◎ゾーン
ゲーム3の敗戦からゲーム4の修正は見事だったヒート。それ故に「しっかりと修正した」でも勝てない現実もあるのですが、まぁそれはいいじゃないか。このゲーム4の修正はオフェンスリバウンドをとらせないことにあり、ボックスアウトの徹底とハードワーク・ハードワーク・ハードワークでした。ラブも頑張ったしな。
そんな中でゲーム4はゾーンを使用しませんでした。確かにボックスアウト徹底しつつ、全員がリバウンドに飛び込むような形はゾーンではちょっと難しい。仕掛けどころを失った感がありつつも、修正事項を考えたら自然だったのかもね。しかし、それでも勝てなかったからか、ゾーンを増やします。
また、ゲーム4は「ヨキッチを空ける」ことを繰り返しましたが、それは特にツーメンゲームでアデバヨがマレーにプレッシャーをかけるダブルチーム優先があったから。ゲーム5はそもそもゾーンなのでダブルチームそのものが発生しにくく、終盤にマンツーに戻した時もツーメンゲームに対してはスイッチ対応でした。
いうなればヨキッチ周辺を調整してきたようなゲーム5の修正ですが、これが結果的にはボックスアウト徹底にならず、ナゲッツにオフェンスリバウンドをとられる展開になってしまいました。あっちをとれば、こっちがとれず。
〇オフェンスリバウンド
ナゲッツ 11
ヒート 11
〇ディフェンスリバウンド
ナゲッツ 46
ヒート 33
数字的には同じなのですが、ナゲッツは個人につかないリバウンドも多く、特にクリスチャンと前述のMPJがリバウンドに絡んではルーズボールにして、他の選手がカバーしていった印象です。
またヒートも同じ数を取っていますが、御覧の通りディフェンスリバウンドの数が違います。要するにヒートの方がシュートミスが多かったことでオフェンスリバウンドが増えただけなんだよね。
〇3P
ナゲッツ 5/28(18%)
ヒート 9/35(26%)
しかし、ヒートのゾーンは効果がありました。それが3Pに出ており、とにかく簡単には打たせませんでした。セルツの3P成功率を落とすのにも成功しているし、3P優先ディフェンスともいえました。
ヒートのゾーンは基本的にはメインハンドラーに対して2枚が強く出れるところに特徴があります。基本はケイレブがプレッシャーをかけ、スクリーンではがされても2枚目が待っている。他のチーム相手には効いていたゾーンですが、ナゲッツはメインハンドラーがアタックしてこない&ヨキッチでは意味がないということで使いどころが難しいのも事実でした。
おそらくスポルストラは、マンツーをするとオフボールスクリーンでマークを剥がしてくるマレーを嫌がったんだと思います。これはヨキッチのファールトラブル時にマレーアタックで沈められた部分なので、エンドライン側から動いてくるのをゾーンなら無視できます。また、マンツーだとゴードンのインサイドアタックに困らされたのもあるよね。
〇ナゲッツの3Pアテンプト
マレー 2/7
MPJ 1/6
KCP 1/5
ブルース 1/5
基本的にはパスで展開しての3Pになっており、マレー以外の3人が多くなりました。まぁマレーも多いんだけど、これは全員そろっていた1Q序盤と、トランジションやオフェンスリバウンドの流れからなので、ハーフコートのセットオフェンスでは殆ど打たれませんでした。
ということでヒートのゾーンは効いていた。効いていたんだけど、代わりにオフェンスリバウンドが増えてしまった。ゲーム3からゲーム4への修正は見事であり、ゲーム4からゲーム5への修正も見事なんだけど、かわりにゲーム3みたいに戻ってしまったんだ。
仕方がないし、それがナゲッツの強さでもあるよね。
お疲れ様です。
ナゲッツ優勝おめでとう!滅茶苦茶強かった!
ヨキッチ個人でもレベルが違ったのに、チームへの波及させ方が桁違いすぎて惚れ惚れしてました。
過去のプレーオフと比べても最も圧倒的なチームだったのではないかと思ってます。
個人的にはナゲッツオフェンスが行き詰まり、ヨキッチが1on1連打するしかない世界線(連打しても優勝しそうですが)が見たかったですが、ほとんど訪れませんでしたね!
怪我しにくそうなプレースタイルなのもあり、至高ヨキッチを長く見れそうで楽しみです。
いい記事いつもありがとうございます。華がないGame5がある意味ナゲッツとヒートらしい気がしました。違いはあれど、2014年のスパーズや、2004年のピストンズのようにチームカラーがよく出たナゲッツはいいチームだなと感じました。来シーズンはウェンバンヤマのリーグ入り、復帰するチャットホムグレンとポクがいるサンダー、ボルボルのいるマジックなど、スキルフルな7フッターのプレーヤーがリーグを面白くしてくれると思っています。引き続きブログのアップ楽しみにしてます。