デッドラインのトレード候補筆頭にして、優勝へのラストピースに位置づけられるシアカム。その特徴を思い出しておこうのコーナーです。ただし、シアカムはここ3年と優勝した頃のプレーには差があり、ハンドラーアタックを増やしてきたことと、ビッグラインナップでディフェンスでの特殊性が薄れています。
1人の選手として価値を考えると今のシアカムでいいのですが、「優勝へのラストピースだ」と考えるならば、より特殊性のあった数年前をイメージすべきです。いずれにしても引き出しが多いのは良いことだ。そんなポジティブな見方で行きましょう。
ウイングフィニッシャーであり、個人技担当でもある
シアカム最大のメリットはここです。現在のエースタイプの多くは「ハンドラーでしか輝かない」のですが、シアカムはメインハンドラーをやらせなくてもOKです。マルカネンが魅力的に見えるのはエースハンドラーと一緒にプレーさせやすいからですが、シアカムも合わせやすく、それでいてエースを休ませる時間にメインでアタックさせられます。
特にガードにエースを並べてしまい、攻守のバランスに困っているチームに向いています。
しかし、メインハンドラーにしてはいけません。1つにはハンドラーアタックからの展開力の課題ですが、もう1つはジャンプシュートの精度にあります。悪くはないけど、エースとしてジャンプシュートを連打されると苦しい。
〇3P
キャッチ&3P 36.6%
プルアップ3P 7.1%
全然決まらないプルアップ3P・・・ではなく、打ちません。キックアウトを受けての3Pはしっかりと決めるけど、ステップバック系は上手くない。ミドル系は打っていくし、確率もそこそこですが、これをメインで打たれまくると厳しい数字です。
〇ミドル
1.9本 41%
〇ペイント内
5.2本 50%
悪くないんだよ。ドライブからのストップジャンプシュートもポストアップからのフェイダウェイも決めてくれます。ただ、展開力も含めるとメインハンドラーをやらせるのは嫌だ。フィニッシャーとしては優秀。
ちなみに今シーズンのラプターズはHC交代もあってオフェンス面が改善しました。改善でもあれば、バランスアタックでもあり、単純にスペーシングからのインサイドアタックがやりやすい形です。それはシアカムのハンドラーアタックを減らしたので、効率アップしました。
〇EFG
昨シーズン 51.5%
今シーズン 56.4%
チームとして3.3%の改善なのですが、特にシアカムが目立っています。バンブリートの効率の悪さかと思いきや、意外と全員に関係していたぜ。ブラック経営者ニック・ナース問題かな。
今シーズンはTS60%になったので、メインハンドラーでもよさげに見えますが、昨シーズンまでの内容だと批判されまくる数字だよ。トレードでチームが変われば、どんな戦術になるのかわからないし、そこまで期待しちゃだめよ。
プルアップスリーを打たないのはいかにもケイシーの下で育った選手という感じですね
いよいよ優勝時のメンバーがいなくなるトロントですがスコバンを中心にどうチームを発展させていくか楽しみです