破壊と創造とヒート

「創造は破壊からしか生まれない」とは誰が言ったんだっけか。リラード問題に揺れている(?)ヒートですが、ここを除けば今オフの状況はまさにそんな感じ。

ファイナルまで進んだスターターから2人が抜け、シックスマン的な位置づけになりかけたオラディポがケガをして後に放出。普通に考えたら成功したシーズンのロスターをキープできなかったと悲観的に見るべきかもしれません。

しかし、ヒートの昨シーズンは「本当に成功だったのか」という疑問もあります。

ファイナルまで進んだのだから結果は間違いなく成功なのですが、シーズンの成績はイースト9位と大いに苦しんでおり、プレーオフの快進撃も「強い」というよりは「負けない」と表現したくなるものでした。

イースト全体がストロングスタイルというか、自分たちの強さを出せない時間に大きく崩れたのに対して、ヒートだけは苦しい時間帯に耐え抜くことが出来た。だから勝利のチャンスが巡ってきたわけで、圧倒するのではなく「負けない戦い」が際立っていました。

ここ4年間で3度のカンファレンスファイナルと2回のファイナル。その結果は立派なものの「優勝するチーム」としては『強さ』が足りないようにも見えるわけです。戦力はそろっていても勝てないというチームは、「勝負強さ」や「負けない戦い方」など、メンタリティと戦略が足りないのですが、ヒートについてはその部分はあるんだけど、ベースとなる強さを向上させないとさ。

その『強さ』を引き上げるためにもヒーローをスターターとして使っていったわけですが、ヒーローが離脱したことで「負けない」という戦いぶりが光ったのも事実。両立させるって、なかなか難しいよね。明確な強みを発揮してくれるけど、時に弱点でもあるヒーロー。

いずれにしてもイースト9位という成績と、「優勝するために」と考えたら、ヒートに必要なのは現状維持ではなく、破壊による新たな創造にみえます。バトラーとアデバヨを中心にして、多彩な戦略と柔軟性で戦うスタンスには何も変わりはなく、ハードに戦える選手だけを集めたロスターは、名の知れない新たな主力を生み出し続けてもいるだけに、

3人の主力がいなくなったことを悲観するよりも、3つの枠が空いたことをポジティブに捉えたい

そんな風に感じています。もっとも、その結果がリラード獲得となれば、3つの枠とかどうでもよくなり、ただ単にスーパースターを加えたってことになるんだよね。結果オーライってやつだ。この記事を書き終わるまでにリラード加入は決まりませんように。

破壊と創造とヒート” への3件のフィードバック

  1. カンファレンス覇者ではあるけど一発勝負とはいえホークスに負けてますから評価は難しいですよね

  2. ヒートファンとしては周りが言うよりゲイブとマックスが抜けた事よりケイレブ、ヨビッチ、ハイスミスあたりのプレータイム増が嬉しいです。
    ハイメ君の中途半端さにピンときてないですが、自分の注目はドリュー・ピーターソンというパスがうまそうなシューターです。

  3. リラード獲得できず破壊も徹底出来なかったヒートですが、ハケスは期待していいんじゃないかなと思います。よく言えばマルチポジション。ディフェンスで穴になりそうにはない。トマブラ、ハンプトン、ラブの獲得をポジティブに見つつ、シャンパーニュとヨビッチの成長を生温かく見守るシーズンですね。

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