ボレゴとクリフォード

◎リスクマネジメント

ボレゴとクリフォードのスタイルは対照的ですが、何よりもアグレッシブなスタイルでリスクを取りに行くボレゴと、リスクを減らした戦い方を好むクリフォードなので、水と油みたいな考え方です。今回はクリフォード最後のシーズンとなった17-18シーズンと、ボレゴ最後のシーズンとなった21-22シーズンで比較してみます。

〇スティール
ボレゴ 8.6
クリフォード 6.8

〇速攻
ボレゴ 16.3(2位)
クリフォード 9.3(28位)

スティールの増加もあって、リーグ最低クラスだった速攻はリーグトップを争うまでに変化しました。それはディフェンス面でのファイトも関係しており、トラップを好んだボレゴはボールを奪って即座にカウンターに転じる所までをルール化していました。

〇リバウンド率
ボレゴ 48.6%(27位)
クリフォード 51.2%(5位)

逆にワンポゼッションをしっかりと守り、シュートミスを促してのリバウンドを重視しているクリフォードの特徴も良く出ており、ボレゴがスモールでスピードアップしたらリバウンドは弱点になりました。

ディフェンス面の考え方は対照的であり、攻守が連続しているボレゴに対して、ワンポゼッションを守り切る考え方のクリフォードです。どちらが正しいという事はありませんが、どちらも極端なHCでした。間はないのか。

当然、選手起用にも大きな違いがあり、17-18シーズンはドワイト・ハワードが12.5リバウンド、1.6ブロックと結果を残しています。その後のハワードはリーグの進化にアジャストできなかったり、ネッツには居たくないと駄々をこねたりとチームに定着できずに、スターターとしての時代は完全に終わっています。このシーズンの時点でハワードのスタイルは「古いなぁ」って感じでしたが、それを好むHCだからこそ活躍できました。

〇ボレゴのリバウンド
プラムリー 7.7
ブリッジス 7.0
ラメロ   6.7
ワシントン 5.2

今のホーネッツはトップこそセンターのプラムリーですが、プレータイムが24分と短く、試合の半分くらいはノービッグで戦い、ウイングとラメロがリバウンドをキープする役割でした。プラムリー含めてリバウンダーがそのまま起点になります。

ちなみにマルチな役割を消されそうなので、本来ならば「クリフォードはブリッジスと揉めそう」という感想だったのですが、それはブリッジス側の問題で消えたわけで、それはラッキーなのか、アンラッキーなのか。

〇ターンオーバー率
ボレゴ 13.1%(9位)
クリフォード 12.8%(2位)

ボレゴはリスクを取りに行く戦術を展開する割にはターンオーバーが少ないオフェンスでしたが、クリフォードは「ターンオーバーは大嫌い」だったのでリーグ最少レベルでした。日本人が好みそうなスタイルなんだよね。

あれだけ積極的なラメロを抱えながらもボレゴの残した数字は見事ですが、クリフォードはそんなラメロの良さそのものを否定するスタイルになるかもしれません。速攻が少なく、ミスを減らすことを促されてはラメロの良さは消えてしまいそうだ。

〇アシスト
ボレゴ 28.1(1位)
クリフォード 21.6(24位)

〇アシスト/ターンオーバー率
ボレゴ 2.12(2位)
クリフォード 1.70(9位)

そしてアシストもリーグ最低レベルから、リーグ最高までボレゴが引き上げた要素です。必然的にアシスト/ターンオーバー率も大きく改善しました。ホーネッツが従来とは異なる道を選んだことがよくわかるスタッツです。

そんなわけでラメロにとって厳しそうなのですが、最近の傾向は「選手の得意分野とHCの得意分野が違う方が上手くいく」なんてこともあります。アシストを生み出せないシステム設計のクリフォードですが、そこにアシストマシーンが個人で躍動すれば、HCの短所を選手の長所が埋めることになります。

ボレゴとラメロが揉めていたって話もありますが、チームオフェンスのパターンが多いボレゴをラメロが理解していなかった一面もあり、「準備された多彩さ」を窮屈に感じていたかもしれません。逆にクリフォードの方がラメロには自由が与えられ、好き勝手にプレーして気持ちがいいかもね。

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