20171027 キングス vs ペリカンズ

31点 12リバウンド 4.5アシスト 3.3ブロックというスタッツモンスターになったカズンズ。チームは勝てないけど、存在感を強めて行きます。
実は1年前も同じようなスタッツ残してましたが、全く注目されませんでした。タウンズと並んでオールNBAチームに選ばれない理由は目立たないチームにいたから。
そんな目立たないキングスへの帰還です。キングスに忠誠を誓っていた期間はムダだった的な発言してますが、チームの成績は同じ様なものです。



そんなカズンズと引き換えに手に入れた若手達で将来有望感を醸し出すキングス。来年のドラフトでPFとれれば完璧!みたいな雰囲気にもなっています。
注目はディアーロン・フォックス。15点5アシスト5リバウンドは立派な新人王候補で騒がれても良いのですが、シーズントリプルダブルしそうなルーキーが2人もいるので目立ちません。レイカーズにいたら大騒ぎされたでしょうね。
バディ・ヒールド
ジャスティン・ジャクソン
スカル・ラビシエラ
ウィリー・コーリー・ステイン
各ポジションにも注目株がいるので、誰が使えそうか確認しましょう。でもきっとわからないけどね。



ツインタワーの相棒をケガで失ったカズンズですが、若手大集合のチームに負けるわけには行きません。しかし、ワンセンターとわかって臨む一戦にレブロン化するのか、それともポストで頑張るのか?
キングスのベテラン陣がどうやって若手達とバランスをとっているのかも注目です。



悪いペリカンズと素晴らしいキングス
カズンズは早速ポストでポジション取ります。ボールが入れるだけで大チャンスな雰囲気を醸し出し始めたカズンズ。しかし、意外と成功率が高くない。その理由は味方が何しているのかよくわからないから。
キングスは寄ってきますが、ペリカンズのアウトサイドはフリーで待っているかというと???な感じ。単にカズンズから見えない位置に立っていないか?
そんなわけで早々にPGにポジション移すカズンズ。ワンセンターなのに、こっちの方が周りはやり易そうなのもどうかと思う。
広がりカットプレーしてマークを引きつけといて、カズンズが自分で行くのが最も得点の気配がするプレーでした。だってパスしても決めてくれないから。



そんなペリカンズを尻目に心地良く得点して行くキングス。まずカズンズをリングから遠ざけるためにランドルフはコーナー方面にポジションとります。
遅いカズンズなので、少し距離をとらせればブロックには飛んできません。そんな状態を作りながらボールを動かし、全員が積極的にアタックしていきます。
面白いほどよく決まって行くキングス。
ペリカンズのオフェンスが停滞しているのでスティールからの速攻も飛び出し、一気に攻め立てます。ペリカンズも悪いけど、キングスも良い。相乗効果で1Qだけで40点を奪いました。



カズンズ以外は何してるのか意味不明なペリカンズ。プレーオフ進出以上が目標のチームとしてはかなり酷いです。
救ったのはまたも新加入のジァミーア・ネルソン。カズンズからPG役を引き取り、プレーメイクしたり3P決めたり。
カズンズとネルソンの両方がプレーメイクしてくるので、キングスディフェンスでは対処出来ません。出だしが悪かった割には27点まで伸ばして13点ビハインドで1Qを終えます。
いや、本当にペリカンズは何をやろうとしてきたのか? ネルソンがあれだけカズンズに合わせられるのに、スターターは何も出来ません。
そして昨日のナゲッツの失敗も頭に残りました。



ベテランズ
2Qになるとネルソン、トニー・アレン、クラークが出てきた事により、正当なリズムを取り戻し始めたペリカンズ。まともなのが新加入ばかり。
カズンズからハンドオフで受け取りドライブしたり、ポストにいれて動き直したりとカズンズを使ったり使われたりしながら、ムリのないプレーでシュートまでたどり着きます。
このままペリカンズが流れを掴むと思われましたが、立ちはだかったのはキングスのベテランズ。ランドルフもカーターもシンプルにボールを繋ぎ動かして行くので、全員がボールに触れ、やはりムリなく打っていくキングス。
シンプルにやりながらも、時として打ってくるのでいやらしさを感じます。そんな中で若手達も躍動します。なお、ボグダノビッチだけは自分勝手にプレーしていて危ない選手でした。最高級サラリーのルーキー。
1番目立ったのは若手でも何でもないテンプル。厳しいジャンプシュートを決めるのでキングスは流れを失いません。なお、アーリーオフェンスで後ろから選手がきていると思って審判にパスしてました。解説が「ヤングチーム」と言ってたけど、そこにいるべきはランドルフだったので走れなかっただけ。



2Qは30点ずつ取り合い、14点差のままハーフタイムへ。お互いにオフェンスでは力を発揮し始めたけど、ディフェンスでは相手が悪くなるのを待つしかありません。それを生み出してるのはベテランがボールを動かし、積極的にアタックするプレーです。
逆に言えば何処かで起爆剤になる働きも欲しいです。キングスにはいるけど、ペリカンズには不足してるよね。



イェーガーの悪癖
そんな若手の筆頭格であるヒールドが連続して決めて後半が始まります。MIP候補のヒールドはキングスにきてシュートが決まるようになりました。
しかし、この後キングスはランドルフの例のポストゴリゴリが始まります。前半は殆どやらなかったのに何故今?
点差に余裕もあるのに?
こういう時こそ若手に積極的にプレーメイクさせるべきでないのかな?
このプレーは確率が低いわけではありませんが、急速にキングスから流れを奪いました。ペリカンズが待っていた自滅を自ら引き起こしたイェーガー。
この前のレビューがちょうどグリズリーズでしたが、何故グリズリーズにはコンリーとガソルしかタレントがいないかというとイェーガーが全く育てられなかったから。
あの時期にスタータークラスを2人くらい育ててただけでも大きく違いました。
ペリカンズのオフェンスが特別良かったわけではありませんが、カズンズがしっかりと決めたこともあり、いつの間にやら点差は半分に。



そうなってから出されたフォックスはちゃんとチームプレーをしますが、誰かは何かアクションをしないといけないのに、回すだけになってしまい苦しいシュートに繋がるキングス。
難しくなってから出される若手に、チームが積極性を失ってもチームプレーをするエース候補、どれもこれも逆にすべきとしか思えません。
なお、タイムアウト後はほぼプレーメイクしてしまったフォックス。スティールからの速攻も決めて流れを渡しませんでした。始めからフォックスにやらせていれば、やられても誰も文句言わないのにね。



キングスの自滅により1点リードで4Qに入れたペリカンズ。怪しいのはカズンズのスタミナだよ。
ワガママになろうぜ!フォックス!
キングスは更に謎のプレーにでます。PGボグダノビッチ。まぁ酷い。この人は戦術を理解していません。それでもチームプレーする意識の高いフォックスはボグダノビッチにボールを渡します。
問題を難しくしたのはボグダノビッチが決めてしまった事です。それまで通り外してたら酷評するのですが、ナイスパスを連続して通し、最後は3Pで反撃しました。何とも言えないね。
なお、ヒルが出てくると当然のようにボグダノビッチには渡さずに自分でプレーメイクしたよ。そしてフォックスに行かせて同点に。
そこからはみんな分かっているよとばかりに、ヒルとフォックスを経由したオフェンスに切り替わります。ボグダノビッチは出ているけど効果的な動きは出来ません。試合後にジャスティン・ジャクソンがカメラに抜かれてましたが、3人目にボグダノビッチを使う意味はないよね。



最後は当然のようにカズンズが締めました。1on1だけでなくピックからのダンクあり、ボールが動いての3Pありと様々な決め方をしたのは、試合開始当初にはないプレーでした。それを生み出したのはネルソンのゲームメイク。
◯ジァミーア・ネルソン
35分 18点 3P4/8
ベンチ出場ながら35分出たネルソン。それはカズンズ頼みだったチームを、「カズンズを活用する」チームに変えました。カズンズサイドでプレーメイクしながら逆サイドへのカットイン。中にパスする流れでの3Pなど、囮としてのカズンズを多く使います。
それはクラークやカズンズがいない場所を攻めるアレンも同じでした。スターター達が出来なかった戦術的なプレーをベテランズがみせました。



◯カズンズ
41点 23リバウンド 6アシスト
FG56% 3P3/5
またもモンスターっぷりを発揮したカズンズ。44分とレブロンもビックリのプレータイム。
しかし、ネルソンに慣れてきたおかげでプレータイムほどの疲労感はないでしょう。自分にディフェンスの意識が向くので、逆サイドで動かずにサボっている事も結構ありました。ショットクロックギリギリでボールがきて3Pを決めるなど、こんな所もレブロン。
ジェントリーHCもカズンズをベンチに座らせる事が出来ない代わりにフリースローのリバウンドから外したり、細かく配慮はしてました。
自分がボールに触らなくてもプレーに参加できることを思い出したようなスクリーンやダミーフェイクはネルソンがもたらしたものです。
そんなわけで新加入のベテランに完全に救われたペリカンズ。デイビスが戻るまではネルソンスタメンでカズンズのワンセンターに切り替えるでしょう。



采配で負けたキングス
◯FG%
ペリカンズ 48.8%
キングス 46.9%
この試合でどちらが良かったかと言えばキングスです。非常に魅力的なプレーを、それもチームプレーを徹底するのはイェーガーHCの良い部分です。47%決めたのだから相手が良すぎたと諦められるスタッツです。
しかし、内容を振り返ればランドルフ押しで流れを失い、難しい時間に積極性を失わせ、ボグダノビッチによる迷走が敗因でした。
まぁボグダノビッチに関しては経験を積ませたで許されます。それ以外については、ベテランを変に使い失敗するという若手育成チームにとっては最悪の負け方です。勝負所で使われなかったジャクソンとヒールド。
イェーガーHCの良い部分と悪癖を味わった前後半でした。

20171027 キングス vs ペリカンズ” への1件のフィードバック

  1. 毎回、興味深く面白い内容のブログをアップしてくれて、本当に有難うございます!
    毎日更新を楽しみにしております。
    定期的にここまで内容が濃く読ませる記事を書くのは、凄く大変なことと思います。私も以前スポナビブログやったことがありますが、大したことでない記事一つ書くのもままならずフェードアウトし、今は専ら皆さんが苦労して書いた記事をお手軽に楽しませて貰ってます。
     さて、いつも通りブログを見ていたら、スポナビブログ終了のお知らせを発見。スポナビブログが終わってしまったら、whynotさんのブログが読めなくってしまう!居ても立ってもいられず、アカウントを作り直して、コメントした次第です。
     whynotさん、スポナビブログが終わっても、他で記事アップしてくださいー!只で楽しんどいて、勝手なお願いですが、是非ともご検討の程、よろしくお願いいたします。

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