◎マクダニエルズ
ジャズが要求したとされるマクダニエルズについては、トレードに含めるのを拒否したというウルブズ。守れるウイングであり、オフェンス面でも非凡な才能を見せる3年目を放出しなかったのはファインプレーでした。ゴベアが加わる以上、バンダービルドの出番が減る一方で、マクダニエルズの重要性は増してきます。勝利のために欠かせないと判断したわけです。
ところが、来オフのエドワーズの契約延長と同時にやってくるのが、マクダニエルズの契約延長です。期待通りに活躍すれば、それだけ残留させるのが難しくなるじゃん。
エドワーズとマクダニエルズのサラリーが安い2年間に全てを賭けろ!
こんな風に見えてきてしまいます。ゴベアの獲得は未来の選択肢を縮めたので収支は負けに見えます。でも、負け癖がついているウルブズにとっては「2年間もチャンスがある」という見方も出来ます。
むしろ、ポジティブに捉えたいよね。
期待のマクダニエルズをトレードに含めないで済んだけど、そのマクダニエルズは2年後には出て行ってしまう可能性が高くなりました。ある意味でディアンジェロとマクダニエルズを失うリスクを背負ってでも勝ちに行くジャッジをしたのでした。
・・・「2年に賭けた」のはポジティブに観てるけど「ゴベアに賭けた」はちょっとね・・・
◎ツービッグ
タウンズ
ゴベア
リード
ウルブズはタウンズをPFに回して、ツービッグの体制をとります。これまでもタウンズとリードを並べることがあり、HCフィンチの過去を振り返れば、カズンズ&ADやAD&ランドル&ミロティッチなんて時代もあったので、戦術的には問題ないとみているはずです。
カイル・アンダーソン
マクダニエルズ
プリンス
また、これに合わせるようにSFでもPFでも良いウイングを揃えました。タウンズorゴベアのワンビッグでも成立するので、ビッグ側のロスター構成は上手くいったといえます。
2ビッグ + 1ウイング
1ビッグ + 2ウイング
どちらでも対応可能なので、戦術の幅が広がったことをポジティブにみましょう。もちろん、ツービッグの機能性次第の部分もありますが、違う問題の解決にも繋がります。
〇タウンズの欠場数
1~3年目 0
4年目 5
5年目 37
6年目 22
7年目 8
素晴らしく頑丈だったタウンズですが、この3年間は欠場が増えてきました。昨シーズンこそ少なかったものの、タウンズ次第のチームなだけに大きなダメージを負ってしまいます。
プレータイムも長く、それでいてファールも多いタウンズなので、ウルブズの不安定さはタウンズの不安定さでもありました。仕事量が多過ぎるんだよね。
だからゴベアで負担を取り除くのは、それなりに理にかなっています。ゴベアは長期欠場が少なく、運動量もあるセンターなので、お互いにスタッツは落とすでしょうが、仕事の分断はチームの安定に繋がるでしょう。
なお、ゴベアはジャズでも仕事がシェアされていたので、そこまで負担は大きくなかったけどね。
〇平均移動速度
タウンズ 3.85
ゴベア 4.02
センターとしてはタウンズも働きものですが、ゴベアはそれを上回る働きものです。
タウンズの負担が大きすぎたウルブズなので、ゴベアの獲得は意外とポジティブです。それもこれもタウンズが万能だからという、最近のセンターにありがちな長所と短所の裏返しみたいになっています。
タウンズを使った攻め幅は広がりそうなんですよね。ゴベアと4/5のP&Rしたり、オフスクリーンしたり。そうすればゴベアのところでミスマッチが出来るし、センターが広くコート内を動けばゴール下も空くし。
まぁ、やっちまったもんは仕方ないとして、ADとカズンズで本当にやりたかったことが観れるとすれば、ある程度、納得できるというか。
単純にゴベアが加わった事は割とポジティブなんですよね。
タウンズの故障が減るだけでも価値がありそう。
対価が大きいのと、ゴベアのサラリーが高すぎるというジャズと同じ課題があるだけで。