さようならペリカンズ'24

◎ビッグ3

ザイオンが70試合出場したこともあり、ペリカンズのビッグ3が揃う試合数も増えましたが、そのレーティングは苦しいものがあり、ビッグ3という効率の悪さを露呈してしまいました。言い換えれば、2人のスターとロールプレイヤーならば強いチームでもあり、常に組み合わせに悩むチームでもあります。

ペリカンズは層の厚いロスターと多様な武器を持ったチームですが、最高値を出すための構成にすると上手くいかないという欠点を持っています。イングラムがいない方が、ザイオンがいない方が上手くいく。イングラムがいなくても、ザイオンがいなくても上手くいく。どちらも真実。

ハードなディフェンスと理不尽な個人技で優勝も狙えるだけの強さを発揮する一方で、計算通りにはならない弱みを併せ持ち、ケガのリスクもあって勝ち続けることが出来ていません。勝つことは出来るが、勝ち続けることは出来ない。「続ける」能力の高いチームが強いチームであることはサンダーに示されてしまいました。

スイープ負けをしたけれど、ザイオンが不在ということで来シーズンも同じラインを進むのでしょうが、ビッグ3は解体してザイオンと相性の良いシューティングタイプのエースキャラを連れてくるべきか、それともそれぞれのプレータイムを減らして使い分けるべきか。

契約が切れるのはバランチューナスとゼラーのインサイド、そしてマーシャルくらいなので継続も可能ですが、マーフィーが4年目となる来シーズンが最もチャンスがあるシーズンでもあります。正解はあるようでいて、みつけるのが難しいのがペリカンズの悩みどころ。

高いレベルで攻守にバランスがとれているチームは珍しい。ウエストではトップ3に次ぐネットレーティングの良さもあり、しっかりと戦えれば一気にトップチームになれるのですが、ケガ人が多く、ケガ人がいなくても組み合わせに難しい。ベテランチームじゃないのでチーム力が急激に落ちることはないのですが、安定した出力を出せる形を見つけないと、同じような結果(50勝に届かない)が待っていそうでもあります。

ダイソン・ダニエルズやジェンキンスなどの若手を信じてプチ改革するのも一手。トレードに動くのも一手。割と何でもできそうだけど、そこそこ上手くいっているから動き方も難しい。王道の若手を信じる方がいいと思うけどね。

さようならペリカンズ'24” への2件のフィードバック

  1. いつも楽しく拝見させて頂いてます。
    3ページの「もう少し人間に寄らないと勝てるチームを作れないし、プレーオフのどこかでケガをしてしまう選手になっちゃうだろうね。」
    人間に寄らないと、適格で癖のある表現にクスッとしてしまいました。

    1. 誰にもできないプレーがあだになるというモンスターならではの悩みですね

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