ブルズvsピストンズ

2021/10/23

開幕連勝のブルズ。それは上手くいっているぜ!と言いたいところですが、相手がカニングハムのいないピストンズとザイオンのいないペリカンズでした。そして本日もカニングハムのいないピストンズなので、真価がわかるとは言い難い。でも、今は内容よりも結果が大事な時期であり、欲しいのは開幕3連勝です。

◎セカンドユニット

しかし、試合は9-0のランを食らったブルズのタイムアウトで始まります。スチュワートがブーチェ相手に果敢にアタックし、ブルズの弱点であるインサイドを攻めたてました。一方でタイムアウトあけはブーチェがポストアップを押し込むと、デローザンのパスアウトから3Pです。

インサイドが広くなったことはブーチェに恩恵をあたえると同時に、1人で対応しなければいけない難しさも出てきます。その後、スチュワートがイージーミスしてくれたので助かっていますが、ディフェンスは苦しそう。ジャボンテ・グリーンがいればヘルプで助けてくれるのですが、スターターはあまり助けてくれないし。

パトリック・ウィリアムスはエースキラー役なので、本日はジェレミへの対応。ここが止めきれれば、あとはブーチェが頑張るだけさ。スチュワートがそこまで圧倒するセンターなはずもなく、初めのラッシュ以降はブルズペースになっていきます。ロンゾの3Pにフローターで1点差。ただラビーンのゴール下ミスにパスミスで、一気に逆転とはいきません。

ブルズのローテは開始5分くらいでデローザン&パトリックをグリーン&誰かと交代します。今日はトロイ・ブラウンですが、ここは決まっていない気がするな。いずれにしてもラビーン、ロンゾ、ブーチェを残す形。意外だったのはブーチェを残すことでアリ、デローザン&ブーチェのコンビではありませんでした。

そして、このユニットの方がスターターよりも強く、ディフェンスが安定し、しかもトランジションに走る。ってことで、ここで逆転です。ハンドラーが減って、ハードワーカーが増えたら成功するのはアリがちな話だ。コメントで「デローザンがシックスマンの方が機能はするんだろうけど・・・」ともらいましたが、本当にその通り。個人で得点できる選手をベンチに置くのは常とう手段になってきたしな。

そこから3~4分するとロンゾ、ラビーン、ブーチェを下げて、デローザン、カルーソ、アライゼが登場します。こちらもハードワーカーが揃うのでサイズがないにもかかわらずディフェンスは強め。デローザン中心のオフェンスにカルーソのスパイスが効いて、流れるようにボールムーブします。

つまりは「スターターよりも2つのセカンドユニットの方が強い」のがブルズです。

そんなわけで次第に機能していったブルズ。ただし、弱くなったインサイドでオリニクに連続で決められたため、31ー28とリードは3点にとどまった1Qでした。ストロングもウィークも両方出ていたような1Qだったね。

◎眠いな

カニングハムがいないなら、何を注目すればよいのか、イマイチわからんピストンズ。それくらい期待されているルーキーって事であり、ヘイズ、ベイ、スチュワートの3人にどこまで注目してよいのか、迷うレベルって事でもあるかもね。

ただ、こちらもベンチからオリニク、ライルズ、ディアロ、ジョセフと出てくるので、セカンドユニットの方が強気だったりします。ジョシュ・ジャクソンもいるな。2年目3人のスターターよりも強いんじゃないか疑惑もある。なお、完全ベンチメンバーのセカンドユニットスタイル。

そんなわけで点差は離れずについていく2Q。2点ビハインドから少しずつスターターが戻ってきます。ブルズもね。

ただ、これといって書くことがなく試合が推移します。悪くもなく、良くもなく。ディフェンスの意識が高いから切り替えがよく、大ケガはしないけど、ラッシュするような圧力もない。ただ、ヘイズのキックアウトからワイドオープン3Pが外れ、ジェレミのフリースローミスがあり、ちょっと勿体ない感じもします。

全部思い通り決まるなんて無理だけど、良いプレーになったときに決まれば印象も残るし、次も同じプレーをチョイスしそうじゃん。でも、良いアタックで決めきれなかったり、ファールドローしてもフリースロー外すと、印象には残らない。

そしてスターターが全員戻ったところで、自分たちのミスから走られ、ラビーンに2本のダンクを決められます。さらにスチュワートのゴール下ミスからの流れで、ラビーンのキックアウトからカルーソの3P。ここまで耐えきれていたものが決壊していく匂いを感じます。スチュワートはロンゾにもブロックされてしまった。

ジェレミがボールを持ったところで、ロンゾとカルーソに囲まれますが、普通にピボットふんで大したことなさそうだったのに、周囲がパスコースに出てこないから、これもミス。ってことで、気が付いたら10点差。

ピストンズは選手の揃え方として、連動性は小さく、代わりに個人では強くいけるタイプが増えています。だから戦える面もあれば、誰かのミスから崩れていく感じも強いです。もっとダイナミックに展開してのミスならともかく、地味なミスが多いな。そして眠くなるな。

前半は54ー43でブルズがリード。かといってブルズがよかったわけではなく、カウンターの機会が多かったくらい。もう少しピストンズが何とかしないといけないわけですが、せめてスチュワートにゴール下を70%くらいは決めて欲しいな。

◎印象の話

このままでは楽な記事になりません。マズいな。いろんな印象を書いて行こう。

ピストンズは特にスターターのディフェンスが緩いというか、プレッシャーには出ないで相手について行く感じの守り方です。そのためブルズは割と楽に打てるわけですが、シュートには必ずマークがついてくるのでミスも目立ちます。もっと楽にブルズがリードしても良いのだけど、決めきれないから苦しい。

一方でズルズル下がっているようなピストンズですが、ジェレミもスチュワートもスピードがあるのでインサイドでブロックに飛んできます。だからイージーには決められない良さもあるよ。ってことで、ブルズが点を取るには3Pが楽そうで、ラビーンのプルアップだけでなく、パスアウトからブーチェやパトリックにもチャンスが出てきます。

そこまでは良いのですが、ブルズはブルズでパスアウトがスムーズではありません。2年前のサンダーの匂い(ビリー・ドノバンの匂い)が強いオフェンスは、デローザンやロンゾはもちろん、ラビーンとブーチェもしっかりとパスを出せるにもかかわらず、「空いた選手を探してパスを出す」スタイルなので、パスは繋がるけど、パッシングゲームというにはスピード感に欠けます。

プレーコールよりも「スペースを作って個人技」な感じであり、内容程の差がつかないぜ。

といっていたら、気が付いたら20点近く離れた3Q半ば。あまりにもシュートが決まらないピストンズに対し、ラビーンのプルアップ3Pにブーチェのプットバックです。なんというか個人能力に差がありすぎる両チームであり、戦術で差を埋めるアイデアにも欠けています。

7分で4点しかとれていないピストンズ。それだけ外していたらカウンターからブルズが大量得点してもおかしくないけど、ブルズも13点だから普通より少し少ないレベル。ってことで、やっぱり何も起こらないぞ。何を書けばいいんだ?

◎苦しかったピストンズ

試合は15分残っていますが22点差になると、何も起きない気がしてしまいます。それくらいピストンズは苦しい。昨シーズンよりも苦しい。なお、ここからセカンドユニットが出てくるので、そこまで点差は広がらな・・・デローザンのスーパープレーだぜ!

まぁそんなこんなでブルズが大勝したので、続きは割愛しましょう。ピストンズの感想だけ。

シンプルに言えば「ボールの落ち着く所がない」オフェンスでした。ベンチメンバーの方がよくなる理由はオリニクとジョセフでタメが出来るからで、周囲の選手はタイミングを合わせる余裕がありました。

スターターはジェレミがエースであることは変わらないですが、1on1ベースなのでジェレミがボールを持ったところでタメが作られるわけでもなく、しかもサディック・ベイまでハンドラー的に仕掛けるようになったので、ずーーーーーっと何をしたいのか、よくわからないオフェンスになりました。

PGがタメてオフボールからチャンスを作る
PnRからプレー構築する
シューターが動き回ってディフェンスをズラす
ポストアップでインサイドに起点を作る

どれでもいいわけですが、どれもなかったな。スペーシングはされているので、それぞれが仕掛けるチャンスはあったし、スチュワートまで積極的になっています。だから「個人が頑張ろう」なのも事実。でも、チームとしては特にこれといって何もなかった。

本来はこれをヘイズに担当してもらいたいわけですが、得点力がなさすぎるからか、信用を失いすぎている雰囲気もあります。もっとヘイズにパスを出させる形を作ればいいのになぁ。そしてカニングハム待ちでもあります。こっちの方が現実的なんだろうけどさ。

いくらなんでもチームオフェンスとしてのプレーモデルが足りなすぎ
そこを補ってくれるブーチェもいなければ、デローザンもいない

まぁそんな感じかな。デローザンのところはカニングハムに期待するとしても、インサイドはどうするんだろうね。カニングハムがハーデンクラスのプレーをしないと、スチュワートも生きない気がします。

〇リバウンド
ベイ 16
スチュワート 12

一方で忘れてはいけないのは、ジェレミの4ブロックも含めて、ハードワーカー的な部分では頑張れる選手が多いこと。珍しくハードワーカーが多過ぎる体制かもしれません。だからブルズの拙い部分を差し引いてもロースコアの展開に出来たのはピストンズの良さでもあります。

うーん、やっぱりカニングハムが戻ってきてから見るのが正しいな。そして来年のドラフトでホルムグレンやバンチェロを獲得してインサイドにも核を作る路線なのかな。ジェレミは可哀そうだけど。

ブルズは悪い所はなかったけど、これといってよい部分もなかったです。3試合続けて相手の弱さに助けられて悪い所が出てこなかったとも言えます。ネガティブな意味ではなく、楽にプレー出来て3連勝ってだけです。

AyoDosunmuが長く起用されましたが、こちらも193センチでハードに戦えるタイプ。ブーチェの代役にアライゼを起用していたわけですが、今日は5分しかプレーせず、ノービッグのスモールを長くしました。そこでジャボンテと並んで起用されたわけだ。

〇リバウンド
ブーチェ 19
その他  23

その結果はこんな感じです。ブーチェに頼っていたというよりは他の選手は全員で飛び込んだってことでした。みんな意識が高いので、そこはポジティブだけど、まだまだ弱点を出さずに済んでいるだけの気もします。

ひとまずは3連勝を喜べばそれでいいかな。次がラプターズ、ニックス、ジャズと続くので、ニックスのディフェンスやパワーにどうやって対抗するのかが注目点かもしれません。でも、別に見なくてもイイかな。スタッツ見ておけば、なんとなくわかりそうだ。

ブルズvsピストンズ” への5件のフィードバック

  1. ドウェイン・ケイシーはピストンズに行ってから苦労続きですね。
    ラウリー&デローザンをエースクラスに育てたという一点で好きな監督でしたが、毎年エース候補が変わっていくピストンズだと厳しいんですかね…

    デローザンはセカンドユニットで生き生きとインスタント・スコアラーをやってる姿にラプターズ時代を思い出しました。

    1. ラウリーとデローザンのイメージが強いですが、ピストンズでは突破力のあるガードはローズくらいしかいませんでしたね。
      実際、ローズの事は重用していましたが、やり方的に得点力のあるガードを中心にしないと厳しそうです。
      がんばろうカニングハム、負けるなヘイズ、そんな感じかな

  2. デローザンをロンゾの代わりに控えPG起用した方が良いかもと思いました。あとブーチェの守備が。あれじゃ上の相手にぼっこぼこにされそうで。コビー出して誰かブーチェの補佐役とった方が良いような。

    1. そんな感じですね。デローザンはそういう起用に近づいていくでしょう。

      さすがにインサイドは、どうにかしたいところですが、ブーチェ的な選手をとれるはずもないので、普通のセンターを混ぜるべきなんですけど、嫌っていますね。なんでだろ。

  3. おっしゃる通りで、スタメンで個人技をさせるならば全員得点能力が高いメンバーで揃えるべきで

    逆にセカンドユニットはカナダ三銃士が軸になり、それなりのオフェンスを展開出来てます

    これがカニングハムが入ってどれだけ改善されるのか?

    キリアンをどこまで使うのか?
    だと思います

    それこそ、来てくれなかったとは思いますがピストンズこそデローザンが欲しかったような気がします
    短期的目線であればですが

    いずれにせよ今年のルーキーたちはすでに活躍しています

    そこにカニングハムはどれだけの存在感を示せるかで今季の方針が決まると思ってます

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