さようならブレイザーズとテリー・ストッツ

ブレイザーズ’21

ブレイザーズはここ5年間で4回目のファーストラウンド敗退となり、テリー・ストッツとも別れを告げることになりました。

マブスのACとして優勝に貢献し、リラードの加入と共にブレイザーズのHCに就任。1年目の12-13シーズンはプレーオフを逃したものの、そこから8年連続でプレーオフに進み、セカンドラウンド3回、カンファレンスファイナル1回出場は立派な成績です。特に途中でラマーカス・オルドリッジが移籍してしまった事を考えると、誇るべき成績を上げています。

ブレイザーズの歴史はリラードの歴史であり、リラードの歴史はストッツの歴史でもあります。この2人で9年間を歩んできたブレイザーズは、リラード10年目のシーズンに大きな変革を迎えることになります。その間のリラードは成長を続け「リーグ最高のポイントガード」として、このブログでは高く評価されています。

オルドリッジが抜けるタイミングで大きなロスター改革があって、50勝チームからプレーオフ争いレベルに戻ったものの、そこからしっかりとステップアップし、再び18ー19シーズンに50勝チームに戻りましたが、翌年はヌルキッチのケガもあって5割を下回り、そして今シーズンは再び復活しています。

こう見るとストッツは毎シーズン大崩れしないだけでなく、しっかりとチーム強化を進め、リラードと共にレベルアップしてきました。やはり2年前にアミヌやハークレスを中心としたディフェンシブなロールプレイヤーから、フッドやヘゾニャを加えてカーメロに救ってもらうオフェンス志向にスイッチしたことが悔やまれます。

つまりはストッツ以上にGMの方針転換が問題。そんな問題があっても、必ずプレーオフレベルまでチームを作ってきたストッツの印象はリラード中心にまとめるのが非常に上手く

与えられた条件で最高の状態まで持っていけるHC

でした。でも、それはリラードがいるからこそ、最後にどうにでもなる面も大きく、どんな条件でも「リラード中心に機能するチームを作った」という9年間でもありました。ロールプレイヤーの揃え方に問題があると感じても、少なくともリラードが活かされていないことはありませんでした。

まずは2年前にも対戦したナゲッツとのシリーズから、何が問題でストッツを諦め、変化を促していくのかを考えてみましょう。どうしても結果だけで判断しがちですが、結果よりも現代NBAの流れに9年間で遅れが出始めた内容も気になります。

◎ヨキッチとリラード

ストッツとマイク・マローンの共通点は、必ずと言ってよいほど何かしらの問題点を抱え、リーグ有数の高い評価は得られない一方で、チーム力をあげてステップアップしてきたことです。しかし、その点でマイク・マローンの方が成長を続けることが出来ています。それは若いヨキッチの方が成長曲線がリラードよりも急激であるだけでなく、マレー、ハリス(トレードされた)、モリス、MPJなど核となる選手を変えずに来たナゲッツの優位点でもありました。

しかし、プレーオフの短期決戦で両HCの2年間には、求めているチーム像が大きく変わっていったことを示しています。2年前にブレイザーズが勝った7試合と今回の6試合におけるリラードとヨキッチのスタッツを比べてみましょう。

〇リラード
プレータイム 41.3 → 41.3
得点   25.1 → 34.3
アシスト 6.0 → 10.2

〇ヨキッチ
プレータイム 42.2 → 35.2
得点    27.1 → 33.0
アシスト   7.7 → 4.5
リバウンド 13.9 → 10.5

お互いのディフェンス戦略もあるので、どちらが活躍したとかはどうでも良いのですが、共に平均得点を大きく上げ、チームの中で重要性がさらに増した形ですが、ヨキッチがプレータイムを大きく減らし、リバウンドも少なくてチームが成立しているのに対して、リラードはプレータイムを減らすことなく、アシストも増えています。

特にこのシリーズはマレーがいない中でもヨキッチを制限し、ハワードなんていう謎の選手まで起用したマイク・マローンに比べて、スターター中心でしか臨めなかったストッツという対比が明らかでした。

簡単に言えばベンチメンバーのレベルアップに失敗したわけであり、ロスターがナゲッツの方が分厚かったことになります。それは事実であり、ブレイザーズのGM問題って感じですが、その点を無視したときに

リラードの代役に困ったブレイザーズ
ヨキッチの代役はいないナゲッツ

実はエースだけで考えるとハイパフォーマンスのリラードの代役がいないブレイザーズと、ヨキッチの代役が「いない」ナゲッツは同じ悩みを抱えています。特にヨキッチはレベルが高いだけでなく特殊系のセンターなので、同じタイプを連れてくるのすら難しい。

それでもナゲッツの方がベンチメンバーに頼ることが出来ました。ミルサップやジャマイカルが穴を埋めるわけですが、彼らの役割は明らかにヨキッチとは違い、実質的にはモンテ・モリスがプレーメイカーを引き継ぐのでチームスタイルが変更されます。

一方でリラードの代役はマカラムを一時的に使うけど、サイモンズも登場します。同じ役割を当てはめる代役はいるけど、リラードとはレベルが違いすぎるわけです。

マイク・マローンはヨキッチとは違う形でベンチメンバー中心のスタイルを考えたが、テリー・ストッツはリラードの役割にそのまま当てはまる選手を求めた。

昨シーズンはヒートの躍進もあって「多様性」がキーになりましたが、前回のセルティックスもテイタム中心の色が強まって「多様性」がなくなったことが問題でもありました。ストッツの問題点もそこにあった気がします。

リーグ全体の流れが「多様性」であるなら、ストッツのスタイルから脱却するのは必要な変化だと思います。リラード中心というだけでなくスターターが長いのも、選手に応じた戦術変更ができないからです。

リラード中心のオフェンスは強力だが、リラードがいないと成立しない

これは別にブレイザーズだけではなく、多くのチームが抱えている課題です。ナゲッツだって2年前はヨキッチに頼るしかなく、マレーが台頭してきても多くは変えられませんでした。しかし、昨シーズンのプレーオフで『疲労』で負けた事もあって、ベンチメンバーで違う形を求めたし、だからこそモリスやミルサップはベンチメンバー限定だったのかもしれません。

サイモンズはサードハンドラーとしては十分な選手だと思いますが、リラード並みに働いてくれないと形にならないわけで、そりゃあ物足りなくなるのでした。ナゲッツのリバースやハワードに比べてサイモンズは劣るわけではないけど、スーパーな活躍を求められすぎています。

◎「使いどころ」がない

えーっと、ここまでで言いたいことはほぼ終わり。リラードはすごい。マカラムもすごい。良いチームを作れた。スターターは強い。でもチームとしてはダメ。ってことで、今シーズンの事について触れなおすしか文字数を増やせません。

これまでストッツは優秀な仕事をしながらも、GMが集めてくる選手が微妙過ぎたし、ディフェンスからオフェンスに振りすぎたりでGMの問題でしかなかったですが、今シーズンはそれを扱うストッツにも問題がある気がしてきたのも事実です。

【補強】
コビントン
デリック・ジョーンズ
パウエル(トレントとトレード)
カンター
ジャイルズ
RHJ

トレントの件はオフになって、どんな契約を求めるかで結果が変わってきますが、勿体なかったのは事実。唯一、ディフェンスにもオフェンスにも働いてくれる選手というだけでなく、リラードの代役もこなせば、3ガードで変化ももたらしてくれていました。良い部分も悪い部分も含めて、いろんな使い方が出来る選手でした。でも、その点は無視して進めましょう。

まずコビントンとデリック・ジョーンズを手に入れたことは過度にオフェンスに行き過ぎた昨シーズンの反省点として適切な補強でした。これで再び攻守のバランスをとって戦う布陣に戻れたということで、開幕前から期待が膨らみました。実際に昨シーズンに比べたら成績は向上しているので、一定の成果はありました。

コビントンに関しては3P38%決めており、かつてのアミヌのように必要なプレーをしっかりとこなしてくれています。1巡目指名権×2の価値は正直言ってありませんが、ブレイザーズは指名権を上手く使えないので、補強にはなったのだから意味はある。

しかし、コビントンの使い方を間違えていました。エースキラー役に指名してしまったストッツ。残念ながらコビントンはマンマークは強くないし、ましてやスピードのある相手にマッチアップさせるべきではありません。プレーオフになるとヘルプ担当だったので、途中からそこそこ軌道修正されていましたが、変な起用法に驚いたものです。

さらにデリック・ジョーンズはスターターとして起用され、こちらもエースキラーが仕事でした。この点については問題ないのですが、問題だったのはプレータイムでオールスターまでは平均27分もプレーしていました。幸いFG50%超えていたのですが、基本的にマルチディフェンダーとして使いどころが限定される選手なので『主力の中の主力』なのはなんか違う。

その上でパウエルが来ると途端にプレータイムを失い、プレーオフではローテ外になってしまいました。相手にMPJがいただけに、一体何のためにデリック・ジョーンズを獲得したのかわからなくなるプレーオフでした。使いどころがあったのに序列が下がったら使われなかった。

そしてこの点はパウエルも同じ。当たりだしたら止まらないパウエルですが34.4分も起用すると、今度はサイズやディフェンスの問題にぶち当たります。それ以上に不安定なので、ノッている試合と、難しい試合、そしてマッチアップとの関係性を見極めて有効活用するのに向いているシックスマンタイプです。それをデリック・ジョーンズに続いてザ・主軸にしてしまったわけです。

選手の使い方を間違えた
飛び道具的な選手を主軸にしてしまった

前者だけなら、ありがちだし、チーム事情的に仕方がないこともありますが、とにかく後者が厳しすぎました。ヒートでは使いどころがなければ試合に出てこなかったデリック・ジョーンズと、ラプターズで起爆剤役だったパウエル。正直、「2人で1人」くらいの感覚ですし、上手く使い分ければ面白いのも事実ですが、どんな相手にでも通用するタイプではありません。

ブレイザーズはオフェンスだけ、ディフェンスだけの偏った選手を集め過ぎ

解説配信中にこんなコメントを貰いましたが、まさにその通り。でも集めた事だけが悪いのではなく「使いどころを見極める」ことをしなかったことも大問題でした。リラード中心にスターターを強くするストッツの性格が出てしまったかもしれません。

また、お気に入りのジャイルズについても一言。「主力にするには力不足だった」というのは仕方なくても、「使いどころがなかった」のは大嘘です。特にナゲッツとのシリーズはカンターではヨキッチを止められず、スピード対応できるスモールラインナップにしましたが、それならばジャイルズがセンター相手のディフェンスには向いているし、ヨキッチも速さで抜かれるのは嫌なはず。

一方で途中で獲得したRHJには出番が与えられました。以前はザック・コリンズを辛抱強く育てていたストッツですが、今シーズンはジャイルズを諦め、デリック・ジョーンズを諦め、ちょっとよくわかんなかったです。「カンター>ジャイルズ」「パルエル>デリック・ジョーンズ」なのは理解できても、それは相手や状況によるだろうって感じですが、常に序列が崩れないのがストッツの弱みでした。

ウエストは戦術的にも選手的にも各チームが多種多様な形を構築してきます。そのため、

柔軟な戦術対応と選手起用は欠かせない要素

にもかかわらず、ストッツのブレイザーズはこれが弱すぎた。だからこそプレーオフでファーストラウンド突破にも苦労しているし、相性が良ければ勝てて、悪ければスイープされてもいます。3年前にペリカンズに負けたのも同じかな。そして今シーズンは遂に相性が悪くないナゲッツにも負けてしまった。

サイモンズ、カーメロ、ジャイルズ、デリック・ジョーンズ、カンター、パウエル、リトル

全員が主力としては使えないけど、武器を持っている選手なので、もっと戦術的多様性をもち、使いどころを工夫すれば、ブレイザーズも多様な顔を持つチームになれたはず。それは

「リラード&マカラム中心に考える」だけではダメ

ってことでもあります。よく「リラードとマカラムで勝てるのか」とか「マカラムのトレード案」を聞かれますが、そもそもそういう事じゃないのだと思います。能力の高い2人のガードがいるのだから、サポートメンバーを活用して多様なことが出来るチームを目指さないといけません。その時にマカラムがジャマならトレードすればよい。

◎新HCに必要なこと

ということで、新HCに必要な要素は明確です。ストッツには出来なかったことを出来るコーチに変更しましょう。どっちが優秀ではなく、変化が必要なんだ。

戦術的多様性
特殊な武器の選手を有効活用
リラード&マカラム前提ではない

特に真ん中の事を考えると、ブラッド・スティーブンスはブレイザーズ向きのHCだと思います。逆にわちゃわちゃしていて、役割が曖昧になってしまったことで、まとまりを欠くセルティックスが「テイタム中心に何をしていくか」を求めるならストッツに整理してもらうと良いので、HCトレードもありでした。テイタムとブラウンで交互に起用できるから、同じ形でも問題ないし。

ウォジョによるとビラップス、ジェフ・ヴァンガンディ、ダントーニ、ジョワン・ハワードが候補で、リラードはキッドを望んでいるそうです。基本的にリラードの意見が最優先なのですが、そもそも新HCには戦術的には「リラード中心すぎる考え方を見直してもらう」必要があるので、リラードの意見を反映しすぎてはいけないというジレンマがあります。

そしてダントーニはリラード中心の形にしてくるでしょう。ストッツよりはマカラムを上手く使ってカバーしてくるでしょうが、サードハンドラーのゴードンが重要だったように、結局はサイモンズじゃ物足りなくなってしまいます。リラード&マカラムでダントーニは成立するし、結果も期待できそうですが、そこにHC交代の意味はあるのか。

そして他のHCが何をするかは知りません。まぁJVGは解説やって現場仕事していないんだから避けるべきだよね。イメージだけでいうと

ビラップスはピストンズやナゲッツでPGとしてリーダーシップを発揮し、重要な局面を自分の力で突破してきたPGですが、チームメイト達を生かすことを優先したゲームメイカーなので、リラードの能力にピッタリの気がします。PG中心だけど、周囲の選手にやらせていくことで、リラード頼みからは脱却できるかも。でも最後はデイム・タイムが待っている。

ハワードはミシガンで数々のコーチ・オブ・ザ・イヤーを獲得し、NCAAトーナメントではイーストのファーストシードになりました。選手としてもコーチとしてもファーストシードになったのはハワードが初めてだとか。最終的に11シードのUCLAに負けたものの、エリート8まで進んでいます。今、高い評価を受けているコーチなので、ストッツのように長期政権を目指したいなら、賭けてみる価値のあるコーチだと思います。詳しくは知らん。ドラフト候補はワグナーくらいなので、個人の強みに頼りすぎない気はします。

◎リラードのこと

なんだかテリー・ストッツの悪口みたいになっていますが、別に否定的なわけじゃなく、HC交代するタイミングだったし、固定化された戦術で戦い抜くと次のステップには進めないってことです。その中にはリーグで最も良い関係を築いていたHCとエースの関係も変えなければいけないし、リラードも自分を変えなければいけないタイミングって事です。ワガママな選手ではありませんが、自分がやりたいプレーとは違う方向に進まなければいけないかもしれません。

冒頭に戻るとリラードは「リーグ最高のポイントガード」です。高い得点力はディープ3Pを駆使して自分へとマークをひきつける事にも繋がり、派手で見栄えはしなくても、しっかりとオフェンスを作り上げる的確なパスでアシストもリーグトップ10にはいり、何よりもターンオーバーが少ないことが特徴的です。これだけの得点力とアシスト力でゲームメイクしながら、ターンオーバーが3以下なのは驚異的な安定感を誇っています。

そして何よりも冷静な判断力とリーダーシップを持っている。カリーやウエストブルックよりも優れた「リーグ最高のポイントガード」なのですが、このブログの読者ならご存じの通り

ポイントガードなんていう概念に何の意味があるんだ?

ともいえます。2Kの世界ならともかく、今やポジションレスの時代でセンターがポイントガードをしたり、2mない選手がスピードでセンターをこなしています。ポイントガードしすぎていると多様性が生まれにくくなります。

カリーはオフボールでスクリーンを使うのが最高に上手く、そこからフリーになれるからゲームメイクしなくても強みを発揮し、ウエストブルックは体の強さを生かしてリバウンドを獲ればポストアップからの展開もあります。ステレオタイプなポイントガード像とは違うプレーをもこなすことで、明確な違いを作り上げています。

ある意味、リラードはこうした変化を付けずとも、真正面からプレーを構築し続けてハイアベレージを記録しているのは強みでもありますが、チームとしても個人としても戦術的多様性には欠けるといえます。それでもリラードは止められないから凄いのですが、チームを止められないわけじゃないし。

思えばエバン・ターナーがいた2年前は少し違って、PG的にターナーが振舞ってリラードがシューター的に動くパターンもありました。あれが効果的だったかどうかは別にして、通常と違うパターンが混じることの強みがあり、ターナーもチーム2位の3.9アシストを記録しています。PGらしいPGではないところから組み立てられるオプションがありました。

複数のポジションや役割をこなすこと、流動的に役割を変えていくこと、これらは非常に重要な事です。ブレイザーズはリラードがPGして、そこにプレッシャーがかかればマカラムへパスがでて、中継役にヌルキッチがきて、コーナーにパウエルが待ち、コビントンだけはセーフティ気味に動き回る。そんな定型パターンがです。

ポジティブに言えば役割的定義がしっかりしており、だからこそディフェンス優先からオフェンス優先にロスターがガラっと入れ替わっても、しっかりとまとまりのあるチームが作れました。

ネガティブに言えば複数の役割をこなせる選手の評価は低いため出番がなく、各ポジションでしっかりと役割定義されているから「役割をこなせるベストの選手」が決まっているから柔軟な選手起用にもならなかったのです。

5つのポジションの概念が強すぎ、固定化した戦術になっている。

ちょうどナゲッツがやっていることと真逆かもしれません。だから「ブレイザーズはどうすればいい」というのも答えは1つじゃなくて、総合すれば「いろいろやれ」となります。HC交代もいろいろやるための第一歩に過ぎません。そしてリラードがそれを受け入れなくてはいけないし、極端な話は負けると思う戦い方でも試さないといけない。

しかし、リラード自身はPGになってしまうと思います。シューター的に振舞わせるくらいはオプションで持っていてよいですが、冷静なゲームメイクとミスの少なさはPGやらせておくべき特徴です。そしてマカラムもSGになってしまう・・・というのは問題があるので、そこから変えていかなければいけません。

前述のビラップスのように、リラードは得点を減らしてでも、周囲にプレーを促すタイプのPGをやるべきなのでしょう。それも特徴の違う選手それぞれの好みに合わせた柔軟なゲームメイクが必要です。リラード本人が個人で出来ることは誰もが知っているので、そうではない形を模索しよう。

ってことで、何がしたいか、誰が相応しいかは別にして、とにかく来シーズンは「なんにでもトライしろ」ってことになります。固定化しそうなHCだと厳しいな。ひょっとしたらブレイザーズなら、お気に入りのホイバーグもハマるかもしれない。オフボールスイッチを連続させていくのは、シュート力のあるチームに向いているので、マルカネンを狙おうぜ。

◎さようなら9年間

そんなわけでブレイザーズの今シーズンが終わったことで、ウダウダと過去を反省するよりも、テリー・ストッツの9年間に感謝し、次に進むためには「大成功を求めるのではなく、チャレンジを求めよう」って事です。もちろん、失敗したらリラードも怒るでしょうが、ナゲッツ、サンズ、ジャズ、そしてマブスまで勝ち上がったら、ウエストは若手時代に突入するわけで、ベテランほどチャレンジしないと勝てなくなっていくよ。

ちょうどブレイザーズにはカーメロという良い例もいるわけだしさ。ダイエットしたことで見違えるようなプレーを見せて復活したカーメロは、従来の自分を捨てるチャレンジに成功したわけだ。

リラードもマカラムも「優秀な選手」です。「リーグ最高のPG」から上を目指すというよりは、違う自分を作り上げるチャレンジが必要なタイミングだと思います。そうでなければ、移籍して環境を変えて、自分も変えるしかありません。それはポートランドのファンは望んでいないはず。

強いチームを作るために、強さよりも、まずは変革が必要になってくるオフです。

さようならブレイザーズとテリー・ストッツ” への8件のフィードバック

  1. やっぱりディフェンスかなと。CJもパウエルもいい選手なんだけどもディフェンダーが欲しい気がします。勝負処でデイムタイムだけじゃなくてディフェンスで仕掛ける事も必要だったんじゃないでしょうか。ゲームメイクに関してはそんなにいらないチームだとは思いますが、ジャイルズ獲得はそれも期待したのかなっと思ったんですが全然でしたね。

    1. ジャイルズもデリック・ジョーンズもいるので、別にリラード&マカラムでも色んなチャレンジが出来た気がするんですよね。
      トレントが出ていったのが厳しかったのもありますが、そこからパウエルでオフェンスに振りまくるのもちょっとね。

      ボールドウィンとかも良かったのになぁ・・・

  2. シチュエーションは勿論違いますが、
    リーグ屈指のフランチャイズスターがいながらファイナルには届かずチーム状況に閉塞感がある……という点でダンカン獲得前のSASと同じ雰囲気を感じているチームです。
    ダンカンクラスの選手獲得などという奇跡は先ず起こらないので、whynotさんの仰る通り変化とチャレンジが必要なのですが、それをリラードに説明して納得させる事が最大の関門でしょうね。

    1. ですね。リラードが納得するのかどうか。
      普通に考えたら、大物補強がリラードが求めるものでしょうが、そうなるとマカラムをトレードするしかないし、それってリラードが納得するのか、よくわかんないですし。

  3. 最初(ペリカンズにスイープ)はリラードではダメ、2年前(WCF)はリラードはえげつないけどその他が・・・(今思うとその他の選手はこのころでよかったんですねー)、ここ2年はケガも含めていまいち!!!みたいな印象です。
    ていうか9年間で、リラード(とマッカラム)以外が変わりすぎな気がしますね。

    個人的にも、リラードはNo1PGで、最高に好きな選手なので報われてほしいですが、それでもテリーストッツと今のロスターでこれ以上いけなさそうなのは事実ですし、そーなるとHC交代はしょうがないですねー
    次のHCはどこから手をつけるか・・・またロスターを大きくいじられそうな気がしてどうなるのか・・・

    1. ここ数年はヌルキッチも核になっているので、3人中心で良いのでしょうが、どうしてもポジション分断されていて、いまいち主力な空気がなかったですね。
      もしもオルドリッジが出ていかなければ、優勝も見えていたかもしれません。

      HC決めて何するか考えてからロスターを変更するか、逆なのか。どっちかわかりませんが、後者を行うにはGMへの信頼がなさすぎるので、とにかくHCを早々に決めるか、GM変更しないとね。

  4. コーチの変更は決定事項ですが、誰がなるのでしょう?
    来期の構想としては大きく2つで、新コーチとの関係も大きいのでしょうが、現状のメンバーを大きく変更せずに戦術を変えて戦うか、主力を出して新たなメンバーで戦うのか?
    GMは後者を選びそうで、リラードとCJのコンビでは勝てないと判断すれば、CJを出してオールスタークラスのウイングを補強しようとするはずです。それにはパウエルがプレーヤーオプションを行使して残留し、本来のSGとしてプレーすることが絶対条件ですね。
    でも、CJ+αで誰が獲れるのでしょう?LACが今年もPOで思うような成績を残せず、レナードやPGを簡単に出すとは思えないし、ラプターズが再建モードになってもシアカムなんて出すはずないし、ビールじゃディフェンス問題が変わらないし、適当な選手がおらず結局現状メンバーで落ち着くことになりそうですね。
    FAのカーメロ、カンター、ジャイルズの内誰と再契約するのでしょうか?カーメロは残りそうですが、カンターやジャイルズは出ていくのではないでしょうか?特にジャイルズは出場機会を求めて出るのは確実でしょう。ジョーンズもプレーヤーオプションを行使して残留してくれるのか疑問です。
    ジョーンズやリトル、ジャイルズ、コリンズなどを上手く適材適所で使えればそんなに酷いベンチではないと思うのですが、残留するのかしないのか?新コーチの戦術とマッチするのかどうか?
    ヌルキッチも気性が激しく、上手くコントロール出来れば力を発揮するのですが、それが中々出来ないのが問題です。
    もう終わりと思ったCP3が上手くフィットして、急浮上したPHXのようなチームになれるのかどうか、やってみなければ分かりません。救いはリラードが元気で、大きく落ち込むことがないこと位でしょう。

    1. ちょっと報道が先走り過ぎて、落ち着きが足りない感じがしますよね。
      信用できないGMですが、今すべきことって「長期的なプランを練り直します」的な広報だし、「リラード中心です」って言い切ることなんですけどね。
      この性格的なところも大きくロスターを変える匂いがしてしまいます。

      その広報をしないと、みんなリラードばかりを観ていそうで。
      「マカラム売るよー」と影ながらのアピールで、市場を確認しないと、なかなか前向きな変化にはならない気もしますしね。

      クリッパーズが勝ったので揉めませんでしたが、セカンドラウンドで負けたチームとは交渉の余地があるし、マカラムでボグダノビッチ+アルファを狙うとか、まぁほどほどに動けなくもないのですが、現時点ではGMにプランがあるとは思えず、やきもきしますね。

      全てはドラフト前後で決まってくるかな。そこまでにHCくらいは決まるのかどうか。

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