シーズン流のゾーンに。これがどうかなーと思ったら、ゴール下のシュートミスが多くてゾーンにならないぜ。全員でゴール下を外していくし、キングスのプレッシャーに困っているし。個人で押し込める選手が足りていないのは事実だもんな。やっていることは良いし、カッティングでレイアップにもいけるんだけど、叩き落されてしまう。

ハリバートンの3P、バーンズの3Pが決まって8点差。外から決めるキングスと、ゴール下でミスりまくるウォリアーズという対比になっています。

ルーニーを戻すと、やっと1本ゴール下を決め、次にトランジションからリーの3P。さらにカリー→ルーニー→ドレイモンドでレイアップも決まり、ちょっとずつ攻略し始めます。ゴール下が決まっただけな気もするけど。ただ、スピードアップしたことでフォックスにカウンターも食らい、思うようには進みません。

カリーのスティールから速攻が決まり追いつくかと思いきや、ダビオンにフローターとホルムズへの合わせを決められ、総じてペイント内の攻防に苦労しています。まぁ予想できたことではあるけど、3試合目で一番センターの弱みを感じる展開に。

そんな中、フォックスのドリブルをバーンズがスティールしてくれるラッキーな形から走って残り2分半で同点に。さらに今日も決まらないフォックスの3Pで逆転します。どうもフォックスが良くないキングス。それでもキングスはフォックスが速攻を決めると、ハリバートンとバーンズの3Pで再びリードを奪います。

苦しいウォリアーズのハーフコートオフェンスを救ったのはリーとウィギンズのミドル。3Pとゴール下へのプレッシャーが強い中で中間距離の有効性を示すことになりました。プレーオフみたいなんだよねキングス。カリーもボードの後ろから打ったシュートでファールドローのフリースロー。ゴール下まで行くと分が悪いなら、一歩前で打ち切ろう。

最後はゾーンディフェンスでスティールし、ウィギンズが速攻に行ったけどレイアップをミス。前半を象徴するようなプレーで、60-62とキングスが2点リードでした。ちょっとミスが多過ぎるぜ。かわりにターンオーバーは少ないんだけどね。

◎バーンズとハリバートン

カリーの3Pでリードするウォリアーズですが、バーンズが即座に3Pでアンサー。ちょっと乗りすぎてて怖いバーンズ。フォックスがイマイチなのを3Pで救いまくってくれています。ウィギンズのミドルにもバーンズが3P。そして待たせまくったフォックスもリングを弾きながら吸い込まれた3Pでリードします。

ホルムズが下がったところでウォリアーズが2本のドライブレイアップを決めると、さらにドレイモンドがトリスタンからチャージドロー。さらにトリスタンへのパスをOPJがカットし、ウィギンズの速攻で同点。うーん、インサイドで強みがあったんだけど、ここはムズカシイネ。それでもバーンズが競り合いながらのオフェンスリバウンドなので、本当にコンディションが良さそう。フォックスのリングから大きくずれた3Pもバーンズがカバー。バーンズ様様。

後半も出てきたペイトンがダビオンからミスを誘発すると、プールとドレイモンドのレイアップで逆転。うん、やっぱりレイアップ系統が決まるようになってきた。でも、これもバーンズがインサイドでファールドローして追いつきます。ただ、今度はカリーがレイアップなので、トリスタンがセンターになってOPJによるノービッグにされてから、キングスはゴール下を守れなくなってしまいました。

それでもペイトンのレイアップをハリバートンがブロックするとワンパス速攻でダビオン。さらにハリバートンからバーンズの速攻も決まって、切り返したハリバートンです。カリーの3Pで同点。シーソーゲームだね。

とにかくハリバートンのディフェンスカバーは開幕戦から効いており、サイズのデメリットをカバーしてくれています。オフェンスではバーンズのリバウンドで救う事も多く、ホルムズだけじゃなくてカバー要員の強みが出ているキングスでした。今までと何かが違うかといえば、2人とも同じことをしていたんだけど、これまでよりも参加率が高く「コンディションが良い」と言いたくなるのでした。

最後はカリーの3PがエアボールになったのをOPJが押し込んでウォリアーズが2点リードに。互角ですね。互角なんだけど、勝負はゴール下の強さになっている。

◎スーパースモール

リー、プール、OPJまでは通常だけど、トスカーノとペイトンを並べてきたスティーブ・カー。完全なるスーパースモールにして、だけどファイトしまくるハードワーカーを多く使いたい雰囲気です。さっそくOPJのブロックに、オフェンスリバウンドです。この体制になると、せっかく出てきたホルムズのポジショニングが難しい。

まさにそのホルムズ相手にコーナー3Pになったペイトン。狙い通りって感じ。でも、リーがホルムズにターンシュートを食らいます。そりゃそうだ。そしてダビオンのドライブで同点。

OPJ→ウィギンズでこれを続けるカー。で、またペイトンが3P。効いてはいるんだ。でもホルムズがオフェンスリバウンドからのターンシュート。弱点もさらけ出しているんだ。フォックスはスピードでぶっちぎってレイアップ。

ここでウィギンズがプルアップ3P。今日は明らかにプールよりもウィギンズの方が良い。シンプルに強いからだな。残り7分でウォリアーズが4点リード。タイムアウトですが、あけるとトスカーノのプルアップ3Pも出ます。

キングスは外から狙う事が増えます。ウォリアーズがゾーンも混ぜるからね。思い切りよく打つのが大切。ミスってもリバウンドがあるわけだしさ。ヒールドが3Pを決め、落ちたらトリスタンがリバウンド。でもホルムズとの違いは押し込めない事。バーンズの3Pがはずれ6点差で再びタイムアウト。カリーが戻ってきます

でもヒールドの3P。次はホルムズ狙ったパスがミス。キングスも狙いがわかりやすくなったかも。インサイド狙うのは結構難しいから3Pとリバウンド勝負。あとは確率勝負って感じだな。カリーも強引過ぎて、そこまで決まらないし。

ジャズ戦で優位に立ちながら、単発3Pで試合を作られてしまった感のあるキングス。今日は逆に単発3Pで勝ちたいぜ。

◎クラッチ

再びカリーのドライブを守り切ったホルムズだけど、リバウンドをドレイモンドが押し込み。逆にやられてしまった。ここにバーンズやハリバートンが間に合うかどうかがキングスの勝負所って感じですが、スーパースモールの効果もあって、そう簡単には間に合わない。

残り3分、ここで足を痛めた可能性のあるフォックスを下げ、ダビオンやヒールドで勝負に出るルーク・ウォルトン。それはいいのだけど、フルコートマンツーに行ったことでカウンターをくらい、ウィギンズがゴール下でファールドロー。フリースローになったところでフォックスが戻りますが、下げたのはハリバートン。

見事にディフェンスローテが間に合わなくなり、カリーとOPJのピック&ロールから、最後はウィギンズの3Pで残り2分10点差に広がります。別にハリバートンだしていても間に合ったわけじゃないけど、わかりやすくやられてしまったね。

時間を使うウォリアーズ。カリーに対してヘルプからハイプレッシャーでターンオーバーを促したヒールド。そしてフォックスがドライブレイアップで繋ぎますが、再びフルコートに出たところでイージーに突破され、ファールゲーム気味に止めます。これをウィギンズがしっかり決めて10点差をキープしたのでした。

まぁその後ヒールドの3Pにファールしちゃったカリーなんていう問題もあったので「ウォリアーズが試合巧者っぷりを発揮」なんてことはないんだけど、試合を決めたのが何だったのか考えると難しい試合でした。ともかく3連勝のウォリアーズと、内容は良かったのに1勝2敗のキングスです。

◎「強さ」が欲しい

良い試合をしたけれど、勝てるかどうかは違う話。最後に強さが欲しかったわけですが、本当に何とも言えない試合です。強いて言えばゴール下の攻防が大事で、そこで勝っていたはずのキングスに対してスモールラインナップにすることで対抗したスティーブ・カーの作戦勝ちなのかもしれません。

4Qになるとディフェンスそのものは悪くないけど、ゴール下の攻防で勝っているとは言い難くなったキングスだったな。あと、終盤についてはフルコートにでて裏を取られていたのは、従来のキングスらしかったけど、まぁそれは追いつくためだから否定するものではないしな。

〇スティール
キングス    0
ウォリアーズ 12

この試合で決定的な差になったのはここ。ゴール下を強く塞いでいた一方で、ボールムーブには振り回されていたため、スティール0に終わってしまいました。そして内容で劣っていた感じがするウォリアーズだけど、スーパースモールで追い込んでボールを奪ったことで、アテンプトを増やすことに成功したよ。

〇FGアテンプト
キングス 86
ウォリアーズ 97

〇FTアテンプト
キングス 13
ウォリアーズ 24

この差を覆すのは簡単じゃなかったね。FG49%のキングスなので、悪くなかったんだけど、フリースローすらもここまで差があるとさ。ってことで、ウォリアーズの勝因は「ハードワーク」なんだよね。シュートミスや高さ負けを覆すくらい、全体が走りまくった。

一方でここまでキングスが良かった理由もバーンズのオフェンスリバウンドやハリバートンのヘルプ、そしてダビオンのディフェンスなわけで、その強度で負けてしまった後半でした。

ビエリッツァが10分もプレーしなかった一方で、OPJが24分、そしてペイトンが17分もプレーしたことで走り勝ったようなウォリアーズ。これを狙ってやっているなら恐ろしいんだよね。「走り勝てる」ってどこでジャッジ出来たんだろ?

〇バーンズ
24点
3P5/10
7リバウンド

今日も3P決めまくったバーンズを筆頭に個人が目立ったのはキングスでした。といってもカリーも27点10アシストなんだけどね。ただ、プールを除いた9人がオフェンスリバウンドを記録したように、ウォリアーズの方が数の論理で勝ったような試合でした。エグイな。

後半が59-45なので差がついた。それは恐らく「元気なのはウォリアーズ」だったからです。

なんでこんなことが出来てしまうのか。意味が分からないんだけど「ウォリアーズらしい」勝ち方だったとも思います。見事な勝利であり、ちょっとした根性論で上回ったな。ムーディーには出番がなかった。

キングスvsウォリアーズ” への1件のフィードバック

  1. キングスはちょっと内容が悪くなってきました。デビオンとハリバンのお陰で戦えてはいたもののくだらないTOVが多い。元々は少ないチームだったんですがフォックスが絡んだ時に周りも悩んでますね。収縮させてはいるのでその後の策次第ではあるけどどうも孤立するフォックス。ペースが速いのがGSWですがTOVも多い。なのでそのペースに付き合ってヒールド、フォックスでスムーズに攻められたらと思ってましたがそうなりませんでした。フォックス一人で突っ込んでTOV、バックコートに他残ってるのに裏を取られるなんて信じがたい事もあり、フォックスとその他の合わなさが凄まじかったです。前半はウイングポジションで中継役もやってそれでもイマイチ、後半はメインハンドラーやっても全然。代わりにデビオンはハーフではタフにシュートを決めていきオフェンスでも結果を残しましたね。凄いルーキーですね。やはりキングスの闇ですね、しばらくは評価をリセットしてどうなるか観察しないと判りませんね。

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