マクミランがホークスのHCになったのは2年前。まだまだ若手再建期の中で、ケガ人続出で勝てなかったホークスは、何故かロイド・ピアースをクビにして方向性の異なるマクミランへと変更しました。そこからケガ人が戻ってきて勝率をあげると、プレーオフではカンファレンスファイナルへと進出。
HC交代効果が極まったシーズンでしたが、あの時はリスクを恐れないパッシングオフェンスのピアースから、リスク管理をするマクミランへの変化が上手く機能したものであり、継続性がないと思いましたが、本当にその通りになりました。
その意味では「遅かれ早かれ」マクミランに限界が来るのはわかっており、遅すぎた解任劇でした。っていうか、マクミランもやめようとしていたって話もあるし、かなりきな臭いのがホークスの事情です。
まぁその話が気になる人は調べてみてください。長くなるからやめておこう
◎何がマクミランを苦しめたのか
今シーズンは開幕前にデジョンテ・マレーを獲得し、他にもホリデー兄弟のようにマクミランが好むディフェンシブな選手を増やしました。不安定な戦いぶりを解消することを目指した補強は、良い補強だったと思います。
開幕するとヤング&マレーが共に二けた近いアシストを記録し、ハンドラー任せの傾向が強いマクミランらしさもでていました。これにディフェンス力が伴えば、何も問題なかったはずです。
〇レーティング
オフェンス 115.4 ⇒ 114.2
ディフェンス 113.7 ⇒ 114.4
オフェンス力が下がるのは織り込み済みでしたが、ディフェンス力まで下がっています。しかも、マレーはヤングよりもレーティングが悪くなっており、補強の狙いが機能していないことがわかります。
〇速攻での失点 12.2 ⇒ 15.6
通常、ハンドラーオフェンスが強まると、ミスが減るのでカウンターを食らわなくなりますが、ホークスは逆でした。ピアースからマクミランになって、面白さが減った代わりにリスクマネジメントをしたことで成功したのに、ディフェンダーを増やしたらリスクが増してしまったわけです。
もちろん、全てをマクミランの責任にはできませんが、こうしてスタッツを見ていっても、補強効果が出ておらず、ディフェンダーとして頭角を現しているのはジョン・コリンズくらいで、そのコリンズはパスが来ないのでオフェンス力を大きく落としました。
チームとして成長できなかった
マクミランの罪はここにあります。ヤングとの不仲など、メンタル面での問題もありましたが、マクミランがマクミランらしくチームを成長させていければよかったのですが、補強があったにも関わらず、逆の方向へ進んでしまったわけです。
また、ボグダノビッチが復帰すると30分近いプレータイムを与えました。ヤングとマレーがいるのに、ボグダノビッチを重用した結果、主力で最も悪いディフェンスレーティング116.4を記録しています。ボグダノビッチを主力ガードと考えているならば、大きな代償を払ってマレーを獲得する必要はなかったはずです。
マクミランは何を描いていたのか。それが見えてこないまま50試合を過ごしてしまいました。「勝てないからクビにしろ」とは思わないし、「戦術がないからクビにしろ」とも思いませんが、「チームの進んでる方向が見えない」のだから、もっと早く交代させるべきでした。
最高のニュースです。こんな期待感のあるヘッドコーチ就任は中々ないので興奮しました。
個人的にはブーデンフォルツァーHC時代のような完璧なホークスを思い出してワクワクしています。それってプレーオフではケチョンケチョンにされそうですが。
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