2004年ファイナル第5戦 ピストンズvsレイカーズ

またレイカーズか・・・と思ったら、またラリー・ブラウンでもあった。

 

オフシーズンなので試合がないわけですが、試合観るのが苦しいメンタリティでもありまして、集中力が全く持ちません。超飽きっぽい性格です。過去の試合の良いところは、時間をかけてみても良いところであり、早送り出来るところであり、結果について熱く議論されないところでもあります。

で、なんとなくピストンズを観たかった。理由はビッグマンについて書いていた回にベン・ウォレスについてのコメントがあったからですが、結論はベン・ウォレスについてはよくわからないのでした。

 

ちなみに管理人はレイカーズの4連覇を阻んだのがピストンズだと思っていました。レイカーズが超豪華メンバー時代だということも観てから知った。

 

【ピストンズのスターター】

チャウンシー・ビラップス

リチャード・ハミルトン

テイショーン・プリンス

ラシード・ウォレス

ベン・ウォレス

 

ベンチメンバー

コーリス・ウイリアムソン

リンジー・ハンター

メウメット・オクアー

エルデン・キャンベル

そして意外に重要だったのがベンチメンバー。特にインサイド陣でした。キャンベルによるリベンジマッチだったのか。

 

【レイカーズのスターター】

ゲイリー・ペイトン

コービー・ブライアント

デバン・ジョージ

スラバ・メドベデンコ

シャキール・オニール

カール・マローンは私服でベンチです。ウィキには「第5戦では遂にスターターから外され」なんて書いてありましたが、純粋にケガです。

ベンチにはフィッシャー、フォックス、ウォルトンはいますがオーリーは移籍。他にカリーム・ラッシュがプレーしていました。

 

◉セルティックスみたいなピストンズ

序盤のピストンズはキャッチ&シュートが目立ちます。それはビラップスがドライブで崩していき、スペーシングしている選手達がパスを貰って打っていく形。そんなに確率は良くないけど、形としては良い感じ。しかし、コービーがビラップスのマークになると全く崩せなくなります。すると今度は他の選手の1on1に移行していくのでした。

このコービーのディフェンスはひとつのキーポイントになっていました。

 

特定のエースに頼らないピストンズですが、1on1をする選手が誰になるかというと、やっぱり決まっていません。決まっているのは「ディフェンス力のないマークマンを相手にした選手」というセルティックス状態です。

狙われるのは大体メドベデンコだけど、ペイトンとの高さのミスマッチを使ったり、ベンチから出てきた選手を狙ったり。なんせベン・ウォレスがメドベデンコとの1on1でレイアップを決めるくらいなので、明確に弱いところを狙いました。

さらにそのウォレスやオクアーはシャック相手になるとミドルを打って決めていきます。ついてくるわけがないシャックの甘さを存分に堪能します。同じくキャンベルはシャックを引き出して裏のスペースに見事なパスを通すなど、甘い選手を狙いまくり。

 

なので、レイカーズのディフェンスは本当にコービーとたまにペイトンくらいしか目立ちません。そのペイトンはどうもビラップスが苦手なのが痛かった。

また、ディフェンスローテーションも非常に悪くて、ジョージやメドベデンコはこの辺りでも大失敗しています。アウトサイドでフリーになりまくるピストンズは、殆ど苦労せずオフェンスを組み立てることが出来ました。

 

ただし、組み立てることは出来るのだけど、そんなに強くなかったというオチもあります。この年のピストンズはFG43.%(19位)、3P34.4%(15位)です。狙い所がしっかりと機能しているけど、得点は伸びないというピストンズでした。

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◉酷すぎるレイカーズ

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この試合はピストンズが王手をかけており、カール・マローンも不在と追い込まれているレイカーズは、はじめからメンタルで負けている感じで、「自分達が何をすべきか」が全く理解出来ていない雰囲気でした。それは選手以前にフィル・ジャクソンの完敗という印象です。

試合開始直後からラシード・ウォレスがボールを持った段階でダブルチームにいって、簡単にフリーを作ってしまったり、前述のローテーションが定まっていなかったり。

そして放送で出てきたのは、シリーズ通じてファールの数がピストンズよりも遙かに多いというデータでした。ディフェンスは完全に後手後手。弱点を突いてくるオフェンスへの対抗策が何もなかったレイカーズ。

 

オフェンスはその逆パターンをやられます。

はじめに目立ったのはメドベデンコ。なんせピストンズは守る気がないくらいフリーにしています。決めまくったけど。そして同様にペイトンに対してもプレッシャーをかけません。そうすれば抜かれないし、3P打ってこないし。デバン・ジョージなんてふらふらインサイドで邪魔しているだけ。

そう、本当に何がしたいのかよくわからないレイカーズオフェンスでした。

 

ピストンズは徹底してコービーを潰します。フェイクで1人かわしても直ぐに次のブロックが飛んできます。ドライブしてきたときには、周囲から必ず手が出てくる。2重3重にコービー潰しを狙っているのでした。

じゃあコービーはパスアウトすれば良いのだけど、そんな気の利いたポジションをとってくれるオーリーは移籍しちゃったし、フォックスは何故か2Q中盤まで出番なし。唯一フィッシャーが出てくれば3Pを打ってくれるけど、あくまでもペイトンの控え。あとラッシュも1本決めていたな。

前回は2000年レイカーズvsペイサーズを書きましたが、その時もスターターはダメで、ベンチからフィッシャー、フォックス、オーリーが出てくるとコービーが活き始めたと書きましたが、まさかの4年後になって再び機能しない布陣で戦っていたのでした。ちょっと理解出来ないし、追い込まれているという感じ。

 

途中でインサイドを減らして、シャックとコービーの2人がポストに入る形にすると、少しマシになったけどボール欲しがりコービーがポジションをはやくとるので、シャックが死んで意味はなかった。

ディフェンスに続いてオフェンスでも迷いしかないフィル・ジャクソン。なんか「コービーがプリンスに止められた」というのが定説って感じだけど、第5戦の前半だけ観ると、ベンチの作戦負けなんだよね。

 

要するに「シャック&コービー以外はフリーにしといて良いよ」というラリー・ブラウンの作戦が面白いくらい機能していました。ドフリーなのにシュートを打たないレイカーズの面々により、その後で構えているところにコービーがドライブしてきても、そんなのヘルプで潰すよね。

 

ラリー・ブラウンが用意していた作戦はもうひとつ。

相変わらずファールが多いラシード・ウォレスはこの試合20分くらいしかプレーしていないのですが、そんなラシードがベンチに下がると、ベンはシャック以外をマークします。代わりにウイリアムソン・キャンベルあたりがシャック担当に。

ベンはその機動力を活かしたヘルプ役になるのでした。3スティールを記録し、ワンマン速攻も決めるなど、ここでもラリー・ブラウンの策は大当たりします。

 

シャックに関してはフィジカルなディフェンスを終始続ける対策がメインで、基本的にはボールがはいったらやられます。ただし、そもそもコービー以外は離して守っているので、そんな簡単にシャックにボールは通りません。

だからメインターゲットはコービーになります。全員でヘルプを狙いボールをかっ攫おうとするのでした。

 

試合はメドベデンコのシュートが立て続けにはいってリードしたレイカーズを、スティールからの速攻を駆使して10-0のランで逆転するピストンズ。それをコービー中心に再逆転するも、またも9-0のランで逆転したピストンズが55-45と10点リードで前半が終わります。

弱点を突いて堅実な攻撃を行い、スティールからの速攻でリードを奪う。うーん、いかにもラリー・ブラウンっぽいし、シクサーズにも似た傾向がありました。

 

 

◉圧倒するビッグベン

 

後半開始にレイカーズはしっかりとスペーシングしてシャックアタックとコービーのドライブが決まります。やれば出来るという修正をしてきたフィル・ジャクソン。しかし、それも束の間でジョージとメドベデンコがフリーのシュートを外して行き、あっという間に崩壊するのでした。

 

さらに都合が悪かったのはラシードがファールトラブルで引っ込むと、キャンベルがシャックのマークになったこと。押し負けないキャンベルにより益々シャックがボールを持つスペースを失います。

万が一持たれたらファールで止めればフリースロー外してくれるし。

加えてビッグベンのヘルプによりコービーのドライブが非効率になって行きます。誰かオーリー連れてきてくれませんか!?

 

しかも、これらがピストンズのオフェンスに好調をもたらし、何よりもビッグベンがシャックを圧倒して行きます。

まずシャックがベンをマークすると、ベンはアウトサイドに出てきてしまいます。スクリナーだったり何もしなかったり、時にはエアボールの3P打ったり。大事なのはシャックがゴール下にいない事。いや、本当に現代的なシャック対策を敷いています。

 

そしてそこからがビッグベンの本領発揮だったのもミソ!

ペイント外でベンとシャックのマッチアップになるとリバウンドがどうなるのか?

答えは機動力で圧倒するベンが拾いまくるのでした。いないに等しくなって行くシャック。決して高さではないルーズボールのようなリバウンドを反応力で制圧して行くベン・ウォレス。そしてシャックもマローンもいないのでリバウンドへの集中力に欠けるレイカーズ。

 

さらにキャンベルになると、アイバーソンムーブするハミルトンへ裏パスが通りまくります。完全に引き出されるシャックは、更にキャンベルにミドルを決められます。キャンベルのリベンジ成功を象徴したシーン。

 

相手のビッグマンを引き出す

現代では普通の戦術ですが、それを実行したのがベンとキャンベルなのだから選手の質がもたらした偶然の作戦ではなく、狙って行われた作戦でした。それを可能にしたのは超機動力センターのベン・ウォレス。モアランドがドラモンドをやっている感じ。理解しにくい例え。

 

なお、ビッグベンはもう一つ優れた点があって、リバウンドからのパスがめちゃくちゃ早い。だからピストンズは攻守の切り替えが早くて速攻が出るのでした。

そんな圧倒したビッグベンにより点差は開いて行く一方でした。コービーが抵抗しようとするけど、当時はまだ神がかった追い上げる力はなかったのか、はたまたパスを出す先がなかったのか。3Q終了時で23点差と為す術なく敗れたレイカーズでした。

 

 

◉ラリー・ブラウンのリベンジ

 

第5戦しか観ていないし、カール・マローンはいないしで、この試合だけでレイカーズが弱いと言って良いのかわかりません。ただただ何も機能していなかった。シャックにボールが入らないくらいひいて守るピストンズに対して、シャックにボールが入らないと組み立てられないレイカーズ

ならばコービーのアタックだけど、それはむしろワナを仕掛けて待ち構えるピストンズ。外から射抜く役割の選手を何故か起用せず、ペイトンの役割は全くわからなかった。せめてコービーに外から打たせれば良かったけど、戦術指南書には「3P禁止」と書かれていそうなのでした。

 

そしてこれらはそれだけラリー・ブラウンの用意した作戦がハマっていたということ。何となく豪華な布陣のレイカーズを全員バスケのピストンズが上回ったイメージですが、内容はその通りだけど、あまりにも理論的すぎた内容は、「シクサーズで敗れたリベンジのために研究し尽くしたラリー・ブラウン」が正しく感じます。

 

この後ピストンズはなんと6年連続でカンファレンスファイナルに進出するという強豪チームになります。ただし優勝はゼロ。

機動力センターであるベン・ウォレスに得点させるもうひと手段があれば違ったのかもしれませんが、それでも目立つのは対応力の高さでした。ペリメーターすら守れそうな動きは、相手を問わず対応出来たのでしょう。

 

そして結構、今のウォーリアーズっぽいんだよね。足りないのはシュート力。それも全く足りないけど、センターの使い方や、裏を取る上手さにスイッチ可能なディフェンス。アイバーソンをカリーっぽいとしたように、ラリー・ブラウンはウイングにオフボールムーブを活用させるのが上手いのでした。

ウィキに「3Pを好まない」って書かれてたけど、むしろキャッチ&シュートを好むから、本質的には好きなんじゃないの。本人が自覚はしていないかも。

 

これでコービーとシャックの時代が終わるわけですが、なんかちょっと理解出来てしまうのでした。シャックが悪いかどうかではなく、コービーを活かす気持ちの少ないレイカーズ

そして機動力に負けた事はコービーの中で大きな気持ちの変化があった気がします。次に覇権を握るのはガソル、オドム、バイナムを加えてからになりますが、それは単にメンバーが変わったというよりは、オフェンスの狙いが大きく変化しています。

ひょっとすると戦術オタクのコービーは誰よりも早く戦術的な限界と機動力の重要性を感じたのかもしれません。

 

フィル・ジャクソンが何を考えたのか?

コービー問題がいろいろと議論されるわけですが、実はそれよりもビッグベンことベン・ウォレスによって考え方を改めさせられたのではないかとすら思える試合でした。

 

 

 

2004年ファイナル第5戦 ピストンズvsレイカーズ” への21件のフィードバック

  1. 懐かしい!!
    そのファイナルは、リアルタイムで見てました!

    ベン・ウォーレス、あの不器用ながら、
    鬼気迫るディフェンスやリバウンドが大好きで、
    NBAを本格的に見ようと思ったきっかけとなった選手でした。

    ベンとあの頃のピストンズが大好きでしたが、
    ベンがブルズに移籍して、ピストンズが解体されて、
    一時期、NBAから離れてしまいました。

    が、ウェストブルックに惹かれて、また見ているという。
    共通項はハードワーク?

    第5戦は、本当一方的な試合でしたね。
    ベンが攻守にわたって大活躍だったのを覚えています。
    リバウンドは当然として、
    ドライブやミドルを決めるのを見て、今までそんなの決めてなかったじゃん!!
    っていう、いい意味での驚きがありましたね。
    ベンチも含め、試合中、皆楽しそうでした。

    あの頃のピストンズは、全然シュート入らなくて、
    応援している側としては、ハラハラするけど、
    それ以上に、相手を抑えて守り勝つっていうスタイルでした。

    その年のペイサーズとのカンファレンスファイナルとか、
    お互い60点代で試合終了とかでしたからね(笑)

    今じゃ、考えられないです。

    たらればで、申し訳ないですが、
    2004年のピストンズのディフェンスは、
    今のウォーリアーズとかロケッツにも、通じると思いますか?
    90点以内に抑えられるかどうかでいう観点で、考えていただければ幸いです。

    相手が3P得意なチームで、かつスコアラーが複数いると、
    やはり厳しいですかね?

    1. ピストンズからはウォーリアーズの匂いを感じていて、単にシュートが決まらないだけでした。それは時代の違いでもあるわけで、このチームが現代に現れたら洗練された3Pを武器に強豪チームになれるでしょう。
      ただマインドとしてディフェンスに向き過ぎているのは気になります。高いディフェンス力そのものよりも、そこから早い展開に持っていくのがウォーリアーズです。もう一歩、進化が必要ですがメンバー的にはそれが可能な雰囲気でした。

      逆にレイカーズは進化が難しそうだったので解体なのだと思います。個人的にはマローンとペイトンがもう1年残った方が面白かった気もしますが、さすがにコービーの下働きは嫌だったでしょうね。

  2. オーリー等がいたら、より活用されたら、レイカースの得点が伸びるはずですが、その時ラリー ブラウンは何をしましたか。3年前より幾分戦い易かったかもしれないことを幸運と述べました。

    1. オーリーがいたら困ったはずですが、多分リスクを承知でフリーにするでしょうね。メドベデンコをフリーにするのと大した違いはありません。
      あと、ペイトンも自由にさせているので、コービーのドライブを潰し、シャックにボールが渡らなくする作戦は同じでしょうね。

      あとは自分達のシュートが決まることを祈るのみです。

  3. ペリーメーターのシャックという弱点があるから普段以上にDETの得点は伸びるはずで、オーリーの恩恵も合わせ決着は延びたかも。
    この年プリンスがマッキー、スノウ、ジョーンズに入れ替わったらブライアントはより機能したんでしょうか、それともペリーメーターが狭い悪影響が重いんでしょうか。

    1. フィッシャーやオーリーが外から射抜くことでインサイドを広くする形ではなくなったのがコービーには苦しいわけですが、それだけでなく単純にピストンズの面々はヘルプディフェンスが上手いです。
      スピードのあるベン・ウォレスを(シャック対応ではなく)ヘルプ専任にしていますし、腕の長さを活用する選手が多かった。

      シクサーズの方がもっとフィジカルで止めたイメージです。ピストンズはより機動力のあるディフェンスでした。

  4. なるほど、そういう見方ですね。リーチや機動力。2004年には、3年前よりルール上ヘルプポジション活用も向上しているはずですし。

    フィッシャーを起用しないなどNBAにはたまに謎がありますが年齢とか考慮するんですかね。海外選手は持ち上げられにくいとか感じるんですけど。

    1. まぁペイトンはリーグNo1のPGでしたから。
      3ガードにしても良かったのかもしれませんが。

      ユーロとはやっている内容が大きく異なるので評価されにくい面はあります。
      逆にヨーロッパ出身でもアメリカの大学を経由していると普通にプレー出来ますし。

  5. 管理人さんが、10年後くらいに「まーたウォリアーズか」
    って言いながらここ数年のプレーオフ見直してる画がふと浮かびました

    1. 10年もブログ続けられるかな?
      1年で終わる予定を伸ばしているくらいなのに・・・。

  6. 3ガードかぁ。でも実行しないところに裏事情がある気が。

    海外選手は例えばノビツキーとかジノビリとかパーカーとか、ディアウ、ミルズ、キリレンコ、クーコッチ、もっとちやほや、グレイテストと言われてもいいのに。アメリカの大学経由でメディアとパイプができたり派閥入りとかなんですか。オールスター戦がすべてじゃないけど回数が無さすぎます。場所はアメリカですが、にしても。

    ブログは長期の意図は無かったんですね。寂しいことになっても勿論それは管理人さん次第なんでお任せします。

  7. フィル・ジャクソンはニックス時代もトライアングル導入したものの結果を出せませんでしたし、過去の栄光にすがって自分のやり方は正しいと信じ込んでいたってイメージが強いです。
    その後のレイカーズはシャックが去ってコービー中心のOFにせざるを得なかったことと選手層が変わったことが変化の主な理由で、戦術の進歩や変更にフィル・ジャクソンが関与したようには思えません。

  8. ぎゃーっ
    ほんとにやってくれた・・・・・
    ありがとうございます!
    そうかあ あの時勝てたのはそんな仕組みだったんですね
    そうとは知らずハラハラしてみてたなあ
    昔のゲームの解説すごく面白かったです
    うれしい!

    1. 昔の試合を今の基準で見直すから見えてくる仕組みですね。
      リアルタイムで観ていたら興奮する部分も含めて難しいと思います。

  9. 当時からシャック対策、ダンカン対策としてトランジションを早くすることが指摘されてたんですよね。その亜種としてダントーニのサンズが非常に注目されてたんですけど、「ポストシーズンまで3ptの精度を保てるわけない」というのが定説だったので、GSWみたいな戦い方は考えられませんてした。

  10. 私はグラントヒル、アランヒューストン、ジョーデュマース、リンジーハンターの頃から、現在んにいたるまで長年のピストンズファンです。本シリーズ第4戦を実際にデトロイトに観戦しにいきました。会場にはジャックニコルソンが来ていて、キッドロックが国家斉唱していました。

    高額チケットの割りに後ろのほうの席でしたが、おかげで上から選手たちのコートでの動きを俯瞰してみることができました。最早遠い過去の記憶ですが、上から俯瞰して見た選手たちの特にディフェンスに対するひたむきな動きに、会場の雰囲気も相俟って、思わず涙をこらえた思い出があります。

    もうひとつ印象だったのは、オフェンスでラシード・ウォレスにポストでボールを預けると、
    会場から独特の声援で「シ~~~ド」と独特な声援が沸き、そこから何度か得点に結び付けていたのも印象に残っています。 やはりあの年のトレードでラシードを獲ったことが強豪にステップアップした最大の要因だったと思います。

    第5戦は試合自体観れませんでしたので、こんなに詳しく解説していただき、感謝の意も込めて、個人的古い話をさせていただきました。 本当にありがとうございます。

    1. 個人的にはNBAを生観戦したことがないので非常にうらやましい話です。
      ピストンズは素晴らしい選手が揃っていましたが、個人で得点するタイプが不足しており、そこにラシード・ウォレスがハマったのでしょう。

      エースとしては優勝するレベルの選手ではありませんが、「個人で得点する」というシーンのみを託したピストンズの分業制が上手く機能したのかと。
      3回くらい優勝していたらNBAの流れが大きく変化していたかもしれません。

  11. 「失う勇気」読むと何となく当時のチーム事情がわかります。
    スターターとしてだけでなく、チームにプロフェッショナルとは何かを示していたマローンが怪我で居なくなり、ペイトンはトライアングル・オフェンスを理解出来ず最後までフィルの作戦にフィットしませんでした。
    さらに年々強まっていたコービーとシャックの確執はコービーからするとゴール下のシャックが邪魔で、シャックからするとボールをもっと俺に預けろというお互いに対するフラストレーションもあったようです。
    ピストンズ全無視で恐縮ですが笑、マローン離脱でレイカーズが空中分解した、というのが2004年の全てではなかったかと思います。

  12. シャックは現代でも通用すると思いますか?
    外の無いエンビードみたいな感じになるでしょうか?
    過去と現代で評価が分かれそうなタイプかと思います。

    1. シャックは間違いなく活躍しますよ。エンビートでは比較にならないFG%です。パワー系のセンターが多かった時代に圧倒するのだからレベルが1つ違います。

      ただし、当時ほど絶対的にはならないでしょう。理由はいうまでもなく。

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