プルアップ3Pを中心にジャンプシュート系は課題というかクセがあるシアカムですが、スピードがあり、ガード並みのハンドリングに加えて、ステップワークも備えている6-8のウイングなので、ドライブからゴール下まで侵入してしまうと高確率フィニッシャーとなります。
〇ゴール下 73%
〇ドライブ得点率 58%
要するにジャンプシュート系を減らして、レイアップやカッティングでフィニッシュまでいける戦術でこそシアカムの特徴が生きます。
ペイント内をスペーシングするオフェンスで輝く
ペイサーズがシアカムを狙っているという話ですが、まさにピッタリ。
ガードアタックを組み合わせているサンダーにとっても同じことを出来るウイングとして価値があります。
サボニスとの合わせ次第ですがキングスもゴール下を空けています。
意外なところではネッツ。トランジションメインなのでシアカム向きです。
こう見ると適応範囲は広そうに見えますが、線の細さもあって偽センターには向いていないという弱点もあります。上の4チームだとセンターを起用しないラインナップを好むのはサンダーくらいです。サンダーは誰も偽センターにはしないからな。
例えばヤングのようなハンドラーだと、ドライブした最後に「フローターかロブパスか」の選択肢が必要なのでセンターは欠かせませんが、そこにシアカムはダメです。まぁ基本的にセンターと一緒に使いましょうってことです。
かといってゴール下で留まっているタイプだとシアカムの良さを出し切れません。つまりは「ベストフィット」というのは簡単ではないので、シアカムの良い部分のどこを利用したいかで色々と変わってきます。ターナー、ホルムグレン、サボニスなんかと一緒なら問題ないってことだ。
センターとして使いにくいのはオフェンス以上にディフェンス面でフィジカル対応に向いていないからです。ニック・ナースはスコッティ・バーンズやアヌノビーをセンターのマークマンにしていたもんな。
〇ブロック 0.3
〇DIFF
6フィート以内 +1.0
どちらもPFだと考えると厳しいものがあります。リムプロテクター扱いはしない方がいいよ。スピードがあるのでリバウンドはちゃんと取ってくれます。センターがボックスアウト徹底して、シアカムを回収役に当てはめるのが一番良い使い方です。
一方でガードまで守れる機動力があり、3年くらい前はPGディフェンダーにあてられ、3P封じの役割で機能しました。ドンチッチのようにオフェンスがPG、ディフェンスがPFなハンドラーに向いている気がします。
〇DIFF
3P +7.9
しかしオフェンスが改善した今シーズンのラプターズは、ディフェンスの悪化が酷く、シアカムも存在感がありません。何をさせるのがベストなのか、いまいちつかみきれなくなっているよ。
テレパシーディフェンスの一角だったため、ガードからセンターまで守り、ヘルプ&ローテを繰り返す戦術にも適応してきました。果たして何に当てはめるのがベストなのか。サンダーの守り方には向いているけど、キングスでサボニスを組ませるのは不安。ターナーのリバウンドをカバーするスピード対応は出来そうだ。
オフェンスだけでなくディフェンスでも働けるのがシアカムの良い部分ですが、オフェンス以上に偏った特性があります。こういう選手を使って対戦相手の対策を立てるのが好きなHCに向いており・・・っていうかニック・ナースで見慣れすぎたな。
プルアップスリーを打たないのはいかにもケイシーの下で育った選手という感じですね
いよいよ優勝時のメンバーがいなくなるトロントですがスコバンを中心にどうチームを発展させていくか楽しみです