プレシーズン~ネッツvsスパーズ

前の2試合が「ガチだから触れることがない」としましたが、この試合は逆でガチじゃない部分が多く混じるから触れることがある試合でした。

しかし、朝起きたのに、試合観ながら二度寝。2回目を見始めたらうたた寝したので、退屈だったのかもしれません。

◎選手がいない

スパーズはオルドリッジがいません。でもネッツにはデュラント、カイリー、ディンウィディ、ジョーダン、プリンス、チャンドラーなどなど、離脱しまくりです。これが意味することは非常に重いのかもしれませんが、管理人的にはかなり面白いネッツになっていました。

さて、もう優勝は狙わないにしても、それぞれ何を目指すのかってことでいえば「若手の成長」ってのがあるあるです。

スパーズはロニー・ウォーカーをスターターにし、パートルを長時間起用しました。マレー、ホワイト、デローザンと合わせて、なんと遂に4ガード、1ビッグです。結局、最後までロスター構成の失敗に悩まされたと言える今シーズンでした。終わってないけど。

FA、ドラフト、トレードとどこかでウイングを探していればよかったのに、なんでこうなってしまったのか。しかし、それだけでは終わらない話がコート上で起きていきます。

スパーズvsネッツでは何故か恒例になってきたゾーンディフェンス。本日もゾーンを頻繁に使うスパーズなのですが、これがまったく効いていません。

「効いていないのに使うなんてバカじゃないの!?」とガチなら怒るところですが、そこがプレシーズンの違いでして、いろいろ試さないといけません。特にこのラインナップではゾーンにしないと苦しい事情もよくわかります。

問題だったのは、ガード4枚のゾーンでもスピード突破を簡単にされたこと。そして、パートルがカバーに出るとインサイドにローテするのがホワイトくらいしかいないこと。

ガードが多いとフィジカルや高さで不利なのは致し方ないのですが、代わりにスピードと運動量で追い掛け回したいところですが、振り切られるしカバー遅いし。

ってことで、ロスターも問題だったけど、集めたガード陣もカバーリングタイプが少なかったね。

「結果や相手を見過ぎず、選手を成長させよう」ってのは良いのですが、成長してもチームが強くなるイメージが沸かないロスター構成なのが、いろんなテストをするからわかりやすくなっていたのでした。

◎ハイスコア

ただし、スパーズは速攻で27点を奪っており、ハイテンポで戦う良さを見出そうとしています。この要素は中断前よりも強く感じた試合でした。ネッツが弱い問題も絡むかもしれません。

最終スコアが124-119と40分の試合としてはハイスコア・・・あれっ48分で試合しているのか?

ネッツがガンガン仕掛けるのは狙い通りですが、スパーズもトランジションからフィニッシュに行く事が非常に多く、逆にハーフコートで止めないのでデローザンの出番が減りました。23分半もプレーしたけど8点に終わります。

特にホワイトは積極的なシューティングでベリネリみたいに打っていきました。そういうタイプの選手ではなかっただけに、狙った変化の可能性があります。7本の3Pを放ち4本を決めるシューターっぷりでした。

まぁただ、ここにもロスター問題があって、パートルはランニングに優れたセンターだけど3Pは打ちません。デローザンは打たない上に、スパーズは打たない前提の構成にしました。さらにはマレーも積極的には打ちません。

なので、必然的にホワイトとロニー・ウォーカーが打たないとダメな状況になっています。デローザンかマレーをフォーブスにしないと成立しない気もするのでした。

いずれにしてもスパーズは現行のガード過多のロスター問題に加えてオルドリッジがいなくなったことで、ハーフコートオフェンスを諦めて、スピードアップを目指すかもしれません。8試合しかない残りシーズンで実験してみるのは、ポジティブな面もあります。

まぁあれだよね。プレーオフに行ける可能性は限りなく0に近い。じゃあ実験するってのも正解だし、「プレーオフに進むためには普通じゃダメだ」なのも事実かもしれません。思い切って4ガードでの戦い方を始めようぜ!みたいな。

ベンチからはフォーブスとゲイが積極的に打っていきました。特にゲイはネッツのプレッシャーがこないミドルレンジを連発。この傾向もチームとしてのスピードアップを図っている変化にみえました。この試合だけで終わらせるかもしれないけど。

◎パートル達

スパーズについては、最後にもう1つ。

パートルはラプターズの最強セカンドユニットの一角として、運動量でチームを支える有望な若手でした。この試合も23分で12点11リバウンドとダブルダブルでトランジションの強さを発揮しました。

しかし、ディフェンスでカバーに出ると簡単に穴を作れらていたし、ジャレット・アレンの破壊力に対抗できませんでした。パートルが悪いというよりもチームの問題でしたが、全てを自分で止めきるような選手にはなっていません。

スパーズに来てから伸びていない気がしています。プレーレベルが下がったわけではないのですが、セカンドユニットレベルの選手に定着してしまった感じです。これがどういう問題なのかね。

管理人お気に入りのメトゥは最後に少しだけ。昨年のドラフト1巡目のサマニッチも同じく。2年目のユーバンクスはパートルの次に出ていましたが、ここら辺のビッグマン陣を伸ばせるのかどうかっていうのがね。

ガードとビッグで構成されているロスターなのですが、ビッグ側は出番が少なく、伸びていくのかちょっとよくわからないのも悩みです。ガード側は個人としては伸びているんだけどね。

◎ラベートとアレン

ネッツは若手を伸ばす以外にはやることがない残りシーズンです。プレーオフには進めるだろうし、でもプレーオフでは勝てないだろうし。

ってことで、ある程度若手が自由にやって良い環境で、ラベートが23分半で27点と躍動しました。好き勝手にドライブで崩しまくりで、キレのあるヘジテーションはマレーすらもキリキリ舞にしました。なお、キレがありすぎてケガが多い。

このドライブの強さはリーグ最高レベルかもしれません。シーズン開幕で元気な時期ならね。そこにインサイドでアレンが合わせてくるのですが、この人もジョーダンとの併用で鬱屈していた感じもあり、若手が多い布陣で元気になっていました。

この2人を中心に置いてプレーしていくのは楽しみです。

ただし、本日のPGはチオザ。チオザがやらせるからこその状況であり、クロフォードやタイラー・ジョンソンがいたらどうなんだろうね。(クロフォードはお休み)

そのタイラー・ジョンソンは、別人のように活躍していました。ネッツ砲が発射されたガードですが「こういう風に使いたかったのね」と思ってしまうくらいに、納得感のある感じ。

最近だとホーネッツのグラハムに近いのですが、インサイドに切れ込んでは勝てないし、チームは広げておきたいオフェンスなので、ピックを使いながらもアウトサイド中心でプレーし、ミドルや3Pを積極的に打っていきました。そういうガードが欲しかったわけだ。

◎ジョー・ハリスは残留するのか

このオフェンスで犠牲になっているっぽいのがジョー・ハリス。コントロールのPG、ドライブで切り裂くラベート、インサイドファイトするアレン、あとカバローだったのでスクリナーがセットされませんでした。

単なる「良いシューター」になっていたジョー・ハリス。2枚のスクリーンを使うオフボールムーブは出てこなかったのでした。これはカイリー時代にも出ていた特性なので、

「ジョー・ハリスの3Pで点を取る」戦術から「ジョー・ハリスの3Pでストレッチする」戦術に切り替わっています。誰かがドライブしたときにキックアウトをもらって決めようぜ。

それでも立派に活躍しているのですが、ベストではないよね。ブルックリンに残りたいと言っているので再契約するのでしょうが、ベストな環境ではなくなってくるのかもしれません。

そんなことを見極める残りシーズンになるのかも。

◎クルッツ

ディアンジェロがいなくなって、得意の裏取りにパスが出なくなるし、PFだらけのロスターからPFがいなくなったことでディフェンスの特性も使えなくなり、消えてきた2年目のクルッツ

管理人お気に入りの選手は、この試合では存在感を発揮していました。初めの役割はなんとアレンと交代してのセンター役。相手がユーバンクスだったことで、そこまで苦労せずスピード差でゾーンの真ん中を務めました。

驚いたのはオフェンスでもセンターとしてハンドラーへのスクリナー役となり、そこからダイブとポップを使い分けて見事にスパーズを手玉に取ったこと。「お前、そんなことも出来たの!?」と驚きのセンターでした。

3P3本全て決まったことと、縦への早さでディフェンスを困らせたし、コーストtoコーストのトランジションも決めて、センターポジションでの自分の優位性を十分に発揮したと言えます。

タイラー・ジョンソンと並ぶ17点でピック&ロールでの得点を増やすことに成功したクルッツ。ネッツ全体としてウイング側のオフボールプレーが消えていく現象と共に、ハンドラー&ビッグが活躍する戦い方に変化しているのでした。

ラベート&アレン、タイラー&クルッツは良かったぜ。そういう形にしたからね。ってことでスパーズ同様にプレシーズンならではの実験みたいな要素が混ざっていました。

プレシーズン~ネッツvsスパーズ” への1件のフィードバック

  1. ラベートはパス散らす意識も高いですね。一時の3ptを打ってた頃のデローザンを思い出しました。デローザンよりもディフェンス良いし、本当に怪我さえなければエース格なのに。

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