ペイサーズの躍進が意外だというならばダレン・コリソンは意外なチームで堅実な活躍をした意外な選手である。
◉意外だったペイサーズの中で
昨シーズンの躍進は意外だと言われるペイサーズですが、管理人は開幕前から期待していました。それは優秀なサードオプションみたいな選手を揃えに揃えたラインナップにあり、1人ひとりの優秀性がユニットとしての強さに繋がりそうだったからです。個人的な注目チームだったペイサーズ。
その中で1人だけ想像がつかなかった選手がダレン・コリソン。直前の3シーズンをキングスで過ごしたPGについてはプレースタイルすら知らなかったけれど、ペイサーズに移籍したことで頻繁に観るようになり、やっぱりプレースタイルのイメージがつかなかったのでした。
躍進したチームについて書かれることは多くあれど、その中で不動のPGについて触れられることは殆どないのでした。
ランス・スティーブンソンについて語れる人はそれなりにいそうだけど、遙かにプレータイムが多いのに語る言葉が見つからないなんて、ちょっと意外。
◉チームの泣き所、コリソンの強み
コリソンの最大の特徴は46.8%とリーグ最高の確率を記録した3P。これで3シーズン続けての40%オーバーとなりシュート能力の高さが伺えます。ただ、そのシュートフォームは高確率の選手とは思えない。これで47%は意外な結果。
アテンプトは平均3.0と少なく、50%を超える成功率を記録したワイドオープンが1.8本と半分以上を占めます。つまり堅実なセレクションが支える高確率です。それはコリソンのプレースタイルを示しています。
アシスト5.3本に対して、ターンオーバーは僅かに1.2本。アシスト/ターンオーバー率は脅威の4.28!
堅実なプレーチョイスが多く、無理矢理ディフェンスをこじ開けるようなタイプではないから印象度が低く、しかし数字としては効率性の権化みたいになっています。キングス時代はここまで高くなかったのでペイサーズにきてオラディポとのコンビになったことで生じた変化でした。
そんなスターターPGにベンチからはコーリー・ジョセフが出てくるペイサーズは、チームとしてアシスト/ターンオーバー率1.67(14位)と至って普通。ペースが遅めということを考えるともう少し高くてよいくらい。
3Pキングがいるけど、チームとしての3Pアテンプトは24.5本(26位)と非常に少ない。3Pを活用するのだと予想していたが、全く活用してこなかったのは意外でした。
コリソンの特徴は堅実性であり、その数字は地味にチームにとって重要だった気がしてきます。チーム全体のミスを減らし、少ないアテンプトで確実に決めていく。改めて見返すとその堅実性がなければチームの数字は下位にしずんだかもしれません。
意外とチームへの貢献度が高そうなのがダレン・コリソン
◉オラディポの覚醒とウエストブルック
昨シーズンのペイサーズと言えばオラディポの覚醒ですが、初めてペイサーズでのプレーを観たときに感じたのは「ウエストブルックみたいなプレーをする」ということ。自らボールをプッシュし、トップからアタックし、サンダー時代にはプレーエリアが被るから出来なかったことを自由にやれるようになりました。
オラディポ自身もウエストブルックから学んだことが大いに活かされていると発言しており、それは試合に臨む準備や全てを出し尽くすプレースタイルに表現されています。試合後には2人で同じレストランで食事していたというコンビなので、プレー自体もマネしていると考えるのが自然です。
そんなウエストブルックに対し、素晴らしい守備をしていたのがダレン・コリソン。75回のマッチアップでFG5/17に抑えています。というのも2人は大学時代のチームメイトで、中心選手だったコリソンに対して大学から一気に伸びてきたウエストブルックという関係性でした。苦手なプレーを良く理解しているのでしょう。
試合中に目立たないコリソンですが、それは逆に言えばオラディポが目立つのを助けています。SGといってもコンボガード的にボールに多く触りアタックしていくオラディポなので、ボールを持ちすぎるPGとの相性は悪いし、トップから仕掛けるのだからPGにはスペースを作ってもらう必要があります。高い3Pの確率があるけど、しっかりセレクションし、そして自分で攻める気持ちも忘れないコリソンはオラディポに適したPGでした。
それはまたウエストブルックにも合いそうなPGでもあります。以前にウエストブルックには「その運動量とインテンシティを活かして、オフボールでの動きを中心にした方が良い」としましたが、シュートがド下手なロバーソンでは出来ない仕事をコリソンはこなしています。
それでいてコリソンには個人のディフェンス力もあるのだから、オラディポとの関係性はお互いのスタミナロスを減らしながら効果的に機能しています。
ウエストブルックっぽかったオラディポの覚醒と、そのウエストブルックと大学時代にチームメイトだったPGのコリソン。なんだか上手く行きすぎているストーリーですが、PGの存在感が強すぎると中期的なチーム作りに置いては上手く行かない気がするのは、ジャマール・マレーで触れた内容です。
よりベテランの味をまして、セレクションしたシュートを決めていくコリソン。実は戦術的には非常に優秀なPGの気がしてきます。
意外だったペイサーズの快進撃を支えたのは、堅実派で周囲にプレーを促していったダレン・コリソン。目立たないプレーが多いけど、実は意外と重要性が高いPGなのでした。
前にINDにいた時はスピードで押すだけで堅実性はあまり無かった記憶があります。チームを渡り歩く中で自分の速さを見せつつやるべきプレーをやるべき時にチョイスできる経験値が備わったんだと思います。
良い意味で身の程を知っている選手な気がします。自分でやり過ぎないけど、持っている能力はしっかり示す。そんなバランス感覚がありますね。
ツイッター見ました
明日ロケッツ戦のレビューやってください! それだけが僕の楽しみなんです😭
時間があれば!
この人何年か前の選手名鑑では73kgとなってて、最軽量だなーと思ってました。あと1試合20アシストくらいをしたことあるような 笑
今回ディフェンス力があること、いやむしろハイライトでもプレーをはじめて見ました。
どうもです。
そんなバカな!と思ったらルーキー時代にやってますね。ハイライト見てみたい!
個人的にも「ペイサーズでなんか書こう」と思って調べてから面白さが出てきた選手でした。データから知るのも面白いです。
PGコリソン、SGウエストブルック の夢が広がりますね。
このタイプのPGを1人加えるべきだと思いますけどね。3Pキングはサラリーがそれなりなので難しいかな。
そういえば、昔の記事にコメントしてもそちらからは見えるというか、気付くんですか?たまに直近の記事にないチームについて聴きたくなるときがあるもので。
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コリソン特集最高です。どこのチームでも邪魔にならない確実にプレータイムを得てる選手。
データからみて何故なのかが良くわかりました。余計な事はせずに勝つために確実なプレーを高確率で出来る。
個人的にはクリッパーズ時代のポールの控えでプレーしてる時が印象的です。
INDは新たにタイリーク・エヴァンズを加えましたが、
オラディポの控えになるんですかね?
エバンスは素晴らしい復活をしましたが、それを支えたのはプルアップ3Pの高確率でした。オラディポがベンチの時の得点源だけでなく、ボグダノビッチの代役みたいな事も可能です。まぁマグダーモットがいますが。
コリソンはホーネッツのルーキー時代とクリッパーズとで2回クリスポールの控えを務めてました。どちらもアピールしたんですが移籍先で先発のチャンスをモノに出来ず、ジャーニーマン化していた矢先の昨シーズンの活躍でした。経験の妙ですかねー。
スターとして扱われなかった選手でも、それはそれでしっかり成長出来れば違う良さが出てくる良い例かもしれません。
クリス・ポールにはなれないけど、より他の選手にプレーさせる能力に優れています。まぁ、ペイサーズでやっと経験とチームメイトに合致しただけなのかも。
この記事を見てから試合を見るとコリソンが素晴らしい選手に見えるから不思議(笑)
ぶっちゃけペイサーズはオラディポと長身フォワード陣のチームとしか意識してなかった。むしろポイントガード良いの取れば?と思ってたくらい。
オラディポがボールを持ちたがるので、コリソンくらいがちょうど良かったのでした。もう少し積極的なエバンスもいますが、チームワークの良さがペイサーズの売りですから。
そして見逃しがちな選手を輝かせるのが、このブログの売りですから。