2018/11/22 キャブスvsレイカーズ

キングがクリーブランドに帰ってきた。

 

◉レイカーズとキング

観る度にやっていることが違うレイカーズ。落ち着いてきたのかと思ったけど、開始からイングラムやクズマに打たせていき、でも2人が下がるとわかりやすく戦術レブロンになって、レブロンが下がるとロンゾとかも積極的になっていくのでした。戦術レブロンじゃないけどレブロンの気分次第。

慣れてきたのかフロアバランスの取り方は熟成されてきた感じ。ただし、インサイドを使うのがレブロンとマギーに限定され、他の3人はドライブしたときくらいかな。マギーは何しているのか良く分からないけど、合わせのプレーがしっかり出来るって事で重用されています。ちなみにチャンドラーはそれがエイトンよりも下手だった。

イングラムのドライブは迫力は無いけど、抜けてしまうと止めにくいし、それに合わせるセンターがいるのでしっかりと機能しています。他の選手はシューターみたいな。レイカーズの場合はこういう部分がその方向性で決めたのか、たまたまこの試合しあいの現象かがわからない。まぁなんとなくレブロンとイングラムが中心で攻める印象です。

ただしイングラムはオフェンスファールをとられていきます。まだ任せるにはものたりないってことだ。かといってランスはもっと酷いわけです。ということでレイカーズからレブロン要素を取り除くと

・イングラムの突破力によるプレーメイク

・クズマ、ハート、KCPのアウトサイドシュートを中心にしたアタック

この2つに集約される感じです。ルーク・ウォルトンが「システムがない」と怒られたというのがわかるような内容に。だけど、ちょっと厄介なのはやっぱりレブロンで、あんまり動かないからウォーリアーズみたいなことをやるのは難しい。レブロンのオン/オフコートで余りにも違いすぎる感じ。

 

そんなわけで快調に良いプレーでスタートしたレイカーズは、選手交代と共に沈黙し始めます。初めにクズマがベンチに下がるとレブロン頼みになって機能性が低く、次にレブロンが下がるとイングラムで停滞する。結局はレブロンにクズマ、ハート、KCPのうち2人が出ているのが最もやりやすいみたい。戻ってきたらあっさりと反撃してしまった。別にレブロンがドライブしまくっているわけではないよ。バランスの問題。

 

◉再建したいらしいキャブス

コリン・セクストンはここ5試合15点以上を記録しているらしい。まぁアテンプト多いからな。GMが意味不明すぎて結局はセクストン中心に再建であり、タンクしたいらしい。そんな気持ちならオフの間に整理しておくべきだったのに、FA選手はキャブスには来たくないだろうね。セクストンはスコアラーって感じではないので、再建するならかなり時間と指名権が必要ですが、このチームに指名権と交換できる選手は少ない。せめて2巡目を集めてわらしべ長者的な狙いをするならまだしも、何がしたいのか分からないキャブス。

そういえばレブロンはFAで去ったわけですが、クリス・ポールみたいにオプション行使からのトレードという選択肢はなかったのかな。

そんなキャブスですがセクストンが決めたりもしますが、それよりもトリスタン・トンプソンの活躍が目立ちます。何故かっていうとレイカーズの若手達はしっかり守るのですが、レブロンとマギーはスーパールーズ。だからマークされた2人だけとっても自由になるのでした。でもレブロンにマークされているのはヌワバなので3mくらい離されているけど3Pを打つのを躊躇います。

割と簡単にゴール下でボールをもらえるトリスタン。本当はそこで持たせることがダメなのに、ブロックできると思っているマギー。そりゃあブロック数も増えるわけだ。打たせてブロックみたいな。でもテンディングになったりしてトリスタンを抑えられません。たまに抑えたのはクズマやレブロンのヘルプでした。うーん、前も書いたけど再建したいチームがゴール下で弱いトリスタンを起用する意味って何なんだ。ジジッチを使えば良いのに。

そんな感じでレイカーズは実は若手がディフェンスを頑張って、ベテランがオフェンスの中心になっている雰囲気です。

 

キャブスはミドルがしっかりと決まります。連携していないレイカーズの事情もあるので。それは別にしてもそういう系統の選手を好んでいるよね。積極的にミドルを打とうぜ。フッド、クラークソン、セクストン、オスマン。

そして前述のレイカーズの事情も合ってベンチメンバーが増えるとキャブスが優位になっていきます。コーバー大先生の3P連発によって2Q4分経過した時点で10点リードに。ちょっとレイカーズのオフェンスに慣れたこともあって、カバーすれば止める事が出来るようになったことも大きい。3Pは半分諦めよう。それよりインサイド止めよう。

しかし、レブロンは止める事が出来ないのでレブロンが戻ると簡単に追いつかれます。ちょっとインサイドが高さ不足。マギーに全く対抗出来ていません。うーん、うーん、再建するにも選手が足りないのか、若手を信じられないのか、トリスタンへの期待度が高いのか。まぁオフェンス面はまだ良いんだ。だけどディフェンスが強引にやられると手も足も出ないキャブス。

でもオフェンス面は対抗する要素があるということで、変わらずトリスタンが押し込み、オスマンのプルアップ3Pも決まり、セクストンのミドルで再びリードを得た前半でした。ディフェンス側をあまり重視しないのは昔からか。

 

前半のレイカーズはFG50%と好調だけどターンオーバーが9ありました。そのうちキャブスにスティールされたのは1つだけ。チャージングというのもあったけど概ね自分達のミスって感じです。

一方のキャブスはFG41%ながら、なんとターンオーバーが0。レイカーズのディフェンスに苦労していないわけじゃないけど、インサイドがルーズだからそこにパスしておけば問題ないし、ミドルの選択が多いから狭いところに飛びこまないキャブスでした。

これで52-49というのもロースコアな感じだなぁ。フリースローが少ないんだ。

 

◉オフェンスで取りかえす

3Pを打つのを躊躇ったロンゾがドライブダンク。迷った結果が良い方向に出ただけなんだよな。

3Pを打たされて決まらないヌワバもドライブ&ワン。生き残りたければ、もう少し練習しようぜ。

何度もオフェンスリバウンドを拾っていくトリスタン。前半は自分で打って落として拾ってばかりだったけど、後半開始はよく走って見方のミスを助けています。だけどディフェンスリバウンドになるとイングラムにとられて押し込まれます。ディフェンスリバウンドが弱い選手ってたまにいるけど、大抵はチーム事情なんだよね。ウエストブルックがとりまくるアダムスみたいな。昨シーズンまではトリスタンもレブロンがゴール下から離れたくないから、アウトサイドまで守ることが多いという事情があったけど、今シーズンは普通にインサイドにいて競り負けている。

ヌワバはレブロンを止められないけど、速攻で果敢に挑んでいくファールをもらってと、なんとなくオフェンスで取りかえす感じのキャブス。しかし、決められないとロンゾがカウンターを連続で決めてレイカーズが追いつきます。

ロンゾはやることなさそうで、単にサイズのあるPGって感じになっているのですが、遂には自分がパスを出すのではなく前に走るようになったのか。本当は自分がリバウンド取って速攻をクリエイトしたいわけだけど、リバウンドとらないならそこまで速攻は作れないし。

そう思ったら自分でドリブルして走って速攻にし始めました。なんかフランストレーション堪ったから思い切ってやったみたいな感じだな。そしたら同じようにストレス堪ってそうなヌワバがやっと3P決めた。ドフリーだからね。でも連続で決まらない。ドフリーだぞ。

 

なんかちょっと退屈だなと思っていたら、レイカーズがベンチメンバーになると走り出して思い切りよく3Pを打てば、ランスがドライブ&ワンと流れが出てきます。さらに走ったランスに対してしっかりと追いかけたハートが合わせて速攻と途端に良くなったレイカーズ。謎。

しかし、その度にキャブスが逆襲に。クラークソンが3P決めて、速攻にオスマンが走り。要するにペースアップしただけなんだけど、全員がハードに動く姿勢があった3Q終盤。逆に言えばスローダウンしているだけでなく、全体の動きが乏しかった感じなのかな。同点で4Qに。

ハートはディフェンスでもハードに守ろうとするのだけど、周囲はそうでもないから可哀想だな。

 

◉レブロンの有無

それにしてもコーバー大先生は本当に凄いね。動きまくって一瞬だけフリーになってリング観ているかわかんない3Pなのに決めてしまう。ナンスもしつこいくらいにスクリーンをかけているし。あと地味にアンドリュー・ハリソンが良いプレーを続けているのでベンチメンバーの方が面白いキャブス。混ざっているオスマンもスターターよりやりやすそう。

ナンスの豪快なダンクが決まると、ナンスはオープンのクラークソンを見つけてパスを出し、3Pも決まって再び先行します。クラークソンはさらにもう1本決めて9点リードのキャブス。レブロンいなくてもやれるじゃないか。

 

しかし、セクストンが出てくると3Pを外し、そしてイングラムにミスマッチを使われてしまいます。ロンゾとKCPによるスティールから速攻も出て取り返しに行くレイカーズ。

セクストンが外したミドルをまたもトリスタンが5人に囲まれながら取りに行きます。ジャンプボールになったけど、そこからボールを掴んだセクストンが直ぐにゴール下のクラークソンにアリウープで流れを渡しません。FG1/8だったクラークソンは6/15まであげてきている。

レイカーズはスモールラインナップ。レブロンのマークがトリスタンになります。だけど何故か、パスしてしまうレブロン。逆にトリスタンはイングラム相手にポストアップを仕掛けるけど止められます。まぁ仕方ない。結局マギーを戻したよ。

 

積極的に打っていくキャブスですがシュートが決まらず、クズマとレブロンの3Pで残り3分きって99-99の同点に。レブロンが細かくフリースローを稼ぎますが、オスマンが3Pで同点に。ロンゾがドライブからマギーに合わせてレイカーズがリードするとマギーはディフェンスでもオスマンのレイアップをブロックショット。うーん、攻守にキャブスに足りない部分だ。

レブロンの3Pが外れるもやっぱりディフェンスリバウンドが抑えられず。ファールゲームするしかなくなったキャブスでした。レイカーズも時間を使わずにコーバーに3P打たれるし、レブロンはフリースロー外すしで、ちょっと危なかったんだけどね。

キャブスが99点目をとったのが残り5分41秒で、そこから残り1分半のオスマン3Pまで得点出来なかったのが痛かったのでした。まぁそこの勝負強さを今のキャブスに求めるのは酷かな。レブロンがいない中で核となる若手がいるわけでもないし。でも勝つ気があるならコーバーを最後に回しておくべきだと思う。勝つ気は無い。ザイオンが加入するのを待っているのかな。

内容はそんなに悪くないけど勝てていなかったキャブス。この試合は内容は悪くないけど純粋に戦力不足になっていました。ジョージ・ヒルもラブもいないなら、そんなものか。

 

レイカーズはレブロン特有の難しさが徐々に出てきましたね。周囲のプレーがレブロンに引っ張られる感じ。クズマとハートはそれで問題ない選手で、ロンゾとイングラムは苦しんでいる。それでもこの試合のロンゾは与えられた役割の中で頑張っていたけどさ。終盤にコートに立っているけど、役割がコーナーだからなぁ。そのコーナーからドライブしてマギーに合わせたのは良かったし、途中でディフェンスの戻りが悪いからスピードアップしたのも良かった。ただ、瞬間の判断が優れているかというとそうでもない。速攻でディフェンスに囲まれても決めきってしまっただけかな。

イングラムの方はまぁなんか、本当に悩んでいそうな感じ。でも、元々そこまで凄い選手じゃないから微妙なんだよね。成長が加速しているのか、鈍化しているのか。高さのあるジャンプシュートは止められないのは事実なんだけど、デュラント並みに決まる日が来るのかどうか。というか、デュラントは特別すぎるからあんな選手になることを期待する方が間違っているんだけど。

レイカーズはもうすっかり9人ローテって感じなのかな。他の選手を試すような余裕がないといえばそれまでか。勝率は上がってきたけど、試合に負けてでも若手達に任せる時間を作るかどうかは1つのテーマだよね。

 

2018/11/22 キャブスvsレイカーズ” への8件のフィードバック

  1. レブロンはそれだけ圧倒的な選手ですし、他の選手が引っ張られるのは仕方ないと言えば仕方ないんでしょうね。
    そこを調整するのがコーチの仕事なのかなとは思いますが。
    レイカーズは選手に細かい指示とかほとんど出してないんじゃないでしょうか、そんな印象を受けます、選手任せ。

    1. まぁ結局はコーチの仕事が問題です。もう一歩進んだときに初めて選手の相性問題が出てくるでしょうし。
      選手任せにした方が良い派閥のコーチ陣なんでしょうね。

  2. バランス的に見れば、イングラムをコマにインサイド選手取って、ハートスタメンの方が良さそうな気がするのですが、どう思いますでしょうか?

    1. バランス的にはその方が良いです。将来的にその方が良いかで躊躇っているでしょうね。

  3. ルークがマジックに叱咤されてからは戦術レブロンが加速しましたね。色々サボってるのに、それで勝っちゃうからタチが悪い。
    それにしてもP&Rしか戦術がないチームって他にあるんですかね。だいたい残りの3人の足が止まってるのやめてほしい。
    関係ないけどセクストンは今日初めて観ましたが、レブロンから逃げまくっててスターにはならない気がしました。

    1. そうなんですよね。サボっているのに勝ってしまうから都合が悪い。この数試合は相手に恵まれていて、でもブレイザーズに勝ってしまったから加速してしまったのでしょうし。

      セクストンはスコアラーじゃないので、あんな感じです。
      でも何度も勝負する機会がありながら、迷いすぎなのでガッカリでした。

  4. HC+ACの問題が大きいような、レブロンを含め選手の動きが乏しいのはそもそも動かすようなセットを使ってないからだと感じます

    優勝した年のCLEが得意にしてた形のホーンズだったり、去年CLEが得意にしてたエルボーセットだったりを積極的に取り入れるだけでも、もっと動きが出てくると思うんですが

    ハーフコートでの引き出しがあまりにも少ないので、OF担当のAC変えた方が良いのかなと、あまり評判良くないACみたいですし
    イングラムのハイPnRなんてやる意味ないだろうに

    1. いわゆるオフェンスセットについては、動きが決まっている形を求める傾向にあって、アドバンテージを得ていく繰り返しの中で、どこかで誰かが判断してアタックするような判断力を求めるセットは嫌っている印象です。
      レブロンが良いパスを出す、あるいはロンゾやロンドがパスを出すことで解決しようとしていて、ボールムーブというのはレアケースになっていますね。

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