スクリーン&ダイブは流行しているのか?

◎パス待ちが増えたマブス

本題です。マブスはウイング陣の3P不調に困っているのですが、それよりもカーライル成分が減ってきたことで、オフボール担当が主導したプレーが減ってきたことが気になります。5アウトのチームがオフボールでの攻略法を減らしてしまったことで、3Pが決まりにくくなったような気がするわけです。

〇3Pアテンプト
キャッチ&3P 26.0 ⇒ 26.3 ⇒ 25.9
プルアップ3P 11.6 ⇒ 10.7 ⇒ 13.5

本数としてキャッチ&3Pは変化しておらず、3Pそのものに大きな変化は感じません。ちなみにプルアップ3Pが増えたのはドンチッチではなく、ディンウィディ分です。

なんだったらワイドオープンの本数も増えているので、3Pを打たせるシチュエーションそのものには、劇的な変化は起きておらず、シンプルに3Pを決めきれていないだけです。

その一方で今シーズンはドンチッチが「ファールコールされるかどうか」に勝敗が大きく左右されています。ブロンソンがいなくなったことも大きいですが、オフボールで振り回してからドライブしている事の多かったカーライル時代に比べると、5アウトにもかかわらず、ドライブしてもヘルプが待っていることが増えた気がします。「気がします」くらいしか言えないけどさ。

〇ドンチッチのフリースロー数
今シーズン 10.6本
昨シーズン  7.5本
20-21  7.1本

ドンチッチ個人としては、これで得点アップしており、ブロンソンがいなくなった分をカバーしているのですが、ホームとアウェイでフリースローの差が激しすぎて、ホームでしか勝てないチームになってます。

〇フリースロー数
ホーム 12.6本
アウェイ 8.4本

従来はここまでの差がなく、というか、ドンチッチがそこまで頑張ることもなく、点を取れていたのですが、今はドンチッチが相当頑張らないと得点になりません。

ちなみにファールコールの有無によって、ドンチッチの2PFG%もホームとアウェイで5%くらい異なります。どっちにしても2P60%とか変態です。

ブロンソンがいなくなったことで、オンボールの得点担当が減って困ると思いましたが、そこはなんだかんだとドンチッチとディンウィディで補えている気がします。ウッドが加わったことも含めてね。

一方でオフボールの崩しはさらに減ってきました。それはブロンソンとは関係ない部分なので、割と厳しく見えています。

5アウト+スリップの良い部分は、普通のツーメンゲームと比べて「スピードがあるからディフェンスの判断が難しい」ことです。要するにオフェンスもディフェンスもごちゃごちゃします。

そんな状況で正しい判断と、強引に決めきってしまう能力を持つPGは能力をフルに発揮できます。ザ・ドンチッチ。今シーズンのドンチッチはスーパーなんだけど、もしもベイズリーみたいな選手がマブスに来たら、もっとやりやすいんじゃないかと思うのでした。

一応、ベルタンスもこのプレーは(リングにダイブはしないけど)上手いし、3人が絡むならパウエルは適切に動いてくれるんだけど、キッドは普通のツーメンゲームを増やしてきたよね。そういやパウエルって3P打たなくなったね。

単にオフボールで崩すというよりは「オフボール担当主導の崩し」ってのは5アウトでは重要なプレーだと思うのです。そういうのホーバスに足りないしさ。

セルツとペイサーズが上手くっている今シーズン。ついでにいえば達人マルカネンによりジャズも上手くいっているわけです。ベイズリーの頃は流行には見えなかったけど、今はオフェンスの成功には重要な要素になっているのでした。

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