アジアカップ 日本vsカザフスタン

初戦です

今大会最大のスター渡邊雄太を擁する日本。大抵のことは渡邊でどうにでもなってしまうスターパワーを発揮してしまうでしょうから、予選はどうにでもなるでしょ。そんな感じのカザフ戦です。

なお、録画放送をリアルタイムで見ています。ダゾーンにはいってない管理人は、本を1冊買ってしまいまして、これが2200円もするのでプチ節約しないといけません。世の中、値上げされまくっていますが、逆にコンテンツに2200円は高い気がしてきたぜ。NBA20試合分くらいの価格だろうか。

◎NBAプレイヤーは偉大

富樫、西田、吉井、渡邊、ルークの5人がスターターです。「日本は小さいですが、そこには狙いがあると思います」なんて解説している気合と根性の人ですが、富樫が小さいだけじゃん。それにしても吉井は随分と買われているよね。Window2では佐藤だったのに、早々に序列が変わってしまった。

ディフェンスリバウンドをとった渡邊が、そのままトランジションアタックし、キックアウトから西田の3P。またもディフェンスリバウンドをとると、そのままボール運んでファール。例によって渡邊がハンドラーする流れのスタートになっており、これまでの戦術を無視している感あるね。

さらに渡邊のブロックからトランジションで西田が3Pをヒット。マジでエグイな渡邊。例のテクニカルレポート通りに、速攻を生み出すのは渡邊のリバウンドからになっています。

そう思ったらスティールから渡邊の速攻ダンク。奪ったのは吉井かな。リバウンドとらなかったら速攻の先頭走っているぜ。そしてドライブレイアップ。西田のゴール下が外れたら渡邊のオフェンスリバウンド。

NBAプレイヤーは異次元。西田の3Pが霞んでしまいます。

さて、日本のディフェンスは崩壊に近く、特にパスアウトからの3Pを追いかけられません。ゴール下は渡邊のカバーがあるので、ルークがチェイスしても大丈夫なのですが、その割にどうにも守れていない。

5分でオールメンバーチェンジのホーバス。なんじゃそりゃ。テーブスのきれいなツーメンゲームから井上の3Pはミス。冨永も3Pもミス。3P打ちまくっている日本ですが、西田しか決まっていません。

そしてハーフコートは何も組み立てられないというか、アタックを止められまくるので、形を作るきっかけすらなく、カザフのディフェンスに負けています。このあたりはWindow3っぽいですね。ほぼハンドラーに頼ってしまうプレーメイク。もっとスクリーンに行けよ。

2分で井上が下がりルークが出てきます。うーん、やっぱりインサイド1枚足りないじゃん。出場していないのが河村と須田なので、バランスミスっぽい。なんて思ったら3Pミスした冨永を下げて須田が登場。河村もテーブスと交代。これで全員が起用されます。

残り2分で渡邊も戻ります。忙しいな。さっそく3Pを止め、オフェンスリバウンドをとり、でもゴール下を外してしまったのをルークが押し込んでくれます。

ってことで、渡邊とルークが出てくるとインサイドが圧倒的。リバウンドも倍です。そりゃそうかって感じですが、4年前の対戦時の感想を読んでいたら、渡邊はパワー負けしていたので、NBAでPFになって成長したんですね。

最後に西田が早くも3本目の3Pを決めて日本が逆転して1Qが終わります。23-22。インサイドで勝っていた割には、、、かな。

◎PGの戦い

1Qに一番良かったPGは河村。やっぱりリバウンドが取れる中ではトランジションへも行きやすく、最も意識の高い河村がチャンスを作れたし、何よりもカザフはスピードを嫌がっていました。その点では停滞していたオフェンスに違いをもたらしてくれた。さぁどうする富樫。ってなるまでもなく河村が継続です。

アグレッシブなディフェンスでファールになった河村。河村に限らず、積極的に守ろうとしてのミスは多く、追いかけきれなくてのファールって感じ。

それでもドライブキックアウトから渡邊の3Pをアシストした河村。台湾は弱すぎた上に疲れている時間に活躍したので、話にならなかったけど、カザフは他のPGが苦労していた中で打開しているので、明確に違いがあります。渡邊のダンクもアシスト。パスで違いを作れているから、渡邊とも合っているかも。

で、やっぱり違いを作っているのに点差にはならない。3P決められていく日本。早い展開をして、良い部分が見えて、見えない悪い部分が多く出てしまうんだよね。31-28とビハインドになって河村は交代。仕事はしたぜ。さぁどうする富樫。

ゾーンにしたところ、富樫のスペースがぽっかり空いてミドルを決められます。ファーストプレーのイメージ悪いぞ。さらにターンオーバー(富樫ではない)からカウンターを食らいます。渡邊がドライブ&ワンを返したけど、河村がいなくなってリズム悪くなったぞ。

ところで渡邊はともかく、ルークが出続けています。八村が代表に来ない限りはルークのチームになりそうな匂いもしてきました。一応、管理人の予想は「ルークのファールトラブル」だったのですが、ファールするまでもなく外から打たれ、トランジションを食らい、って感じです。見事にスピードで抜かれてドライブ決められているし。

ルークの疲労と共に、試合序盤に完勝していたインサイドでイニシアチブをとれなくなり、カザフが7点リードになります。一生懸命ボールを動かす富樫ですが、河村のように打開もアシストも出来ておらず、その上でルークが疲れてしまったから可哀そうでもある。

残り4分でルークが下がると、佐藤のドライブ&ワン、富樫のドライブからカットした渡邊のゴール下。盛り返した日本。単なるホーバスのミスじゃねーか。

さらに富樫、西田、冨永を並べます。いや、それWindow3で失敗してたじゃん。渡邊の負担が増えたぞ。

西田のドライブレイアップ、渡邊のドライブファールドローと得点は繋がっていきますが、ポストアップから押し込まれ、オフェンスリバウンドをねじ込まれ。ルークを下げるとことまではいいけど、それで3ガードはやりすぎたな。

残り40秒。富樫が、きれいにオフェンスリバウンドを取られますが、飛んできた渡邊のブロックでカザフがゴール下をミス。困ったら渡邊がなんとかしてくれる。それがNBAプレイヤーだし、それがウイングプレイヤーの良さだよね。何でもできるから、どこでもフォローできる。

富樫のパスから張本のワイドオープン3Pが外れますが、冨永がオフェンスリバウンドに絡み、最後は渡邊が&ワン。渡邊1人にやられているカザフ。

前半は48-45。1Qに全員を起用したホーバスですが、開始5分で交代した渡邊は、戻ってきたから12分くらいコートに残りました。なんじゃそりゃ。交代のタイミングがいつも謎のホーバスでした。

オフェンスは河村のプレーメイクもあってワイドオープンも含めて3Pを打てましたが、決めたのは渡邊と西田だけ。それは成功率もさることながら、アシストしたのが渡邊と河村の2人なので、プレーメイク側の能力にも思えます。

富樫と河村の両方を選んだのはミスに思えるわけですが、大会が終わったときに「なんで富樫も選んだんだ」となりそうなくらい河村の方がフィットしていた前半でした。

◎もう河村でいいじゃん

ルークを呼び出して1on1したカザフ。それはいいけど、続けて渡邊を呼び出してしまい、何してんじゃってオフェンスになります。普通に富樫相手に仕掛けた方がベターにすら見えるな。まぁ、しつこくルークを呼び出しているのは成功しているのですが、シュートミスが増えてきたカザフ。

一方で、このままではチーム内でヤバい富樫が、ドライブから西田の合わせ、さらに渡邊の合わせ。ただ、どっちも決定機というよりはフィニッシャーが上手かった・・・フリースロー2本外す渡邊。

スティールした富樫の3Pで逆転。さらにプルアップ3Pの富樫。自分でスコアすることで違いを作りたいだろうね。ちょっとカザフ側にミスが続き、フィニッシュ力でリードします。

タイムアウトのカザフは、またルークを呼び出してのドライブファールドロー。さらにポストアップでもルークからファールドロー。この感じだと残念ながら高さだけのファジーカスの方が守れるな。で、3ファールになったので張本と交代。ファールトラブルは当たったね。

ルークがいなくなったら、吉井がスピンムーブにぶち抜かれますが、これを渡邊がブロック。もう渡邊は交代できなそう。

河村が登場するとルーズボールに勝ってトランジションに持っていき、冨永の3Pをアシスト。ただ、また積極的なディフェンスでファールしてしまう河村。60-58とリードはしているものの、接戦だね。

そして河村のケアレスパスからスティール速攻されますが、カザフがユーロステップ踏んだらリングから遠すぎてフィニッシュに行けないという凡ミス。ツキもあるぜ河村。さらにボール運びを奪い取ってカウンターから初得点。どうする富樫。出番がないぞテーブス。

さて指を痛めていた西田がここで戻ります。要は河村、西田、冨永の3ガードです。すると、また河村がスティールカウンター。もう河村でいいんじゃね。基本がアシストだからウイングも消さないし、ディフェンスで富樫より上だし。フィジカルディフェンスが富樫と段違いだよね。

今度は渡邊のキックアウトから冨永が3P。河村か渡邊か。3Pが生まれるのは、どちらかのパスから。わかりやすっ。シュート力よりもプレーメイク力じゃん。

リバウンドのルーズボールでも勝った河村は足を引っ張られてアンスポもゲット。前半の3ガードが富樫のところでやられていたのを考えると、スティールやルーズボールで勝っている河村はデカい。

今度は冨永が3Pをヒットし、渡邊がゴール下を外して74-59と大きくリードを得て3Qが終わります。河村ショータイムじゃん。富樫が3P決めて自分のリズムを作ったと思いきや、それを上回るディフェンス&パスで大きなリードを作った河村でした。

あとさ・・・ルークがファールトラブルになって下がったら大量リードを得たよ。ここが皮肉過ぎるホーバスなのでした。

◎主役が変わった

もちろん3ガード&渡邊は継続です。今度は張本が呼び出されて抜かれかけますが、また渡邊がブロック。止めまくっている渡邊。オフェンスは寝ているけど。

さらにカザフが見事なロールで抜けるもフリーのゴール下をミス。ゴベアにビビっているんじゃないんだからさ。これはマジで渡邊が怖いのか?

今度は河村がオールコートプレスでバックコートバイオレーションを誘発。そして河村のトランジションから渡邊のフィニッシュ。もう河村と渡邊のチームになったぞ。

いやいや、こんなに渡邊と相性がいいとはね。確かに走れて、リムプロテクトできるウイングとトランジションのPGは噛み合うよね。西田も3Pで続いてもうゲームオーバーって感じでした。

まとめましょ。

佐古がしきりに「ホーバスがやりたいバスケ」というのですが、それが「3Pを決めた」なので、かなりふざけているよね。ただ、この試合は明確にホーバスがやりたいバスケでした。台湾戦とは意味が違う。その理由を考えてみましょう。特に後半がね。

①万能なウイングがいる

結局のところ、スピードを活かすにあたっては万能ウイングがリムプロテクトしながらも、速攻に走り、3Pを決め、リバウンドをとってくれることが大事です。全部やれ。何故ならアンストラクチャーが増えるからさ。

◎渡邊雄太
3P1/2
2P7/13
アシスト 4
オフェンスリバウンド 4
ディフェンスリバウンド 4
ブロック 3

リバウンドが印象よりもだいぶ少ないですが、大事なのは2Pとブロックでした。だってさ。これまで日本のウイングは3P打って誤魔化しているくらいで、2P決められる選手がいなかったじゃん。

渡邊で明確に解決したのは3Pじゃなくて2Pの確率です。Window3で日本に明確に存在しなかった武器が生まれた事で、オフェンスは単調にならずに済みました。

これくらいインサイドを攻めこんでくれれば、3Pは打ちやすいし、決まりやすいよね。

〇3P 31.6%

西田の4/5がありながら、しかも後半は余裕のリードがありながら、こんなもんなので、確かにホーバスがやりたいことは出来たけど、3Pは決まらなかったのでした。

〇河村
8点
2P3/3
アシスト 8
スティール 2

そして河村もまた2Pばかりです。ほぼ速攻だけどね。3Pは1本も打たず。ディフェンスは素晴らしかったけど、その割にはスティールは少なかったな。ルーズボールがカウントされないんですね。

河村と渡邊の主役2人がインサイドアタックした

こんな感じですね。この2人は良い感じ絡めたし、河村がいると渡邊のハンドラータイムも減って、ウイングの仕事に集中できた感じです。ここに西田の3Pやカットプレーが効果的に絡んだので、非常によいトリオでした。

なお、冨永は例によってバカ打ちしているだけなので、参考にならない。別に悪いことではないよ。そういう選手として活用すればいいだけなのだ。

さて、目立ったのはこれくらいですね。富樫とテーブスは河村に置いてかれてしまった。また渡邊と他のウイング陣に差があることは(いうまでもなく)証明されてしまった。で、実はここなんだけどビックリするくらいウイングとビッグは守れていなかった。ルークは守れていた方で、井上はボコッボコにされてた。

また、須田、西田、冨永とスティールが多く、ルーズボールが増えた展開の中ではガード陣のスピードが目立ちました。カザフがビッグマンを引き出しての1on1をしていたことも考えると、ルークのファールトラブルからの流れは、日本にとってラッキーでもあります

ただ、それもこれもカザフが渡邊のリムプロテクトに勝手にビビり始めた事と、富樫と河村のディフェンス力の差、それもスティールとかハイプレスじゃなくて、際のフィジカルの差が大きく、これまでなら考えられない形で機能したといえます。

③ディフェンスもスピード優勢になった

ここは台湾戦でも見れなかった要素です。高さで勝っていないとつらかったのに、この試合はスピードの方が目立つことに。ってことで、いろいろと富樫よりも河村な匂いがしたわけで、ターニングポイントにすらなりえる試合でした。びっくりだ。

アジアカップ 日本vsカザフスタン” への4件のフィードバック

  1. 河村の流れを手繰り寄せるスティールとアシスト見事でしたね。
    スティール5本ぐらいしてると思ってたら2本とは……インパクトってすごいです。
    西田も安定した活躍で、苦しい時間帯で渡邊とずーっと起用され続けたのは(怪我するまで)、ホーバスからの信頼の厚さを窺えます。
    というか渡邊やっぱすごいですわ。
    特にリムプロ力がダンチですし、206が速攻の先頭走るしドライブも体ごと飛び込んで来てファールなしでは止まらない。
    富永は河村と組んでるときは明らかにやりやすそうでした。
    本来テーブスがドライブキックアウト量産すべきだったのですが、膠着した状態から仕掛けるので止められる止められる。
    テーブスの問題って外のシュートよりバスケIQな気がします。
    河村だって膠着状態からはあまり仕掛けませんしね。(たぶん)
    須田と井上は……正直なんで呼んだのか謎。
    この二人呼ぶのなら、川島、ジェイコブス、イブ、ブルースでも入れたほうが将来のためです。
    というかシェーファー呼べよシェーファーを。
    色々試している最中、とは言いますが試す前から「は?」と思うような人選がちょこちょこ見受けられますねホーバスは。

  2. インサイドアタックが出来るだけでこうも上手くいくとは…恐るべしNBAプレイヤー。河村もスピード、西田は空いたスペースやミスマッチを活かしてのプレーが素晴らしかったですね。
    個人的に残念だったのがテーブスと渡邊のラインナップを見れなかったとこです。ハーフコートの時に他のPGよりウィングの選手にパスを出して動く印象の選手だったので。ホーバス的にはそこじゃないって感じなんでしょうかね。
    PnRディフェンスは相変わらず渡邉頼みだったりと課題も見られましたがこんなに面白い日本代表戦は久しぶりでした。

  3. もう河村でいいじゃん!は見ながら私も思ってたので笑いました(笑)
    フィジカルで富樫とあんなに差が出るとは…まあこの試合だけの比較ですが。
    富樫の得点力あるのは事実だと思いますが、DFとリバウンドとルーズボールのマイナス考えたら、2連続3Pくらいじゃプラマイで言えばマイナスかな…
    そもそも渡邊がリバウンドからプッシュしてキックアウトするなら富樫いらなくなっちゃいますね。河村はそれ以上のテンポアップが期待できるから存在感あるけど。
    須田が佐藤か吉井の誰か外してシェーファー呼んだ方が良かったんじゃねって感じました。

    カザフ相手に前半DF崩壊したのはいただけないですね。ゴール下のDFに不安があったのかしら?渡邊にファールさせたくなくて中に寄りすぎたのかしら?いずれにしても、カザフにあんだけ外やられたら、五輪の時と同じでスロベニアには勝てないぜ。

    でも1番いらなかったのは佐古の解説かな…まあ期待もしてなかったですが。

  4. モンティ・ウィリアムズ HC&ジェームズ・ジョーンズGM「やはり万能なウイングは全てを解決する、ここにハチムラが加わるのだろう?なら大丈夫だ。私たちが保障する」

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