2018/12/10 ニックスvsホーネッツ

日曜なのに試合が少ない。ホーネッツはしばらく観ていないけど、ニックスは今週だけで3試合くらいみた気がする。

前日がネッツ戦だったニックス。劣勢の4Qになるとニリキナ、トリアー、ドットソン、ミッチェル・ロビンソン、ノックスの5人で12分間プレーしました。このメンバーが良かったのはディフェンスで、しっかりとネッツを抑え・・・たわけではないのだけど、ネッツがリードを持っていたので時間を使って攻めてくるから、ショットクロックバイオレーションが多発しました。

17点リードされていたのを8点まで縮めたのですが、なんというか「だからといって12分も使い続ける?」という疑問。全員3Q後半から出続けており、点差が詰まってきてから疲労もあって停滞してしまいました。4Qしかみていなかったので不思議で仕方がなかったノー交代。フィッツデイルの「調子の良いメンバーを使う」という拘りが悪い方向に出ているというか、強すぎる気もしました。フィッツデイルはそういう所あるよね。

スターターが固まってきたニックスですが、それで本当に良いのかなぁという疑問は継続中。久しぶりに観たニリキナはディフェンスに迫力があり、ハーダウェイを6thマンにするような選択肢もありそう。要するに核となる選手が決まり切っていないし、決める気もないから、競争原理で良いでしょ。でも競争なのか、拘りなのか微妙なラインって感じです。HCって難しいね。

そんな競争原理と調子を見定めて起用するのが上手なボレゴのホーネッツ。ボレゴとフィッツデイルはUCLAでACとして一緒に働いていたらしいよ。

当初は「そのうちエルナンゴメスがスターターになるのだろうな」と思っていたら、むしろゼラーの方がどんどん伸びています。1つひとつのプレーは以前と変わらないかもしれませんが、こんなにチームオフェンスの中で適切にそのプレーをしているなんて信じられないよね。

というわけで、アーリーからゴール下1on1を決めるゼラー。カンターの半歩前を走ると正確なパスがケンバから届きます。献身的な走りとマークがズレているときに的確に勝負することとで立ち上がりはホーネッツが良い出足に。ニックスのスターターは気持ちよくシュートを打っているけど、イージーシュートにはなっていないので、上手く組み合わされているとは言い難い。でもハーダウェイが3Pで追いついちゃった。

先日のセルティックス戦でアーヴィングのマークをヘゾニャにする謎の時間があったのですが、本日はケンバを守るヘゾニャ。凄い難しいトライアルをしています。だったらニリキナやコートニー・リーでよいじゃないか。ケンバが崩してゼラーが8点目となるゴール下でリードが広がりタイムアウトのニックス。ヘゾニャ→ノックスの交代。ケンバにはムディエイと普通のマッチアップに。

ニックスはピック&ロールを使いながらカンターにフィニッシュさせていきます。身体の厚みが違うので止められないゼラー。ちなみにムディエイをマークするのはケンバではなくラム。身体の厚みが違うからケンバだと苦しいよね。実際にトランジションからマークが代わると強引にゴール下を決めるムディエイ
ノックスもアーリーからミドルでニックスは追い上げます。やっぱりヘゾニャよりもノックスをスターターに混ぜた方がバランスも良さそうです。ヘゾニャが悪いだけでなく、役割もちょっとね。ディフェンダーって。

3ガードにするホーネッツ。ミッチェル・ロビンソンを手玉に取るパーカーがレイアップを連発しますが、ロビンソンもカミンスキー相手なので余裕のダンク。ハーダウェイもドライブから強引にゴール下。3回目は許さなかったロビンソンはパーカーをブロック。でも4回目はフローターのパーカー。
『ここで負けたらNBAではやっていけないぞ!』みたいなプレーをしているパーカー。さらにレイアップで1人でオフェンスしています。スクリーン1つで入れ替えられてしまい相手をして貰えないニリキナ。

ちなみにこの試合を選んだ理由って「ノックスvsブリッジス」に興味があったから。そんな場面は殆どないだろうと思っていましたが、オフェンスリバウンドの奪い合いを制したノックス。ここまでシーズン全体の内容はブリッジスの方が印象的なんだけど、シューティングを伸ばそうとしているニックスの方が将来性がありそう。
ブリッジスのブザービーター3Pが決まらず27-24でホーネッツは3点だけリードします。


◉ノックスタイム

MKGとブリッジスのブロックでニックスをシャットアウトするホーネッツは、モンクの速攻と3Pで1分で10点差まで広げます。ウイングたちがインサイドまでしっかり守り、全員で走り、ガードが得点していくのがスッカリ板についています。
MKGはペリメーターディフェンスでも追い込んでいき、速攻では真ん中を走って起点になり、オフェンスリバウンドやルーズボールに飛びこみまくる。超有能すぎて引く。オールディフェンスチームにいれたい。

オフェンスが苦しいニックスは両コーナーにシューター役を置いて、ニリキナとノックスで攻めていきます。フックが決まらないブリッジスよりもフローターも決めていくノックスの方が上回っている感じ。1人でもっていってのフローターも決めていきます。
これから10試合後にはムディエイの次にノックスが重要になっているかもしれない。急激に良くなってきたし、とても積極的に自分で仕掛けていきます。多分、シュートへの自信がもたらしている良さ。ちなみに10試合前のムディエイは重要な選手ではなかったし、どうせシュートは決まらないと思われていたよね。

追い上げられたので登場するケンバからブリッジスのダンク。アンサーするノックスのダンク。しかし、ニックスは少しずつ苦しくなっていきます。カンターを起用しないでスモールラインナップにしたことで、大きく広がってのアタックを狙うもケンバやモンクのディフェンスが積極的にハンドチェックしていくので、フィジカルの強さを生かせない形に。
ケンバのシュートは決まらないけどゼラーが拾っていくので、連続で打っていきこの試合初めての3Pを決めると15点リードに。オフェンスが良かったようで、デイフェンスとルーズボールへの反応で作り上げた感じです。

カンターを戻すとフィジカルインサイドで起点が出来るように。ゼラー1人では止めきれないから、収縮するしかないわけだ。ムディエイがピック&ロールからカンターとみせかけてハーダウェイのゴール下にアシストし&ワン。ちなみにヘゾニャじゃなくてノックスにしている。
しっかりとリバウンドを抑えてアーリーオフェンスへ。3Pが外れるもパーカーへのパスをムディエイが触ってマイボールに。しかし、シュートとみせかけてゴール下で空いたバーンレイにパスすると、バーンレイもシュートフェイクに引っかかっていた。連携が機能しそうでしない。

それでもハーダウェイのポストアップから逆サイドのノックス3Pで追い上げるニックス。でもそれに3P&ワンでアンサーしたケンバ。スクリーンに簡単には負けないムディエイだったけど、小さな隙間で3Pを打ってしまうケンバ。
ムディエイはミドルを返しますが、カンターがリバウンドをとった瞬間にケンバがスティールし、ハーダウェイが速攻のパスを出したのをカットするケンバ。攻守にわたるケンバの活躍によってリードを14点にして前半が終わるのでした。

FG5/13とシュートは大して決まっていないのに存在感あったケンバ。3スティールの仕事が大きかったのでした。ニックスのターンオーバーは7つだけど、それ以上にホーネッツに奪われた感じです。

なお、ここから後半になって追い上げられるのもホーネッツあるあるだから。

◉ニリキナタイム

後半はノックスをスターターにし、ムディエイのパスからカットしてきたノックスにフローターを打たせるプレーで始めたニックス。決まらなかった。さらにムディエイがドライブからバーンレイをフリーにするけど打たずにドライブしてブロックされます。3回目は再びノックスのカッティングフローターにして決めるノックス。
同じプレーをヘゾニャじゃ出来ない気がするけど、逆に同じプレーをセカンドユニットでノックスにやらせることも出来ないかもしれない。難しいね。

しかし、ディフェンス面は交代の意味がなく、ラムのアタックにきりきり舞い。連続失点で20点差となり空気が悪くなります。バーンレイとカンターのコンビが悪いのはリムプロテクト能力が低いこと。ただ組み合わせ的にはユニコーンブロックのポルジンギス待ちだし、セカンドユニットに動けるバーンレイだと機能しそうだよね。

タイムアウトからのオフェンスエントリーでハーダウェイがスクリーンファール。空気悪すぎてバーンレイの3Pはエアボール。逆にバトゥーム、マービンと連続3Pを決めれば、ラムはノックスを相手にしないでドライブレイアップ。
ニリキナとドットソンをだしてスモールラインナップで守りに行くけど、オフェンスはまたもスクリーンファール。16-2のランを食らってしまったのでした。

「ヘゾニャじゃなくてノックスにしてディフェンスを改善させよう」というススメでしたが、その通りにしたら全然守れなかった。連続失点した後のオフェンスはムディエイかなと思ったけど、その前にオフボールでのオフェンスファールばかりで、全く形にならなかったね。
セカンドユニットにハーダウェイを混ぜた形でネッツ戦に続いてディフェンスから引き戻すことを目指しますが、あまり上手く行ってないので25点差くらいで推移していきます。オフェンスはニリキナがミドルや3Pを決めていくぞ。

前半のホーネッツはパーカーがルーキーいじめをしていましたが、面白いのは後半になってもニックスのセカンドユニットが相手になるとガードvsミッチェル・ロビンソンの形を何度もつくっていくこと。スターター相手のvsカンターってのは殆どないんだよね。

なんでそんな事態になるのかは難しくて、ホーネッツとしては当然狙いのひとつなわけですが、相手がスターターだと発生しない理由にはなりません。いろいろあるけど、やっぱりニリキナのディフェンスが厄介だから外したい事情と、でもニリキナは簡単にスクリーンに引っかかってくれる事情が大きいのだろうね。もう少しボールにプレッシャーをかけないとディフェンス力を発揮することを許して貰えなそうなニリキナ

しかし、オフェンスではシュート好調のニリキナが次々にアウトサイドから決めていき、18点差まで縮めますが、やっぱりロビンソンのところからレイアップのラム。そしてファールしてしまうのでフリースローで得点していくホーネッツ。ニリキナのシュートは決まりまくるけど、その前にパスカットして止めちゃったりとディフェンス自体は機能しているホーネッツなので、20点差にもどしていくホーネッツでした。

最後にノックスが3Pを決めるも、ケンバがブザービーター3Pで返して21点差。どうやらホーネッツあるあるは起こらないようです。あとはパーカーがなんとかするでしょ。

◉6ファールでベイカー

3Q途中から登場したニリキナを交代させないフィッツデイル。するとニリキナは3Pにミドルで絶好調。いやいや、ノックスのシューティングを改善させたと思ったら、試合に出ていない間にニリキナのシューティングも改善させてしまっているよ。恐ろしや。
開幕当初にハーダウェイが絶好調で、でも一気に決まらなくなってきました。シーズン中は試合の連続で疲弊する中で、時に休ませて改善させる策も有効なのかもね。もちろんそんなことを許されるのはスキルが足りないと評価されている若手だからの話。

一方でパーカーおじさんが外すので16点差になったホーネッツ。カミンスキーがよくわかんないのでスモールラインナップにします。そしてニリキナのマークをMKGに。PGだろうがセンターだろうがアンテトクンポだろうが対応するMKG。これで少し勢いを止めると、パーカーにファールしたニリキナが6ファールで退場します。ファール多すぎるぞニックス。

登場したのは何故かロン・ベイカー。残り9分で18点差は諦める点差じゃないけど、ムディエイじゃないらしい。ちょっとこういう部分はフィッツデイルの謎の拘りなんだよね。ファールトラブルでチャンスを与えるのは良いことだと思うけど、逆に信用されていないと感じる選手も出てくる。一時期のカンターとかね。

ホーネッツもエルナンゴメスとビヨンボが寂しそう。特にビヨンボはハドルで全員が楽しげにしているのに誰とも会話していない。フィッツデイルはタイムアウト中に2回のテクニカルで退場します。さようならフィッツデイル。そのフリースローを外すモンク。お前はシステムにフィットしているのにシュート外しすぎだ。

逃げ切りたいホーネッツはMKGがディフェンスとルーズボールで奮闘しまくり。そこにマービンとブリッジスが加わるスモールラインナップはスイッチOKだし、フィジカルが上回って非常に強力。ニックスがカンターを使ってこないでスモールなので、相手にならないね。

ロン・ベイカーをいじめるパーカーによって24点差まで広がって試合終了なのでした。ちなみに残り3分くらいから縮めて最後は12点差。

ニックスは冒頭に書いたように柔軟な選手起用のようでいて、HCの頭の中が読みにくい交代にもなってきました。
ポジティブにいえばノックス、ニリキナがしっかりと活躍したことで、この2人を中心にしたオフェンスセットを増やし、プレータイムも与えていったことに。それはポジティブなんだけど26点取ったとはいってもノックスのプレータイムが41分はやり過ぎ。FG10/25だから打ちまくっただけなのさ。15リバウンドは偉かったし、勝手に注目していたブリッジスとの対決では上回ったよ。

ネガティブなのは5分しかプレータイムを貰えないヘゾニャとよくわからないムディエイ。どちらも悪かったのではなくて、自分の良さを発揮する機会がなかっただけで後半になるとローテから外されるのはちょっと。特にヘゾニャはスタートで5分出たら終わりってのはいかがなものか。

ビッグマンはカンター、ロビンソン、バーンレイの3人だけど、3人合わせて68分のプレータイムしかなかった。ホーネッツがスモールラインナップしてくるので理解出来ないわけじゃないけど、カンターのプレーって効いていたと思うし、走り負けたわけでもないのにね。

ということで、良いプレーした選手が長く起用されるのは良いけど、悪いプレーをした選手ではなく、それ以外が追いやられる感じは何ともね。総じてチームはディフェンスに課題があり、そこを強化したそうなセカンドユニットだけど、実際にはファールで誤魔化しているだけのような。ヘゾニャの起用法といい、もう少し工夫して上げて下さい。

ホーネッツは普通すぎて書く事がない。なんでカミンスキーなのかはよくわからなかったけどベンチも頑張るし、ケンバがなんとかしちゃうし。課題はモンク、ブリッジス、エルナンゴメスの若い選手たち。もっと中心になれるようなプレーをしていかないとチームは浮上してこないね。

おそらくボレゴも悪い意味ではなく諦めているんだろうね。そう簡単に若手がオフェンスの中心になれるなら苦労しないし、そこに期待して負けても起用するようなチーム状況じゃないし。ノックスやニリキナがある試合で大活躍するよりも、モンクとブリッジスで安定して毎試合20点奪って欲しい。それがオフェンスの課題かな。

ディフェンスが全体的に改善してきたというか、この組み合わせでの守り方に慣れてきた感じです。非常にスムーズにマークを受け渡しながら、インサイドでリバウンドに備えるようになってきた。選手はニックスの方が伸ばしているわけですが、戦術理解度はホーネッツの方が伸ばしてきており、だからこそ中堅所の選手が伸びているのだろうね。ゼラーは中堅か?


2018/12/10 ニックスvsホーネッツ” への4件のフィードバック

  1. ボレーゴは安心して見てられるんですがエルナンゴメス復帰しても起用してもらえないんですよね

    スクリーンのうまいゼラーがいないと勝てなくなるチームなように、ビックがハンドラーにかけるスクリーンが特に大事なのでカミンスキーはなんでだろう。スイッチサボるし
    確かにリムアタックが増えて得点取るようにはなったけどビックマンに求められるディフェンスはできないし、スクリーンできてないし。MKGがなんとかしすぎなせいでわかりにくいけど
    エルナンゴメスのフィジカルの方が合うと思うんですがね

    最近活躍してはいるからボレーゴなりの活躍を促すやり方なのかな

    1. エルナンゴメスのプレータイムを奪うほどは活躍していないと思いますけどね。
      確かにMKGが何とかしてしまう感じは否めない。エルナンゴメスよりはMKGとの相性が良いという判断ですかね。すぐにスモールにしちゃうけど。

      来シーズンとかゼラーをもう1人つれてきたりして。

  2. ニックスはニリキナ、ハーダウェイ、ノックス、ポルジンギス、ロビンソンを中核にして、ベテランをローテに混ぜ込んで、1シーズン丸々戦えば来年以降バケる気がします。ヘゾニャはポテンシャルを感じる瞬間が今もありますが、ベテランとのトレードで別チームに行った方が本人のためかも。例えばキャブスとかホークスとか。

    1. といいつつ、そんなに上手くはいかないものですよ。ミッチェル・ロビンソンなんかはベンチメンバーとしては良いけど、中核にするには荒すぎるので、1シーズンくらいじゃ足りないでしょうし。ニリキナやノックスもそこまで安定するわけじゃないですし。
      どっちにしても5人じゃプレーにならないことも含めて、少しずつ調整していった方がベターなんですよね。

      ヘゾニャは1年契約のお試し期間でしょうし。バーンレイとムディエイが化けてきましたし、25歳くらいまでは、どんな変化をするのか読み切れないかな。
      今はドラフトで20歳以下ばかりなので、5年目くらいでも若い若い。

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