デズモンド・ベイン、マジックへ

◎ベインの苦悩

ドラフト30位指名の上級生であったベイン。大学時代は上級生になってからプレーメイクにも参加するようになり、ここで能力を上げたことがNBAでの成功に繋がっています。よくドラフト候補性には「もう1年大学に残って、主役として多様なプレーを身に着けてからNBAへ行け」と注文を付けますが、まさにベインはNBAへ進まなかった(進めなかった)ことで多様なプレーを身に着け、それが最終的に30位という「高順位」での指名となりました。アーリーエントリーしていたらドラフト外だっただろうな。

NBAにくると完成度の高さから試合に出続け、そして3年目には20点オーバー。見事にマックス契約を勝ち取りました。シューターとしての確率に加えて、フィジカルなディフェンスとトランジションでの走力。そしてドライブからのプレーメイクまで突出した武器ではなく、総合的にどこでもこなす選手として自らの価値を示しました。

ところが今シーズンは平均得点を4.5点も落としました。TSは60%を超えており、最終的にプレー精度としては良かったものの、アテンプトが4本近く減っており、マックスレベルの選手としては極めて少ない14.8アテンプトしかありませんでした。

特にシーズン前半はチームの好調とは裏腹に大いに苦しみ、アテンプトが伸びず、得点も10点台前半にとどまっていました。それがチームの不調と共にプレータイムが増え、シーズン後半は20点オーバーが普通になっていったというね。

この点についてはグリズリーズが新たなオフェンスを導入し、それがベインが個人アタックする機会を減らしたことが関係しています。シーズン後半は従来のピック&ロールも増えてきたのでベインがハンドラーアタックする機会も増えました。

ドライブからのジャンプシュートも入るし、フィンガーロール系も上手いベイン。ただシンプルな1on1では「抜く」という点に課題があります。そんなところまで問題なくできていたら、30位じゃないよね。

実際、アイソの成績はこんなもんで、得点よりも回数の少なさが目立ちます。アイソ担当ではないし、タフショットにしない事こそがベインにとって重要です。その点ではロールプレイヤー的な部分でもあっている。

スクリナーを使ってのハンドラープレーになると倍増するのですが、実はこの数字は昨シーズンは6.5回、6.5点だったのでグリズリーズのオフェンス変更(とモラントの復帰)がベインの得点パターンを減らしていたことになります。

グリズリーズにとってはサラリーが高くて契約年数も残っているベインを大量の指名権へと変更できたことで、補強に動きやすくなっており、それがトレードを決断した最大の理由だと思いますが、裏にはこんな事情もあったはずです。プレーオフではピッペンがベイン以上の得点を奪っており、これ以上キープしていても必ずしもメリットがあるとは限りませんでした。

極端な話、キャッチ&シュート担当であればKCPでもいいわけですし(といってもコスパが悪すぎるが)、アイソで得点を取ってもらうならばコール・アンソニーの方がベターかもしれません。ハンドラー兼ディフェンダーのガードを放出したけれど、ハンドラーとディフェンダーは手に入れたのだから、選手層は厚くなった。ただし、グリズリーズはもっとトレードで動くのでしょうけど。

デズモンド・ベイン、マジックへ” への6件のフィードバック

  1. ベイン、残念だが1巡目4枚ならやるっきゃないでしょう。ここからのさらなる錬金術を期待しているグリズリーズファンです。
    イーストでは、フランツ君をみたいのでマジックを推したいなーとは思いながら、オフェンスがつらすぎて観ていられない試合も多かったのですが、ベインが入ることで・・・ボール足りるか?という感じですねホントに。ベインはハンドラーもディフェンダーもいろいろそこそこはできる便利な選手ですが、やっぱりシューターとして活躍して欲しいですが、ベインさん全部お願いします!は難しいので、フランツ君がうまく使ってほしいなーという感じです。来シーズンはマジックも追うぜ!

    1. 錬金術はやりやすくなったし、メンフィスという街が治安の悪さで選手に嫌われているって話もありますし、トレードで補強していくしかないですね。

      マジックは見るのもつらかったけど、フランツは面白いし、ベインで少しでもマシになれば・・・

  2. いつも楽しく読ませていただいています。
    マジック関連の記事、嬉しく思います。

    「出し過ぎ」という声が多い中、未来のキャップスペースが問題となるという点、全くその通りだと思います。(が、今は考えないようにしています)

    まず言っておきたいのですが、コールとKCPは大好きですし、とても感謝しています。特にコールは生え抜きとして思い入れのある選手でした。
    その上で、愚痴を言わせてもらいます。

    KCPですが、とにかく期待していたスリーが入らず、フランツがあからさまに無視するシーンが発生するほどでした。バンケロではなくフランツがです。
    ディフェンスもオンボールはとても良いのですが、オフボールではちょくちょくマーク対象を見失います。
    また、オーバーヘルプしてミスコミュニケーションが発生することもしばしばありました。(これはコーチ陣の問題の方が強そうですが..)

    コールは82試合中2、3試合くらい(オフェンス面で)ほぼ彼の力で勝たせてくれます。相手が格上であってもです。
    でも、それ以外はプレーが軽く、いらないトリックプレーを頻発してターンオーバーします。(前シーズンはイングルスとフルツが抑えてたのかも)
    ディフェンスでは当然狙われます。でも使います。なぜならバンケロを休ませなければいけないからです。

    もちろんある程度のミスは許容するべきだと思いますが、とにかく目につくのです。
    KCPにはスリー、コールには控えのハンドラーとしての安定性を期待していたのです。

    なので、マジックファンの多くはわかっていると思います。
    この2人を出した上でベインほどの実績がある選手を取るには、多すぎるけど妥当なのです。

    1. 「期待していたスリー」というのがね。
      実は期待してはいけない部分だったので、フロントの勘違いというか。
      あくまでもワイドオープンのキャッチ&3Pを決めるのと、そこに向かって走力があることがKCPの良さですから、シューター仕事ではないんですよね。

      でもディフェンス側は割と不思議な話で、どっちかというとオンボールが怪しくて、オフボールが上手い選手です。
      ナゲッツ時代もデュラントやアントはKCPではなく、ブラウンたちの仕事でしたし、ブッカーにボコられていたKCPですし。
      ミスコミュニケーションとかも含めて戦術適正がなかったんでしょうね。

      コール・アンソニーは干された中で、よく頑張りました。
      ある意味で、干されながらも頑張ったことで、今回のトレードになったのかも。

  3. この先毎年2巡目2本づつあるし、そんなにナゲッツ化が怖いとも思えないな
    ただサッグスは邪魔になってきそう

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