ウォーリアーズに強いセルティックスですが、最近は不調です。その理由はこんな気がしたのが前回のレポートです。
・ベンチメンバーの弱体化
・ディフェンスリバウンド率の低下
・疲労
そんな意味ではウォーリアーズの強い部分との相性は悪いはずです。
・ベンチメンバーを含めたチーム力
・ロングリバウンド
・ローテーションで休んでいる
しかし、相手が強いと安易なプレーが減るのもよくある話ですし、高さで勝負されないだけリバウンドがとれそうなセルティックスでもあります。
前回の対戦でデュラントを見事に止めた事がジェイレン・ブラウンの評価をオールディフェンスチームまで上げました。今季デュラントを止めた選手はブラウンとポール・ジョージしか見ていません。レブロン止めるのは何人か見た。
そんなシーンまで持ち込めればカイリーvsクレイも発生します。そこまで持ち込まれない可能性の方が高そうな現状です。
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◉ブラウン&アーヴィング
ブラウンのダンクから始まります。更にホーフォードが3P、ブラウンも3Pとご機嫌な立ち上がりのセルティックス
ウォーリアーズもカリーがフローターに3P、そしてトンプソンがテイタムからスティールし速攻を決めます。
ハイスコアの展開はウォーリアーズペースだよな、と思っていたらホーフォードがデュラントとトンプソンのシュートに触り外させます。テイタム、カイリーとミドルを決めた事でセルティックスが8点のリードを奪います。
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デュラントがブラウンを前にしてロング3Pを決めます。意識していそう。しかし、ショットクロックギリギリで打ったブラウンに2回目のファールしてしまいベンチに戻ります。そんなブラウンもよくわからないファール2つしてしまいます。不運なやつ。
カリーとカイリーのシューティング対決が始まります。お互いに素晴らしいシュート力なのですが、一方で守れないのも事実。
2人のマッチアップだとお互いにオフェンスで上回るので、カリーにロジアー、カイリーにイグダラになります。
ロジアーは抜かれるシーンは少ないものの外の動きについていけず上から打たれ、更にラーキンにチェンジします。イグダラは守れているように見えますがカイリーがそれを上回るシュート力をみせます。
◯1QのFG(3P)
カリー 5/9(2/6)
カイリー 5/5(2/2)
どうにも出来なかった2人ですが、カイリーが上回ったためハイスコアでも戦え、ラストにブラウンが3Pを決め10点リードしたセルティックスでした。
ブラウンもFG4/4、3P2/2とパーフェクトで、カイリーと14点ずつ取りました。2人で28点とればリードするよね。
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◉予想通りの2Q
セルティックスの不安要素はセカンドユニットが3P打つしか能がない事。しかも今日はスマートがいません。
ウォーリアーズはいつものトンプソンを中心にしたパッシング&シューティングチームですが、グリーンではなくデュラント。
そのデュラントのフローター、アシストからウエスト、速攻でイグダラからトンプソンのアリウープが決まります。
セルティックスは本気モードなのか早々にサイスを下げてホーフォード、テイタム、モリス、ロジアー、ラーキンとベンチメンバーだけの状態にはしませんが、やっぱり全く機能しません。
驚くほど簡単にウォーリアーズディフェンスの餌食になっていきます。3Pばかり打っていた方がまだマシ。レイカーズは打たせてくれたけど、ウォーリアーズは打たせてくれないし。
鮮やかなボールムーブからのウエストのゴール下で3分でウォーリアーズが追いつきます。
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◉スーパーだったアーヴィング
困ったセルティックスはカイリーが戻ってくるとデュラント相手にドライブ、3Pと全く落としません。ディフェンスそのものが優れているデュラントではありませんが、高さと速さ、そして腕の長さでシュートを落とさせる能力に優れているので、驚異的なカイリー。
セルティックスがスターターを増やしたこととデュラントがベンチに戻ったことで、ウォーリアーズのオフェンスが停滞します。ディフェンスリバウンドをしっかりと確保したセルティックス
オフェンスはカイリーのスーパーな活躍のみですが、ディフェンスの破壊力でウォーリアーズを止めて再び10点のリードを得ます。
今度はディフェンスによるリードなのでセルティックスのペースです。
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カリーとデュラントが戻ると2人で得点し点差を縮めていきます。グリーンにはヘルプに行かずフローターを打たせて外させますが、リバウンドを押し込まれてしまうなど、やはりリバウンドがポイントに映るセルティックス
ロジアーが3Pを決めて何とかリードを保ちますが、周囲のプレッシャーが厳しい中で働こうとするブラウンが外してしまい、カイリーも遂にミドルをミス
ウォーリアーズが4点差まで詰めて前半が終わります。
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◉ディフェンス勝負
前半が終わってみればディフェンス勝負という感想です。ウォーリアーズは完璧なまでにセルティックスを止めていました。そこに個人技で抵抗したカイリー&ブラウンという図式
殆どウォーリアーズを攻略出来ていないセルティックスです。それは2Q終盤に明確に現れてしまいました。
しかし、セルティックスのディフェンスもまたウォーリアーズを苦しめました。特にホーフォードは自分がグリーンを離しても問題ないという安心感があり、ヘルプで活躍すると共にグリーンに打たせる形を取れています。
思い出されるのは前回の対戦でウォーリアーズのラストプレー。そんなヘルプディフェンスによりフリーになったグリーンが3Pを外しました。
指摘したのは「何故そこに居たのか?」という事。ゴール下にポジションを取っていれば起きなかったプレーを引き起こしたグリーンのマズさ。それは現地でも疑問点として挙げられたらしいです。
負けているけどウォーリアーズの方が優勢なのは、自分達の改善点で何とでもなりそうな事です。トンプソンをフリーにする働きが欲しくなるウォーリアーズです。
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◉カリーもスーパー
カリーのミドル、カットプレー、3Pであっさりとウォーリアーズが追いつきます。しかし、その後はトンプソン、グリーン、カリー、デュラント、トンプソンと崩せているけど3Pをミス
でもセルティックスはカイリー&ホーフォードの合わせしか崩せず。ブラウンは止められ、カイリーの個人技3Pのみとなります。
苦しい展開だけど、守り合いが続くならカイリーという武器があるよ、という事でもあります。
デュラントがブラウンのディフェンスにハマり始めたので、トンプソンが決まらない中だとカリー頼みになっていくウォーリアーズ。
カリーが3Pを決めればカイリーが&ワンを返します。完全に2人の勝負になっていきますが、ウォーリアーズの方が狙って打たせているので、そこからの展開力がありそうです。
カリーに引きつけてルーニーのゴール下、他の選手で回してスクリーンを利用しカリーが3Pでウォーリアーズが初めて10点のリードを奪います。カイリーはベンチ。
攻め手に欠けるセルティックスに対し、ウォーリアーズはグリーンが苦しいプレーを続けますが、オフェンスリバウンドからファールを貰います。
そしてセルティックスのラストプレーで、ホーフォードのピック&ロールを使ってくると考えたグリーンがルーニーにブラウンをマークさせ、自分がホーフォードへ。ピックされてラーキンとの勝負に勝ちました。
ディフェンスでの働きが重要な試合は、そこで大きく上回ったウォーリアーズが7点リードして4Qになります。
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◉突然の崩壊
再びパッシング&シューティングのウォーリアーズですがデュラントではなくグリーンです。セルティックスはアーヴィングはベンチだけどブラウンもテイタムもホーフォードも使うエマージェンシーパターン。
普段はいないブラウンが出ているのはトンプソン対策。見事にトンプソンを止めていくブラウン。3Pもヒットします。
グリーンがパスするとミスになるのですが、代わりにインサイドへの飛び込みで得点します。引きつけるよりもフィニッシュして欲しくなるセルティックス相手ならではの事情。
お互いにオフェンスが上手く行かないのでデュラントもカイリーも戻ってきます。守り合う展開は続きます。
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何故かお互いのディフェンスが崩壊します。
セルティックスの理由は簡単で使い続けていたブラウンとホーフォードを休ませたから。
ウォーリアーズは不明ですがそれまで許さなかったドライブからレイアップを許し、エクストラパスを回されるように。
そんな中で狙いすぎのパスを出していくウォーリアーズがミスを重ねます。マークがついてきている選手にパスを出していくのだからミスになって当然かな。
そしてまたもカイリーのタフ3Pが決まり、1点差になります。セルティックスにとってはウォーリアーズのミスから追いつけたので非常に有難い展開です。
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◉簡単には引き下がらないセルティックス
カイリーのドライブで残り4分で追いついたセルティックス。イグダラでも止められないよ。ブラウンもイグダラ相手にドライブを決めます。
ウォーリアーズはカリー頼みになり過ぎてプレーが読まれるように。ボールを止めすぎ。デュラントに変えるけど止められるし。
焦れる中で厳しいチェックがあるのに突然の3Pを打ち決めたカリー。さらに1人で動き回りドライブレイアップで残り1分で5点差に。
もはや問答無用なテクニック対決になってきました。追いつくためには当然カイリーですが、ブラウンを混ぜる勇気があるかどうか。
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と思ったらホーフォードのフックで3点差
スイッチしてカリーvsモリスになるとファールを引き出すカリー。5点差。46秒。
ディフェンスでブラウンを追い込みますがデュラントがファール。再びのオフェンスでカイリーがドライブを決めます。
最近よく見るセルティックスのオールコートプレスですがモリスがファールしデュラントのフリースロー。1本外して4点差。
カイリーのドライブを誰も止められず残り12秒2点差。
ファールゲームをカリーがフリースローを沈めて4点差。パパと会話する余裕
タイムアウト明けにロジアーが即3P。ここでまたロジアー使うのか。1点差。
カリーはフリースローを落とさず7秒3点差。カイリーが止められないので逆ファールゲームを選択したグリーン
1本目を決めたカイリーが2本目を落としに行きますが、リングに当たる前にラインを踏み越してしまう凡ミスでゲームオーバーでした。
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◉強かったウォーリアーズと怖ろしいセルティックス
試合を通してウォーリアーズの優位性が目立ちました。チームとしては完全にウォーリアーズが上だった試合
ところがそれを接戦にしてしまう怖ろしきセルティックスのディフェンス&カイリー・アーヴィングの個人技
◯カイリー・アーヴィング
37点 FG13/18 3P5/6
本当に怖ろしかったよ。最後の凡ミスしなければ自分の試合にしそうな神がかった活躍でした。
しかし、カイリー&ブラウンを除くとチームのFG18/56の32%でした。それを接戦に持ち込むのだからイースト首位だけあります。
なお、懸念していたベンチメンバーが3P乱れ打ちしか攻め手がない件は、そもそもそんなユニットを組まない事で解決していました。本気モードという事かな。
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◯ステフ・カリー
49点 FG16/24 3P8/13
そんなカイリーを上回る超絶シューティングをみせたカリー。カリーを除くとFG22/60の37%でした。
怖ろしいカリーですが、セルティックスはここのディフェンスに課題はありました。手段に乏しかったのはスマート不在の影響だったかも。
◯ケビン・デュラント
20点 FG7/18
◯クレイ・トンプソン
7点 FG3/12
止められた2人。またもブラウンの魔力。テイタムも頑張りました。オフェンスでは4点しか取れなかったテイタムですが、ディフェンスに注力していた面は否めません。
◯ジェイレン・ブラウン
20点 FG6/9 3P3/4
オフェンスでも貢献したのはブラウン。
目立ったのはカリーvsカイリーの構図ですが、セルティックスが接戦に持ち込めたのはブラウンがデュラントを地味に上回る活躍をみせたからです。
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両チームが次に出会うとしたらファイナルです。点の戦いと違い線の戦いになるプレーオフシリーズなので、お互いがどんな対策を講じるかで展開は大きく変わるでしょう。
取り敢えずお互いにPGをどう止めるのかを課題にしなければいけません。
スマートがいてカイリーがこの調子ならアウェーでもチャンスがあるのではと思った試合でした
もちろんホームならもっとチャンスはあるはず!
スマート不在でローテーションも厳しかったですね。でもラーキンはよく頑張りました。
アーヴィングを活かすガードがいなかったのも大きかったので、スマートの活躍があれば違った展開になったでしょうね。
何となくこのチームでファイナルを戦ってる姿が浮かびました。カイリーには優勝して自分の価値を証明して欲しいです。。今年は厳しいですけど。。。
今年はウォーリアーズも簡単ではないですよ。カズンズとロバーソンのケガはウォーリアーズには大きなものでしたが。
ヘイワードがもし戻ってこれたら面白くなりそうです。プレーが戻っていればですが課題であるカイリー不在時のオフェンスを担えるのは大きいですよね
ヘイワードは不足しそうなウイングの控えとコーナー3P担当ならいけるかもしれませんね。
昨季のプレーオフもそうでしたが、相手が強くなると個人技が通じるセカンドオプションがブラウンなんですよね。
さすがにヘイワードに個人技役を任せるのは不安なので、スティーブンスはもっとブラウンを使わないのかなー、と思っています。