FAトレード 2018/07/01

FA解禁です

 

〇サラリーキャップ

18-19シーズンは102Mです。

17-18シーズンから3Mアップと変化していないので各チームを取り巻く状況にも変化はありません。逆に言えば苦しんでいるチームは引き続き苦しみ、楽なチームは引き続く楽になっています。

 

ここで重要な事は19-20シーズンからは楽になるチームが多いことです。というのも今苦しんでいる多くのチームは2年前に大型契約を連発したことが原因です。その時3年契約してた選手達の契約が切れるため、来年のオフはFA選手は有利な交渉を出来ると予想されています。

・このオフは各チームがサラリーを渋る

・来オフはサラリーがアップする

「スターではないその他大勢の選手」にとっては来オフにFAになっている方が正解だったりします。ここは重要なポイントです。

 

 

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〇ウォーリアーズ

ケビン・デュラント

再契約 2年61M(2年目はプレイヤーオプション)

 

実質的な1年契約をしたデュラント。来年に契約を見直すことが出来ます。そして来年はクレイ・トンプソンとの再契約があります。まぁでも、もう飽きましたね。ファイナルMVPがディスカウントして契約するわけです。

個人的にデュラントは少しチームを離れたい気持ちがあるのではと考えていました。ただ、今の時点で離れる理由はなかったともいえます。毎年FAになる選手という特殊なデュラント。最強のレンタル選手になったらちょっと面白い。

 

ウォーリアーズはまだセンターの契約が残りますが、コアメンバーは来シーズンも変わらずにスリーピートを目指す事になります。

 

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〇ロケッツ

クリス・ポール

再契約4年160M(マックス)

 

結局は4年で落ち着いたCP3。それでも高いと思ってしまうのは「どうせケガするだろう」という不信感です。3年目以降がどうなるのか。ロケッツにとっては大きすぎる賭けですが、それを気にして優勝を諦めるわけにもいきません。

そして選手会長の決断によりスターではないその他大勢の選手は安い契約を求められます。

ジェラルド・グリーン

再契約1年2.4M(ミニマム)

 

そんな契約に納得してくれるのは引退予定から素晴らしい活躍をしたジェラルド・グリーンです。ロケッツのシステムに適合し、ディフェンス面の改善をみせたプレーオフでした。30歳ですが、もう一歩成長しそうでもあります。

迷い無くプレー出来るシステム設計はやっぱり重要です。

 

ロケッツの問題はカペラとの再契約になりました。どうやらレブロンを加入させるのは難しいのか。

 

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〇サンズ

トレバー・アリーザ

1年15M

 

まさかサンズがアリーザを獲得する予想が当たるとは!初日に決まったのもビックリ!

アリーザはその知名度や活躍度に反して、様々な理由から安いサラリーで契約してきた選手です。ディスカウントするつもりはないと発言していたようですが、それも納得します。そして1年契約を選択したのは来オフで再びFAになって、ベストな選択肢を選ぶためでしょう。

昨オフにレディックがシクサーズに加入したのと同様で、サンズは若手ばかりでサラリーが安いのでアリーザに15Mをポンと出せました。1年なので来年のブッカー再契約を経ても、まだFAで有力選手を狙えます。そしてアリーザのディフェンス力や判断力は若い選手達に良い影響を与えるでしょう。

 

各チームが懸念しなければいけないのは、2月中にサンズがアリーザを解雇するパターンです。優勝候補にミニマムで加入する可能性があります。ロスター枠を調整出来る柔軟な契約も必要です。

 

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〇サンダー

ポール・ジョージ

再契約 4年137M(マックス)

 

見事にポール・ジョージを射止めたサンダー。しかもプレイヤーオプションでもう1年ではなく3年は残ってくれます。(4年目はプレイヤーオプション)ドノバンとの契約を破棄しなかった時点でもう1年残ると思いましたが、それ以上とはね。

試合内容を見る限り、カーメロと違ってウエストブルックとプレーするのは快適にみえていましたし、ディフェンスとハードワークするチームカラーは合っていそうです。まぁオフェンスの効率性を欠いているけど。

昨オフに「レイカーズはリスクを負ってもポール・ジョージを手に入れて1年間戦うべき」と書いたのですが、その通りになってしまいました。ノーリスクを目指した結果、逃してしまうことに。ただ、代わりにレナードを手に入れるチャンスがあるから、損したかはわかりません。

ジェラミー・グラント

再契約 3年27M

 

急成長したグラントの残留も成功したサンダー。まぁサンダー以外であの能力を本当に活かしてくれるか微妙です。3Pが上手くないのがネックなのでセンターにしてしまったわけですが、そんな使い方してくれるチームがあるのかどうか。

高い買い物が好きなサンダーとしては契約金額も悪くありません。

 

問題はカーメロの高額契約に絞られてきたサンダー。バイアウトしてくれるならともかく、このままいくととんでもない額のタックスが降りかかってきます。本当の問題は、そんなカーメロを融合できていないオフェンスシステムの方なのですが。

 

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〇ナゲッツ

ニコラ・ヨキッチ

5年148M(マックス)

 

こちらは制限付きFAなので再契約前提でしたが、迷うことなくマックスを提示したナゲッツ。これでチームはヨキッチで行くと断言することになりました。オフェンススキルはほぼパーフェクトですが、守れないよヨキッチ。ヨキッチのことがあまり好きではなさそうなマイク・マローンHC。

 

ウィル・バートン

再契約4年54M(4年目はプレイヤーオプション)

 

そんなわけでチームオフェンスの中で個人技で得点してくるバートンもキープに成功しました。ペイサーズが狙っているという噂でしたが、チームリーダーということもあり、奮発したナゲッツです。このオフにここまで出すチームはなかったでしょう。

 

これでナゲッツもサラリー総額が高騰しています。それでもまだファリードを売れば理解出来る範疇です。1年契約だし、そんなに問題なく処理できるはずです。

そしてヨキッチ、ゲーリー・ハリス、(マレー)、バートン、プラムリー体制で3年は戦うぞ!という意思表示でもあります。やっぱりプレーオフ出れなかったのは大きな損失だったなぁ。

えっ?ミルサップ?どうなるのかね。マイケル・ポーターとの争いか!?

 

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〇マブス

デアンドレ・ジョーダン

1年24M

 

長き時を待ち、念願のジョーダンを手に入れたマブス。思えばルールを変更するほどの物議を醸し出したオフから3年経ちました。よくぞまぁ再びジョーダンに触手を伸ばしたと言えるマブス。これで再びジョーダンがクリッパーズ残留したら面白いけどね。

ルール変更についてはこちら

カーライルHCはビックマンの使い方が非常に上手いので、手元にいる選手達も印象的な活躍をしています。イメージはウォーリアーズのマギーだと思えば良いです。それをより上手くなじませているのがマブスなのでジョーダンは活躍するでしょう。そしてハックされてしまうのか?

1年契約を選択したのは、ある意味自分が行きたいチームがマブスくらいしかなかったと言うことなのかな?

 

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〇スパーズ

ルディ・ゲイ

再契約 1年10M

 

てっきり移籍するのかと思ったら残留でした。サラリーアップということなのですね。FAなら引く手あまただった気がしますが、レナードのいないスパーズがまだプレーオフを狙えることになりました。

 

マルコ・ベリネリ

2年12M

 

いやいや、ここでベリネリ獲得するかい?なんでこんなにベテランが好きなのか。

スパーズは伸ばすべき若手がいるので、滅多打ち系のシューターを加えることはチームバランスとして相応しくない気がします。逆に言えば未来よりも今を重要視していると言うことです。

これでレイカーズの若手達を加えたらダブルスタンダードだよなぁ。

 

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〇ネッツ

ジョー・ハリス

2年16M

 

レブロンよりも高確率でドライブを決めるジョー・ハリスの残留に成功したネッツ。割と人気案件だったでしょうが、このサラリーはベンチの選手としては高めですし、本人もネッツシステムで活きたイメージがあるのでしょう。

良いシューターは多くいますが、そこにドライブの高確率も加わっているジョー・ハリスを残せたネッツは来シーズンも注目です。

 

エド・デイビス

1年4.4M

 

そこに加えた動けるけどシュートがド下手なインサイド。これは意外も意外。まさかエド・デイビスに3Pは打たせないよね?ジャレット・アレンにまで仕込んだチームなので読めないのでした。

むしろ本人にはスキルアップに繋がる移籍なのかな。

 

初日にエーシーと再契約しなかったのは注目点です。

 

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〇ブレイザーズ

 

ニック・スタウスカス

1年1.6M(ミニマム)

 

トレードみたいになったスタウスカス。この両チームって欲しい選手が似ているのかね。構成は結構似ています。

シューターなので不足部分を補うことになりますが、実力を示せていないのでミニマムでチャンスをつかもうということです。

 

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〇ペイサーズ

ダグ・マグダーモット

3年22M

 

ランス・スティーブンソンをカットして、バートンとジョー・ハリスを狙ったとされるペイサーズはマグダーモットで落ち着きました。10人目の戦力にしては払いすぎだけど、このパターンのチーム作りがペイサーズの狙いかな。その他大勢を上手く集めています。

不足気味のオフェンス力を補う目的ですが、ちょっとプレーメイカー不足なんじゃないかな?

 

そういえばボグダノビッチが活躍したW杯予選のハイライトを見ましたが、こうやって主役になれるチームでもプレー出来るのだから、同じ実力ならインターナショナルを選ぶ方が得な気がしました。

 

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〇ウルブス

デリック・ローズ

1年2.1M

 

金額はあまり出てこないから正しいか不明です。みつけたのがこの額でした。

うーん、1年でかなり評価を落としたローズ。ニックスにいたときはそんなに悪くなかったよね。

 

あとバトラーと契約延長するらしい。それよりもウィギンズ&タウンズをどうするのか。レナードとの噂が挙がりませんが、そんなリスクはとらないだろうね。

 

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〇セルティックス

 

アーロン・ベインズ

再契約2年11M

 

うーん、よくぞこのサラリーでという感じです。もうあまり動く必要がなくなったセルティックス。ハワード獲得するリスクを嫌がりそうです。

 

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〇バックス

アーサン・イリャソバ

3年21M

 

ジャーニーマンは帰ってきたのか、ブーゲンフォルツァーが求めたのか。

バックスにとっては良い補強です。シューター系ビックマンはやや困っていたインサイドの柔軟性を増しますし、アンテトクンポのためにインサイドを空けることも出来ます。ただパーカーをどうするのかは疑問。

シクサーズに行ってからの、主にシモンズと組んだイリャソバはオフボールの上手さが目立ち、ランニングゲームとの適正をみせたので非常に印象的でした。てっきり残すと思っていたら、初日にして移籍されてしまったシクサーズ。ベリネリと合わせて元に戻ったのでした。

 

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ほっとくと次々に書くべき案件が増えてきそうで怖い。

一番のニュースはやっぱりポール・ジョージなのかな。個人的には予想通りだったのですが、前振りが長かったのは事実。

これで動きやすくなったのはレイカーズ。レブロンはもちろんですが、全力でカズンズに向かいそうなので苦しくなったのはペリカンズかな。

 

まだまだ序盤戦。

 

FAトレード 2018/07/01” への8件のフィードバック

  1. サンズがアリーザを獲得したことでロケッツの戦力は明らか下がりましたよね?あとクリポとマックス契約しちゃったので良い補強が出来るか心配です

    1. クリス・ポールのマックスは苦しいです。中長期的よりも短期がメインになりました。
      戦力キープが優先なので、補強は次の段階ですね。

  2. サンダーのタックスが大変なことになりそうで心配になります……来季メロが抜けてもまだまだタックスチームでしょうし……しかもまだロスターの2/3は決まっていないという……

    1. 管理人お気に入りのウィリー・リードをテストするとか。
      インサイドのプレーメイカー不足なので、そんな需要のない選手を探してくるのが第一歩かもしれません。
      渡邊雄太で穴埋めの可能性もほんの少しだけあります。

  3. ポール・ジョージ残留するにしても3年+POは長くないですかね。
    ウェストブルックとのコンビが機能するかはまだ未知数なわけですから、それに3年も賭けるのはリスキーでは。
    PO行使して1年後に決断するのがベストだったと思います。
    ウェストブルックとなら勝てると思ったのか、LALに移籍してもコンビを組めるスターの目星がつかなかったのか、コンビを組めてもGSに勝てるビジョンが見えなかったのか。

    再建中のDALに30歳のジョーダンを加えるのはどっちにとっても微妙だと思ってたので1年契約にしたのは良いと思います。
    ウェスト勝ち上がるにはDSJドンチッチジョーダンの3人だとまだ足りませんが来年の結果次第って感じでしょうか。

    あとアリーザですね。
    デュラントが残留したのでGSとHOUの差は広がる形に。
    レブロン獲りに本気なのかもしれませんが、それが打倒GSの答えかと言われると違う気がします。
    レブロン獲っても代わりにDFとハードワークと3Pを失ってチームとしては弱くなりそう。

    1. まぁ本人が長く残って問題ないと判断したので、感触が良かったのでしょうね。
      レイカーズに行きたいと言ったくらいですから、優勝だけではない理由がある選手なのだと思います。
      シーズン中にGSWに勝っているのも理由だったかも知れません。

      マブスは1年契約なのだから上手くいきました。個人的にはドンチッチはそれなりにやると思いますが、DSJの方が勝利を目指すためには不足が多すぎるので課題かと。

      アリーザはサラリー問題なので、どっちにしてもロケッツ残留は難しかったでしょう。

  4. アリーザが移籍しましたが、これでバーアムーテとの再契約は必須になりましたよね?
    次シーズン彼がスターターにランクアップする可能性はありますか?
    そしたらディフェンスガチガチになる気がするんですが😅

    1. バーアムーテの個人ディフェンス能力は高いですが、アリーザの存在はチームディフェンスを高める面で大きな意味がありました。
      その点ではディフェンスオプションを失ったと言えます。

      アリーザクラスの3&Dはリーグに結構いますが、あそこまで戦術的にプレー出来る3&Dとなるとグッと減ります。
      まだトリバーもエーシーも残っているので、誰かしらは補強すると思います。

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