セルティックスはレブロン対策がありそうで、でも選手層には不安がありました。ならばセルティックスのオフェンスはどうなのか。
セルティックスはディフェンスのチームです。しかし、プレーオフの舞台になるとそれだけでは勝てません。プレーオフでは8勝4敗ですが、そのスタッツを比較します。
〇プレーオフ成績 勝利試合/敗戦試合
得点 109.6/93.0
FG 47%/40%
3P 38%/32%
アシスト 22.6/18.3%
失点数の増減が少ない代わりに得点は左右しています。強固なディフェンスで勝つよりも安定して守って、オフェンスで打ち勝つ方が勝ちパターンだったりします。延長で2試合勝っているのも大きいけど。ある程度守れそうなセルティックスなので、問題はオフェンスでしっかりと得点出来るかになりそうです。
セルティックスのオフェンスはアイソレーションが多いのが特徴で、有利になれる選手がアタックしていきます。ただ、バックス戦などは試合が続いて行くにつれて相手に読まれていきました。その結果は自信のある選手が積極的に行く傾向です。
イメージとしてはホーフォード、テイタム、ブラウンが相手とのマッチアップにあわせてアタックしていて、モリスとロジアーはあまり観ないでアタックしていそうです。特にモリス。
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◉キャブスの選択
そこで先に考えるのはキャブスのとってくるスターター戦略です。レブロンvsブラウンの前提で考えた時にインサイドを大きく空けるためにノーセンターにしてくる方法と、インサイドの穴を塞ぐためにトリスタン・トンプソンでくるパターンです。
キャブスのディフェンスはセルティックスからすると狙いたいポイントだらけ。ロジアーvsヒル以外は狙えるマッチアップ。
キャブスのレブロン、ヒル、ラブ以外のスターター選択は?スモールで逆にベインズを狙うか、それともインサイドの不利を嫌うのか
— whynot! (@whynot_jp) May 10, 2018
誰で来るかはわかりませんが、グリーン以外はセルティックスが狙ってくる穴になりそうです。ヒル以外は狙いやすいセルティックスがどんな選択肢を採用するのかは注目です。
最も大きな穴はJRスミス。抜かれたい放題のプレーオフになっています。コーバーの方が簡単には抜かれないだけマシです。それをゴール下のレブロンがヘルプに来るのがひとつのパターンになっています。レブロンが叩けばノーファールだし。ズルい。
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そんなわけでまず初めに考えるのはレブロンが誰のマークをするかという事。まぁ誰でも良いのですが、レブロンにマークされた選手は3P打ち放題になりがちです。
マッチアップデータではプレーオフでレブロンに多くマークされていたのはサディアス・ヤングで203回ありFG71%でした。FG%の高さもさることながら守られる機会の割に、自分が守っている機会が少ないのはヘルプが多くマッチアップしないケースがおおいからです。
実際にマッチアップされるとフリーになったりして、自由に打てることが多いわけです。ここでビビる選手が多かったというか、イバカがいたラプターズに比べればセルティックスは誰もが積極的に打つはずです。
ドライブからのキックアウトがポイントになりそうであり、もしもレブロンのマークがテイタムだと、高確率でテイタムが決めそうなのでした。そして問題はスマートとモリスです。
キャブスはレブロンのヘルプを前提にしており、セルティックスはキックアウト3Pが大好き
テイタムを守れそうなディフェンダーがレブロンしかおらず、レブロンがテイタムのマークになればよりフリーで打ちやすい。その意味でテイタムは割と楽に得点できる気がしています。
ただし、プレーオフでテイタムの3Pは31%と低調です。大活躍のイメージがあるテイタムですがFG46%と意外と苦労しています。戦略的に観てもテイタムに打たせるのはお互いが狙ってきそうな部分なので、ファイナルにいけるかはテイタムの確率がカギを握っている気がします。
テイタムとティロン・ルーが親戚だって!
一方で個人のディフェンス力の低さを隠すために、キャブスはトラップ気味にダブルチームを仕掛けていきます。それはオラディポとデローザンというわかりやすい選手がいたチームに有効でした。テイタムを嫌がって仕掛ける可能性はありますが、ピックを使う機会が少ないので苦しい気がしてきます。
レブロンを止めるのが少し苦手なブラウンとプレーオフで3Pが決まっていないテイタム
2人の若手がそれぞれで高いクオリティを示す事が必要になります。ルーキー達がブレークした今シーズンですが最後まで残り、そしてチームとしては最も若い選手を活用したのがセルティックスでした。
テイタム1年目、ブラウン2年目、ロジアー3年目、スマート4年目。過去最高クラスのドラフトと育成力のセルティックスです。
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◉細部でセルティックスが上回る
ディフェンス面ではある程度レブロン対策があり、それでいてオフェンスではキャブスのディフェンスの穴が大きいが故に攻めるポイントが大量にあるセルティックス。シーズン通して安定した戦いぶりはプレーオフになっても継続されています。そのほかのポイントを挙げていきます。
①ガードのリバウンド力
シクサーズ戦でビックマンがアウトサイドに引き出されても、しっかりとリバウンドを確保出来るのはロジアー、ブラウン、スマートが既に証明しており、5アウトでくるキャブスのオフェンスに崩されることもないと思われます。
②トリスタン・トンプソンとオジェレイ
そこでトリスタン・トンプソンがベインズより働けるかも重要です。働けないならばベンチに座り続けることになり、同時にベインズとホーフォードの同時起用も減ります。ならばオジェレイに出番が回ってきます。オジェレイがレブロン担当になることも考えられるので悪くない選択肢です。
お互いにスコアラータイプの6thマンではないものの、戦略的には左右してきそうな存在です。
③ブラウンの速攻
セルティックスで空気を読まずに速攻を繰り出すことがあるブラウン。しかし、それは成功するとチームに流れを呼び込みます。しかもトランジションが悪いキャブスなので狙い所でもあります。あまり速攻が多くないチームの中で大量リードを奪うには欠かせないアクセントです。
そして3Pも絶好調。いつの間にか高確率に化してテイタムの不調を帳消しにしています。
④スマートとレブロン
実は3Pが決まっていないレブロン。29%なのでアウトサイドが怖くなくなっています。ペイサーズの偉大さ。そしていつも通り決まっていないスマート。重要な局面で決めてくるのが特徴の2人なので確率の悪さと、そうではない重要なショットを決める部分との勝負の分かれ目になります。
⑤ラブvsホーフォード
いつの間にかホーフォードが圧倒しているマッチアップです。お互いに3Pが特徴であり、ポストアップからも決められるかどうかで大きな差を生み出します。エンビート相手に決めまくったホーフォードがラブに抑えられるようだとセルティックスは一気に苦しくなります。逆にラブはイバカのように楽な相手ではないので、ペイサーズ戦のような状態に戻ってしまうのか。
⑥ヒルの出場
試合に出ていれば素晴らしい活躍をするヒル。でも頻繁に休むのも例年通りです。ヒルがいればロジアーは怖くない。いなければロジアーは無双するでしょう。クラークソンとカルデロンには荷が重い。
ロジアーのスピードに対抗出来る選手がヒルしかいないというかなり珍しい構成のキャブス。オラディポにはパスを促したけど、そもそもパスするロジアーにはあまり意味がないし。
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総合的に考えるとやっぱりセルティックスの方が各所で上回ります。特にホーフォードとラブの戦いで圧勝するようならばキャブスのディフェンスは穴だらけになってしまい、修正が効かなくなります。バックスは見事に対応しましたし、シクサーズもローテーションを変えてきましたが、キャブスの場合はベンチにディフェンダーが不足しています。
セルティックスのオフェンスはベースが個人勝負にあるので、ディフェンダーが足りないキャブスはどうしてもオフェンスに答えを求めるしかないと考えています。
手数の多さで上回るセルティックスが有利に進めるシリーズとなりそうです。
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◉相性が良いキャブス
考えていくとセルティックスが有利なのですが、ひとつだけ困ったことがあってキャブスにとってセルティックスは相性が良いことです。それこそシクサーズ相手の方が嫌だったはずです。試合を通じて走り回るのを止められなければ、エンビート対策が何もありませんでした。
それに比べれば負けそうなのは手数の部分であり、お得意の「3Pが落ちるのを待つディフェンス」を徹底してくるかもしれません。イージーシュートだけは許さず、外から打たせておけば良い形。ラプターズが打つのを躊躇ったり、そのうち外してくれる奴です。
セルティックスオフェンスは大崩れしない代わりに、大爆発もしない傾向があるので悪くても10点差くらいで終盤に突入していきます。
当然そこはクラッチ勝負になればレブロンで勝てる自信があります。ペイサーズやアヌノビーには対抗されたけど、最後に打ち勝てると信じる力が段違いです。
一方のセルティックスもクラッチ力で勝ち上がってきました。特にロジアーの4Qは驚異的でした。
しかし、折角チームで上回っているのに、最後にクラッチ勝負に持ち込まれてしまい、それも相手がレブロンというのはセルティックスとしては勝率を大きく落とす要因になってしまいます。要は自分達の勝ちパターンが同時にレブロンの勝ちパターンでもあるわけです。
だからキャブスからすると相性が良いし、中盤に3P連発で大量リードを奪うのも勝ちパターンです。大量ビハインドの負けパターンもあるけど、それはセルティックス相手だとあまり発生しません。
先に逆転勝ちするチームがどちらなのかは、シリーズを大きく左右しそうです。
頼むからモリスを起用しないでくれ!
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チームとしてはセルティックスが2,3枚上回っていると考えています。ただ「レブロンが」というよりはこの「勝ちパターンがハマりにくい相手」というのがセルティックスを苦しくしていきそうです。
それでも最後にはホームでセルティックスが上回ると考えています。ホームで負けないセルティックス。
4勝3敗? いや、第5戦でセルティックスの勝利かな。
スティーブンスはレブロン相手でもクラッチ勝負で勝機ありとみていると思います。PHIとの第5戦、わざとTOを節約してクラッチタイムに入ったようにも見えましたし。今年の実績から相当自信があるのでしょう。
昨年もほぼブザービーターで一矢報いてますし、心臓に悪いですが楽しみにしたいとおもいます。
弱気になったらダメなことはペイサーズとラプターズが示してくれたので、スティーブンスは今更ひかないでしょうね。
それに試合終盤のHCの読み合いでは、圧倒的に分があります。
だから最後の部分でどんな仕掛けをしてくるかは楽しみですし、何度も見返さないといけないのでしょうね。
個人的に1番のキーマンはホーフォードだと思っています。
ちょっと気になって調べてみたらホークス時代からプレーオフで3年連続でキャブスに破れています(3年でなんと1勝12敗)。ラプターズ以上に実はキャブス(というかレブロン)に苦手意識を持っていても不思議ではなさそうなんですよねぇ。
ラブとのマッチアップはもちろんトンプソンにインサイドで暴れられても困りますし、なんならレブロンやグリーンがセンターの超スモールにも対応しなければならない訳で、苦手云々以前に仕事量が半端じゃなく多そうです。
ブラウンはこの1年の成長をレブロンにぶつけて欲しいのですが、体調が気掛かりです。
ホークスはプレーオフに弱かったですからね。
セルティックスでのホーフォードが違うのは役割の明確性でした。それはホークス時代にはなかったものなので、目の前の仕事に集中してくれる気がします。分担されているので1回の仕事量は少ないですが、試合の中で様々な仕事を割り振られるでしょうから、ホーフォードがダメダメだとセルティックスは簡単に止まると思います。
そうはならないと信じていますが。
昨年のPOではラブがホーフォードをボコボコにしてたイメージがありますが、今年はそれを逆転できるでしょうか。
前コメにもある様にホークス時代もラブに無双されてますし、ホーフォードはラブが苦手なのでは?
全く別の話になりますが、少し気になった所があったので追記させて頂きます。
レブロンの3Pは対INDが35%、対TORが17%なので、そこまでペイサーズは抑えにれてなかった印象ですね。
ホーフォードは今シーズン別の選手みたいに復活していますからね。シーズン中も相性悪くないので乗り越えて欲しいです。
ホーホーが対CLE戦でマッチアップで圧倒した記憶はあんまり無いなあ
去年もプレイオフ平均より10%以上FG%悪化してたし
去年ではなく今シーズンのマッチアップ勝負の中でラブに勝っています。
そもそも今シーズンのホーフォードはここ数年と比べるとパフォーマンスが段違いに高いです。