結果と内容は時に比例しないものです。
ダン君
さぁブラッド君、これで最終回だ。触れたい点は多いが、シリーズがこれで終わったとなると内容はどうでも良くなってしまうな。
ブラッド君
第4戦の反省が来年に活かされるわけでもありませんから、大きな意味をもちません。さっぱりと触れて終わりにしましょう。
ダン君
キャブスが勝つには1Qでしっかりとリードを奪うことだったが、キャブスオフェンスが好調の可能性は50%、ウォーリアーズが停滞する可能性は30%という予想だった。結果は34-25とウォーリアーズが良くてキャブスが普通だったな。
ブラッド君
1Qの時点で既にレブロンのパスにはズレが発生していました。ターンオーバーは1つだけですが、キックアウトのパスが低くてシュートに移行できないなど、先行きの不透明さをみせました。
加えてホームの試合にしてはシュートが決まらない形になりました。しかし、オフェンスリバウンドを拾って25点まで辿り着きました。
ダン君
ウォーリアーズは最後までディフェンスリバウンドを確保出来なかったな。しかも意外なことにインサイドを固めてきたにも関わらず取れなかったな。逆にキャブスは良い形で3Pを打てていただけに、非常に勿体ない立ち上がりだった。
ブラッド君
ウォーリアーズにしては3Pのチェックがかなり甘かったです。一方でインサイドの得点を許しませんでした。ゲームプランとして修正したのかは不明ですが、キャブスのミスショットに助けられました。
もしも、3Pが好調であればウォーリアーズのディフェンスは試合を通して変化していった可能性があります。
ダン君
ウォーリアーズの方はデュラントが第3戦ほどの活躍ではないが、及第点の活躍をした上で3Pが決まったな。カリーはともかくとしてイグダラ・グリーン・ヤングと決めていったことが大きかった。デュラントからしたら「やっとパクソンが仕事した」かもしれない。
ブラッド君
ヤングの3Pはまたもスミスの酷いディフェンスからフリーになりました。
このシーンですが、少し興味深い視点もあります。デュラントがトップでボールを持ったときに、スミスにマークされているヤングがピックに向かいました。これは「スミスはミスをするはず」という大前提があったと思われます。
ダン君
そもそもスミスのディフェンスは狙い所だったが、普通はアイソレーションのためにvsスミスにするが、試合を通してピック直後にパスを狙おうとしていたな。コミュニケーションミスをする前提があっただろう。
ブラッド君
その時スミスはデュラントに向かっていくのですが、これはキャブスが例のパスを促す狙いでトラップした可能性があります。全くムダに終わりましたが、守れないからボールにハイプレッシャー作戦です。
もうひとつ興味深いのは、この時ウォーリアーズは他の3人が逆サイドにいたことです。これによってトラップからローテーションしたくてもヤングは遠すぎました。
ダン君
つまりはウォーリアーズ側も対抗策をとってきた可能性があるわけだ。第5戦があれば注目ポイントになりそうだが、もう意味はないし、試合も少し違う方向に流れ始めたな。
・・・・・・・・
ダン君
1Q34点を奪い、なおかついつものようにコミュニケーションミスから得点出来たウォーリアーズだったので、このままハイスコアに突入すると思われたが、2Q27点、3Q25点と次第に走れなくなっていったな。
驚くのは速攻での得点が僅かに5点のみ。それも全て1Qだった。
ブラッド君
少しカリーが持ちすぎプレーメイクが拙かったこと、クレイがファールトラブルだったこと、にもかかわらずヤングの出番が少なかったこと。ウォーリアーズのスコアラー達が足りなくて機能しなかったのも理由の1つです。
それだけでなくキャブスはディフェンスが良くなりました。
ダン君
試合を通して14本の3Pを決めたウォーリアーズだったが、1Qが6本でそこから8本のみ、うち5本がカリーだったな。
イグダラとドレイモンドで計11本を打っている。これまで以上にハッキリと戦略を打ち出してきたように感じたな。イグダラに3/6と決められてしまったから失敗しているが、空けるべき選手を定めてリスクマネジメントしていたキャブスだった。
諦めるポイントは正しかったが、イグダラにやられた4年前みたいな前半だった。
ブラッド君
もうひとつ、後半になるとハンドラーにプレッシャーを強めました。捨て身のアタックだった気もしますが、パスの出所を抑えたのは効果的でした。リビングストンお得意の裏抜けも、マギーのインサイド合わせもほぼ封じることが出来たキャブスです。
ダン君
バックドアされなかったのに捨て身というのは興味深いな。どんな部分でそれを感じたんだ?
ブラッド君
これまでスプラッシュブラザーズを中心にオフボールへの警戒が高く、それ故にコミュニケーションミスを多発し、バックドアされたキャブスでした。
一方でこの試合で目立ったのは単にバックドアされないだけでなく、レブロンあたりもクレイにドライブで抜かれていました。それはつまりボールを持たれてからのディフェンスと言うことです。
ダン君
全般的にオフボールではインサイド側をケアし、その代わりアウトサイドではボールを持たれやすくなる。もたれやすくなる代わりにボールマンにプレッシャーをかけてタイミングの良いパスを封じたようなイメージをもったわけだな。
タイミング良いパスではないから、少し遅れても間に合ったということか。確かにイージーシュートは明らかに少なくなったな。
ブラッド君
検証の余地はありますが、第5戦がないので必要もない気がします。
・・・・・・・
ブラッド君
同じような点で気になったのはジョージ・ヒルの得失点差△26です。ディフェンスの良い選手にも関わらず、全般的に穴になっていた気がしました。
ダン君
なかなか不思議な光景だったな。まぁヒルは安定性を欠くし、頻繁に欠場するしと悪い部分もある選手ではある。
ブラッド君
ファーストプレーでカリーがリバウンドをタップで押し込みましたが、どうもオフボールで離されてしまった印象があり、プレッシャーを強めるために前に出すぎたのかもしれません。
ダン君
ヒルに限らず、スターター全員が悪い数字を残したので何とも言えないな。
〇ウォーリアーズ
FG 45%
3P 37%
アシスト 25
オフェンスリバウンド 10
ペイント内得点 38
この数字をみればキャブスはこれまでになく守れたし、イージーシュートも減らしたといえる。しかしレーティングは116と結局はダメだった。
ブラッド君
ターンオーバーの少なさがウォーリアーズを救いました。キャブスは守れていましたが、無理はしなかったウォーリアーズであり、厳しい状況に追い込まれなかった試合でもありました。その点では1Qのリードは大きな貯金になりました。
・・・・・・・・
ダン君
後半になるとレブロンももう抵抗するスタミナが残っていなかったな。
17分でFG1/3の7点だった。
ブラッド君
ラブのポストアップやフッドの突破に任せるシーンが増えました。諦めとスタミナと両面がレブロンからタフさを失わせました。この傾向はイーストのプレーオフ中にも出ていたので、キャブスの限界でした。
ダン君
もうこれ以上触れることもないような展開になってしまったな。フッドもほぼ決められず。クラークソンはガベージタイムすらも出番をもらえず。結局は今シーズンのキャブスを象徴するようなラストゲームになってしまった。
言い出したらキリがないから終わりにしよう。イーストの立場から観て、この試合の最後にウォーリアーズはどうだった?
ブラッド君
特筆すべきほど良かったわけではありません。しかし、相手がキャブスである事を考慮すると、ここまで動じずにプレーしているのはイーストでは観れなかった光景です。
ダン君
このプレーオフで少し残念だったのはブレイザーズ、サンダー、ジャズの3チームがウォーリアーズと対戦しなかったことだった。チームディフェンスとして激しくプレッシャーをかけるタイプのチームに対してウォーリアーズのリアクションは興味があったが、「ロケッツは強かった」くらいの感想に留まってしまう。
ブラッド君
もう少し積極的なディフェンスでなければ、ウォーリアーズを追い込めないと言うことですか。
ダン君
キャブスをペイサーズが追い込んだように、相手を動じさせる武器は必要だと言うことだ。それだけでは勝てないが、それなしではウォーリアーズは自信を持ってシュートを打ち続けてしまう。
ブラッド君
オフェンス優位のNBAになってきたからこそ、ディフェンス面で変化をつけるのかもしれません。
そしてセルティックスはキャブスのオフェンスに動じてしまったのかもしれません。結局キャブスはそのオフェンス面での武器も示さずに終わってしまいました。そこは残念な部分です。
ダン君
次回はカー君とルー君でファイナル全体を振り返る予定だが
ブラッド君
カー君は嫌がっていましたね。
ダン君
真面目なブラッド君よりは変な内容にしやすいのだが、どうにも偏った表現になりがちで書きたいことを表現できそうにないらしい。
ブラッド君
我々の再登場もあるかもしれないということですね。
ダン君
いつまでもファイナルを振り返っても仕方ないという話もあるしな。もう向かうは来シーズンへの準備だ。HCも続々決まってきているぞ。
ブラッド君
セルティックスもトレードのコマを多く抱えていて、エインジGMが悩んでいそうです。そういえば「さようならセルティックス」をやっていません。
ダン君
対談企画をやり過ぎて時間がなく、しかも半分くらい書いたがセルティックスは書きにくいらしいぞ。どのタイミングでアップすれば良いのか・・・。
HC決まっていないところはあとラプターズとピストンズですか?ラプターズはうまくいっていただけに難しそうですね。ピストンズはGMも決めなきゃいけないというまた別次元の難しさを抱えてますが……
はじめまして。
いつも楽しく拝読しております。
レブロンは第1戦の後、壁を殴って骨折してたらしいですね。
普通なら、何やってんの?といいたくなりますが、今回ばかりは仕方がないよなぁと思います。
そう思って2戦目以降を見直してみました。
結局レブロンの限界がキャブスの限界だっていうチームにしかならなかったのがレブロンの凄さと弊害ですよね。
まさにそう思います!ヒート時代知らないんですが、同じような感じだったんですかね?
私見なのですが、マイアミ・ヒート時代のレブロンは
もっと役割制限されて疲労を軽減していましたね。
当時はプレイメーカー的な役割で、アタッカーをウェイド。
ボッシュは守備(対ダンカン)とリバウント、ブロック。
バティエ&マイク・ミラーがアウトサイドの守備(対ジノビリ)。
シューターをレイ・アレンとチャルマーズ、ベンチスコアをノリス・コール。
それで手詰まりになったらレブロンのアタックってな印象。
ルールの違いもあって、もっと守備的で攻撃力不足っぽい感じでしたが
レブロン残留だったらもっと攻撃的にシフトしていたでしょうね。
少なくとも全部を一人でこなす今とはまったく別物ですね。
確かに全くの別物でしたね。何から何までレブロンに依存して年齢を顧みずあんなに長時間出場してる現状は異常です。
返答ありがとうございます。
確かに今シーズンのレブロン依存、異常でしたね。それでもファイナルまで行ってgame1の51点(一人アリウープ)!!ひょっとしたらと思いましたが、GSWはそんなに甘くなかったですね。
来シーズンはcavsの今季みたいなプレーはもうちょっと観たくないですね。オフの動きが楽しみですね!
結局今年もウォリアーズの圧勝かよ
全体のレベルが上がったとは思うけれど、唯一苦労したロケッツ戦はイグダラいたら4-1で勝ってただろうし、逆に6.7戦でクリポがいればロケッツが勝てたのかもしれないけど
結局は盤石の2連覇に感じました
ウォリアーズのMVPは個人的にはグリーンが全体通して良かったかなーと
デュラントは文句なし
カリーとトンプソンに関してはシューターの宿命だけど、プレイオフにしては良く決めた方じゃないかと
来期のウォリアーズを打ち破るのはスパーズそしてそれはレナードだと期待してます。
どこでもいいからウォリアーズを倒してほしい
イグダラがいても流石に4-1はない。
そこまでイグダラが重要なシリーズではなかったですし。
てかカリーはスリー打ちまくる割に実際そんなに入らない気がするんだよなー
凄かったのは昔でしょ
さすがに打ちすぎだと思う
やっぱりレブロンとかデュラントが最強
筆者の記事は、基本的に冷笑的かつ若干上から目線で、しかも常にかなり皮肉を効かせてる。
選手やプレーを褒めるときでさえ、その前後で必ずケチをつけたり揶揄をするような言葉が入ってる。
もし意図せずそうなっているとしたら、筆者の気質的なものかもしれないが、リアルで円滑な人間関係を構築するのは難しいと思う。クビになったのもそこらへんが影響しているのではないか。
と分析してみたww
そんな理由でクビにしたら労基法上大問題
普通に書いても面白くないでしょ?
ジョーダンさんへ
カリーを擁護したいわけじゃないんですが…
ただ、一応3Pの確率を書いときます。
カリー ファイナル4試合の合計3P 22/53→41.5%
第3戦の3P 1/10を抜いた場合21/43→48.8%
もちろん場面や状況があり数字だけが全てじゃないですが、これだけの本数の3Pを打って確率が40%を超えるのは単純に素晴らしい部分だと思いますよ。
ミドルシュートと同じ感覚で観てしまうと外してる印象が強くなります。特にデュラントが凄いので尚更ですね
いやでも第3のカリーが酷すぎて
平均的よりも3試合に2試合大爆発した方が勝てる可能性は高まる気がします。
酷いのに勝ててしまうデュラントがいなければ、全く違う景色が見えてくる気がします。
確かに第3戦のカリーは酷かったです。
過去レイアレンも3Pの記録を作った次の試合は決まらなかったなんて話しがありますが、波がどうしてもあるのかと…
ハーデン・リラード・ポールジョージ・ボグダノビッチ・レディック・ロジアーこれらのプレイオフで3Pアテンプトが多めの選手達もその傾向がありました。
それにロケッツや他チームでも終盤に3Pが急に決まらなくなる現象がありましたけど、あれはいったいなんなんでしょう、、
やっぱり3Pは繊細な部分なんだと思います。
今度、レブロンの移籍先について考えるって企画をやって欲しいです!