ラウリ・マルカネンが早速ケガをして2ヶ月アウトのブルズ。これはタンク2年目への突入を意味するのか。
両チームともに新戦力が加わりましたが、中心選手もHCも交代しておらず、継続的なチーム強化が計画されています。トップクラスのチーム入りしたいペリカンズと結果よりも成長が重要なブルズなので立場が全く違いますが、プレシーズンということで新戦力が気になるところです。
現段階では基本的な部分だけが確認され、プレシーズンを通して連携を深めていくでしょうから、馴染んでいなくても問題視するほどではありません。ただ逆に個人能力がチーム戦術とフィットするかはわかりやすいのかも。
◉ブルズの新戦力
ジャバリ・パーカーが加わりビッグラインナップになりそうなブルズでしたが、マルカネンの離脱によってホリデー兄がスターターに名前を連ねました。ケガで離脱時期の長かったクリス・ダン&ザック・ラヴィーンのガードコンビも初めて見たかもしれません。さらにベンチからルーキーのヴェンデル・カーターとチャンドラー・ハッチソンが出てきます。大きな選手ばかり補強したよ。
注目のジャバリはこの試合がブルズデビューとは思えないくらいスムーズにフィットしていました。マイボールになってからPGにボールを渡すことを徹底しないブルズは、ロペス以外はボールをプッシュしていきます。
そんなトランジションオフェンスでジャバリは裏に通すパスも成功させ、アーリーオフェンスからクロスオーバーでディフェンスを置き去りにすることも。ガードではなくPFがこのプレーをすることで周囲のフリーランニングが活きてきます。ジャバリの特徴とチームシステムがマッチして4アシストも記録しています。昨シーズンの平均は1.9。
.@JabariParker with the feed@JustHolla7 with the FINISH! 💥 pic.twitter.com/gzvNGmw0kC
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.@JabariParker with the nice hesitation for the bucket! pic.twitter.com/X0DoS8daHT
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ただ、そんなジャバリはシュート力を欠きます。FG5/13なので戦術的にはマッチしているけど、結果には結びつかなかった。ジャバリに限らずブルズ全体がそんな感じで3P4/18と散々でした。得意の連続したスクリーンとパッシングはするのだけど、シュートの思い切りが悪く、ペリカンズディフェンスに対応され、結局は普通のツーメンゲームになってしまうことが多かった。
ここにマルカネン不在が大きく響いています。最も安定感のあるシューターが外から射貫くことでスクリーンは怖くなるのですが、現状では回しているだけだから遅れても追いかけておけば何とでもなる。ちなみにヴァレンタインも不在。
そんな形がイマイチと判断したのか、途中からオフェンスの内容が変化してきます。ポイントを作って個人での仕掛けも積極的に。ダンがFG5/7、ラヴィーンがFG8/13とガードコンビが切り崩していく場面が増えるとシンプルに得点していきました。ドライブとシュートのバランスがまだ取れていなかったようなブルズでした。
Now that's just cruel.😳 pic.twitter.com/o9qXOcaAps
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ただポーティスにルーキー2人、7アシストのキャメロン・ペインとベンチもまぁまぁ充実しています。ペリカンズのディフェンスが(特にベンチメンバー)ゆるゆるだったこともあって、気持ちよく得点を重ねていたのでした。
ちなみに3Pシューティングみたいなプレシーズンゲームが多い中で、ブルズが18本しか打たなかったのは奇妙な感じ。
.@ZachLaVine went off in the first half! pic.twitter.com/7YfLLrAgDj
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◉ペリカンズの新戦力
ラジャン・ロンドとデマーカス・カズンズというビッグネームがいなくなって、エルフレッド・ペイトンとジュリアス・ランドルという伸びきらなかった若手が加わったペリカンズ。見た目は戦力ダウンだけど、伸び代が増えたよね。髪を切ったペイトンは見た目が誰か分からず、シェイプアップされたランドルは見た目が誰か分からず。伸び代を期待させたくなる2人です。
ニコラ・ミロティッチがお休みと言うこともあって、両者がスターターに名前を連ねます。ペイトンは自重気味にプレーしてホリデー弟を引き立たせ、ランドルはアンソニー・デイビスとのコンビでプレーを構築していきました。
ペイトンは可もなく不可もなく、ただし8リバウンド、4アシストとオールラウンドに対応しながら、FG2/10とフィニッシュを欠きました。不安定と指摘されている選手なので、シュートアテンプトを減らすなりセレクションを改善しないとね。
ランドルに関しては連携面がちょっと。連携というかアンソニー・デイビスと同時起用するメリットは何?2人でハンドオフのような形でシュートチャンスを作ったりするのですが、「そのプレーするならランドルの意味ないでしょ」と言いたくなるポジショニングも多く、先日書いたようにハーフコート組み立てるのに相性の良いインサイドコンビではありませんでした。ただアンソニー・デイビスがミドルと3Pも決めてくれたから気にならなかっただけ。
ただし、ランドルは走らせたらパワフルかつスピードもあって強力だし、FG5/8に5アシストとフィニッシュに繋がる部分で個人の強さを発揮しました。ジャバリの逆だね。
In his first game as a #Pelican, @J30_Randle put up 15 points 5 rebounds and 5 assists. #DoItBIG pic.twitter.com/05YqBk8vB6
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後半になってアンソニー・デイビスとホリデー弟がお休みするとペイトン&ランドルでプレーを組み立てていきます。これはブルズのゆるゆるなディフェンスも重なって強力に機能しました。要するにランドルは主役を張りたいタイプなので、他のスターと共存していない時間の方が良い感じ。目指せ6thマンかな。
そして切り裂いていくペイトンとランドルからアシストもしっかりと出てくるので、大きく戦力ダウンした印象はありませんでした。スターターは強力だけどプレーメイカー不足のイメージがあったペリカンズですが、この2人がベンチユニットの主役になれば、ロールプレイヤーの使い方が上手いだけに期待がもてそうです。
ジャリル・オカフォーはまぁ相変わらずという印象です。オフェンスの個人アタックとかリバウンド数だけなら凄いんだけどな。ベンチの端が指定席かな。
😤😤😤@JahlilOkafor#NBAPreseason pic.twitter.com/PNnUDwh9Qv
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◉ニューカマー
そんなペリカンズはミロティッチ獲得のために1巡目指名権を放出していたのですが、代わりに昨シーズン全休したドラフト31位のフランク・ジャクソンというガードがいました。19分でチームハイの16点を奪ったのですが、3P4/8とアウトサイドから決めたのでした。個人で強力な突破を図るわけではなく、ボール回しの中でシュートチャンスを掴んでおり、オフボールで適切に動けていました。
まだ判断が悪いシーンもあり、ブルズの緩いディフェンスじゃなくなったときに、どこまで使えるかは微妙ですが、ダリウス・ミラーが活躍したように3P能力があるとフィットしやすいのがペリカンズです。イアン・クラークもいてライバルに勝たないといけませんが、イートワン・ムーアから学べれば。
一方のブルズはヴェンデル・カーターは興味深い存在でした。決して目立つわけではありませんが、アンソニー・デイビス相手でもスピードで対抗出来るセンターで、かつオフェンス面でも細かなスキルを備えていてFG5/8、7リバウンドを獲得したのでした。パワー負けするシーンがあったので、そこが課題。
First NBA preseason bucket for @wendellcarter34! pic.twitter.com/kdmqXfyOa1
— Duke in the NBA (@DukeNBA) September 30, 2018
ロペスがスピードのないセンターだけに、マッチアップの関係性次第では出番も増えるはず。3Pまで観たかったけど、インサイドの合わせが多く、そこでもロペスとは違うスピードを活用していたので、NBAレベルに早く慣れて欲しいです。
もう1人のルーキー・ハッチソンは全体的にまぁまぁ。シュートも決めたしそこそこのデビューという感じかな。スタータークラスと対戦するのは厳しいだろうけど、チャンスももらえるはずなので、ちゃんと成長しましょうね。というくらい。
ブルズの場合は来年以降も見据えての戦いになるでしょうから、ちょっと見劣りする程度ならば試合に出場できるはず。スピードもパワーもトレーニングで増していかないといけません。
◉結果はどうでも良い
お互いにディフェンスが緩いこと緩いこと。特にペリカンズはスターターがいなくなると急激に守り方が変化するような。要するに個人技で守っているのよね。
問題なのはブルズの方で、相変わらず簡単に3Pを打たれており、高さの利を活かすような工夫とかは、今のところなさそう。各チームがゾーン気味の守り方を試している中で、いまいちつかみ所がなかったのでした。単純にペリカンズとは相性が悪そうでもある。
さて、プレシーズンのレポートも3試合目ですが、どうせ主力は下がるので結果はどうでも良い。それ以上に各試合ファールからのフリースロー合戦になっています。シーズン序盤にレフリーコールが厳しいのはいつものことだけど、チャンスを活かしたい若手達からすると、フリースローで得点してもねぇ・・・。
ダン&ラヴィーン、ホリデー&ADという両チームの主力がしっかりと活躍し、ジャバリとランドルという新戦力がアクセントを加えてくる雰囲気はしっかりと感じられたゲームでした。
まだ見てないんですが、今日のCHAvsBOSの感想書いて欲しいです。
プレシーズンは見飽きたかもしれませんが、モンク帰って来てどうかってところとかあれば最後まで見れるかも
あれはホーネッツのユニフォームを着た別のチームです。パス交換してポジションチェンジして、誰もがシュートを打つ権利を持っていて。モンクに限らず、あまりにも違うチーム構成でケンバ以外は楽しそうにプレーしています。
そう、今季はジャクソンがいるんですよね!ペリカンズ!個人的にはかなり期待している選手です。サイズはありませんが、ホリデーとムーアから色々と吸収してほしいと思ってます。
僕個人はロンドを引き止めなかったことにかなり否定的なんですが、今日の試合だけみるとペイトンそこまで悪くなかったですね。それだけに、スターターロンドで控えにペイトンがいたら怖かったのに、、と考えてしまいます。
ロンドは各チームで結果を出しても放出されているように見た目のプレー以上に問題があるのかもしれません。もう1人ベテランを、と思ったらジャレット・ジャックなんか連れて来ちゃった。
ジャクソンかソロモン・ヒルのどちらかが信頼できる選手になれれば面白そうでした。
レイカーズvsナゲッツの感想はどうでしたか?
レイカーズはある程度形になればかなり面白そうですが、まだまだ時間がかかりそうな感じがしますよね。
ウォルトンHCはこのチームを上手くまとめられるだろうか…。
そっちは全く観てないです。ゲーリー・ハリスが欠場と聞いたので。