ヨキッチとシモンズとカニングハム

◎カニングハムはチームを変えられるのか

そして新たなる「チームメイトを変えてしまう存在」として、華々しいルーキーシーズンを過ごしながら、2年目をほぼ欠場したのがカニングハム。1on1ベースでどうにもならなかった昨シーズン序盤のピストンズは、カニングハムナイズされていったシーズン終盤にはしっかりとしたチーム戦術を持つようになりました。

期待が膨らむシーズン開幕となった今シーズンは、カニングハムの離脱と共に戦術は薄められ続け、2か月もするとチーム戦術のすべてが消え失せてしまいました。最後は個人技アタックで得点を取る形に戻っており、チームメイトを変えたカニングハムと、カニングハムがいなくなって元に戻ったチームメイトでした。

ポジションもプレースタイルも違うヨキッチとカニングハムですが、どちらも「ちゃんと見なければわからない」点では似ています。MVPを2回も取りながら過小評価されているとすら感じるヨキッチの凄味はインテリジェンスにありますが、カニングハムも同じくインテリジェンスが武器です。

「必要な時に、必要な事をする」カニングハムはディフェンスの狙いとチームメイトの動きを見てプレーをジャッジしていきます。強烈に自分で突破するよりも、簡単にチームメイトを使うようなプレーも多ければ、ドライブ・ポストアップ・カットプレー・3Petc何でもします。何でもする具合はヨキッチに近しい存在です。

ただし、それぞれの精度というか、単純にシュート力が追いついていません。あるいは強引にねじ込みに行くようなプレーもまだまだです。

10.0点 FG51% 7.0リバウンド 2.4アシスト
16.7点 FG58% 9.8リバウンド 4.9アシスト

しかし、実はヨキッチの1年目と2年目もこんなもの。ルーキーシーズンが一番すごかったシモンズと違って個人としてのディベロップメントがヨキッチの強みでもありました。カニングハムのルーキーシーズンは

17.4点 FG42% 5.5リバウンド 5.6アシスト

実はかなりオールラウンドなカニングハム。チームとして最も機能しているのがセンターがライルズでインサイドにスペースを空けたときでしたが、そうなるとカットプレーも増えてカニングハムは実に様々なプレーに絡み始めました。そんな点もヨキッチに近しく見えるポイントです。

ただし、チームとしてはオンボールプレイヤーとビッグマンを集めたがるクセがあり、こちらもシモンズ同様に怪しいにおいがしています。まだ始まったばかりのピストンズですが、ヨキッチルートで優勝までたどり着けるか、それとも血を入れ替えすぎるシクサーズルートに進み、チームメイトへの波及効果が薄まるか、は大きな分岐点になりそうです。

◎駄作

書き始めたときは「ヨキッチの何が凄いのか」をシモンズとカニングハムを例示にしながら、面白く書けると思ったのですが、なんか論点がズレちゃったな。ということで、最後は眠くてめんどくさくなるという酷い有様の管理人。まぁそれはいいや。

ヨキッチがチームに信頼され、育つのを待ってもらえたのは、個人としての成長が明確だからであり、改善しなかったシモンズとの差でもあります。そんなことをしなくてもカニングハムは待ってもらえるでしょうが、問題は「チームメイトを変えてしまう」ことを成熟度とみるかどうか。

今のところ、ナゲッツのようにチームとしての連動性を重視したドラフト指名ではありません。っていうか、ナゲッツは7位のマレー(と外したムディエイ)を除けば下位指名だらけなんだよな。上位の優れた身体能力のポテンシャルは、ヨキッチするにも、カニングハムするにも簡単ではないんだよね。

いずれにしても、チームメイトを変えてしまうとはいえ、シモンズの特徴は「チームメイトの良さを促すパス」でしたが、それはヨキッチがやっていた判断力やプレーチョイスまで変えてしまうほどの影響力でありませんでした。果たしてカニングハムはそこまでできるのか。そのうち、チームメイトもカニングハムみたいになれるのか。

そう考えてドラフトを考えてみると面白いかもしれません。

ヨキッチとシモンズとカニングハム” への2件のフィードバック

  1. クリスポールの影響力はまた違うものなんですか?
    世代や立場が違うために挙がらなかっただけでしょうか?

    1. クリス・ポールがチームメイトを変えてしまうってのは見た記憶がありません。

      ビールと交換されるくらいだし。。。

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