開幕戦ネッツvsウォリアーズ

20-21シーズン開幕!!

開幕戦に選ばれたのは3年前の王者ウォリアーズと、その時のファイナルMVPがいるネッツ。昨シーズンの成績を考えると開幕に相応しくない両チームですが、それだけリーグに期待されているという事。

クレイ・トンプソンのケガもあって万全ではないウォリアーズですが、しっかりと補強したので勝ちに行くシーズンです。優秀な若手たちにデュラント&アービングを加えたネッツには優勝以外の目標はありません。切り捨てた若手たちの意味があったのか、ショーン・マークスの判断が問われるシーズンに。

そんなネッツはまさかのHCスティーブ・ナッシュです。ルーキーHCの優勝が多い変なリーグなので、それもまた優勝への布石になり得るのですが、ACにダントーニとアマレ・スタウダマイヤーを連れて来て、かつてのダントーニ・サンズの色を強く感じさせています。

一方でそのダントーニ・サンズでGMだったのがスティーブ・カー。こちらもリーグ全体にトランジションゲームとスモールラインナップを持ち込んでおり、ハイスコアPGカリーを中心としたウォリアーズの根底にあるのもダントーニ・サンズの考え方です。

新しくて古い開幕戦が始まります。なお、ショーン・マークスも元サンズ。

◎確率の鬼デュラント

ディンウィディ、アービング、デュラント、ジョー・ハリス、ジョーダンを並べたネッツ。なんかルーキーHCっぽい並べ方だな。どこかで崩壊しそうな組み合わせですが、開幕戦だと我は出てこないだろうな。と、思ったけど、アービング、デュラント、デュラントとエース連発で行きました。

ウォリアーズはワイズマンをスターターに置き、カリーとのピック&ロールから始めました。さらにウィギンズのドライブからワイズマンがダンク。ドレイモンドはいないけど、スターターは強力だね。非常にバランスよく攻めています。

ワイドオープンの3Pを連続で外したウィギンズ、よくわからないミドルを打ってしまったワイズマンとパスカル。エース格にならないといけないウィギンズのミスと、開始早々にチーム戦術していない未熟な部分が出て、先手はネッツでした。

ワイズマンとパスカルのポジション被りが多く、どちらかはコーナーか、エンドラインにいて欲しいのに、カリーのスペースに顔を出してしまいます。代わりに空いたエンドラインをウィギンズがドライブ攻略していきますが、もうちょっと確率良く決めろよ。

一方で確率の鬼デュラントが外さない。エグイ。ウィギンズとの差を如実に示してしまうデュラント。

続いてフィニッシュの鬼アービングが3Pを決めまくる。あかん。これはあかん。まぁデュラントはいいとしよう。アービングの方は3Pを楽に打っています。なんで空けちゃうんだよ。ウーブレイはプレッシャーをかけるけど、マークを変えられると苦しい。

でも本当の確率の鬼は、マジで確率だけで生き残っているようなジョー・ハリス。でも、そこはカリーがマークについている限り楽には打たせません。チームディフェンスにおける個人の判断能力の差が強く出ている感じです。まぁアレンが出てきたら、見事なキックアウトでジョー・ハリスも決めてしまったけど。

ボッコボコにしていくネッツ。オフェンスシステムを止められていないので、このままやられまくると思ったら、スティーブ・カーが手を打ちます。アービングにベイズモアを任せることで、フリーのシュートがなくなり、ドライブに対しても個人で止めていきます。ウーブレイはデュラント担当になるとスティール速攻。ってことでディフェンス戦略のミスというか、パスカル&ワイズマンで困ってしまった雰囲気かな。あとウィギンズか。

これでちょっと落ち着いたウォリアーズですが、ネッツの方は「ウォリアーズのオフェンスって軽いぜ」な空気です。ゴール下にスペースがない中でドライブしてきてくれるから、ジョーダンの高さで止めてしまえる。全然シュートが決まらないウォリアーズ。

そしてネッツの若手たちはスローインをかっさらったラベートが自ら決めるし、なんでもないトップからのパスに触ってアービングの3Pに繋げたアレン。ディフェンス力の差が大きく、1Qはネッツが圧倒します。

ウォリアーズのスターターがここまで機能しないとは意外でした。途中からカリーまでムチャクチャな個人技になったのでヤバい。普通にネッツの若手たちの方がウォリアーズより強そうだ。40-25です。

◎ラベート強し!

カリーがベンチに下がったウォリアーズに対して、ネッツの若手たちはさらにボッコボコにしていく2Q序盤。ラベートが攻守に躍動しています。止められないスピードに、動きまくっている足でスティールしていくぜ。

ウィギンズに対してはプリンスが自由にさせず。ゴール下はアレンが制し、シャメットだけはハンドルミスにシュートミスで蚊帳の外だけどね。

なお、クルッツとブルースには出番がなく、ディンウィディが戻ってきてPGしています。圧倒しているのに、ピストンズの前スターターPGには出番がない。豪華戦力だな。

なお、これも面白いもので、初めはシャメットがPGしていたので、ネッツもラベートの個人技でしか崩せませんでした。そこでディンウィディを投入すると自分で崩す動きもしながら、コートを広く使う長めのパスで振り回すので、ネッツオフェンスは楽しく機能していきました。

途中でアレン→ジョーダンになると、崩す形は変わらないけど、最後のパスが合わなくなったのです。インサイドが狭くなってしまったことで、ちょっと苦しいぜ。ってことで、ウォリアーズの弱すぎるセカンドユニット相手に、楽勝ムードは続くけど、内容ほど点差が広がりまくることはなく、20点差でスターターに戻ります。

カリーが戻ってくると個人技でなんとかします。マジで個人技。あっという間に笑顔が消えてしまったカリー。辛そうだ。それを見てナッシュはブルース・・・ではなくラベートを戻すと、カリーからボールを奪い取ったラベート。カウンターでアービングからジェフ・グリーンのダンク。

とまぁ、ずーっと気楽にプレーしているネッツと苦しそうにプレーしているウォリアーズで、63-45と18点差で前半が終わりました。後はまとめましょう。

そんなわけでネッツは思ったよりも、かなり良かったです。根底にあるのは「3年間の積み重ね」で作られた強力なチーム力です。ラベートを中心にしたセカンドユニットは強力。それに対してスターターは基本的に個人能力で押し切った感じです。

スターターだけ見ていたら、そのうち止まりそうだったのですが、ベンチメンバーになると別物のアトキンソン仕様がミックスされるので、かなり止めにくい。特にラベートはアービングよりも厄介な存在に見えました。

まぁベンチメンバーは楽しそうには見えなかったので、それぞれの変人っぷりがどう響くのか。コート以外の問題さえクリアすれば、って感じでした。

一方のウォリアーズは個人レベルでもチーム戦術でも問題が多発されており、整理する事すら出来ませんでした。「クレイ・トンプソンがいないから」では済まなかったであろう開幕戦です。

昨シーズンの間にベンチユニットを鍛えておければよかったけど、サラリーキャップの問題に終始してしまったことで、ゼロから作り直しているような開幕戦でした。

ウォリアーズの良さで最も代表的なのは

強力なチームディフェンスからのカウンターアタック
スペース&パッシングによるフリーを作るシステム

こんな戦術でしたが、見事に両方とも消えていました。特に後者が消えているのが苦しく、それぞれの役割に落とし込めていない感じ。昨シーズンはディアンジェロ・ラッセルが加わり、一生懸命「決められた動き」からフリーになろうとしていたのですが、今のメンバーの方がそれをしないのは何故だろうか?

途中からカリーはキレちゃったように、個人技で攻めていたので、わけわからん。5人の1人としては機能するカリーですが、1人で試合を決めに行く能力は高くないだけに、個人技を発揮するほど泥沼にハマっていくような試合になったのでした。

次の試合もあるし、おしまい。

次のネッツの試合は楽しみに観るけど、このままだとウォリアーズは見てられないぞ。

開幕戦ネッツvsウォリアーズ” への5件のフィードバック

  1. いっそワイズマンをPF起用して、カリーが止められた時に、ワイズマンのドライブやらポストアップやらアウトサイドショットやらで点取っていく方がいいんじゃないかと思いました。
    スクリーナーならルーニーやクリスの方が習熟してるし、その2人でなくワイズマン使うなら、もっと彼の個人技を信用していいんじゃないかと思います。
    なんかパスカルをドレイ役に見立てて、2015-16くらいのGSWの形に無理やり当て嵌めようとして、自爆した感が強かったです。あの時ほどのケミストリーはまだ無いし、頼れるベテランもいないので、別の方法論を模索する方がいいんじゃないかと。

  2. ウォリアーズがチームで何をしたいかわからない
    確かにその通りでした!

    だからカリーとクリスの合わせはすごいコンビプレーに感じてしまいました笑
    ワイズマンは姿勢を正して積極的に行ってほしいですね。

    一方ネッツは充実してるし各選手の役割も明確でやっぱり優勝候補だと感じました。
    絶対ハーデンいらない…

  3. ネッツはHCが変わって、さらにダントーニ、ユドーカ、アマレと次々とビッグネームをACとして雇いながらも、きちんとアトキンソンを支えてたヴォーンやハリントンを残してるのが良いんですかね。

    いつか管理人が言ってた、そこそこの優秀な選手を揃えたペイサーズ型と、スター+優秀な選手2人+ミニマム契約型のウォリアーズというような形で表現してたような気がしますが、ペイサーズ型でプレーオフに進出したところにテンプル以外誰も失わずデュラント、カイリー、シャメット、グリーン、ブルースを補強したような感じになってるネッツは卑怯すぎます笑

    デュラントとカイリーは時々休ませる方針見たいですし、順位的には4〜6位程度で収まるかなという気がしますが。

  4. お疲れ様です。
    今シーズンもよろしくお願いいたします。
    この試合も次のLA対決も、まだプレシーズン感が残ってるように感じましたが、数週間はこの感じでいくのですかね。
    ネッツくらい戦力が充実してると問題ないのでしょうけど、普段よりも2~3人多くローテに混ぜないとやっていけなさそうに感じたので、今年は戦力差がより響くシーズンになりそうだなと感じました。
    ウォリはウィギンスひどかったなくらいの感想しかなかったです。
    ドレイモンド戻ってきただけでプレーオフチームになれるのかは疑問ですが、まだ1試合目ですし次を楽しみにしたいと思います。
    今年も負けたら解体ですかね。

  5. 新シーズン開幕オメ&今シーズンも宜しくお願い致しますm(_ _)m

    ネッツはロースターもコーチ陣もワクワクさせられますね。KDおかえり☆分かってたけど、シュート上手過ぎて笑けます。カイリー様もご満悦でしょうかね。

    ウォリアーズは「何をするの?したいの??」でしたねぇ……プレシーズンから変わりなくこんな感じで。ワインズマン&ドレイモンド待ちでしたが、ドレイモンドが居ても少ししか変わらなさそな所が恐怖でして。ドレイモンドに全フリは良くないし、オフェンス・ディフェンス両方ともドレイモンドで解決するとも思えず。

    自分はプレーオフに行けない予想ですが、さぁーマイヤーGMさんどーしますかねぇ…

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