2019プレーオフ ブレイザーズvsナゲッツ

早すぎるゲーム3は疲労の見えるナゲッツにどう響くのか

ゲーム2ではハークレス、クレイグのケガがあり、マレーも筋肉系のトラブルがあるなど苦しい両チーム。ロケッツvsウォリアーズの翌日に始まったシリーズは、先にゲーム3ってことで日程が厳しいのです。

プレーオフのスケジュールの決まり方は知らないけど、もしもホームコートを使える日程を指定できるならブレイザーズが意図的にやったのかとすら訝しんでしまうね。

◉同じようでいて

幸いにして全員がコートに立っています。リラードにクレイグ、マカラムにハリスも同じ形ですが、珍しくリラードがロング3Pを序盤に打っており、同じことを繰り返さないような狙いも少しは感じます。

ひとつのポイントは「マレーを狙う」ってことなのですが、ハークレスの状態を考えてか全くポストアップさせません。5分経過したところで初めてハークレスにしますが、シュートは外れる。

ところがリバウンドを押し込んだカンター。ヌルキッチの穴を補って余りあるくらいまで到達し始めました。さらにトランジションからvsマレーになったリラードがドライブレイアップを決め、ブレイザーズが先手を取ります。

タイムアウトのナゲッツは珍しいプレーでハイポストからヨキッチのミドルにします。デザインしてミドル、それもヨキッチが空くようにデザインってのが珍しい。それだけ堅実な得点になりそうなパターンを選んだってことです。

ベンチメンバーが増えてくるとナゲッツが盛り返し始めます。ここはとても重要で本来はナゲッツがリードを奪える関係性なのにゲーム2では押し負けていました。

その時は極端にスモールにしていたブレイザーズですが、カンターとコリンズならその良さは出ないわけでテリーストッツは冒険していない1Q。ルーズボールをハリスが抑えたり、ヨキッチのポストアップをリラードが止めたりと、激しい守りあい。

残り1分半からカンターを下げてスモールにしたブレイザーズ。フッドのフローター、リラードのアシストからコリンズがダンク&ワン。

そして最後はリラードがハーフラインでボールを持っていると3Pが怖いからダブルチームを指示したマイク・マローン。慌てずアミヌにパスを通し、押し込んだことで6点リードのブレイザーズでした。

本日は細かいラインナップの勝利というよりも、マイク・マローンの失敗。緊張感に負けたのと、リラードいるのだからクレイグ出しておけばよかったのにさ。

◉ジリジリとガブっと

カリーの3Pで10連続得点になったブレイザーズ。それだけ得点がとれていないナゲッツは、ミルサップの1on1から攻略を図りますが失敗します。大きな要因としてはアウトサイドから思い切りよく打てていない事。そこからドライブしてはインサイドのカバーに潰されています。

耐え切れないのでヨキッチを戻すのですが、そういえばコメントで「ヨキッチがいないとオフェンス組み立てられない」ってのがありましたが、あれっそうだっけナゲッツ。でも事実はその通りです。

ナゲッツの良さはヨキッチに頼るのではなく、見事なオフボールムーブとパッシングでした。そこにヨキッチがいるとパスセンスが段違いというだけです。

そしてヨキッチのいない時間はハリスのオフボールムーブからオフェンスを組み立てるチームでもあったのですが、ケガ離脱機関が長くてそれは仕方ない。だけどまだマレーがいるからシンプルなピックプレーを使いながら、って感じでした。あとバートンの個人突破。

そのマレーがケガで長い時間使えず、結果的にヨキッチのいない時間をベンチメンバーのみにしているのがオフェンス構築の問題点のように感じます。

4分経過したところでマレーとハリスがも戻ってきます。ちょっと焦りがみえるマイク・マローン。さらに思い切りが悪く打ちません。んっと、そういえばこれでしつこく回して、後半になると打ち始めたりするんだったね。ゲーム1.

ブレイザーズがゲーム1から続いているのはフッドの好調。これが続くとか信じられないけど、決まるのでリードをキープしています。マレーを狙っているわけではない。

タイムアウトをとったナゲッツは少し積極的に打ち始めます。この試合初めてのマレーによる流れながらのミドル。ヨキッチのパスアウトからビーズリーの3P。さらに1人で走ったビーズリーがファールを貰ってナゲッツが追いつきます。そしてトランジションの中で強気に打ったマレーの3Pで逆転。マレーは3P連発。

積極的に打ち始めたら一気に追いついたナゲッツですが、その前にブレイザーズの得点を減らしていたのが大きかったわけで、本日もロースコアの展開からお互いがチャンスをつかもうとし、掴んだと思ったらラッシュをかけようとしています。ジリジリしているけどガブっとね。

今度はブレイザーズのタイムアウト。ディフェンスを切り替えてアウトサイドを守り始めます。明確にインサイドが空き始め、そこをバックドアで狙うナゲッツですが、ギリギリのところで手を伸ばして止めるブレイザーズ。でもリバウンドはミルサップが押し込む。

ブレイザーズが安定のディフェンスを選ぶ
ナゲッツが積極的に打つ形に切り替える
ブレイザーズがギリギリで止められるかどうかっていうディフェンスに切り替える

タイムアウト毎に、そんな流れでペースが移り変わっていきます。お互いにリスクをとった戦い方に切り替えたことで一気に試合は動き出しますが、得点が伸びただけで点差に大きな変化はなかったのでした。

48-47とブレイザーズが1点リードの前半。それぞれ試合展開の中でアクセルとブレーキを細かく踏むような展開になっています。しかし、残っているガソリンはブレイザーズの方が多いはず。

◉耐えるということ

後半になっても積極的に仕掛けるマレーと、初の3Pを決めたヨキッチで逆転のナゲッツ。大きくディフェンスを開かせているので、この試合初めてのリラードとのサイズ差をいかしたクレイグのタップシュートも決まります。

展開的にはナゲッツは一気に試合を決めたいところです。グダグダやるようなスタミナもなければ、接戦だとリラード対策も必要になってしまいます。

しかし、シュートが決まらなくなります。まぁそれだけブレイザーズはプレッシャーを強めたわけだから当然です。代わりに抜き去ってレイアップを増やさないといけないのですが、耐えるブレイザーズ。アミヌの存在意義でもある。

リラード&マカラムへの警戒が強い中、ならばとアミヌのドライブからカンターのゴール下。そしてまさかのカンター3P。そしてマカラムのドライブからカンターが&ワンで追いつきます。素晴らしいロールプレイヤーたち。

こういうチームはかなり少ない。ブレイザーズだって困ったときはリラードが働き始めるわけですが、この場面でしっかりと繋げるわけだから、エースが暴走気味になるチームとは違いをみせています。

残り4分半でアミヌ&ハークレスがベンチへ。すると今度はコリンズが3P。盛り上がる会場。5点リードになったブレイザーズ。

タイムアウトのナゲッツは、またもヨキッチのポストアップを使います。これで得点するも、今度はフッドが3P。さらにカンターがミドル。リラード&マカラムではないブレイザーズ。

そう思っていたらヨキッチの3Pに対して、遂にロング3Pを決めるリラード。プレッシャーを強めてくるハリスが、レフリーコールに悩まされて4ファールになるなど耐え切れなくなってきたナゲッツ。

10点ビハインドで開き直ったか、マイク・マローンはヨキッチ以外をベンチメンバーにします。でも、決めるのはやっぱりヨキッチ。確かにヨキッチ頼みが強すぎる。ミルサップはどうした。アイザイア・トーマスと仲間たちユニットにしろ。

ただ、アイザイア・トーマスにしない理由ってギリギリまで守る気持ちでもあります。そこは否定できない。ただその「ギリギリ」でファールしてしまっているのも事実。ちょっとずつ耐えきれていないナゲッツ。それでも大きな崩壊をしないので、試合が決まるところまではいきません。

頼れるのはヨキッチ。パスを回しても最後は必ずヨキッチに戻ってきてシュートを決めます。ブレイザーズはリラード。キックアウトでコリンズに打たせるも決まらず、それでもリラードがリバウンドからカンターのゴール下にしたものの、こっちも決まらず。

耐え切れなかったと思ったけれど、何とかオフェンスのヨキッチとディフェンスで耐えきったナゲッツ。ブレイザーズが5点リードになって3Qが終わります。

ロールプレイヤーで耐えたブレイザーズ
ヨキッチで耐えたナゲッツ

◉ヨキッツとブレイザーズ

ヨキッチを下げないマイク・マローン。あっストッツは今日もレナードは起用しません。フッドが全く決まらない状況にならない限りはこのローテで行くでしょう。

少し両チームが強気に打っていく展開になります。そこにインサイドプレーが混じったのはコリンズとマカラムのブレイザーズ。ビーズリーとバートンの3Pが決まったナゲッツですが自分たちの流れに出来ません。

リラードが戻ってこない中でマカラムがドライブダンクを決めます。珍しい気がするハーフコートオフェンスでのダンク。それにヨキッチが3Pで何とかアンサー。苦しいけど何とかついていくナゲッツ。

さらにヨキッチのパスアウトからバートンが3Pも今度はマカラムがフローターでアンサー。ヨキッチはドライブからレイアップをねじ込み踏ん張らせます。ヨキッチ頼みの時間が長いのに、何とかしてくれているヨキッチ。

ハリスがマカラムを止めるとそこから速攻に走ったマレー。リラードとコンタクトしながらレイアップを決めて同点にします。いやいや、完全にブレイザーズの流れだったのに、ジリジリさせてガブっと食らいついたナゲッツ。もうナゲッツというかヨキッツ。

残り5分で追いついたヨキッツ。両チームがスターターに戻してきますが、ヨキッチはクレイグではなく好調のバートンにしています。本来のスターターでもある。

ハリスのドライブを止めるアミヌ(本当はファール)、リラードのドリブルに食らいつくミルサップ。やっぱりディフェンスの戦いになってくるのか。そこにバートンはメリットを生み出すのか。

早速オフェンスリバウンドを押し込むバートン。サイズもフィジカルもないのにリバウンドが強いっていうバートン。

マレーがvsカンターにしてステップバックロング2Pで逆転したナゲッツに対して、リラードのシュートが決まらないブレイザーズ。マレーは続けてカンターを狙って3P。ディフェンスで楽しているんだからオフェンスで働けっていうマレー。

そのマレーとマッチアップはハークレス。こといらはリバウンドを押し込み、3Pを決め、そしてドライブからヨキッチのファールを貰って&ワン。これで残り1分に同点に。なお、マレーのディフェンスは関係ないよ。

ナゲッツはヨキッチの1on1もカンターが止めます。ヨキッチのパワーに押し込まれないカンター。ディフェンスが悪い評判を飛ばしそうな活躍。ペリメーター守れないけど。

ブレイザーズはもちろんリラード。マークはハリス。それをマレーにスイッチさせ、ドライブフローターで残り32秒で2点リードに。

タイムアウトのナゲッツは時間を使わずにヨキッチのパスからバートンが決めて同点に。ブレイザーズはリラードのドライブからキックアウトもアミヌが3Pを決められず。リバウンドを取ったマレーがタイムアウトをコールせず、残り1.8秒まで減らしてしまいます。

スローインからのロングパスは成功せずオーバータイムへ。アミヌがヒーローになり損ねた試合にして、ロング3Pとドライブの成功率が同じ疑惑のあるリラード。

◉まさかヨキッチが

マレーのフローターで始まるオーバータイム。ハークレスはディフェンスで働かないとさ。リラードのドライブにヨキッチが首を掴んでファールし、フレグラント1にはならず。

マカラムがマレーのロングパスを読んで奪うと、そのまま運んでミドルで同点。さらにハークレスとのパス交換から3P。決まらないリラードを助けるセカンドエース。

マレーのドライブを後ろから抑え込んだハークレス。ハリスのドライブはアミヌがヘルプで潰し。しかし、ヨキッチのドライブからキックアウトでマレーが3P。残り2分でまた同点。

必死にリラードに張り付くハリス。身動き取れないリラード。ならばとアミヌに出すけど、また決まらない3P。頼むぜアミヌ。

そんな中でマレーのシューズが脱げ、履くのを待つヨキッチ。ところが、その後でロングパスを出してしまいマカラムが掻っ攫い、ハリスがファールで5つ目に。ここでクレイグを戻すナゲッツ。

マカラムが3Pも打つも決まらず。クレイグが効いているし、そこがバートンだったから苦しかったとも。

ナゲッツはここで超久しぶりにミルサップ。オフェンスのためにカンター→フッドにしていたので、ディフェンスになるとミルサップにフッドだったのが大失敗。どちらもディフェンス優先が正しいらしい。アイザイア・トーマスとか言ってごめんなさい。

残り47秒で2点ビハインドのブレイザーズ。タイムアウトで2For1は、リラードのミドル。これが決まらず。

ナゲッツはバートンとヨキッチのパス交換。勝っているのでマレーはベンチ。ところがクレイグのところでスティールしたリラード。そのまま持って行ってのレイアップは外れるもリバウンドをアミヌがとってマカラムがフローターで同点に。ディフェンス優先が・・・。

今度は残り8.7秒あってのラストオフェンスのナゲッツ。マレーかヨキッチか。なおヨキッチにはカンターではなくアミヌにしており、マレーとヨキッチのピック&ロールでも問題なくスイッチ。

しかし、オフボールでスイッチさせられ、さらにもう1つスクリーンを用意されマレーについていけなかったアミヌ。ドフリーになったマレーでしたが、これにヨキッチが気が付かず。まさかまさかのヨキッチがドフリーに気が付かないっていうラストでダブルオーバータイムに進むのでした。

◉アンリアルも

ヨキッチが繰り返すフェイクに反応しながらも、引っかからなかったカンターが守り抜き、リラードがミドルを決めて始まります。ナゲッツはやっぱりクレイグではなくバートンにして、そのバートンがオフェンスリバウンドを押し込む。

お返しにマカラムもオフェンスリバウンドからねじ込みます。珍しいね。どちらもそんなにシュートが決まらない中でなんとか粘りたい。

そう思っていたら、マカラムのドライブからコーナーのアミヌへ。決まっていなかったアミヌだけどエクストラパスでリラードに渡します。アミヌのカバーに回っていたハリスは、このパスを考えてパスコースに入りますが、アミヌのパスはそれよりも外を通ってリラードへ。もちろん3Pラインから離れパスを貰うことになったリラードですが、迷わずに3P。遂に決めたアンリアルさん。

タイムアウトのナゲッツはやっぱりヨキッチのポストアップ。そこからパスアウトでバートンが3P。決めまくるバートン。ディフェンスでも奮闘し、マカラムを止めます。

ミルサップがマレーにスクリーンにいってから、バックドアでフローターを決め残り1分45秒で再び同点に。凄い試合だわ。バートンはさらにマカラムをブロック。

それでもバートン相手に勝負に行くマカラムは、スピンからのフェイダウェイミドルを決めます。難しすぎるシュートなのですが、マカラムには関係ないのか。

ナゲッツはこちらも超久しぶりにハリスがドライブからリバースレイアップをねじ込み、残り1分同点。マカラムのフローターは外れますが、リバウンドはブレイザーズ。

マレーをアンクルブレークしての3Pも決まらなかったマカラム。さっき難しいの決めたのにさ。カンターのゴール下も決まらず。

ナゲッツはヨキッチがロング3P。これが外れるもマレーがリバウンド。もう1回止めたブレイザーズですが、同点で残り時間は4.1秒。とはいえラストオフェンスがブレイザーズ。さぁどうなるリラード。

スローインはハークレス。そしてカリーもいれています。でもまぁリラード。ハリスの密着からステップバック3Pを打つも決まらず。決まらないのが普通だよ。

2点で良い場面であり、もっとインサイドへカットするようなプレーがあった方が良かった気がするのですが、アンリアルすぎて、このプレーをストッツもチョイスしてしまったんだろうね。

◉トリプルオーバータイム

オーバータイムになってからヨキッチは0点だそうです。リラード&マカラムは23点。それで同点なのだから、試合の中盤と全く違うロールプレイヤーたちの働き方。働かせ方。

そしてマカラムがまたもミドルで先制します。それにアンサーしたゲーリー・ハリスの3P。もうディフェンスでしか働いていないようなハリスがゲーム1以来の3Pです。

ナゲッツはさらにvsマレーになったのでステップバックミドルを十分な体制で打ったリラードに対して、後ろからブロックしたバートン。いいね。元気だぞバートン。

しかしヨキッチの横断パスが長すぎてオフェンスはミスになり、今度はマカラムがステップバックで3Pラインを3mm踏んだロング2Pで逆転。さらにヨキッチを3人で囲んでスティールします。

再びマカラムが3P。このシーンはシンプルなピックプレーですが、本来はショーディフェンスに行くべきヨキッチがペイント内に下がってしまいました。足がついていかないってことです。まぁ仕方ないさ。何分プレーしているんだ。

タイムアウトからまたもヨキッチのポストアップを選択したナゲッツ。オーバータイムになって初得点で答えたヨキッチ。タイムアウトで休めたのが効いたか。

マカラムのシュートが外れ、ハンドリングミスから強引にシュートにいったバートンにハークレスがファールしてしまい、残り2分でまたも同点のこの試合。いつまで続くんだ。

マカラムのフローターが決まらず。マレーのドライブを止めたハークレスがまたもファールコールされてしまい、フリースローでナゲッツがリードを奪います。

リラードにプレッシャーをかけるハリス。苦し紛れのロング3Pが外れるもアミヌがリバウンド。これを競り合ったハリスがファールコールされ退場します。5つになってからも長時間リラードを止めていたけどさ。

マカラムのパスをミルサップが奪い取り、さらにミルサップはハークレス相手にフェイダウェイミドルでリードを4点にします。遂に終わりそうな匂い。終わらないと苦しいであろうナゲッツ。

残りは32秒。時間を使わずに、まずは1本決めないといけないブレイザーズ。リラードがドライブで残り27秒。アーリーシュートを防ぐために全員に張り付いていたナゲッツの事情もあるけど、ハリスじゃなくなったら簡単に決めてしまった。

マレーのボール運びに上手く手を出したマカラム。残り2分のリプレーじゃなければナゲッツボールになっていたプレーですが、超スローでみるとわずかにマレーが触れていたのでブレイザーズボールに。残りは19秒2点差。逆転も同点もある状況。

さてアンリアルの選択はドライブでした。イージーに決めて残り8.4秒で同点。リラードよりもアンリアルな試合。

でもまだ時間があるナゲッツ。どんな選択肢もあるよ。

ボールを貰ったマレーとヨキッチのピックプレー。vsカンターにできたけど、結局はロング3PになってしまったマレーでNBAプレーオフ史上に残るクアトルプルオーバータイムへ。言い方これであってるのか?

◉結末は誰もが予想できない

ミルサップがリラードのレイアップを叩き落し、そしてまたもバートンが押し込んで始まる4OT。アミヌのエアボールがカンターへのパスになって同点さ。

それにしてもマレーもハークレスもケガで怪しかったとは思えないプレーぶり。ずっと出ているし、交代させるわけにもいかない。3P外すハークレスだけどフッドってわけにはいかないよね。

そんな決まらないアミヌ&ハークレスに対して、決めるバートンのミドル。そういえばナゲッツは「アミヌとハークレスに打たせればよい」わけですが、それすら許してくれないわけだ。ムズカシイネ。

それに比べると全員を抑える必要があるブレイザーズ。なんならヨキッチが一番決まりそうにない。

残り2分で2点ビハインドのブレイザーズはハークレスを諦めフッドにします。しかし、打ったのはカンターのミドルで決まらず。マレーも疲れてきたか、フッド相手に仕掛けらず、クレイグのオフェンスファールになります。5つ目。

勝負はマレーとマッチアップのフッドに託すリラード。マジかよ。答えたフッド。マジかよ。同点で残りは1分。6回目のオーバータイムへ行くのか。

バートンを止めたマカラムでしたが、ファンブル扱いになったか、持ち直して打ったバートンがファールを貰います。フリースローを1本外し1点リードに。これはどっちが勝つにしても終わる流れか。

そしてフッドがまたもアイソからマレーを狙ってのステップバックミドルで答え、残り35秒で逆転。

それをアミヌ相手の1on1で止められかけながらもレイアップをねじ込んだミルサップ。決めたほうを誉めるしかないプレーで残り27.6秒でナゲッツが1点リード。

ブレイザーズは2for1の意味もないので、マカラムが仕掛け、このミドルが外れるもリバウンドもマカラム。

ここで凄かったのはリングを向いてリバウンドを取っているのに、全く違う方向にいたフリーのフッドに気が付き、タッチパスします。

ボールを貰ったフッドを猛烈に追いかけてきたのはバートン。この反応も素晴らしいけど、ワンフェイクでかわして、3Pのフッド。まさかまさかのフッドによるクラッチ3Pで残り18秒でブレイザーズ2点リード。

「決めなければ負け」っていうクラッチは、この試合初めてのようなナゲッツ。マレーとヨキッチのピックプレーから、ヨキッチvsハークレスにしてムリやりファールを貰ったヨキッチ。

ところがヨキッチはフリースロー1本目を外します。2本目をわざと外さず、残り5.6秒でブレイザーズ1点リードのマイボール。でも、3OTはここ1本でディフェンスに成功したマカラムだったしね。

フロントコートのスローイン。これにどうも判断が甘かったナゲッツはバックコートに走るリラードを見過ごします。ファールしたときは3.5秒。そして再びのスローインはカリーが貰ってファールゲーム。

なお、ここでアイザイア・トーマスが準備しています。でも出てこなかった。何だったんだ。

カリーはフリースローを2本とも決めます。タイムアウトのないナゲッツはミルサップがロングパスも通らず。素晴らしく、そしてアンリアルな試合を制したのは、クラッチタイムをロドニー・フッドに託したアンリアルな判断をしたブレイザーズでした。

◉感想はちょっとだけ

とんでもない試合でした。ヨキッチのプレータイムが4;58になっていますが、要するに60分を超えたって事でしょう。

33点 18リバウンド 14アシスト 8ターンオーバーのヨキッチ。オーバータイムでは働けませんでしたが、誰も責めることは出来ません。

その働かなかったところをチームメイトが助けましたが、ハリスのファールアウトが苦しかった。これでディフェンスメンバーが崩れ、マレーが狙われやすくなってしまいました。

マレーのディフェンスがそこまで悪かったわけではありません。しかし、「マレーを狙う」というゲーム1からのブレイザーズの狙いは、リラード&マカラムに続く3つ目のオプションとして、最後の最後に大きな仕事をしました。

繰り返すとマレーのディフェンスが酷かったとかではないのです。ただ全体が良いディフェンスをしている中で、ワンランク落ちてしまうから、リラードが苦しいならそこに任せたってことです。

マカラムのプレータイムも0:01です1秒しか出ていないスタッツ。41点のマカラムですが、ナゲッツのディフェンスにリラードが苦しむ中で、自分の役割を果たし、そして最後のアシストは素晴らしかった。

3OTのリラードによるレイアップと、マカラムがマレーのミスにしたディフェンス。それでも最後にフッドを信じたテリー・ストッツ。

誰もが予想だに出来ないフッドという結末は、またも歴史に残る試合のクラッチショットになった気がします。

本当は感想をもっと書く予定だったし、バックスvsセルティックスにも触れる予定でしたが疲れました。


2019プレーオフ ブレイザーズvsナゲッツ” への9件のフィードバック

  1. 序盤から緊迫感のあるゲームでしたが、終盤から結末までの張り詰めるような空気は10年に1度と言っても過言ではないかと。個人的にはブレイザーズ目線で観てたので、オーバータイム入ってからずーっと吐きそうでした。ってか、最後吐きました。

    1. そのコメント良いですね。使え・・・ないか。お下品で。

      ブレイザーズファンが吐くならナゲッツファンは・・・

  2. DENふぁんです。プレーオフの戦いはこうであってほしいです。どっちが勝つかわからないギリギリの戦い。昔誰かが言ってましたがまともな精神じゃプレーオフは戦えないって。いいものを見せてもらってます。この3ゲームすべてどっちが勝ってもいい内容なだけに残りのゲームもこうあってほしいです。POR良いチームですね。負けたら、POR応援します。

  3. 決まらない、決められないリラードを延長で一人元気なフッドが助けました。CJも良く決まったしね。最後はどちらも足が動かなかったし、好調なフッドがやってくれました。肩を脱臼しているカンターも捻挫しているハークレスも頑張りました。今日に限ってはアミヌのオフェンスはいただけません。2戦続けて不調のリラードが復活しないと今後も厳しい試合になりますね。中1日でホームですが、負けたDENは疲れも2倍でしょう。ここで勝ち切ればカンファレンスファイナルが見えてきます。
    レナードはお願いだから使わないでくれ!

    1. そこで全員が疲れる中、レナードを起用して3Pでヨキッチを引き出す作戦が成功したら WWW なんですが。ないでしょうね。

  4. 終盤呼ばれたフッドが跳ねながらコートに入ってきた時、先日もおっしゃってた「元気な選手が強い」ってフレーズが浮かんできて…
    案の定やられました泣
    そういう意味ではデンバーもバートンの頑張りにかなり助けられた試合でもありました。

    マカラムとカンターの連携がかなり良くなってきていてヤバいです。
    というか、マカラムのプレイに波が無くなってる。こんな安定感ある選手でしたっけ…

    1. マカラムはむしろ安定感あったけど、プレー範囲を増やされたことで安定感を失った感じですね。
      昨シーズンはPG状態も多かったけど、今は完全にセカンドガードになっています。

      カンターは明確にヌルキッチとは違うタイプとして機能しているだけに、相互理解が強まったんでしょうね。あくまでもインサイド専任で。

      ナゲッツはエルナンゴメスでスモール対抗しないかなー。さすがにライルズはないだろうけど。

  5. 自分もwhynotさん同様にこういう時の為のアイザイア・トーマスだと思いました。チームのシステムが読まれだしてきた中、やはり個の力が強烈なアイザイア・トーマス見たかったです。
    ディフェンスの事は狙われるかもですが、あの場面なんとかしそうな気がする選手ですよねー。
    もし、マレーがファールアウトしてたら出てたのかなとか思ったり。
    なんにせよ、このシリーズはまだまだベンチからの伏兵が出てきそうなシリーズですね。

    1. アイザイア・トーマスを起用すべきシーンが多くあったのに、起用しないでディフェンス優先で追いついたのだから、何も言えません・・・。

      ナゲッツは豊富なメンバーがいるわりには固定してきました。後は信用されているモリスが結果を残せるかどうか。ここまで良いとこなしだけに!

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