注目の↕
注目のペリカンズです。ザイオンが一回出て行ってしまったので、出場していませんが、レブロンの後継者的にプレーオフのファーストラウンドで当たったら話題になるよね。
ペリカンズは残り8試合のスケジュールが他のチームよりも楽で、上位陣が負け続ける可能性もあるので、自分たちが勝ちさえすれば50:50くらいに捉えているはずです。
◎ハイテンション
勝つためには「勝ち方」ってのも大事だと思います。それはある種の信念みたいな部分で、2年前のペリカンズは失点することは全く恐れず、点差が離れようが何だろうがオフェンス勝負一辺倒。そして4Qになると、ホリデーやADといった個人のディフェンス力で突然、守りだすから厄介でした。
勝ち始めると「これで良いんだ」と思えるから、1~3Qにやっていることは走って、走って、走らせまくること。「走らせまくる」も大事なんだよね。スタミナ勝負の沼にも誘い込みたいし。
イングラムがオールスターになったこともあり、ペリカンズは何だか豪華メンバーにも見えてきます。だけどまだ「こうやったら勝てる」ではなく、一生懸命やっているだけにも見えます。悪いことではない。
なので、試合序盤からフルパワー。必死の個人ディフェンスからトランジションアタックを仕掛け、バックスすらも自分たちのペースに持ち込んでいきます。ただ、あまりシュートが決まらなかっただけです。
バックスはビッグマンを2枚使うチームなのに対して、ペリカンズは時にはニコラ・メリがセンターになるスモール志向のラインナップ。かといって、インサイドヘルプに行くわけではなく、個人がフィジカルに体を張って踏ん張ります。踏ん張り方がビズデリックっぽさ満載だった。
パワー差があるマッチアップでもファイトしまくったペリカンズのディフェンスは、バックスからミスを引き出していくし、そこからのカウンターが早い。ロンゾの真骨頂。
フィジカルに踏ん張るディフェンスからトランジション。それはスタミナを削る戦い方。本当は、どこで手を抜くのか考えたいところだけど、お構いなしにハイテンションでした。
週末からの試合も、このテンションに相手を巻き込みたいところです。それが連勝していく条件。ただ、どうしてもこの布陣だとビッグマン役が足りていない。ってことでザイオン待ちでもあります。
◎ミスが多いバックス
そんなハイテンションに押されたのか、前半はミスが多かったバックス。シュートが決まらないのですが「シュートの前のパス」が乱れていた印象です。
特にインサイドに合わせていく形でミスが多く、ペリカンズのハイペースにリズムを乱されているようにすら見えました。この乱れがどこからきているのか、ちょっと興味深いのですが、よくわかりません。
1つの要因は9分40秒のロビンと6分半のDJウィルソン、それ以外の9人が10分以上プレーしました。全員が同じくらいのプレータイムを得ていたわけです。しかも、交代は細かく行うので、ラインナップが不安定だったことは影響したのかもしれません。
要は再開を目前にして、選手達に同じようにプレーする機会を与えたって事か。シーズン中に「慣れないメンバー」なんて要素は感じさせなかったバックスですが、さすがに長い中断期間を経て、そうもいえないのかな。
1つだけあったのはヤニスが特に苦しんでいたというか、ヤニスからのパスが効果的に決まらなかったこと。カバーが少ない守り方に逆に戸惑っていたような。3P決めたけどさ。
そんな前半でした。
◎やってきた勝ちパターン
3Qになるとペリカンズが逆転するのですが、前半の流れそのもので、ハイペースに狂わされたバックスという感じでした。
3Qはペリカンズが62%、バックスが53%と共にシュートが決まる中で、6つのターンオーバーが響きました。ちなみに全部ミドルトン&ヤニス。
序盤からのハイテンションなバスケで走り回ったヤング・ペリカンズは見事に自分たちのペースにハメこめたといえ、しかも両エースを苦しめていったわけです。
その後もランニングゲームを挑み続けたペリカンズ。
〇ターンオーバー
バックス 21
ペリカンズ 11
〇ターンオーバーからの失点
バックス 36
ペリカンズ 19
早い展開に慣れている自分たちはミスをせず、ランニングゲームで圧倒した後半になりました。いわゆる「勝ちパターン」に首位すらも当てはめてしまったトレーニングマッチなのでした。
◎準備は整った
ザイオンはいないけど、この戦い方は準備が整った感じがします。「オレ達、こうやって勝つんだ」がおぼろげながらも、全員が共有できているような。
ポイントになったのが何かと考えると、実は意外にも
プレーシェア・ボールシェアするオフェンス
な気がしています。ディフェンスもハードに踏ん張っていたので、スタミナを削られたはずですが、そこから全員が走るから、特定の選手に変に偏らない。偏らないから、止めにくい。
イングラム11本、ホリデー10本と両エースにシュートが偏ることもなく、人も走ったけど、ボールはもっと走りました。だからバックスは尚更疲れちゃう。
ところで、最多得点がレディックの20点だったのですが、プレータイムは15分と短かった。思い出すとペリカンズは「レディックが打ちすぎてバランス悪い」ようなチームになっていたのですが、この試合はレディックを短時間にしたのも成功要因。
スタミナを求める戦いは、全員がシェアしないと苦しいし、走りまくっているのにパスが来ないと更に苦しい。だから両方が大切な要素に思えます。
合わせ専門のザイオン君なら、ここでバランスを崩すこともないので戻ってきても大丈夫。あとは勇気をもってHCがプレータイムをシェアさせるかどうか。それも勝てば出来るし、負ければ出来ないね。
勝ち続けるしかないペリカンズですが、初めに勝ち切ればこの勢いを勝ちパターンに出来そうです。
にしても、ペリカンズってこんなにボールムーブ上手かったっけ?レイカーズみたいだったよ。