「止められないけど」のボルボル

◎高いTSと・・・

3Pの確率が低いことに加え、フリースローのアテンプトが1.5本と少ないボルボルですが、それでも止められないアタックを武器に高いTS%を記録しました。

〇TS60.3%

これだけの高確率であれば、ロールプレイヤーとしては合格であり、リバウンド力も含めてベンチに置いておく価値はあったはずです。見ている方からしても「ボールを持っている時」のボルボルの脅威は伝わったはず。

ところが、これだけ高いTSに反して、チームメイトからパスを貰った時のFGの低さが目立ちます。

〇チームメイトのパスからのFG
パス数 13.4
2P  4.2本54%
3P  1.5本26%

いや、別に低くはないんですけどね。センターとして考えると2Pの確率は高くないので、シンプルに3P能力の低さだけ確率が悪い。そのうえ、アシストがないタイプなのにターンオーバーが1.6もあって、止められない分から差し引くミスの部分が多すぎました。

もしも、これがスペーシングしているマジックじゃなければ、決まらない3Pと足りないスペースによるドライブ不足、そしてパス判断の遅さとターンオーバーの多さというデメリットが強く出てしまいます。まぁ今時スペーシングしていないチームの方が珍しいけど、少なくともセンターがゴール下にいるタイプのオフェンスだと、相手のリムプロテクターにひっかかるんだよね。

ボルボル本人はスペーサーとしては機能せず、かといってゴール下合わせで力も発揮しない。ザ・主役なプレーで輝くタイプだけど、パスはいまいち。TSの高さを誉めつつも、じゃあどうやって生かせばいいのか、となると選択肢が狭くなります。その狭い選択肢をボルボルのためにチョイスしないよね。

〇12月まで ⇒ 1月以降
プレータイム 26.1 ⇒ 16.3
得点 12.0 ⇒ 5.8
FG 58.8% ⇒ 46.7%
3P 38.8% ⇒ 8.7%
リバウンド 7.1 ⇒ 4.3

ケガ人だらけだったマジックは12月まではボルボルを主軸として使いましたが、けが人が戻ってくると次第にプレータイムを減らしました。その時にボルボルは単に得点を落としただけでなく、異様なまでにFG成功率を落としています。3Pが10%下回ったって何なんだよ。

そんなわけでボルボルは主役の一部として考える必要があり、でも主役にするには厳しすぎ、ロールプレイヤーにしたくなったら長所のはずだった成功率すらも落としてしまった。ってことで、すごく使いにくいわけです。

ボルボルを欲しいならば、ミドルOKの戦術である必要もあれば、主役の1人として構築する必要もあります。わき役としての精度の低さが致命的ってことでもある。そこまで考えて獲得したくなるチームは少ないよね。

「止められないけど」のボルボル” への1件のフィードバック

  1. いつも楽しく拝読しています。
    まさにデータからわかる選手の本質だなと思いました。

    お手隙の際に、同じような「ハイライトはすごいのに、、、」な選手、また逆に「ハイライトはないけど実は、、、」な選手について解説いただきたいです。

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