八村のプレータイムって短いの?

と見せかけたシックスマンの話

最近、なぜか聞かれることが増えたので、めんどくさいからまとめてしまいましょう。高校時代から追いかける八村ファンや、NCAA最高のスターだった時代に夢を描く八村ファンが、願望的な要素をもって「もっと出せ」っていうのは理解できるけど、普通にNBA見ているファンからすると「そりゃあ出れないだろ」くらいの印象です。

NBAの試合を観ていないどこかの人が騒いでいるだけだろってね。実際、他のチームのファンで「八村が欲しい」とは思わないでしょ。

〇八村
24.1分
12.7点

まずは、この数字を他のベンチスタートの選手と比べてみましょう。一般的に、この得点効率ならば、もっとプレータイムがあるものなのか。ちなみにベンチスタートのトップは、ヴァッセル(25分19点)で次がトレント(29分18点)です。スターターじゃない時だけの数字として、これだけ稼ぐわけですが、まぁいったん外しておきましょう。

〇マスリン
27.9分
17.5点

今シーズン最強のベンチスコアラーはペイサーズのルーキーですが、ごらんのとおり、八村と大差ないプレータイムで5点近く多く奪っています。ペイサーズで最も得点力のある選手ですが、スターターに加えると機能不全になりがちってこともあれば、セカンドユニットの方が個人技でのびのびやれるので、この方が適しています。

ペイサーズファンで「マスリンをスターターにしろ」や「マスリンにもっとプレータイムを」という人はいないよね。いや、ペイサーズファンだから目立っていないだけか。

〇クリスチャン・ウッド
26.3点
17.0点

25試合がベンチスタートのウッド。こちらは「ウッドをスターターにしろ」というファンはいますが、やはり5人の中での機能性が低く、ドンチッチがいる以上はベンチスタートで好きにやれる環境の方が向いています。

もっとも、ウッドには違う問題もあってディフェンス力が低すぎます。マスリンも課題ではありますが、スターターのヒールドにディフェンス力はないので、そこまで問題ではありませんが、マブスではとても気になります。

〇ノーマン・パウエル
24.8分
16.5点

クリッパーズのインスタントスコアラーは、レナードとポール・ジョージのケガ事情に振り回されるのでかわいそうでもありますが、試合に出れば得点力の高さを示します。滅多打ち系の選手ですが今シーズンはちょっと落ち着いているよ。3P43%でこのプレータイムなので、明確にディフェンス力の低さと、同じポジションに選手が多い事情です。

〇ラッセル・ウエストブルック
28.4分
15.8点
8.1アシスト

いわずと知れた元MVPのプレータイムもこんなもんです。その中で得点以上にアシストを稼いでおり、ただただチーム事情にすぎません。HCとGMによるワナかな。

時には「もっと減らせ」とすら言われるように、レブロンがいるなら不要なんじゃないか。ただし集めすぎているガード陣に比べればウエストブルックを起用した方がよいだろっていう事情もあり、にゃんともいえません。ただ、効率の面ではハンドラーとして明確に結果を残しており、八村よりもクレームされる案件です。

〇ボグダン・ボグダノビッチ
30.8分
15.5点

ここで初めて八村っぽい案件が出てきました。つまり「八村もボグダノビッチくらいのプレータイムがあれば15点取れるはずだ」ってことですね。でも、このボグダノビッチのスタッツを見て満足するかって話です。どっちでもよくね。

むしろヤングとマレーがいるのに長すぎるように見えます。いっそのこと八村とトレードしたらどうだろうか。その方がお互いに都合がいいだろうに。

〇マリック・モンク
23.0分
14.0点

八村よりも短い時間で多い得点を取っているモンクは「これ以上は増やさないでくれ」「むしろ減らしてくれ」とすら感じます。コートに出てくるとアグレッシブに点を取りに行くのですが、その分だけミスも多く、あくまでもスコアリングオプションの扱いで、戦術の外にいます。

とはいえ、アシストも3.9あり短時間ながらガードとしての仕事も果たしています。ある意味で使い道がわかりやすい選手であり、20分くらいで十分でもあります。スターターにするのは違うよね。

〇アレック・バークス
21.8分
13.8点

以下同文。。。なのですが、キングスとピストンズではチーム事情が違います。得点力のないピストンズなのだから、もっとプレータイムがあってもおかしくありません。でも、バークスの個人技で点を取ってもチームは成長しないので、もっと削れとも思います。

〇マリック・ビーズリー
25.9分
13.7点

同じようなタイプながら、少し事情が異なるのがビーズリー。シューターであり、シューターでしかないので、スターターの中に混ぜても仕事をします。ある意味で「スターターだけど25分」でもよいタイプの選手。なので、どっちにしてもこれくらいだろうと。

〇マルコム・ブログドン
23.5分
13.6点
3.8アシスト

セルティックスのエース代役は短いプレータイムでつなぎ役をしています。ペイサーズのエースから大きく形を変えましたが、チームのためにこの役割を受け入れています。ブログドンはもっとプレータイムを与えていい選手ですが、ディフェンスのスマートとオフボールのホワイトがいるので、テイタム&ブラウンならばこの2人の方がよさげです。そんな事情もあって25分に届かないわけです。

〇ボーンズ・ハイランド
20.4分
13.4点
3.0アシスト

ナゲッツのエース代役も同じようにプレータイムを伸ばせません。20分というのはマレーが欠場するときでもスターターにはならないケースが多く、その時にプレータイムが伸びているだけなので、実質はもっと短いです。

短いプレータイムの中で、ドライブ担当の少ないナゲッツに変化をもたらすべきゴリゴリに仕掛けていきます。完全なハンドラータイプってこともありますが、特徴を生かすことがチームのためになるし、それをスターターに持ち込むわけにはいきません。

〇ボビー・ポーティス
25.0分
13.3点
9.7リバウンド

人が変わったようなポーティスは、コーナーでの3P担当でありつつ、インサイドのハードワーカーとして、なんと10近いリバウンドを稼いでいます。時に3ビッグにもなりますが、基本的にはヤニスとブルックのバックアップであり、最も八村に近い存在です。

センターまで守れることが八村との大きな違いであり、インサイドプレーの重要性を出しています。ロールモデルにもなりえる存在ですが、ウィザーズはポーティスは嫌で八村を指名したのだから皮肉なもんだ。

彼らはシックスマンである理由 ⇒ 

八村のプレータイムって短いの?” への4件のフィードバック

  1. 1Q15分の試合時間60分にすれば八村のPTは伸びるぜ!!

    冗談はさておいてここ直近の八村くんはPT24分は正直多いと思うんですが他にPT分けろよと強く推せる選手もいないウィザーズ…

  2. 八村の現状に対するニュートラルで的確な認識だと思います。
    日本人NBAプレイヤーとして注目を集めてしまう弊害か、バスケをあんまり良くわかってない人がYouTubeや色々なコミュニティに顔を出してきて、
    「八村はウィザーズを出ればエースとしてやれる!」だの「八村はロールプレイヤーで終わる選手ではない!」だの的はずれなコメントをする現状に目眩がする思いをしていたので、こういう冷静な意見を見るとほっとします。
    特に後者。
    八村にロールプレイヤーとしての素養があればこんなに苦労してない。
    ロールプレイヤーになれないからこそスコアリングに尖らせた茨の道を行くしかないというね・・・。

  3. 八村がWSHに指名されて時に感じが不安が表面化してきように思います。
    ただチームカルチャー以上に八村が、不真面目ではないのでしょうけど自分の立場を理解してないようにも見えます。あと2年ぐらいはNBAに居させてもらえるでしょうけど、自分の現状を見て変えていく努力を覚えないと選手としての先は短いように感じました

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