ちょっとゲームレポートを書く練習
久しぶりに観るNBA。プレシーズンはお試しの場ですが、ブログもお試しです。ゲームレポートを書くときに大切なのは余計な時間を使わないことです。つまり2時間の試合なら10分後には書き終えたい。そうしないとバカみたいに時間が消費されるからです。
しかし、時系列で書いていたレポートは時に読みにくい。今回はプレシーズンなので気になったポイントを後半を観ながら書いてみます。プレシーズンじゃなければ2時間+30分は必要。
◉豪華なセルティックス
正直、この一言につきる試合。アーヴィングとヘイワードが戻ってきたセルティックスはあまりにも豪華で、ローテーションで出てくるメンバーはどれがメインユニットなのかわからない。ただ、連携が出来ているかというとそういうわけではなく、スペーシングしてボールが回るだけかな。プレシーズンどころかキャンプが始まったばかりだし。
そんな事情もあって個人の仕掛けが目立ち、アーヴィングとテイタムが好きに打っている雰囲気。特にテイタムはお試しな感覚が存分に出ています。もっとドライブすべきだと思うけどミドルから打ちまくりなのは、夏のトレーニングを試しているけどシュートは決まらないし効率は悪い。
やっとベンチメンバーっぽいオジェレイが出てくると、それはそれでフィジカルなディフェンスが強くなるわけで。ディフェンスはちょっとゾーン気味で省エネみたいになっていました。全体の反応が良いので切り込ませない守り方が出来ており、ディレクションとコースを止める両方をやるのかな。
気になったのはプレシーズンだけどケンバにはジェイレン・ブラウンを当てていたこと。エースを消す男に困らされるケンバでしたが、それよりもアーヴィングのマークが重要でケンバ以外はフィジカル使ってくるメンバーだけどそこにアーヴィングが対応するのでした。ホーネッツが下手(プレシーズンだしね)で助かったけど、ポストアップ連発するのがセルティックスには有効になりそう。
Jaylen Brown (12 PTS) picked up right where he left off in the @celtics' first half of preseason action! #NBAPreseason pic.twitter.com/X6goysKJq8
— NBA TV (@NBATV) September 29, 2018
◉冗談みたいなホーネッツ
ホーネッツのメンバーは豪華ではないのだけど、スターターはベテランが多くて、伸ばしたい若手はベンチにいるという状況のため、いろいろと試したい要素が大きいので、こちらもメインユニットがわからないくらい交代していきます。トニー・パーカーもいるよ。モンクはいないよ。
ホーネッツの特徴はパスが少なくミスも少ない、強引に押し込んでフリースローが多いのでしたが、そこにスパーズからHCを補強したことで、「フリースローよりもアシストからのFGを増やす」ことが予想されます。
その空気が存分に感じられる内容で、フロアを広く使ってアウトサイドで複数のスクリーンを使い、ピック&ロールを組み合わせていきます。セルティックスのディフェンスもあってインサイドへの突破は少なく、フリーになると外から積極的に打っていきます。チームオフェンスの形を作ることを優先している様子でケンバの突破は全く目立たず。
これはコディ・ゼラーの3Pという冗談みたいなプレーがホーネッツの変化をよく示しています。5年で4本しか決めたことのないゼラーまでがシンプルなピックから決めたのでした。インサイドのゴリ押しよりもパスからフリーで打っていくホーネッツ。だけどムーブビングが増えたからカミンスキーは決められない。
もうひとつホーネッツの変化はそんなアウトサイドから躊躇わず打つので、アーリーオフェンスが増えています。元々オフェンスは積極的なラムだったけど、アーリーで簡単に3Pを打っていくのは前HCでは許されていなかったような。
試している感じと積極的だからこそ、決まらなくなると一気にペースを失う悪さも出て、豪華なセルティックスの前に前半は15点のビハインドになったのでした。
◉猛反撃の3Q
豪華なメンバーによるシューティングみたいな内容で前半を15点リードしたセルティックスですが、後半開始8分で逆転されます。逆転されてからメンバーを落としたことは付け加えておきます。
セルティックスのオフェンスは淡泊でほぼ個人アタック。それだけならともかく3Pばかり打っていて、リバウンドをとるのはベインズとタイスのセンターだけ。3Pが決まらなくなると一気に停滞するのでした。まぁ問題はいっぱいあるけど、所詮はプレシーズンという雰囲気なんだけどね。
逆転した理由はセルティックスのオフェンスが淡泊でリードを生かした余裕が全くなかったことと、そこにつけ込むかのように3Pにドライブが組み合わさるようになったホーネッツのオフェンスが機能したことでした。機能したというか3Pが決まっただけかもしれない。
しかし3Qだけで39点というのはアーリーオフェンスが増えたことによる爆発でした。そこに活路を見いだせるホーネッツというのは、なんだか新鮮。
The @hornets caught fire from beyond the arc to take an 84-81 lead over Boston heading into the fourth! 🔥🔥🔥 pic.twitter.com/2AfAIqqyWm
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3Qまででホーネッツのスターターは42本のFGアテンプトのうち21本が3Pでした。冗談みたいでしょ。一方のセルティックスはなんと試合を通じて47本の3Pを打ちました。シューティングみたいだったのですが、確率は19.1%と散々。
そんなわけで大逆転を果たしたホーネッツでした。結果的には昨シーズンの得点方法にパスを回してのアウトサイドシュートが加わった感じ。試合中に修正できた部分もあってボレゴHCは初陣を気持ちよく終わらせたと言えます。
◉ニューカマー
新顔が少なかった両チームだったので、目立ったニューカマーは1人だけ。ホーネッツのドラフト34位のデボンテ・グラハム。23歳のルーキーはコントロールタイプのPGで単純にサイドに出すパスもタイミングを見極めて出しており、ピックを使ってからのミドルとインサイドへのパスの判断が非常に良かったのでした。
.@Devonte4Graham with the lob … @willyhg94 with the finish for the @hornets! pic.twitter.com/P9eaylhR30
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カンザス大で4年間を過ごしており、ルーキーといっても若い1巡目と違って判断力が備わっている模様。ケンバもベンチから飛び出してアドバイスをしており、スパーズ流の面白いPGになれるかもしれません。ただ、トニー・パーカーもいるし、そんなに出番があるとも思えない。
グラハムのミスをプットバックしたブリッジスのダンクも凄かった。
"OHHHHHH!" @MilesBridges 😱 pic.twitter.com/GS7dEOWHvO
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MILES.
BRIDGES.
😱😱😱 pic.twitter.com/B0ubjVX6Vl— NBA TV (@NBATV) September 29, 2018
試合は4Qになると主力がほぼいないセルティックスの退屈なオフェンスが続き、主力ではないけどベンチの若手達がいるホーネッツが押し気味で進めますが、どちらもシュートが安定しないので、あまり必然性のない戦いになったのでした。
試合的にはセルティックスはファールが多すぎ。前述のディフェンスは機能していたようで、個人のフットワークがベースにあっての守り方だったので、選手の質が落ちるとインサイドをズタズタにされていました。反応が遅いから全部ファールになる。
勝負への拘りがないプレシーズンということもあって、後半は試合よりも書く事に集中できました。ゲームレポートもプレシーズンでお試しです。セルティックスはリバウンドやルーズボールがカギを握りそうだけど、メンバーの豪華な層の厚さはリーグ最高だろうね。ただ、1シーズンを闘ってきたこともあり、現状では個人技ベースでやっています。シーズンになれば特に問題なく。
逆にホーネッツは新たなHCの哲学を学ぶためにシステムを重視した前半という雰囲気。若い選手達が躍動していただけに数人のベテランはシーズン中にベンチに追いやられる可能性があります。
何年かCHAを観てますが、こんなにガラッと変わったのは初めてです。
事前に現地の記事で読んでいたような内容を、プレで明確に出していたので新鮮で面白かったです。バトュムもこっちの方がやりやすそう
ルーキー二人はすごくよかった。モンクが帰ってきて、若手がベンチで試合展開を変えるなんて日も見れそう。
でも、やっぱりいらないカミンスキー
やっぱりMKGとセンターが同居するよりもアウトサイドで仕掛けられる選手を増やした方が効果的でしたね。まだまだ基本ルールは単純なのですが、これまでが特殊すぎたので変化が目立ちました。バトゥームは突破力がある選手ではないだけに、スペースがあり周囲が連動しやすい方が活きてきます。
カミンスキーの不要さが際立ったプレシーズン初戦でした。動いたらシュート決められないところは相変わらずで。
スペースの概念が強まったからか、ベーコンから去年指摘されていたリングに向かう意識を強く感じられたりなど、成長がみられたのもよかったです。
試合中ベテランと若手が頻繁にコミュニケーションをとる姿が見られ、新しいコーチの元切磋琢磨している印象も受けました。ちょっと健康的になったのかな
全体的に、予想されたポジティブな面が多く見受けられたので良かったです。
まあそれよりもボレーゴの顔のアップの方が頻繁に抜かれていましたがね。反対にスティーブンスは終始落ち着いているからか終盤ほとんど見れなかった。
スティーブンスの方はACに任せている風潮もありましたね。キャンプの段階だし、昨シーズンから残っているメンバーが多いので。
ホーネッツの方は心機一転している雰囲気を感じました。ベーコンが成長しているのであれば、オフのトレーニングが上手く行ったわけですから、先々を見据えると重要な事です。成長できない選手が淘汰されていくリーグなので、文化として根付くと強くなれるので。
ウイングの選手がPFをするのはシーズンを通しての消耗が激しいと誰かが(誰だっけな…)言ってましたが、セルティックスはスターターのPF、ヘイワードで行くんですかね?
バチバチにフィジカルでやり合うならば消耗が激しいですが、逆にPFタイプは走らされて疲労が溜まります。利点を活かせる方が有利になることと、ポジションの概念が減るので、交代させやすいのがメリットですね。1人で考えると苦しいのは確かです。
トリバーとエーシーの回で触れたように、「PFタイプのウイング」の需要が高まっているのは、そんな事情もあるかと。
モリス、テイタム、ホーフォード、オジェレイと人数がいるので、スターターとか気にしなくて良いと思います。交代前提のやり方です。
見れてなかったので質問なんですがカイリーがフィジカルで来る相手に対応できてたのですか?
対応できているとしたらウォールなどのキーハンドラーにはブラウンの方が有効なのかも。
単純にホーネッツは殆どフィジカルで来ませんでした。相手を見るよりも自分達のやり方を重視した雰囲気です。
なお、セルティックスはケンバを狙いまくってましたよ。