変幻だけど、自在ではないナゲッツ

ナゲッツのマイク・マローンはHCランキングでは良くて中位って感じ。ここ数年の勝率を考えるとアンフェアな評価ですが、試合を見ていると中位でも高いんじゃないかって思えてきます。その一方で長い目線で見ていると、なかなか変化に富んだ改革をしてきます。

オフェンスのチームとして勝率5割を超えた後、ディフェンスのチームに変化。フルアタックモードのような打ち合いを制するチームから、極端にボールを回してシュートチャンスを逃すほどのパッシングでディフェンスを疲れさせちゃうメンタルの戦いに持ち込み始めました。

ここ2年はマレーに続いてMPJも離脱したので、オフェンスそのものが大きく変化しましたが、レーティングを落とすことなく、そしてヨキッチは連続でMVPになったのでした。

迎えた今シーズンも明確に違う事を仕込んできました。その意味では非常に面白く、さっそく記事にしようと思ったのですが、記事にする前に変更されてしまいました。まさに変幻自在・・・といいたけど「本当に自在なのか?」と思ってしまいます。ピストンズ戦はわかりやすくマイク・マローンの謎采配で負けており、いろいろと困ってしまうのでした。

◎マレーとMPJ

まずは帰ってきたマレーとMPJのスタッツを確認しておきましょう。開幕前に触れたように、両者ともシンプルにFG成功率で捉えれば大丈夫です。2年前との比較です。

〇マレー
得点 21.2 ⇒ 16.1
2P 52.3% ⇒ 46.3%
3P 40.8% ⇒ 34.4%
FT 86.9% ⇒ 77.1% 

はい。わかりやすく落ちています。こんな数字をみるまでもなくマレーのプレーは良くないし、この数字よりもマレーのプレーは悪いです。

特にフリースローまで確率が落ちているのが不調を示しています。キャリア最低の成功率となっているだけでなく、アテンプトが0.7回減っています。3Pも2.0本減っており、全体的に打ち切れないシーンが目立ちます。

3Pを打ち切れずに2P(ミドル)になって、その成功率も低い。シュート能力の高さが売りのマレーが、シュートが決まらないのでプレーに迷うっていう、極めて分かりやすい構図です。

緊迫した場面になると急激に集中力をあげて、元のマレーが姿を出すシーンもあるのですが、自由自在に集中力をあげていける雰囲気でもありません。

マレーの調子が悪いので、これだったら昨シーズンまでと同様にヨキッチオフェンスしていた方が良い感じです。必殺ツーメンゲームは素晴らしい内容だけど、マジでマレーが決まらんし。

〇MPJ
得点 19.0 ⇒ 16.4
2P 62.7% ⇒ 50.0%
3P 44.5% ⇒ 42.7%
FT 79.1% ⇒ 80.0%

そもそもが変態過ぎて、確率が落ちたのかどうか不明なのがMPJ。開幕からバカみたいに3Pを決めまくりましたが、ここ4試合が決まらず大きく確率を落とし、やっと43%になりました。

さて、MPJの方はシュートタッチではなく、2Pアタックの少なさが問題です。イージーシュートが減ってしまったことで、2Pの確率が著しく落ちています。マレーもMPJも2Pの確率を落としているのは重要な変化です。

〇MPJのダンク
今シーズン 5回/16試合
20-21シーズン 75回/61試合

〇ペイント内得点
7.1 ⇒ 4.8

確率を落とした要因として、ダンクの減少、つまりフリーでゴール下に飛び込むプレーが大きく減ったことが関係しています。速攻での得点は3.1点⇒3.7点と増えており、速攻ではなくハーフコートでのイージーが減りました。

オフボールムーブこそがMPJ最大の武器だっただけに、3Pは決まれども、それ以外に問題を抱えていることがわかります。この点はナゲッツオフェンスの変化にも繋がってきます。

ゴードンと新戦力 ⇒

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