ゲーム2
ゲーム1は点差に反してサンズの圧勝でしたが、スモールラインナップでエイトンへのパスコースを切れば戦える情報を手に入れたマブスでもあります。実はオフェンス対抗でハイスコアゲームは厳しそうなので、ディフェンスを上手く切り替えるキッドの采配が重要になりそうです。
◎修正はなんだ?
ゲーム1の反省とは何も関係なくミカル、ミカルと決めて、ミカルのドライブアシストからエイトンのダンクです。嫌らしい仕事をするミカル。そしてエイトンはパウエル相手にミドルを決めて今日もサンズが9-0のリードからです。
ドンチッチはエイトンを引き出しての3Pをミスしますが、クリス・ポール相手の押し込みポストアップで初得点。この関係性はゲーム1と同じですね。そしてドンチッチのキックアウトからブルロックのコーナー3P。似たような形からフィニースミスがカットしてのリバースレイアップと、初めこそ点が入らなかったものの、ドンチッチ中心に連動しています。
ブッカーが連続してミドルをヒットしますが、エイトンへのアリウープはフィニースミスが追いかけてミスを誘発。ちょっとずつマブスはペースを取り戻しました。さすがにゲーム1と同じにはしないぜ。
そしてドンチッチはドライブからクリバーへアシストをすると、ステップバック3Pをヒットし、次はドライブレイアップ。サンズが対応を変えても次から次へと違うパターンへ繋げていくマブスなのかドンチッチなのかあれですが、しっかりと決めきるので流れがいいです。
しかし、ブルロックが素晴らしいプレッシャーでクリス・ポールのボール運びに時間を使わせたのに、クラウダーがあっさりと打った3Pがヒット。3Pファールドローもしてサンズもオフェンス快調です。
クリバーにマークが変わると高さのフックを沈めれば、アリウープでファールドロー。エイトンが厄介過ぎて、ここから決め切られてしまうマブス。今度はブッカーがクリバーを引き出して1on1ステップバック3Pです。
流れの良かったサンズオフェンスですが、ベンチメンバーが増えてくるとマギーのオフェンスファール、カム・ジョンソンのチャージングで流れが切れてしまった1Q終盤。それに対してドンチッチがシャメット相手のポストねじ込みに加え、パスを捌いたらゲーム1では空気だったディンウィディの3Pがヒット。残り2分から猛烈に追い上げて1Qが終わります。サンズの自滅だったけどね。
サンズはドンチッチへのダブルチームは仕掛けず、ここを1on1で抵抗することをチョイスしたので、マブスの3Pは伸びませんでした。クリバーが1本も決めなかったよ。しかし、ドンチッチのステップバック3Pを減らしたゲーム1の後半から続く、パワーによる押し込み中心にしたので、オフェンスの確率が良かったマブスって感じでした。
その一方でブロンソンが今日も2つのファールでベンチに下がった上、フィニースミスは3つ目までコールされており、キッドのゲームプランは壊れた気もします。追いつかれたのは余計だったけど、サンズのペースはサンズのペースって感じです。
◎主役の座
ディンウィディのドライブをマギーがブロックし、ベルタンスのオープン3Pはミス。その間にクラウダーがミドルを決めてリードを広げたサンズ。それ以上に厳しく守りたいマブスがファール、ファール、ファールで見えない差を作っていきます。ディンウィディが再び3Pで点差は詰めているのですが、開始3分でサンズはボーナススローに到達し、クリス・ポールのあからさまなファールドローでフリースローになってしまう。
誰かスコット・フォスター呼んできて!!
それでもディンウィディがファールを貰って同点にします。変な試合だ。さらにベルタンスの3Pで逆転。厳しい所をファールで誤魔化していたら逆転してしまった。
この流れに乗っかったレフリーがサンズのオフェンスファールを連呼。ブルロックのフロッピングもクリス・ポールのファールに。そう思ったら、今度はクラウダーのフロッピングにブロンソンがチャージングコール。なんだこれ。マジでスコット・フォスター呼んできて。
今度はパウエルがイリーガルスクリーン。その間にクラウダーとクリス・ポールの3Pで同点に。しかしブッカーの3Pが決まらないと、ベルタンスが3Pでお返し。でもドンチッチが本日3本目の客席へのキックアウトパスです。なんか変な試合だ。
自分からぶつかりに行って派手にリアクションしてファールを貰うドンチッチ。クリバーもゴール下でファールドローだ。しかし、フェイダウェイしているブッカーが決めきれず、序盤はサンズが得しているように思えたレフリーコールは、段々とマブスが取り返していきます。派手に倒れようぜ。
そんな残り3分でブッカーのドライブ時にドンチッチをなぎ倒しておいたクラウダーが、派手に倒れたドンチッチにクレームしてテクニカルです。演技派ドンチッチとレフリーによるショータイムですが、その後ステップバック3Pを連打して実力派であることも示すドンチッチ。
クラウダーが3Pを返しますが、超演技派ベテランのクリス・ポールが珍しくオープン3Pを外してしまい、マブス優勢のまま進みます。残り30秒でまたステップバックを決めるドンチッチ。ドライブで取り返すクリス・ポール。お互いにファールコールが怖いので、プレッシャーが緩くなってしまいました。
そんなわけでレフリーによるディフェンス統制が効いた前半は60-58とハイスコアで終わったのでした。ゲーム1の修正とか全てを吹っ飛ばしたファールコールでした。
◎ボールムーブに追いつけない
3Qはブッカーのオンステージとなります。初めの1分で8点取ってしまったブッカー。
というか、ブッカーだけがまともにプレーする時間帯になります。ルーズボールに飛び込んだミカルのパスを受けて速攻に行ったエイトンでしたが、パウエルの顔にエルボーがはいったとのことでフレグラント1になってベンチへ。ファールコールの怖さが変わらないってことです。
それをブッカーが連続3Pで攻略。まぁ怖くて手を出せないもんね。プレッシャーかけたらファールコールが待っているから、厳しくいけない両チーム。ドンチッチも3Pで返しますが、ミカルのスティールがあったり、ファールもらえないことがあったりして、ブッカーペースで8点リードに。
なんていうか、ファールコールの雨あられの中で、クリーンというか「かわすのが上手い」ミカルのディフェンスが差を作ったようでもありました。ブッカーには激しくいけないけど、ミカルは激しくなくても守れる。だからドンチッチはスイッチ誘導すればいいわけですが、それよりもしっかりとボールムーブしている感じです。ドンチッチが多過ぎた前半だもんね。
するとボールムーブに遅れたマギーがクリバーへダイビングプレスして5つ目のファール。敵はスコット・フォスターだけじゃなかったサンズ。両センターのファールトラブルによってビヨンボのプレータイムが伸びていきます。
すると今度はブルロックが連続3Pで同点にします。お互いにボールプレッシャーが弱いからパスに追いつけなくなってきた。シクサーズが3P外しまくった後に、しっかり決めるブルロックをみると別次元に見えて来るわ。
しかし、クリス・ポールの落ちないシュートで再び主導権はサンズへ。まぁプレッシャーあっても決めるのに、プレッシャー禁止なら落とすはずないよね。幸いにして演技すればファールコールもあるんだしさ。そのクリス・ポールが下がるとペインのところを強引に狙っていったディンウィディ。ちゃんと正解しているぜ。
3Qは89-83で終わりますが、終盤にブッカーが4つ目のファールをコールされます。サンズはブッカーとエイトンが4つで、他のスターターは合計でも2つ。局所的なファールトラブルに見舞われているのでした。
いずれにしてもエイトン対策がゲーム2の修正ポイントだったのに、不要になっているマブス。これで4Qにスモールで仕掛ける余地を大いに残してのビハインドなので、ゲーム1とは全く違うよね。
◎落とさない男
ブロンソン、クリス・ポール、クリス・ポールと3Pな4Q序盤。意外と勝負を仕掛けずにクリバーとベルタンスにしているマブスですが、3P打たれるんだからスモールで良かったのにね。ドンチッチはクリス・ポールを押し込む鉄板プレーをしますが、クリス・ポールはドンチッチを抜いてレイアップ。オフェンス優勢な本日。プレーオフらしくないね。
更にクリス・ポールがミドルを決めると、ドンチッチは3Pでアンサー。おかしいな。プレシーズンじゃないんだからさ。
そんな中、ドンチッチとコンタクトして倒れたカム・ジョンソンですが、どっちもノーコール。倒れながらスティールという荒業を見せたカム・ジョンソンからミカルの速攻アリウープダンク。そしてブロンソンのボール運びに対して、腕を絡めに行って、自ら倒れこむアカデミー賞俳優クリス・ポールによってブロンソンも4ファールです。
そして落とさないクリス・ポール。決めまくった挙句、何もしていないフィニースミスにぶつかって&ワン。「ディフェンス禁止」ルールによって、シュート力の戦いとなり、あまりにも落とさないクリス・ポールのワンマンゲームになった4Qでした。
まぁあと繰り返すけど、こんな状況でノーファールなミカルがいるからサンズだけが守れたのも事実さ。その後もブッカーが3P決めまくりなので、やっぱりクリス・ポールよりもミカルの方が偉かったゲーム2でした。
◎修正ってなんだろね?
いやぁ。何も言えないゲーム2ですね。
ゲーム1の良かった部分、悪かった部分から修正し、ハードディフェンスに勝機を見出したかったはずのマブスですが、その目論見があっさりと消えてしまいました。そこからはシューティングゲームになってしまい、ブッカーとクリス・ポールに沈んだわけですが、本来は自由にしないはずが、自由にせざるを得なかった。
一方でサンズの方はミカルから攻めていき、きれいな修正でしたが、まさかのエイトンがファールトラブルなので、エマージェンシーで過ごしていった感じです。シュート力の差で勝てたのは良いことですが、サンズもこれといった収穫はなさそう。収穫よりも2勝目の方が遥かに価値が高いですが。
そんなわけでゲーム3をどうするかっていうと、どうしようもないわけです。出たとこ勝負。出たとこのレフリーにアジャストするしかない。
マブスのハイプレスが成功する(ノーファール)なら、サンズはエイトンの活用が出来るかどうかという、ゲーム1からの流れとなり
マブスのハイプレスが失敗する(ファール)なら、サンズはシューティングゲームに移行できるのですが、それが勝率をあげるのかどうかはわからん。
ミカルが勝因なゲーム2でしたが、マブスからするとプレーオフで決まり続けていたクリバーの3Pが決まらないシューティングゲームという悲惨な部分もありました。なので、どっちに転ぶのかはわからないので、いろんな準備をして試合中にプラン変更しようというゲーム3になりそうです。
ただ、こうなるとクリス・ポールのゲームメイクが上回りそうですね。ベテランはケガをせずカンファレンスファイナルへ進めるのか。大差がついてからマブスが打開点を見出したゲーム1の次が、接戦なのに最後に大差がついてゲーム2という、なんともいえないシリーズです。
お疲れ様です。
ディフェンスやリバウンドなど細かい頑張りがドンチッチからなくなってきたのが見てて一番キツイです。抜かれるのはともかくローテしないのはどうなんだ。
ドンチッチがフロアにいるならドンチッチ偏重オフェンスで全然問題ないと思うのですが、それを永遠と続けるのはスタミナ含め色々無理があるので、後半もガッツリ休ませてほしいです。
ブロンソン、ディンウィディ中心のベンチユニットはサンズのベンチ相手でも戦えると思うんですけどね…(ベルタンス問題もありますが)
あれは仕方ない部分もありつつ、休ませた方がいいですよね。
さすがにって時があります。全てサボってOKではないわけでして。