2021/4/26
途中で他の試合を見たりして、ちゃんと観てはいないので、気になったことだけをピックアップしていきましょう。
◎ラブ事件
この試合最大の見どころは、ケビン・ラブが行ったプレー。なんでこんなことをしているのか理解不能です。
ところでラブは1年前もやらかしているのですが、あれは周囲が何も見えていないセクストンにブチ切れたプレーで、理解も出来るものでしたが、今回のこれは酷すぎる。
そんな酷かったキャブスですが、ドラモンドを獲得してからは様相が変わり始め、今シーズン序盤はセンターが起点になる形からセクストンとガーランドが得点していくスタイルはハマっていました。ラブには出来なかったことをドラモンドがやってしまったことにもなります。ついでにナンスがとても良いのですが、ケガで欠場してしまって残念。
そんなドラモンドがいなくなってもオフェンススタイルの残骸は残り、1年前のセクストンダムダムオフェンスとは違って、ボールが回るようになっています。特にラブが試合に出ていれば良いパスを供給してくれるので、オフェンスの形が出来てきます。ちなみに本日はセクストンはいません。
3Pラインの外にいてシンプルに繋ぐパス、ポストに入って逆サイドへ展開を変えるパス、速攻を生み出すブレイクパス、とにかくラブがボールを持つことで直接的なアシストにならなくても、コートの中でスペースがあるところに展開してくれるので、非常に捕まえにくくなります。
加えてルーキーのオコロはなかなか良いカッティングをするので、ボールを動かすラブに人も動くので、なかなか捕まえきれなくなっていきました。そう考えるとラブの特徴として
・アウトサイドシュートが上手い
・起点役としてパスを出せる
こういうことになり、ブレイザーズのようなガード中心のチームと相性が良いといえます。キャブス自体がそうだし、レブロン時代だって似たような要素がありました。
ところが、今シーズンのラブは3Pが33%ということ以上に、2Pのアテンプトが異常に少ないのが気になります。
3Pアテンプト 6.1本
2Pアテンプト 3.8本
確かに起点になっていたラブなのですが「3Pを打てなければパスしかない」状態になっており、そのパス能力に対してラプターズディフェンスは怖がる必要がありませんでした。ポストに入ってもパスを受けて、どこかにパスをするだけなので、何にも怖くないじゃん。
つまりビッグマンなのにインサイドプレーがなさすぎ。これで適当なサラリーならベンチ要員として使い方もあるけど、高すぎるので大問題。キャブスは別にバイアウトする必要もないしね。
そのうえで、冒頭の酷いプレーをしました。そりゃあ優勝を狙うチームに行ったら、モチベーションも上がるかもしれませんが、戦えない選手の上にレフリーコールが不満だとチームメイトに迷惑をかけているのだから、現状ではスーパー不良債権と化しています。
ラブを中心としたキャブスオフェンスは楽しみに観た試合でしたが、とんでもない爆弾をみせてもらいました。ある意味、この試合を見てラッキー。ラブはものすごく危険な案件になっているのでした。
◎シアカム
25点、FG11/19と活躍したシアカム。コーストtoコーストのアタックも見せ、休養期間もあったからかキレのあるオフェンスをしていました。そう「オフェンス」をね。
そういえば最近こんな質問を貰いまして
シアカムのDF能力について、どんな評価をしていますか?
この質問を見てハッとしました。そうか、そういえば今シーズンはシアカムの良いディフェンスを観ていません。ビッグマンながらスピードのあるシアカムを、昨シーズンのニック・ナースはシュートの上手いPGなんかのマークにする奇策を頻繁に使っていましたが、それがないのが今シーズン。
その原因はセンターの弱さによってポジションが変わったことにもありました。カバーの上手いラウリーとセンターまで守れてしまうアヌノビーという他の選手との組み合わせもあって可能だったシアカムの使い方ですが、スターターにパウエルがはいってくると難しくなりがちです。
ラプターズがディフェンスで結果を残せないのは、純粋なセンターの弱さではなく、こういった相手に応じたニック・ナース流の作戦が使いづらいロスターになったからかもしれません。
しかし、ここにバーチが加わったことで、本日はガード相手のディフェンスもしていたシアカム。ゾーンの前みたいなポジションをやってもいました。キャブスの3Pは26%しか決まりませんでしたが、そこには昨シーズンまでのラプターズらしさがあったかもしれません。
ただし、シアカムのディフェンスはヤル気が感じられなかった。高さがあるからクローズアウトのブロックには飛んでおり、それが3Pディフェンスを高めてはいましたが、そういう単発のディフェンスくらい。
ボールが逆サイドにある時にマークマンを見ておらず、特にカッティングするオコロは見逃しまくり。ゾーンってこともあって、ボックスアウトの意識も薄く、せっかく守り気っても逆サイドにリバウンドが落ちるとシアカムの怠慢で奪われてしまう事がありました。キャブスのオフェンスリバウンドは9のみでしたが、オスマンとオコロが2つずつ取っており、ウイングの飛び込みには困っていたことになります。
シアカムの使い方に柔軟性が持てなかった今シーズン。そして勝てない状況に明らかに集中力を欠いているシアカム。負の連鎖がラプターズを襲っているようなことを強く感じさせたのでした。
〇バーチのディフェンスレーティング
103.2
そんなわけでバーチ加入によって劇的な変化が起きているのですが、バーチが強いだけでなく、インサイドを任せられる選手がいることで戦略の幅が広がっていくかもしれません。
◎渡邊とギレスピー
ブシェイがケガしたことでセンターが足りない中、新たに契約をゲットしたのがギレスピー。読み方これで正しいのかもわからん。
バーチほど頼りにはならないものの、動き回れるセンターって事でタイプとしては似ているかもしれません。ブシェイも同じような選手ですが、動き回れるけどトップ近辺でうろうろしていることも多いので、インサイド担当になっているギレスピーとは意味が違います。
ところで、この試合で良かったのはFG4本全てを決めた渡邊雄太。オフボールで動き回る形が機能し、ドライブに合わせてコーナーに下がっての3Pもありました。
前回(といっても1週間程度)はイマイチだった渡邊が随分とフィットしていることを感じさせたのですが、ギレスピーが安定して起用されるようになったことで、チーム全体に動きが出たことが渡邊のオフボールも機能させた感じがあります。
これまではガードとブシェイでトップ近辺に動いても意味がないし、ボールがワイドに出てこなかったのですが、必然的にボールが両サイドに動くようになった気がします。
まぁそれ以上に、単にラウリーもヴァンブリードも戻ってきたから(トレントは欠場)渡邊がハンドラーをする必要もないし、パス能力のある選手がしっかりと見てくれているだけかもしれません。フリンとの連携も良くなってきた。キャブスのディフェンス問題もあるけどさ。
これなんかは明らかにフロアを広く保てることで生まれたダンクでした。サイドからピック&ロールを仕掛けているのも珍しいし、渡邊は死角から飛び込めています。キャブスはもっと収縮しとけよ。
そんなわけでバーチ加入で良くなったディフェンス戦略と、動けるビッグマンが増えてワイドに仕掛けられるオフェンス戦略が際立った試合でした。そこに渡邊のオフボールムーブはフィットしています。
マジでバーチさえオフに手に入れていれば、全く違うシーズンになったかもしれません。ちなみにガソルは遅いけどポジショニングの良いディフェンスと、中継役として両サイドにパスを供給してくれるオフェンスという特徴があったので、特にオフェンス面については今シーズンのラプターズが苦しんでいる要因かなーとは思っています。
◎オコロとガーランド
3P1/8と決まらなかった反面、シアカムの怠惰なディフェンスにおけるスキを見逃さず、見事な仕掛けをしていたオコロは2P7/8で20点6リバウンドと活躍しました。
セクストンがいないことで中心となったガーランドは13点10アシストとこちらも結果を残しています。チームとしてはラブの意味わからんプレーもあったし、そもそも火力不足なのでダメだったけど、この2人は面白いよね。
そもそもオコロはドラフト5位ながらオフェンスではなくディフェンス要員として起用されています。4位のパトリック・ウィリアムスも同じだな。
必然的にウイングなのですが、196cmで本来はガードサイズの選手だし、スピード対応も出来るので相手PGのマークをさせた方が面白そう。それでいてオフェンスでも動きの中からチャンスを作れるし、3Pは改善要素だけど期待できる選手です。で、思ったのは
キャブスはガーランド&オコロのガードコンビにした方が良いよね。
ってことです。こう書くとセクストン嫌いなだけですが、今回の趣旨はちょっと違います。そもそもガーランド&セクストンは良いコンビになったとしてもディフェンス問題が起こるであろうコンビなので、結構悩ましい。
それに加えてガードばかりがアタックするからウイングが死んでいることが多く、オコロは頑張っている割には、得点面は8.4点と報われていない選手でもあります。
しかし、これがガーランド&オコロになると、PGするガーランドとオフボールでもプレーに参加できるオコロによって、ウイングたちもプレーに絡むことが増えていた印象の試合でした。っていうかさ。もしもウイングにエースを連れてこれたら、非常に良いバランスのトリオになりそうなんだ。
セクストンはシックスマンにでもすれば働き方はいろいろありそうだし、何とかしてウイングエースを確保できなものかなー。マレーのケガで困るであろうナゲッツにラブとセクストンをセットで売って、MPJを手に入れるとかさ・・・。
そんなわけで、微妙な試合でしたが、それぞれの緩さが相手の良い部分をわかりやすく映してくれた試合でもありましたとさ。
渡邊はディフェンス良いとみんな言いますが、ドライブからのパスアウトについていけず決められること多くて、疑問が残ります。。。インサイドのフォローを意識する必要があるからなのもわかりますが、ウェイドが空きまくりで狙われているのではないかと思うほど。
ディフェンスが良いというよりは、チェイスしまくるシステムに馴染んでいる、って感じですね。
リバウンドを優先しすぎているとは思っています。
渡邊後半のBOXワンラウリーにゴニョゴニョ言われガーランドについてましたね。ボールも見ずに対面でなんか笑けました。上記の人と一緒で3P空きまくりですね。ブーシェなら届きそうですけど、渡邊は無理ぽいですね。
こないだもBOXワンやったときに、簡単に振り切られていたので、お試しされているんだと思います。
ラブとセクストンで取れる選手が存在するのだろうか…
渡邊の3捨て気味インサイドカバーは熊譲りな気がする。少しでも崩れそうな匂いを感じたら飛んで行く。ただ、バーチが手に入った今もう少し信頼してもいい感じはしますね。TORだと尚更浮いてしまうのかも。その辺はナースと良く話し合って欲しいかなー
バカなGMを騙すしかないですね。メリットはわかりやすい2人なので、デメリットに気が付かないGMがいれば・・・。
確かに渡邊のインサイド重視はグリズリーズっぽいですね。
グリズリーズ(っていうかブッカースタッフ時代)は、インサイド寄り過ぎて、今よりもっと3Pへのチェックが間に合わず、酷かったですし。
ラブはパニック障害持ちなので、病気の影響で元々精神が不安定になりやすいのかもしれません。
病気は可哀想だけど、プレー的には言い訳できないのかもですが。
あくまで病気が原因だけど、それはそれで今契約切れ後の良い契約はなさそうてすね。
プレー的にはパニック障害の影響とは言えませんが、トータルで現在の環境に馴染めていないのかもしれませんね。