2019/02/26 ブルズvsバックス

注目のロペス対決

バックスは珍しくイリャソバがスターターです。いないのは・・・あれ、ヤニス・アンテトクンポが!
果たして見る意味があるのかどうか。とはいえ、ヤニスさんがいないときのバックスは、それはそれでよいチームっぷりを発揮することがあります。エースがいないと、より機能しようとするんだ。ミロティッチの役割も増えるかもしれないしガマンしてみることにしましょう。

観たい理由はブルズ側。ラヴィーン&マルカネンで得点を取りまくっています。そこにオット・ポーターも加わったので確認し・・・・っていないじゃん。スターターにはカバロー。サンダーが何故か放出した選手です。サンダーは人数足りないのにね。
どっちのチームも要素不足なのですが、まぁいいか。

ブルズが飛び出した開始直後。エース不在を感じさせますが、ブルズが良く守っていたともいえます。インサイドへの侵入を許さなかった気合のディフェンスであっという間に二けたリードを奪います。
しかし、実はちょっと怪しかったブルズ。というのも明らかにドライブに対してヘルプに行くことを優先しており、簡単にアウトサイドが空いています。そのシュートを外していたバックス。

一般論としてブルズのディフェンスは悪くないのだけど、相手がバックスでそんな簡単に空けてどうする。いわゆる「相手を観ていない」やり方をしているブルズ。
ただし、最近のバックスは乱れ打ちが減ってきていて、乱れ打たなくてもオフェンスを構築できるし、しっかりとストレッチ出来るという自信があります。ダントーニ1年目のロケッツはトランジションから乱れ打ったけど、2年目になるとペースを落として3P打つようになったみたいな。
だからお互いの事情がマッチしたことでディフェンスが機能した気がします。

それ以上にオフェンスが上手くいったブルズ。アーチディアカノは第2のTJマッコネルを目指すかのようにゲームメイクしているのが印象的ですが、それ以上にダンもいないことでラヴィーン&マルカネンにやらせるパターンが徹底されている様子。
他の選手は2人のためにスペース作るし、パスを出すしでバランスの良いオフェンスになっています。もちろんベースにあるのはドライブが止められないラヴィーンとプレーの多彩さが手に負えないマルカネンの個人能力です。

そんな2人がベンチに戻ると、バックスのセカンドユニットにやられ始めます。しっかりと3Pを決めたDJウィルソンはインサイドでも攻守に働き、そして何より困ったときのブログトンが次々にドライブを決めていきます。
ストレッチさせる気満々だから、簡単にアウトサイドのフリーを作るし、そこへのパスをちらつかせながらインサイドに侵入。

2Q序盤はバックスが完全に「ブログトンのチーム」になります。オフェンスは全てブログトン。トップの位置からピックを呼んで、自分で切り崩してパスアウトする。身体能力がないから目立たないだけで、ハーデンやウエストブルックみたいなプレーをしています。
みたいなプレーってのは嘘か。まぁそれくらい1人で全てを組み立ててしまっているってことです。ザ・ワンマンチームのバックス。ヤニスでもミドルトンでもブレッドソーでもなく、ブログトンのワンマンチーム。
闘志なんて微塵もないような淡々として、強引さも全くないブログトンが奏でる見事なオフェンスにより、確実に追い上げたバックスが、ブログトンの3Pで1点差にします。

どうしようもないのでラヴィーンを戻したブルズですが、スターターと違い、ラヴィーンを有効に使う意識が低いし、ファリシオはダンクを遠くへ放り投げるしで、得点が止まります。
ブログトンがベンチに戻ったバックスはブレッドソーの時間にしますが、ブログトンよりもはるかにパスを回すブレッドソー。どうしたんだ。中の人入れ替わったのか。
なんとも不思議な構図ですが、ブーデンフォルツァー最大の謎がここにあるよね。どうやってブレッドソーを手名付けたのか。

逆転したバックスですが、ブルズに3Pを打たせていきます。これは相手を考えた作戦なのかな。フリーでボールを貰ったアーチディアカノが打たずに中途半端にインサイドに切り込んだりして、まぁ正しいディフェンスにも感じます。
しかし、3Pは決まったブルズ。マルカネンの強引なドライブも決まれば、オフェンスリバウンドも押し込んでオフェンス側は復調に成功します。
しかしミドルトンに対して次々にファールしてしまい、ディフェンスは全く機能せず、前半は63-54とバックスリードで終わります。開始直後はよかったブルズですが、やっぱりあちこちが綻んでいたって感じです。

◉ラヴィーン&マルカネン

後半開始にバックスの連続得点でリードを広げられたブルズですが、やっぱりラヴィーン&マルカネンのオフェンスは良い感じで、切り崩すラヴィーンとシュートを決めるマルカネン。そこにカバローがアウトサイドから決めて良い雰囲気です。
ただし、マルカネンがドライブした方向にロビンがブルックを連れてきてしまい、それでもパスアウトしたのにアーチディアカノは打ち切らなかったりして、チームコンセプトが2人を中心に成立しているわけではなさそう。

そういえばポーター、ダン、ハッチソン、そしてヴェンデル・カーターといないわけで、エース2人以外は軒並み離脱中って感じなのか。
変な話、彼らがいなくても、むしろいないほうがラヴィーン&マルカネンは機能しているのかもしれません。わかりやすさが勝利する。あとダンはアウトサイドが決まらない。

一旦、ベンチに戻したマルカネンが再登場したのはラヴィーンとの交代で。その意味では2人では足りないわけで、ベンチから得点できる選手が1人欲しいよね。ポーティスとかミロティッチとか。

バックスは再びブログトンのワンマンチームになり、冷静なブログトンのパスからシュートを打っていき、3Qはほぼ互角で終わりました。
エースのヤニスがいないバックスとエース以外がいないブルズ。両方ロペスはいる。バックスが10点リードして4Qに。

◉10点リードをめぐって

ブログトンのワンマンで良いシュートを打てているバックスですが、いまいち決まらないカナートンってこともあり、内容程には得点が伸びません。スパーズみたいだな。でもスパーズは3P決まるか。
強引さのないブログトンという見方も出来ます。自分に戻ってきたパスで3Pは決めるけど、マルカネンも3Pで返す。

10点のセーフティリードがあるバックス。これに追い上げないといけないブルズ。でも、余裕なバックスなのでラッシュで逆転な空気感が出てきません。
これってブルズにはプランBがないってことなのか。まぁプランBはないよね。
しかし、国際試合みたいに逆転する空気感がゼロってこともありません。ラヴィーンとマルカネンで決めまくる可能性が25%くらいはある。
だけど、どう見ても他の選手が決めまくる匂いはありません。そしてエース2人の爆発に対しては手の施しようがありそうなバックス。今も10点リードがあればトランジションさえやらせなければ大丈夫って空気を出しています。

そんな中でまさかのロビンが3Pを決めますが、その次のオフェンスでブルックがドライブダンク&ワンで返してしまいます。ファールしたのはマルカネン。追い上げるきっかけを掴めそうだったのに、流れを切るプレーをされてしまいます。
続いてミドルも決めるブルック。流れを離さないバックスはブログトンが3Pで残り3分に20点リードにして勝ち切ったのでした。

22点5アシストと印象ほどの数字ではないブログトンですが、スターターで出ている時はわき役に徹していたからね。得失点差は+25点。ミドルトンが+1点なので、いかにベンチユニットの時に違いを作ったのか。
ヤニスが凄いのはもちろんですが、そこにブログトンの存在が大きなバックス。まさかのワンマンプレーっぷりが見れたので、その意味での楽しさがありました。
だけど、ワンマンっていっても周囲に打たせることが多いわけで、そのためには周囲も正しいポジショニングと、迷いのないプレーが大切です。ブルズと大きな差があったのは個人能力ではなく、チームとして何をするかって部分です。首位と下位の対戦なんだから当たり前だけど。

何一つ慌てるそぶりのなかったバックス。しばらく見てきましたが淡々とやり続ける強さを手に入れたのが印象的であり、ブログトンを主役にした記事を書くことすら難しいことを示された感じです。
エース不在の試合でも、何一つ揺るぐことがなかったし、慌てるそぶりもなかったバックス。またしばらくは観なくて良いかな。何か書きたいけどテーマすら思いつかないわ。

ブルズはマルカネンが素晴らしかったけどさ。こちらも何かしら書きたくなるような衝動に駆られる要素がありませんでした。ケガ人多いからね。
アーチディアカノはブログトンやマッコネル系統になるのでしょうが、その判断力の良さとゲームメイク力は評価できても、迷いのないプレーや個人でも得点できる能力などでブログトンとの大きすぎる差をみせつけられました。
だからといってブログトンがブルズにいたら、今のようなプレーを出来るかというと、絶対にできないだろうね。それもまた難しい部分です。

将来性があるようなブルズですが、ホイバーグの件を除いても「将来性でしかない」ブルズ。今のところ将来に勝つための準備が出来ている様子もありません。
ラヴィーン&マルカネンというだけで、それなりに構成できているわけで、どういう方向に伸ばしたいのか気になるところです。

が、そんなことよりもコンディショニングを改善していかないと宝の持ち腐れになりかねません。最近は毎シーズンこんな感じじゃないかな。
そろそろ来シーズンの準備やテストにはいるのでしょうか。


2019/02/26 ブルズvsバックス” への4件のフィードバック

  1. オット・ポーターが出場してる試合に管理人さんに観てもらいたかったです。笑
    好調のネッツやマジック、セルティックスにも勝ちましたから!
    ORtgも、2月ではリーグトップなので!
    けど、怪我人は多いですね。

    管理人さん的に、ブルズが将来勝てるようになる為には、何をすればいいと思いますか?

    1. ブルズが良い感じだから観たのですが、ケガ人が多すぎました。
      でも、ラヴィーン&マルカネンにシューターにもなれるウイングのポーターって論理的です。エースが躍動しつつ、それに合う選手って意味では絹したのも納得。

      バックスもラプターズも個人の力がありますが、それ以上にチーム力で戦っています。
      ラヴィーン&マルカネンは良いけど、彼らと同じ役割を担えるベンチメンバーが必要なのではないでしょうか。

      あとホイバーグを戻そう。

  2. やっぱりブレッドソーも何か変わりましたよね。自制が出来ているというか。程よく必要な時にゴリゴリなペネトレイトでフィニッシュしてくれたり。ブログトンとはまた違う突破力なんでしょうか。そしてブログドン素晴らしすぎ。

    もしバックスで記事を書くならそれこそブレッドソーは何が変わったのか?にいついての記事が見てみたいです。

    1. ブレッドソーの変化ってのは面白いかもしれませんね。ブログトン推しすぎて死角でした。

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