2019/01/25 サンダーvsペリカンズ

ポール・ジョージさんオールスターのスターター選出おめでとう。ライバルだったアンソニー・デイビスは欠場です。

2試合くらい続けて同じチームを観たほうが面白いのでサンダーも引き続きます。前回の感想として

ディフェンスは良いのにオフェンスリバウンドを取られたり、ターンオーバーからの失点があるから結果的にディフェンスが機能していない

ということであり、それは同時に

オフェンスは良くなっていて、点の取り合いで上回れる

でもありました。ポール・ジョージが決めまくるのが素晴らしいわけですが、その前提にあるのはウエストブルックの視野の広さであり、ぎりぎりまでボールを保持してのパスなのでディフェンスが反応できません。

この試合でもサンダーのオフェンスは素晴らしく、起点となるウエストブルックがオフボールの動きを見逃さずパスを通すだけでなく、アダムスのポストプレーやポール・ジョージの突破に任せるシーンも多いから、ペリカンズは的を絞るのも難しい。
加えて、ここ6試合で3P50%以上決めているファーガソンにポール・ジョージというシューター役もいるので、無理のないシュートも増えていきます。本日も決めまくるポール・ジョージに引っ張られ、快調なサンダー

しかし、セカンドユニットになると停滞が始まります。その理由はいくつかありますが、一番の違いは速攻が出ないことだよね。オフェンスが良いといっても、やっぱり速攻でイージーオフェンスを増やすのは大切です。
2Q序盤に点がとれなくなるとウエストブルックが出てきて、スティールからの速攻をダンクでフィニッシュしました。やっぱりさ、ディフェンスのチームなんだ。そこから得点が取れるかどうか。

◉中核のいないペリカンズ

アンソニー・デイビスのいないペリカンズですが、「ミロティッチもランドルもいないんだっけ?」と言いたくなるような雰囲気です。ていうかいません。あとムーアもいない。
チームシステムの中核が全員いないっていう状況を考えると信じられないくらい良いプレーをしています。不思議なチームだよね。

オフェンスの中心にいるのはホリデーとペイトンのガード陣。そこにオカフォーが絡む感じになっています。オカフォーは千載一遇のチャンスだから、ここで結果を残さないと未来はないぞ。オフェンスは良いけどさ。
前半プレーした9人全員が3本以上のシュートアテンプトがあり、8人が3点以上になりました。ベンチメンバーが6点しか取れなかったサンダーに比べると、極めてバランスの良いオフェンスアタックを実現しているペリカンズ

このことは大きく負け越しているペリカンズの現状を考えると悩ましい部分があります。ケガ人が多かったとはいえ、アンソニー・デイビスやランドルが目立ちすぎている今シーズンのペリカンズ。
昨シーズンはこのころから勝ちだしたわけですが、ADはフィニッシュ役ではあるけど、逆にプレーメイクの面では目立たず、パスを受ける役割に徹していたことが止めにくいオフェンスを作り上げていました。隠れているムーアとかね。
ADがいない状態では、バランスが良いオフェンスをしているわけで、もしもこの状況でADがいたら、どうしようもなく止められないと思います。

ランドルもいてインサイドの強さを押し出しているペリカンズが、システムの中核がいないことで、よりインサイドの強さが活きそうという、何書いているんだかわからない感じさ。

ペイトンとホリデーを中心とした流れるようなオフェンスは、個人の力で負けそうなペリカンズをしっかりと盛り上げました。
しかし、2Q後半になるとウエストブルック中心に速攻を出していくサンダーを止めることは出来ず、前半は65-55で終わります。

サンダーのオフェンスは良い。それにスティールからの速攻もあってディフェンス力もある。だけど失点が多い。

ブレイザーズ戦とは内容が全く違うんだけど、点数だけ見たら同じ印象の前半でした。

◉圧勝のサンダーのはず

後半もウエストブルックのパスから躊躇わず打ったファーガソンの3Pが決まると、今度はポール・ジョージのパスからウエストブルックとファーガソンが3Pを連続で決め20点差になり、試合はほぼ決まったような感じです。
あんなにシュートが決まらなかったチームが、強気に打っても決まっていくし、決まっていくからかパスも鮮やかになっています。これだけ気持ち良いからこそディフェンスがアグレッシブすぎるのか。

そのアグレッシブさは次第に崩壊を招きます。まずは3Pをダリウス・ミラーとホリデーが決めます。これは本人たちを誉めよう。
ところが、ここからアウトサイドへのプレッシャーを強めると、次々にオカフォーにパスがはいります。こういう部分がサンダーが崩壊しているってことなのかな。
それは同時に「ここがADなら」と思わせるペリカンズの形でもあります。オカフォーがしっかり決めているわけで、この試合としては良いのだけど、こんなパスを通しまくっていたのがペリカンズのイメージでした。過去形。

13点差まで追いついてくると、再びルーズボールへの反応力で上回るウエストブルックを中心に速攻が出始め、さらにポール・ジョージが個人で得点して20点リードに戻しますが、セカンドユニットになるとやっぱり反撃されたサンダー。
圧勝っぽかったのに逆転可能な16点差で4Qになると、ペリカンズが猛反撃します。ミドルが決まらないシュルーダーに打たせる間に、インサイドのディアロを使いながら、ダリウス・ミラーの3Pにホリデーのドライブが組み合わさっていきます。

点差が7点まで詰まると、パトリック・パターソンの速攻に3Pが決まり、ウエストブルックのドライブも決まって勝負ありかと思ったら、ホリデーが1人でインサイドに切り込めば、3Pを決めて引き下がらず。
ウエストブルックとポール・ジョージがフリースローを外したこともあって、決められても追撃していくホリデー。終盤の強さと集中力を発揮します。

ジャンプボールからこぼれたボールで速攻にいくフランク・ジャクソンをブロックしたウエストブルックが、逆にレイアップでフィニッシュするも、すぐに3Pを返すホリデー。すごいぞホリデー。
しかし、結局は追いつくにはチームとしてもうひと働き足りず。最後まで食い下がったけど、最後まで2ポゼッション差を埋めることは出来なかったのでした。

◉ペリカンズは戻れるのか

開幕前に「強いけど勝てない」と予想したけど、それ以上に勝てていないのが今のペリカンズ。しかし、3人のビッグマンがいなくても、これだけ戦えるのだから素晴らしいよね。
本当にこの試合の内容でADがいれば、物凄く厄介なのですが、そうはいかないんだ。それが難しいところです。

昨シーズンはカズンズの離脱以降は、ホリデーとロンドのプレーメイクを中心にADやミロティッチ、そして隠れてムーアが得点していきました。つまりガードがプレーを作るわけです。
今シーズンはADとランドルのアタックが目立つようになり、それは強力なのだけどオフェンスで圧倒するほどではありませんでした。
ペイトンがロンドとは違う形だけど、オフェンスを構築出来ているのでガードに任せた方が良さそうというヒントを残したような試合でしたが、簡単には戻らないだろうね。

一方のサンダーは良いディフェンスが出来るのに、試合の中でどうしても崩壊する時間が作られてしまいます。インサイドでイージーシュートを打たれるくらいなら、ほどほどに守って3P打たせた方が良いのですが、アグレッシブさがそれを許さない。
基本的にアウトサイドに引き出されて、ゴール下をビッグマンvsガードみたいな形が増えてしまいます。いい加減、どこかで修正しないと苦しいし、試合の中で使われまくったのに修正が効きませんでした。
それを止めてしまうことがあるウエストブルックがいることで、修正されないっていう難しい問題かもしれません。

良い形なのかわからないけど決めてしまうADとランドル
良い形なのかわからないけど止めてしまうウエストブルック

それぞれのチームのそれぞれの課題。でも流石にケガ人だらけのペリカンズをもう1試合観る元気はないよ。


2019/01/25 サンダーvsペリカンズ” への4件のフィードバック

  1. サンダーの控えのオフェンスはシュルーダーが自分で行くか、センターへのロブパスかの二択って印象です。
    もう1人ハンドラーがいれば全然違うと思うんですが、取れそうな人いますかね?

    1. バイアウト後のカンターのポストプレーです。

      アブリーネスが頑張るか、ディアロが速攻でごまかすか。

  2. オカフォーの最近のプレイはいかがですか?
    ブロック数も多くて頑張ってる感じですが実際いかがでしょうか

    1. 頑張っていますが、相手がアダムスで引き出される事がないのも良い方向でしたね。基本的にオフェンスは悪くないので、ディフェンスを。
      オフェンスリバウンドだとしっかり飛び込むのだから、ディフェンスだって出来そうな感じです。

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