正直、マジックには興味がない。
フランク・ヴォーゲルのマジックは面白かった。
勝てなかったのはケガ人が多すぎるチーム事情であり、内容そのものは否定される要素はありませんでした。エースであり金の卵としては、かなり微妙な選手を中核にしながらも、いかにして成長させるかという視点も盛り込まれていたのです。
しかし、フロントの考え方は全く違ったようでシーズン後にヴォーゲルを解任し、ホーネッツのHCだったクリフォードを新たなHCとして迎え入れます。管理人的には興味が薄くなった新シーズンになります。成績によっては次回のマジック特集は19-20シーズンのプレビューになるでしょう。
期待値指標はこちら。
攻撃力 ☆☆
守備力 ☆☆☆
勝利の美酒度 ☆
先行投資度 ☆☆☆
スター選手度 ☆
若手有望度 ☆☆☆
戦術期待度 ☆☆
チーム成熟度 ☆☆
スーパープレー度 ☆☆☆
+アルファ度 ☆
※満点は☆5つです。3つじゃないよ。
おそらく最低レベルに低いであろう指標は、☆4つがひとつもありません。その理由は、そもそも戦力バランスが悪い上にドラフト戦略に問題があったから。なんせ近年のマジックのドラフトは酷すぎる。
13年2位オラディポ →イバカとトレード
14年4位ゴードン
14年10位ペイトン →サンズ
15年5位ヘゾニャ →FAでニックス
16年11位サボニス →イバカとトレード
17年6位アイザック
18年6位バンバ
ご覧の通り、指名した選手自体はそんなに悪くないのですがイバカとのトレードが大失敗でした。
ペイトン、オラディポ、ヘゾニャ、アイザック、ゴードン、サボニス、バンバ
こんなメンバーが揃っていたら、割と期待も出来たはずです。とはいえオラディポがマジックに残っていたら活躍したかと言えばNOでしょう。要するにドラフトしても育成できないとこんな状況に追い込まれると言うことです。
昨シーズン途中でサンズに放出されたペイトンですが
13.6点 FG52% 3P37%
6.3アシスト 2.6ターンオーバー
1.5スティールです。安定感を欠くとか、チームの中心にはなれないとか、髪を切れいうのは理解出来るけど、ドラフト2巡目と引き替えに放出する意味がどれくらいあったのか。ヴォーゲルの元でスターではないけど堅実なPGに変化してきたとは言えなかったのか?
これでヘゾニャがニックスで大活躍したら目も当てられません。育成って大切。
管理人はジョナサン・アイザックに大きな可能性を感じていますが「5年かかる」とも書いています。バンバも含めてドラフトで素材型すぎる選手を集めすぎです。その割に育成できないのだから困ったチームです。ペイトンがこの成績で放出されるのだから何が悪くて、どんな選手に育てたかったのかはドラフト時に遡って計画を知りたいところです。
そんなマジックは管理人好みのヴォーゲルから、管理人が嫌いなクリフォードにHCを交代しました。まずは昨シーズンのマジックとホーネッツを比較してみましょう。
マジック | ホーネッツ | |
試合のペース | 9位 | 11位 |
失点 | 21位 | 19位 |
被FG | 21位 | 22位 |
被3Pアテンプト | 8位 | 19位 |
リバウンド率 | 30位 | 1位 |
スティール | 20位 | 28位 |
試合のペースがほぼ同じで、失点数も似通っています。被FG%も同じと結果的には似たもの通しのスタッツです。
にもかかわらずリバウンド率が1位と30位と対照的になっています。ホーネッツ編で書いたとおり、リバウンド率1位で失点が19位って奇妙すぎるチームです。その理由は3Pをフリーで打たせすぎだからで、逆にマジックの方は3Pアテンプトを減らすことで失点を抑えています。
この両者の比較は「現代は3P止めなきゃ話にならない」ということを示しています。マジックなんてほぼ守れていないのに、それでもホーネッツと結果は変わらないのでした。
・リバウンドという弱点を補うHC交代
・ディフェンスの発想が全く違うHC交代
見方によって正誤が変化してくるわけですが「リバウンドをHCで何とかする」なんて聞いたことないのです。クリフォードでリバウンドを確保し初めても3P打たせまくって、結局は失点が変化しなかったりしてね。
オフェンス面はマジックが大きく劣ります。その結果はさておき、内容を比較してみましょう。
マジック | ホーネッツ | |
ドライブ数 | 6位 | 24位 |
キャッチ&シュート数 | 5位 | 25位 |
プルアップシュート数 | 28位 | 2位 |
オフェンス移動速度 | 11位 | 10位 |
PnR ハンドラー | 20位 | 5位 |
カットプレー | 8位 | 23位 |
ポストアップ | 23位 | 3位 |
まずは平均移動速度が同じくらいなのに注目です。実はディフェンスも同じくらいなので求める運動量が変わりません。しかし、そのプレー内容は極端に違う項目が多くありました。
まずマジックは「キャッチ&シュートが多くチームで崩してシューターに打たせる」のが得意技でカットプレーでの合わせも多く、「チームで連携してシュートに行く」ことを重視しました。冒頭でケガ人が多かった事を問題視していますが、これだけの内容であれば決めるだけのタレント力を欠いていた事が問題だったのです。
一方でホーネッツはプルアップが多く自分で崩して打つ形がメインです。ポストアップやピック&ロールでハンドラーのシュートが多くなり、ケンバとハワードの個人力が中心だったことが伺えます。「ハワードがいるのにモンクを使わない」とクレームしていましたが、スペーシングの概念に乏しかったのでインサイドアウトを効果的に使えたわけでもなく、ケンバやハワードを中心に置くけど、そこからの展開力に乏しかったといえます。
人よりもシステムで組まれていたマジックとシステムよりも人で組まれていたホーネッツみたいな。なお、後者の方が上手く行きがち。
まぁ恣意的に違いがある項目を選んでいるとはいえ、ディフェンス面は内容が全く違って結果が同じ。オフェンス面は運動量が同じだけどプレー内容が全く違います。結果はホーネッツの方が良い。どちらが良いHCとかではなく、とにかく
考え方が全く違うHCへの交代
だということです。マジックのフロントはあまりにも極端なHC交代をしました。それはヴォーゲルを全否定しているようなやり方であり、このままでは全くダメだと判断したことを指し示しています。
管理人ほど評価している人は珍しいにしても、ヴォーゲルの内容をここまで否定するファンも珍しいはず。ちょっと常識的な尺度からは外れているのがマジックのフロントなのでした。
◉マジックの何が悪かったのか
A.ケガ人が多かった。
プレータイムトップ5のうち60試合以上出場したのは6thマンのジョナサン・シモンズだけでした。テレンス・ロスは24試合のみでアイザックは27試合のみ。ただでさえ戦力に劣るチームの主力達が軒並みケガで離脱しているのですから、極めて苦しかったのでした。それも多くがケガの理由とかもいまいち伝わってこず、ヴォーゲルの起用法が悪いのか医療チームが悪いのか、本当に不運なだけなのかもわかりません。つまりはフロント全体として問題がある。
開幕当初の全員が元気だった頃は、良く動き、ボールを回し、フリーのスペースを作っては3Pを決める非常に良いチームでした。特にスパーズ戦では素晴らしいチームオフェンスを披露しており、偶然では片付けられないケミストリーが存在しました。
美しすぎたマジックオフェンスですが、コンビネーションが不可欠なので次々に主力を欠いていったシーズンは苦しすぎました。その内容に納得がいかず、成績面が不満ならシーズン中にヴォーゲルを解雇すべきでした。細かな修正を施してからのクリフォードへの移行ならばわかりますが、大胆すぎる路線変更はチームにはアイデンティティーもなければ中期的なプランもなかったことを示してします。
ヴォーゲルからクリフォードへ
「パッシングとフリーランニングで3Pを多用するオフェンス」
→「個人アタックを中心としたインサイド重視のオフェンス」
「ペリメーターまでプレッシャーをかけ3Pを防ぐディフェンス」
→「インサイドを重視しリバウンド確保がメインのディフェンス」
ケガ人が多く上手く行かなかったシーズンという認識よりも内容が悪いと判断されたわけですが、そこに大幅な路線変更が加わったのでオフの補強も話が変わってきます。
◉デカいは正義
ドラフトで注目の素材型モー・バンバを指名し、ビヨンボ→モズコフというトレードが行われロスターには4人のセンターが並びます。ちょっと興味深いのはビヨンボをモズコフにしたことです。一緒にジュリアン・グラントが加入しているので、そちらがメインだったとも考えられますが、インサイドで強いビヨンボではなくモズコフというのはクリフォードらしくない選択でした。
そう考えると基本的にはバンバとブセビッチの2人を起用し、チャンスがあればブセビッチの放出を狙うのでしょう。また、ペリメーターディフェンスを重視しないので、この2人を同時起用してインサイドを固める可能性もあります。3人目のセンターかつブセビッチの代役、そしてビヨンボよりはアウトサイドで構えられるモズコフを残したのかな。
フォワードにはエースのアーロン・ゴードンに加え期待のアイザックがおり、ジャレル・マーティンなんかも補強していて、とにもかくにも主力に6-9以上の選手が並びます。
デカいラインナップ
という非常にわかりやすいコンセプトをとろうとしています。あれじゃね。次はクリフォードに日本代表のHCやってもらえば爺役員達は大喜びなんじゃない。バスケはデカさだ!みたいな。
前時代的なサイズで勝とうとするクリフォードですが、否定できない面もあって弱いチームへの取りこぼしが非常に少なくなります。それは何故かというと、弱いチームはシュートが決まらない、安定しないことが多いからです。リバウンドを確保するし、インサイドは固めているしでアウトサイドが決まらなければオフェンスが成り立たないようにするのがホーネッツの得意技でした。
ヴォーゲルのやり方は強豪相手でも一泡吹かせられる代わりに、動いてフリーになってもシュートが決まらないことが多々ありました。オフェンスはその日の調子も左右される不安定さでした。
だから勝率そのものは上昇する可能性があり、上昇するけどチーム戦術的には伸び代がないというのがホーネッツが陥ったパターンです。長年同じメンバーで磨いてきたはずのコンビネーションとかがなかったり。
◉アーロン・ゴードン
ノーチャージエリア内でFG70%と高確率で決めるゴードンの課題は「レイアップ」です。なんとレイアップが51%でした。ノーチャージエリア外・ペイント内になるとFG22%に激落ちするゴードンなので、ショートレンジのシュートバリエーションが足りません。
高い能力をもつゴードンですが、そのスキルは中途半端なものがあります。ビックマンとしては上手いのだけど、ドライブを決めきるほどのスキルがないので、「将来のエース」という評価も「エースにはなれない」という評価もつきまといます。
昨シーズンに3Pが劇的に改善したと思ったら、1月から一気に決まらなくなるなど不安定でもありました。ただジャンプシュート全般として安定性には課題はあるものの実はシュート能力自体はそんなに悪くありません。キャッチ&シュートはしっかりと打てるけど、ゴール下に限らずドリブルからシュートへの移行がスムーズではないのが問題。
ドライブからのシュートバリエーション
スピードもパワーもあるけど、これがないから最後はヘルプでゴール下固めれば止める事が出来る選手になっています。ダンクさせなきゃ大丈夫みたいな。コービー塾やデローザン塾に参加するべき筆頭だと思います。逆にそこを身につけられるとスターの仲間入り。
マッチアップデータを観るとゴードンが得意にしている相手はドラガン・ベンダー、ケリー・オリニク、ジュリアス・ランドルなどのスピードについてこない相手でした。抜ききらないと苦しい傾向があります。一方で違う特徴もあってPF相手の方が効率が良さそうです。
これは俗に言うゴードンの適正ポジション問題に思われますが、ポジションレス時代なのでPFの方が適正というのではなく「ヘルプに対処できない」印象なのです。PFがマッチアップ相手だと抜いてしまえばヘルプが少ないことが多いわけです。1on1としてはスキルがしっかりしているけど、その先まで対応するスキルがないのだよ。デローザンステップが必要。
前述の通り、マジックのオフェンスは「オフボールムーブでフリー」になり、そこにパスを回し「キャッチ&シュートが多い」チームです。それは1つにはエースのゴードンにはフィニッシャーの役割に専念させる目的があったのだと考えています。自分のドライブでディフェンスを切り刻むのではなく、そのスピードやパワーを活かしてインサイドに走り込んだり、ポップして3Pを狙ったり。その役割だと1人抜けば大抵はゴール下のヘルプが遅れます。
シーズンハイライトの動画を見ると、これらの要素が詰まっています。
・シュートバリエーションが少ない
・ヘルプをかわしていくスキルがない
・ジャンプシュートは悪くない
・オフボールムーブからのフィニッシュ役
新シーズンでクリフォードが何をやらせるのかは想像できませんが、このヴォーゲルの使い方は非常に良かったと思っていて継続して欲しいのでした。ただ、それもまたマジックのフロントは「エースらしくない」と不満だったのかなぁ。
またアウトサイドシュートでディフェンスを引き出し、ポストで起点にもなってくれるブセビッチの存在はゴードンに適していました。ブセビッチが作ったスペースをゴードンが活用するのはマジックらしさだと感じていたので、新シーズンにまだ試合への理解力が不足しているバンバになってしまうと再び苦しんでしまうかもしれません。
マジックファンはチームとしては成長段階で許せても、ゴードンには結果を出して欲しいはずです。個人のレベルアップは当然必要ですが、それをしても結果を出せるだけの条件が揃うかは微妙なものがあります。
そしてそんなゴードンを活かすためのチームシステムは期待のアイザックにも当てはまります。ハンドラーとして崩していくよりもウイングとしてキャッチ&シュートを狙い、フェイクからドライブダンクをさせるのが効果的な高さと運動能力のあるフォワードです。
「ウイングに得点させたければセンターには3Pシューターを使え」
これが『センターと戦術』で触れた鉄則なのですが、ゴードンに加えてアイザックがいるならブセビッチは素晴らしいセンターだし、なんならモズコフだって役に立つかもしれません。ビヨンボは無理。
関係ないけど、センターと戦術をブラッシュアップしようかな。ピック&ロールが廃れたしね。
管理人はヴォーゲルを賞賛していましたが、ゴードンとアイザックに未来を託したいチームとしては、かなり理想的なシステムでオフェンスを構築している気がしたからです。選手個人が伸ばすべきスキルもハッキリ明示されており、それは2人に見合ったスキルでもありました。アイザックを気に入ったのはディフェンスの姿勢が乱れないことで、攻守に役割が求められるのもウイングらしくて良かったです。
だからまぁここにクリフォードがきて、インサイドプレーを増やすやり方をされたら価値があるのかどうか悩んでしまうわけです。アイザックと言えばvs渡邊雄太が記憶に新しいですが、そこまで1on1が印象的ではなかったでしょ? オフェンスの起点ではなくてウイング向きだと思うよ。
◉質の高いベテラン陣
主役がケガがちのゴードンと27試合しか出なかったルーキーという苦しいロスターだったのですが、その一方で、実はマジックのベテラン陣は非常に質が高く、他のチームが欲しがるような選手達です。ただし、サラリーが結構高いので主役としては欲しくないからトレードが成立しない。
エバン・フォーニエ
17.8点 FG46% 3P38%
シューターのフォーニエは月間ベスト5にも選んだくらい質の高いシュートを良いセレクションで放ちます。マジックのエースだったのでマークもきつかったのですが、脇役になって本数を絞れば確率は上がるはずです。非常にクレバーなポジショニングと判断力をもっており、ジャズのイングルスの上位互換みたいな。
ニコラ・ブセビッチ
16.5点 FG48% 3P31%
9.2リバウンド 3.4アシスト
気がついたら3Pの確率が非常に悪くなっていたブセビッチですが、シュート力があるだけでなくアシストできるのが魅力です。それでいてしっかりとリバウンドを取るし、起点役のセンターとして有能。前述の通りゴードン&アイザックと組ませておきたい。
DJオーガスティン
10.2点 3P42% 3.8アシスト 1.6ターンオーバー
数字的にはシュートの上手いPGですが、実際にはしっかりとゲームメイクしていて小気味よくパスを繋いでいきます。決定機を作るのではなく、チームのリズムを生み出すタイプのPGです。だからゲームメイク専任にして得点力のあるPGと組ませることが出来るサンダーなんかにオススメなんだけどな。あとはペリカンズとか。
他にも得点力のあるジョナサン・シモンズやテレンス・ロスがいて、脇を固める選手はしっかりと用意されています。いないのは主役達です。だからタンクするならトレードで上手いこと脇役を放出する選択肢もあったはずだけど、出来なかったのさ。ドラフト指名したのも素材型のバンバだし。
そしてクリフォードへの交代で苦しいのが、ケンバ・バトゥーム・ハワードという選手が揃っていたホーネッツに対して、マジックは同じポジションに脇役を用意しており、なおかつ選手としての特長も全く違うわけです。ケンバのリードで始まるホーネッツだけどマジックはオーガスティンがポンポン回してはじめるのでした。
マジックとホーネッツは主役と脇役のポジションが真逆です。
そんなわけで
どうやって予想すれば良いのか?
それが管理人の悩みになるわけだし、何よりも
何故クリフォードだったのか?
という謎が深まるわけです。
まぁ理由はかつてマジックのスタッフだったからなわけですが、それにしても路線変更が酷すぎるんだよね。しかもシーズン中に心労から頭痛で休んだHCなわけですよ。悩みしかなさそうなチームのHCにするのはリスクが大きすぎると思うけどね。
大胆すぎるマジックの路線変更は非常に否定的に見ています。
◉一応予想してみる
育成型でもないクリフォードなのですが、インサイドが好きなのでゴードン、アイザック、バンバを軸にしようとしているチームは、その面ではヴォーゲルよりも整合性はあります。そして動けるビックマン達が封鎖してくるディフェンスは、結構怖いものがあります。未熟も未熟だけど、その形を追い求めることは悪くない気もします。本当はペリメーター守れなければプレーオフでは勝てないけど、まだそのレベルではない。
問題になるのはオフェンスで、3人を中心としたシステムを組んでしまうとどうにもこうにもなりません。サマーリーグみたいに1on1ベースにしたら、ボッコボコにされますよ。えっネッツはあれに勝てなかったって。
ペイトンを放出しているガードですが、補強したのはグラントなので、オフェンスの中心にするポジションではなさそうです。管理人はドラフトでPGを指名してくると思っていたので意外でしたし、ここにトレ・ヤングとは言わなくても、コリン・セクストンなら面白そうだったよなー。
ヴォーゲルのシステムをそのまま流用するなんてことをするなら、経験のあるガードがウイングを使っていく形になります。シモンズがPGみたいな役割をすることもあったので、ベテラン陣で支えていくのは悪くありません。アウトサイドにはフォーニエやロスというスコアラーもいます。
前述の通り、現状維持でオフボールでの勝負からウイングにフィニッシュ担当させるのは効果的です。
しかし、やっぱり全く違う路線に移行されるかもしれないのです。
ゴードンを中心にポストアップやスポットアップを中心とした攻め方をするのであれば、理論的にはフォーニエやオーガスティンのシュート力が活きることになります。ただ、ポストアップはオフェンス主流の現代的には得点効率が悪いので、ゴードンとの1on1を各チームがチョイスしてくるのが一般的となります。ゴードンが個人突破で無双するように成長しないと効率的になりません。シャックやハワードが恋しいマジックのフロントらしさかな。
ヨキッチの様にポストアップからプレーメイク出来るなら良いのですが、さすがにそれは期待しすぎで展開力のあるオフェンスにはならないでしょう。ターンオーバーが少ないチームですが、全員がアシストを記録するよなボール回しが特長だったのが、下手するともう少しボールが停滞し始めそうです。
前回のホーネッツは新HCのボレゴが修正してくる予想でしたが、それはチームの骨格がある中での話でした。マジックの場合は骨格の方が問題なので、修正するのではなく「エース達をどう使うのか」が問われます。
ちょっと読みにくいオフェンス面は、出来れば連携を重視したヴォーゲル流を継続して欲しいけど、主役達に負荷をかけるやり方にすると展開力に乏しくなりそうです。
とはいえ優秀なベテランを抱えているチームなので、ある程度バランスをとれるでしょう。やっぱり一番の問題は
ケガ人が多すぎる
というただ1点のみ。ヴォーゲルだろうがクリフォードだろうが、主軸がシーズン通して元気なら成績は上がるよ。
◉期待値まとめ
攻撃力 ☆☆
守備力 ☆☆☆
選手全員が揃っているときのマジックの攻撃力はヤバかった。でもそうではないから酷かった。☆1つでも良いけど前者に期待して2つ。ゴードンとアイザックが開花したら凄いけど、アイザックはまだでしょうね。
ディフェンスはもっと悪いでしょうが、ただ高さと機動力を兼ね備えたビックマン達は脅威を与えてきます。数字的には3つもないだろうけど、面白さはありそうなのでサービス。
勝利の美酒度 ☆
期待してはいけません。タンクする可能性が最も高いチームです。
先行投資度 ☆☆☆
まぁ一応フロントコートに人材はいるし、負けてドラフト上位指名権をゲットしてPG獲得すれば可能性はぐっと高まる。3年後の話。
スター選手度 ☆
誰もいません。一番のスターはフォーニエ
若手有望度 ☆☆☆
アイザックの才能とバンバの才能は素晴らしいと思うよ。でも素材型すぎてマジックが育てられるかは・・・。
戦術期待度 ☆☆
現状維持のオフェンスにちょっとサボり目のディフェンスをくっつけると意外とバランスが良いかも。オフェンスを変革すると目も当てられないかも。
チーム成熟度 ☆☆
基本的には未熟ですがベテラン陣は非常に上手いので、チームに安定感をもたらしてくれます。
スーパープレー度 ☆☆☆
ここに関してはゴードンとバンバの存在がスーパープレーの連発を期待させてくれます。攻守に目を見張るハイライトが登場するかも
+アルファ度 ☆
すいません。全く何も思いつきません。ディズニーワールドがあるよ。
オフボールムーブを繰り返し、ショートドライブとパッシング、キャッチ&シュートでの3Pを中心に組み立てていたマジックは、インサイドの高さとハンドラーが自ら打つプルアップシュート中心のクリフォードを新HCに指名しました。アウトサイドを抑えリバウンドが取れなかったディフェンスは、3Pをフリーで打たせてもリバウンドを確保することになりそうです。
よく言えば弱点を補うのかもしれませんが、あまりにも対照的なHCを選ぶという大胆すぎる路線変更です。
ゴードン、アイザック、バンバという素材型の若手有望株を揃えたマジックは、育成下手の汚名を返上できるのでしょうか。
いつも楽しく読ませて頂いております。
くだらないコメントですみません
>+アルファ度 ☆
>すいません。全く何も思いつきません。ディズニーワールドがあるよ。
こちらで笑ってしまいました
もしもNBAにあまり興味がない人と一緒に行くならOKCなんて拒否されるでしょうし。付加価値は大切です。
アーロンゴードンは一応スター選手でいい気がする笑それにしても今シーズン始めの頃はイースタンカンファレンス1、2位とかで結構強かったような。なんであんな強かったんですかねえ?
オーガスティン、フォーニエ、ロス、ゴードン、ブセビッチが揃っていると4勝4敗です。それだけ揃わなかったのでした。
そしてゴードンがフリーで3P外しまくるようになると一気に転落しています。
だからゴードンはまだスター扱いはしない方向で。ゴードンがスターだとラヴィーンもスターだし。
マジックの内容、ありがとうございます。書いていただけて、正直にうれしいです。
データで見ても、確かに若手が育てば・・・ですが、期待は小さいですが、
去年よりは良いかもしれません。
Shaq&3Dの時よりはBamba・ブゼビッチ&Issacの方が面白そうですね。
最近は特にドラフト、FAが残念な結果ですが、少しは改善されることに期待しています。
まぁ結局はケガ人が少なければ全く違う結果になるでしょうね。
ちょっとケガが多すぎます。
ORLについて書いていただきありがとうございます。
今のGMはギャンブラーだと私は思っていて、ドラフトではウイングスパン重視の素材系が大好きですし確かバックスの時にヤニスやソーン・メイカーを迷わず指名する人なのでこのHC交代もダメなら次へ、成功したらラッキー的なギャンブル要素が高い気がします。
やはりフロントが一新しない限りORLに長期的な強さは来ないですよね…
なのでゲームで自分の手で強いORLを作り上げてしばらく我慢します(笑)
ソン・メイカーは伸びないですね。何をさせたいのかちょっとよくわからないですし。
素材系は夢は膨らむけど「どんなバスケをしたいのか」という方針が全く見えないですからね。
ゲームでも強く出来る時代はロマンがあるなぁ。
2K19のリンク貼るのでご購入を検討下さい。
昨シーズンからバックスからハモンドGMが来ることで育成方針になると思っていたんですけど…
彼はヤニスとブログドン発掘で高い評価は受けていますが、伸び悩みのメイカー等々評価の難しい指名もしてますしフロント能力として再建に向いているのかどうか。
どっちかと言うとキッドの育成が上手かったんじゃないかと思うので、同じように余計なことはせず暫くはじっくり待つべきですよ。
ただしクリフォードは修正力がない上に、ホーネッツでは若手にPTを与えず高額ベテラン達を重宝していたので良いイメージは正直ないです。
キッドが上手かったというのは賛同します。加えてアンテトクンポ本人もルーキー時代とは身体が全く違いますからね。
アンテトクンポに複数の役割を与えながら、チームオフェンスを重視していたのは良い成長に繋がりました。
どんなチームでどんな選手にしたいかは結構時間がかかりますよね。
ガマン出来ないタイプのHCも向いていないんだけどなぁ。
キッドは定期的にペーパーテストを行うなど若手育成にかなり注力していました。
マジックはキッドを呼べば良かったんじゃ…
そんなバックスもHC交代とジャバリパーカー移籍があったので、どんな☆評価になるのか期待して待ってます
キッドだと内容の方向性はよくわからないけど、育成に重点を置く起用というのはわかりますね。でもバックスも確かオーナーが選んだんですよね。
いずれにしても時間がかかるだけに、ギャンブル起用にならないと良いのですが。
このチームってどういうチームにしたいのかサッパリわからなくて、再建がズルズルしてるのもあって興味持ちにくいんですよねぇ。
せめてアイザックとバンバをどう使っていくのかハッキリさせてほしい。