EFGを中心として書いていたら頂いたコメントに「チームシステムとしては活かしているけど、個人として決められない選手っていますか」という興味深い内容がありました。今回はオマケ編です。
本来は「決められない選手」に打たせること自体が既にシステムとして間違っているわけです。デリック・ローズをコーナー3P担当にしたキャブスとか意味不明です。しかし、普通のロールプレイヤーにとってシュートの成功率なんて1試合で観れば1本外すだけで大きな違い。だからある程度は期待値を下に打たせて、「アレ?違うじゃん」みたいな構図が出てきます。
◉ワイドオープン3Pを決められないシューター達
今回対象にしてみたのは2つの条件に関わるパターンです。仕方なく打つビッグマンを外すための処置
・50試合以上出場している
・ワイドオープンで40本以上のアテンプト
ある程度3Pを打たせることを設計に含んでいるけど期待に応えられなかったのは誰なのか。まずは確率の悪い選手達。
〇ワイドオープンで外した選手
サム・デッカー 8/48 17%
アンドレ・イグダラ 12/64 19%
デリック・フェイバーズ 9/47 19%
パスカル・シアカム 27/117 23%
RHジェファーソン 10/47 24%
ジェレミ・グラント 23/91 25%
パトリック・マッカウ 12/45 27%
コーリー・ブリュワー 15/57 27%
これらは少しばかり恐ろしい面がありました。
・サンダーは確率が悪い
これはもう分かりきっていた話です。あれだけドフリーになれるのに決められないのはロバーソンの責任だけではありません。グラントは3Pが下手だからセンターになったようなものだし。しかし、驚きはブリュワーもまたワイドオープンを外しまくっていること。
サンダーって「ラス君が・・・」みたいに書いてしまいがちだけど、こうやってロールプレイヤーにも問題があるんだよね。シューティングコーチ補強したの?
・ウォーリアーズも問題だ
衝撃的だったのはこっち。イグダラと弟子のマッカウの2人がランクインしました。「イグダラは衰えた」と書いてプレーオフで見事に裏切られましたが、書くたくなる理由もわかるでしょ。ドフリーでも決まらない選手達は、最終的にクックの獲得に繋がりました。
これだけ弱点を抱えていても、それが露わにならないのは3Pを打たせるためのプレーメイクが違うと言うことです。
サム・デッカーはプレースタイル的に問題ですが、他の選手フェイバーズ、RHJ、シアカムは得意じゃないけどシステム的にストレッチすべき時に打って外しています。3人ともそれでもしっかりと仕事を出来ているので、3Pはオマケ程度。決まるようになれば出番も増える。
〇アテンプト100本以上
ジョシュ・ジャクソン 33/117 28%
マーカス・スマート 32/113 28%
ランス・スティーブンソン 44/147 30%
シアカムも含めて、こちらはもう少し問題のある選手達。なんせ本数も多いのに決められないという。単純にシュート力がなさすぎるジョシュとランスの2人。ランスはもう諦め気味だけど、ジョシュくんに関しては、シュート力を改善できない場合はポジションを変える必要も出てきます。突破力とパス能力は意外とあるのでPG転向という驚天動地もありえるのか。
そしてドフリーだと更に決まらないというのがスマート。いくらなんでも弱点度が高すぎて笑えないPGはディフェンスもゲームメイクも素晴らしいのにね。非常に勿体ないし、セルティックスは3P仕込むのが上手いチームなのに、スマートだけは未だに直りません。モノを殴るからダメなんだ。
◉ゴール下を決められないビッグマン達
もうひとつ気になるのは、センター登録の選手達でインサイドの確率が悪いケースです。フィート以内の確率でみていきましょう。ちなみに最も多く打っているのはアンテトクンポで次がレブロン、ウエストブルックとセンターが関係なくなってきている時代です。
ソン・メイカー 54/108 50%
群を抜いて悪かったのがソン・メイカー。日本戦での乱調も記憶に新しい。
管理人は3Pなんか打たずにインサイドの合わせをしっかりやるべきとしていますが、こっちもまた決まらないという。才能が凄いとか言われているけど、いつまで才能でやるつもりなのか。ベーススキルが不足しまくっています。
アーロン・ベインズ 107/203
ちょっと驚きのランクインがベインズ。そんなに外していたのか。こうなるとコーナーから3P打っていた方が効率の良い選手になりそうです。フックシュートもあるから、もう少し決めているイメージでした。
クリスタフ・ポルジンギス 92/171
さらに驚いたのがポルジンギスが3位に登場です。スーパースター候補は実は確率が悪かった!圧倒的な高さを誇り、シュートも上手いのにフィジカルも必要になってくると途端に難しい状態に。ポルジンギスはディフェンスの選手だと考える理由は、こういう細かい確率にあります。
マルク・ガソル 119/207
前回も登場したとおり、最早現代的には確率が悪すぎるのがガソル。残念ながらこの確率では勝利に導くのは難しい。もう少しヨキッチに近づいて、華麗に得点を演出して上げないと引退は近い。
ちなみにガソルは57.5%でポルジンギスは53.8%なので、3位と4位には大きな開きがあり、また57.5%となると5位以下は接戦なので、ガソルはちょっと悪い程度です。
ユスフ・ヌルキッチ 340/580
一気にアテンプトが増えるヌルキッチ。ブレイザーズが抱える問題は、インサイドの得点力でした。ヌルキッチが65%決めてくれれば、より強いチームとして認識されるはずです。
ちなみに65%だとカンター、エンビート、バランチューナス、ロビン・ロペスくらい。それくらい決めてくれても良いよね。
他にもカズンズやターナーも60%を割っており、センターとしての強さと実際のショートレンジの確率は意外とリンクしていません。正しく評価するべきなのは、こんな部分だと言うこと。
ちなみにトップは意外も意外なデッドモン。ホルムス、デヨンテ・デイビス、ドワイト・パウエル、オリニク、アンソニー・デイビスと続き、フェイバーズが7位になります。ワイドオープンは外しまくったけど、インサイドでは高確率なのでした。
ワイドオープン決めたいけど、誰にとっても簡単、ではないというか。ワイドオープンだとキャッチ&シュートが大部分で管理人さんは難易度は下がると捉えていることがこれまでの記事からわかります。
共感しますが、人によっては苦手でなんならステップバックにしたいとかがありそうです。イグタラはパスが好きな人だし。ワイドオープンを誰かに作りたいはず。
ローズはフローターしなやかなのにジャンプシュートは固いバネのようでファンには悪いけどもっと良く打てるのでないかと。
ワイドオープンはフリーなだけなので、ステップバックしようが何しようが自由です。
イグダラがパスしたいのはわかるけど、だからイグダラ無視作戦が機能していたシーズンでした。
ロールプレイヤーたちの役割はエースの負担を肩代わりしてあげることで、それが試合の密度をきめてくんですね。
現代ではそこそこなんでもできる選手の需要が高まってある気がしますが、ほぼ一芸のみの選手たちの地位は下がって行くのでしょうか?
ロバーソン 然りコーバー然り、Dジョーダンやドラモンドも含まれるかもしれません。
今の彼らはチームでのキーパーソンですが、未来のnbaでは穴になってしまって消えてしまうのでしょうか?
次回はそんなジャズの話
スマートとカイリーを合体させればパーフェクトハンドラーになるんじゃないだろうか…?
失敗したら目も当てられない選手が完成しますけど。
気になったのはスマートをオープンにしているのはスティーブンスなのか敵チームなのか。
スマートをフリーにするのは相手の対策であり、フリーにされると強気に打っていくスマートの性格ですね。
他の人たちはわかりませんが、スマートは純粋にシュートが下手なんですよね。毎年FGは3割代、3Pは2割代と低いところで安定しています。シュート上手かったら違うチームでスタメン張ってるんでしょうけど。
筋肉が邪魔しているのかもしれません。
以前実力不足な脇役って誰だろうなーとコメントしたものです。
取り上げていただきありがとうございました。
自分の好きなスポットシューターの名前がなくてホッとしてます。
OKCの酷さにビビりつつも、何だかんだ使われてるだけマシなんだなって
シングラー解雇のニュースを見ながら思いました(笑)
ウォーリアーズもラプターズも名前が並ぶように、意外と強いチームの方が細かい確率を気にしないで使っています。
でもサンダーは外しすぎ。
ワイドオープン打ちたくない選手もいるんじゃないか、という趣旨でした。
例えば1対1、ある程度コンテステッド?の方が与し易く感じる人もきっと。
ワイドオープンは独特の雰囲気ありますよ。
オープンなだけイージーというのとは別の力学があると思うんです。決めたいですよ、勿論。
横から失礼しますけど他に武器があるわけでもなく、それができないならNBAで生き残れないですよ
ジョシュ・ジャクソンは個人的にかなり期待しているんですがシュート能力はどうにかなりませんかね そこを改善させるだけでも全然違う評価になると思うのですが
ジョシュ・ジャクソンは記事書いてあります。
その通りだと思います。確率良く沈めることが最良ですし要求されます。外すなら他の価値創出が必要。
ただ、ワイドオープン外す印象は少なからずあって、世界中の人が見てる、自分のフリーのショットに注目している、等、後ろ向きに捉える選手もいるかなと。
別の話で、オールスターの3ポイントコンテスト見てると意外に外れて。難しいと擁護する程肩入れしないけど、簡単とは言い切れない、けど決めないと…、と入り組んでいるはずで外す道理や理屈を強調したかったです。
すいません。認証の4文字がコメントされたかもしれません。
フェイバースがコーナー3Pを打つようになったのは17-18シーズンからで確率悪かったですが、オフの目標はその確率を上げることだと言っていました。なのでどこまで上がるか注目しています。
今までも、チームの目指すものや状況に応じて役割を変え、新たなスキルを身に付けてレベルアップしてきた選手だと思うので期待したいです。黙々と練習してそうなタイプ。
ゴベアも現状ミドルは打ちませんが、オフに練習してるようで新シーズンはいくらかシュートレンジが広がるかも?昨季はごくたまに打って決めると大歓声でした。
稀にリバウンドから自らドリブルで運んでイングルスのコーナー3Pやクラウダーのアリウープをアシストした時もあり、本人はいろいろやりたいと思っているらしいです。
ゴベアーは必ずしもいろいろ出来る方が良いとは限らない典型的な選手ですね。
それをカバーしてくれるフェイバーズがいるのだから、ケガしない身体作りに励んで欲しいです。
ケガしない身体作り、その通りですね。昨季後半の快進撃もゴベアーが復帰してからでしたし、長期離脱が怖いです。
ドワイトパウエルってもう少し評価されてもいい選手だと思うんですよね。
良い選手なのですが、起用法と信頼度が微妙な感じです。周囲のパスが向上すれば、もう少し目立つ気がします。