オリンピック ナイジェリアvsオーストラリア

ライブ配信してしまったので、展開を覚えていません。なので、今回は忘備録的なものですのであしからず。

エキシビションマッチでオーストラリアが圧倒しましたが、そこにオーストラリアのスターターはいませんでした。かわりにドラフト候補のギディがいて、見事なパスでナイジェリアのハイプレッシャーを消していたのが印象でした。この試合でオーストラリアがみせていた攻略法は

・スクリーンやハンドオフでのポジションチェンジを繰り返し、チームディフェンスの穴を作る
・テンポの良いパスと強気なアウトサイドで個人を守らせない

もちろん同じような攻略法をとっていったのですが、本番のナイジェリアはそこまで簡単にやらせなかったのも印象的でした。

◎逆プレッシャー

先手を取ったのはオーストラリア。逆にハイプレッシャーでナイジェリアオフェンスを困らせていきました。毎度のことながら、ハンドリングが怪しいオコギーがPGをしているのでリズムを乱しに行き、ナイジェリアからパッシングを消し去りました。この威力は素晴らしかったのですが、試合を通してみれば、もう1つの効果がありました。

・ハイプレッシャーでハンドリングの悪さを狙う
・パスを乱れさせることでスティール速攻を狙う
・ビッグマンの1on1にしない

最後が地味に効きました。しっかりとオフェンスを作れないナイジェリアは、カウンターで抜いてのドライブもあるわけですが、そうなればビッグマンのところで勝負されないのでオーストラリアの弱みを使われずに試合が進んでいきます。

◎非NBAプレイヤー

オーストラリアはベンチから出てくるエクサムとサイブルのコンビで更にプレッシャーを強めます。ここは効いていたのですが、ナイジェリアも非NBAプレイヤーのハンドラーが出てくると落ち着き始めます。これもエキシビションマッチの段階で分かっていた事でしたが、ベンチの方が上手い。

そこまでならオーストラリアペースだったのですが、さすがに3Pも決まったりして、序盤ほどは優勢になれないと次第にナイジェリアのディフェンスに捉まり始めます。

ヌワラとエメガノが3Pを決めて21-20となったところで、オーストラリアはゴールティング、ソベイ、レアスが登場していますが、23-23の同点で1Qが終わります。ちょっと点数以上にナイジェリアのペースになり始めました。

2Q始まって30秒でレイスからべインズになりますが、これといって改善はしません。その後ソベイ→デラベドバ、ゴールディング→サイブルと、結局は早々に主力を戻すことになりました。点差以上にナイジェリアのパワーに押され始めたのでした。

◎インサイドの攻防

オーストラリアがツラくなったのはオフェンスで、ことごとくナイジェリアのインサイドの強さに叩き落されたこと。かといって上記の選手が並ぶとアウトサイドのパスワークだけで崩すのは難しく、どうしてもパスが止まってしまって、個人のドライブに頼ることになってしまいました。そしてドライブすると高速ヘルプで叩き落される。

オコギーとアチュワがファールを貰ってフリースローでリードしていったのに対して、オーストラリアはデラベドバのディープ3Pが決まったくらいで、困った困った。特にべインズだとボールを止めちゃうし、インサイドで決めきれないし。

そんな時にべインズ→ランドールです。このランドールがゴール下でボールを貰うと、フェイクから反転して見事なパスを通すなど、パスムーブを円滑にすると、オーストラリアが復活します。ナイジェリアは優位に立ちながら、リードを広げられなかったしっぺ返しをくらうことに。

◎スモールラインナップ

前半残り4分52秒でデラベドバ→イングルスと共に、ニック・カイ→エクサムの交代で、オーストラリアは「スモールラインナップで対抗」に打って出ます。これが日常なのかどうかがわからんのです。しばらくこれで頑張って逆転したところでランドール→べインズですが、スモールラインナップの効果で今度はべインズがいてもボールが回ります。

結局、この交代が効いて前半は43-40でオーストラリアが3点リードになりました。ディフェンスプレッシャーが厳しい中でスモールラインナップでスペーシングして、ボールムーブしていく形はオーストラリアが優位に立つ重要な形だったと言えます。

一方でナイジェリアはオカフォーやアチュワがインサイドの強みを生かしきれませんでした。べインズやランドール相手に個人で攻めていくべきだったのですが、そういう形そのものを作れなかったのが痛かったです。

そして後半になると、サイブルとエクサムのディフェンスが効いて、そもそもビッグマンのポストアップにパスが通りませんでした。それはナイジェリアの下手さでもあり、オーストラリアの良さでもあるから、なんともいえません。HCもどうなるかはやってみなければわからなかったと思います。

3Q残り3分50秒でミルズが休む時間になると、出てきたのはジョシュ・グリーン。この時点でランドールのワンビッグにしていましたが、前半に出番のなかったグリーンを使ってスモールラインナップを継続することを選んだオーストラリアなので、この試合最大のキーポイントになっていたのでした。

◎決まらんぜ

後半開始早々にデラベドバとミルズの3Pで9点差にされたナイジェリアですが、全く得点がとれず、なすすべもない状態になっていきます。この頃からビンセントとヌワラの強引なシュートが増えていきます。とにかく苦しいし、個人で打ち切らないとオフェンスにならないので、少しでも確率の高い選手が行く形です。

ナイジェリアは本職PGが34番と11番の2人だと思うのですが、34番を3分39秒しか起用しなかったマイク・ブラウンのミスにしか見えませんでした。ボールが落ち着くポイントがなく、あるのは個人での仕掛けのみ。

オコギーが強引に突っ込んだり、3Pファールドローで5つのフリースローと3本の2Pを決め、ビンセントも8本のフリースローを得ました。まともなのは、これくらいなんだよね。そのフリースローもチームで24本打って12本しか決まらなかったのも響きました。

〇フリースロー
オーストラリア 17/19
ナイジェリア  12/24

あと8点取っていれば試合はどっちに転がったかわからないのですが、点差が離れるほど、ナイジェリアは手詰まり感が強まっていきます。なんせオフェンスで追い上げるのはムリだから、ディフェンスからのトランジションに持って行きたいけど、そのディフェンスがスモールラインナップに対してプレッシャーが効きませんでした。

◎ナイジェリアの勝機

ナイジェリアに勝機がなかったかというと、そんなことはなく、オーストラリアはミルズのプレータイムが長すぎ、フィジカルな戦いを繰り返し、接戦が続けば、次第にスタミナの差が出てくる気がしました。

〇プレータイム
ミルズ 34分32秒 25点
イングルス 32分28秒 11点

ただ結果的にはミルズのシュートは最後まで落ちませんでした。正しくは最後はちょっと落ちているんだけど、それは試合が決まった後だしな。

ナイジェリアは一番長いビンセントでも25分26秒なので、スタミナ的には持ったはずです。でもオーストラリアを削れなかった。その一歩でベンチ出場にして、ファイナル組だから前日の深夜に合流したと思われるヌワラが23分31秒もプレーしています。

個人で打開してくれるのがヌワラであるため頼ったわけですが、それ自体がチームとしての崩壊でもあっります。もっと11番を信じ、インサイドの強みを生かすチームオフェンスを増やすべきでした。ってことで、マイク・ブラウンがキッツい感じがしてしまった。

個人技が一番大事さ!

という匂いが。。。そういえばキャブスの時もレブロン頼みが強かったんだっけ。ちょっとオフェンスアイデア不足は選手の資質だけじゃない気もしていたのでした。

〇ターンオーバー
オーストラリア 21
ナイジェリア  24

この数字を見るとナイジェリアペースに持ち込めて入るんだよね。ただ、自分たちもミスしてどうする。確かエキシビジョンはここで差があったはず。つまりオフェンスはイマイチだけど、個人技だからミスも少ないパターンね。次戦はミスを減らさないとさ。

◎グループの行方

イタリアvsドイツは後半に見事な追い上げを見せたイタリアが、最後にガリナリのアイソアタックで勝利しました。お互いにテンションが高く、それ故に終盤に失速しているのでした。だからオーストラリアもつらいかと思ったけど、問題なかったな。

オーストラリアはイタリアと2勝目をかけた戦いです。勝った方は1位でグループリーグを抜ける可能性が高い。ガリナリが止められない気はしますが、この内容を見る限りオーストラリアで間違いが起きる可能性は低いです。

ナイジェリアはドイツと1勝目をかけた戦い。ドイツはボンガが意味わからないPGっぷりを発揮しているのですが、それを除けばチームとして整理されており、ワグナーのハッスルもあったりして、面白いチームになっています。特に42番のシューターと4番のPGのアウトサイドがレベル高い。

ただ普通にやればインサイドでナイジェリアが圧倒します。が、オーストラリア戦を見る限り「普通にやれるかわからない」気もしています。シューティング勝負に持ち込まれるとマズいので、ハイプレッシャーで潰しきり、インサイドの強さで打ち勝って1勝目を手にできるかどうか。

2勝すれば確実、1勝で他のグループの結果次第って感じです。ただオーストラリアが最終戦は手を抜いてきそうなので、それはそれで難しいな。いずれにしてもマストウィンになったナイジェリアでした。

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