ネッツvsサンズ

2021/4/25

イーストの1位とウエストの2位の対決なんだから大注目のはずなんだけど、ネッツってどうなんだろうね。初めはハーデンがいないとどうにもならなかったけど、最近はハーデンもデュラントもいないのに勝っている。

不思議なのは別にアービングがチームを引っ張っているわけじゃなく、普通にチーム全体のエネルギーで勝っている事。それは不思議で仕方がないのだけど、ナッシュの能力が高いのか。でもな、選手交代とか謎なことしまくっているしな。

まぁこの謎は試合を見てもわからない部分なので、そこを探しても仕方がない。ただ逆にハーデンとデュラントが戻ってきたときと比較するために見ておこう。そしてサンズディフェンスを攻略できるかも注目だ。

◎ミカル

サンズディフェンスの最大の長所はミカル・ブリッジス。CP3とブッカーがガードだけど、実際には相手PGをマークするのはミカルなので、攻守の負担を分け合う事にもなれば、単純にミカルのディフェンス力でキーマンを潰せています。

しかし、本日はアービングにけちょんけちょんにされるスタート。いや、正しくはジョーダンのスクリーンか。普段ならスクリーンをかわすのも上手いミカルですが、ジョーダンは動いているように見えるけどノーコール。エイトンのショーディフェンスが効かなかったこともあり、シンプルに突破されてしまいます。

それ以上に、ジェフ・グリーンやシャメットにやられているのが気になるサンズ。CP3は簡単にバックドアカット食らっているし、グリーンには豪快なドライブダンクを食らっているし。ちょっとサンズもお疲れなのかなー。

唯一、エイトンはジョーダンに何もやられないので、ハイスコアにはなりません。これでオフェンスリバウンドを取られていたら大変だっただろうに。また3Pを食らってもいないので、ロースコアになります。「ロースコアだけどドライブに対応できていない」ってことです。

オフェンスでは逆にミドルレンジが決まりません。やっぱりお疲れなのかな。CP3とブッカーが決まらないから得点は伸びないけど、ここでもエイトンがインサイド合わせで押し込むので互角のスタートに。つまりサンズの方は内容よりも点が取れている状態。

また本日はカム・ジョンソンがスターターに入っていますが、シーズン序盤からオフボールの動き出しで崩していくのでお気に入りだったのですが、スターターに混ざるとイマイチなのも変わりません。インサイドをエイトンが使って、CP3とブッカーの2人がいると、オフボールの意味があまりないんだよね。

ってことで苦しい感じだったのですが、ネッツがベンチメンバーになるとイージーに点が取れ始めます。それは良いんだけど、逆にタイラー・ジョンソンとグリフィンに3Pを食わってしまうので失点も増えてしまいました。元サンズのマイク・ジェームスが出ているぞ。相変わらずのスーパースタームーブをしたがっているけど、それがアービングの代役に合っているのかな?

1Q終盤にネッツがディフェンス3秒やボーナススローを与えてくれたので、サンズが32-27と5点リードで終わります。粘り強い戦い方でQの最後にリードするのもサンズの良さか。

試合開始時にサンズが困ったのはネッツが対人ディフェンスをしっかりとしていることで、全く崩せなかったからでした。シーズンも終盤を迎えネッツのディフェンスも形になってきたと捉えられなくもないですが、時間と共にプレッシャーは効かなくなりました。

2Qになるとオフェンスではグリフィンとブルースで形作れるけど、ディフェンスは焦点も絞られていないので苦しい。純粋に個人能力で守っているようにも見えます。次々にカッティングされてしまうネッツディフェンス。ボールしか観てないな。

ところが驚くことに残り8分でデュラントが登場します。遅い出番だな。欠場だと思っていたのに。ディフェンスの評価が低いデュラントですが、実際には高速ヘルプとウイングスパンで超便利屋さん。1人でカバーディフェンスさせたら面白いのですが、どうなんだろ。

さっそくゴール下をカバーしたデュラント。エイトンにフック決められたけど。そしてデュラント関係なく3P2本決められて10点差になります。オフェンスでシュートミス連発していたデュラントってのもあってね。それでもブッカーのドライブにヘルプに出てきてターンオーバーを誘発します。うーん、デュラントの意味はディフェンスかもね。

やっとドライブが決まり始めたデュラントですが、今度はマークのクレイグにオフェンスリバウンドを押し込まれてしまいます。3Pもヒットされる。なかなか調子が出ないね。

しかし、デュラントが出たことで楽になったのかアービングがトップから3P連発。ドライブでグリーンにアシストを決めると、デュラントもミドルを決めて3点差に縮めると、前半ラストプレーでデュラントのドライブが外れるもジョーダンがプットバックして1点差にして前半が終わるのでした。

要するにあれだね。初めはディフェンスが・・・、チームとして・・・、とか言ってたけど、最終的には個人のスターっぷりで互角に戻したのでした。

◎史上最高のオフェンスマシーン

アップが終わったのか、後半はスタートで出てくるデュラント。CP3に対して殆どひざを曲げないディフェンススタンスで守れてしまう変人。そしてポストに立てばナチュラルミスマッチなので、パスを貰うと簡単に捌いてアービングの3Pになり、アウトサイドからドリブルするとジョーダンへのアリウープになる。

ディフェンスの良いサンズが弄ばれているような後半のスタートになりました。しかし、サンズもオフェンスでは3P連発に、CP3からエイトンへのアリウープ。打ち合いでも戦えているとみるか、ネッツのペースに巻き込まれていると見るか。

ポストアップとハーフスピードのドライブだけで崩せてしまうデュラント。反則だろ。そこから展開されると追いつかないサンズディフェンス。CP3がオフェンスファールをアピールしているけど、マジでどうしようもない。

サンズはブッカーを中心にしっかりと対抗できているし、アービングはデュラント以上の確率と超絶ハンドリングで得点しているんだけど、それでもデュラントが格上に見えるのは、「6割の力で得点しています」って感じだから。全力ドライブなんてしていないし、ポストアップしてもディフェンスが前に出たら抜いているだけ。一生懸命やらなくてもOKみたいな。

デュラントが下がってもタイラー・ジョンソンの3Pとミドルで加点するネッツですが、サンズも本日とても良い感じのエイトンが裏パスを通せば、フックでファールドロー。同点をキープすると、残り4分で何故かデュラントが戻ってきます。前半のプレータイムを制限したけど、後半は長時間起用するのか。

クレイグが自分の仕事とばかりにハイプレッシャーをかけますが、ボールのない所でファールコールされるし、パスすら出せなくらいのプレッシャーにはバックドアカットされてしまいます。本当にすごいドライブとかはしないでイージーに得点するデュラント。

ブッカーがグリフィン相手に見事なムーブでジャンプシュートを決めるのに対して、ちょっと動いて軽くマークを離したら3P決めるデュラント。同じようにオフボールで動いたら2人寄ってきてグリフィンが空いたから3P。マジでイージー。なお、久しぶりにボールを持ってドリブルしたらスティールされたけど。

〇3Qのブッカー 
14点 FG5/8

8点取ったエイトンと合わせて、よくぞオフェンスで対抗したぜブッカー。スタッツ的にはFG4/5で10点のデュラントを上回ったんだけど、使ったエネルギー量には大きな差がある気がした3Qでした。

あとサンズはブッカーの個人技が多かった。なんでだろ。チームオフェンスの空気が減り、パスの本数も少なくなった気がする。

◎破壊者

デュラントの3Pで10点差になった4Q。マジで何なんだ。ナッシュの起用法は。

もうデュラントがトップにいてもダブルチームに行くことにしたサンズ。エグイ。どうすりゃいいんだ。と悩んでいそうなモンティ

でもここで遂にベンチに下がってくれたので追い上げチャンスが来ます。でも、今度はアービングのスピンムーブに、グリフィンのトランジションアタックで逆に点差が開いています。

サンズはブッカーを出します。どうもCP3が良くなくて、全然オフェンスを作れていない。でも、そしたらデュラントが戻ってきます。なにこれ。

〇デュラントのプレータイム
前半 8分
後半 20分13秒

うーん、スタートで出ていても40分ってことか。多分30分にプレータイム制限なのだろうけど、これが良いのか悪いのかわかりません。ただナッシュはプレーオフになったらスターに頼ることを望みそうってのはわかりました。

試合はデュラントがファールを貰って16点差。デュラントが右サイドから左サイドに動くだけでサンズディフェンスは乱れてしまって、ジョー・ハリスがドライブ。いかん。もうダメだ。デュラントしか見えない。終わろう。

サンズのすべてを破壊してしまったようなデュラント。33点を記録しており、「えぐかった」というならハイライトを貼るところですが、一番嫌だったのは本人が得点している事よりも、オフボールで動くだけでディフェンスは体制を崩さざるを得ず、次々にフリーが生まれてしまったこと。

だから本人のスタッツ以上に恐ろしかったし、後半はデュラントの事しか書いていないじゃないかってね。

さて、この問題は「デュラントがエグイ」だけでは片付きません。サンズのディフェンスはミカルがポイントだと書きましたが、ミカルがPGを担当した結果としてデュラントのマークがCP3になりました。サンズはクリッパーズを苦手にしていますが、ウイングエースに対しての対応に課題があります。得意のディフェンスにハメこみにくい。

本日はクラウダーがいないし、クレイグがここまでボコられる選手って珍しいし、何よりもネッツはイーストなので気にしすぎる必要はないものの、ウイングの強いチームに対してどうするのかは課題になっています。

対戦相手の出方によって柔軟な対応をしてきたサンズだからこそ大いに困ったデュラントの存在。諦めて他の選手を止める方が正解だったような試合でした。

ネッツは良いところも悪い所もデュラントの存在感に押しつぶされたな。グリフィンが元気そうになっていることはプレーオフに向けて良い傾向にみえました。結局はオフェンスで握りつぶした試合になったので、それ以上は何とも言えない。

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