今度はマルカネンがキャリアハイだ
スコアリングラッシュになっている1カ月。今回は『オフボールの天才マルカネン』によるキャリアハイショーです。何故か、10試合以上やる日と、3試合くらいの日があるよね。少ない日に49点は目立てるぞ。
ロケッツはPFにディフェンダーが揃っているので、その中で49点はスゴイと思ったのですが、いざ見てみるとアウトサイドでフリーになりやすいことと、プレッシャーのかかっていないガード陣がマルカネンに限らずパスを回しており、マルカネンがボールを貰う前に勝負がついています。
それもまた『オフボールの天才マルカネン』だよね。ひたすら個人技アタックしていたヤニスやパスしてもチームメイトが決められなかったドノバン・ミッチェルとは全く違う形の得点ショーになりそうです。
◎ドリブル不要の1Q
かつてのクレイ・トンプソンを思い出すかのように、1Qのマルカネンは18点を奪いながら、決まったシュートは「ドリブルなし」でした。パーフェクトにオフボールの天才でした。なお、もちろん他のプレーではドリブルしているし、ワンドリブルのミドルは外れたよ。
ここでのマルカネンは『天才的な』オフボールはしていません。しっかりとストレッチして3Pを狙う事とスクリーンからリングにダイブしてのアリウープです。大事なことは動きそのものがスペシャルでなくても、ポジショニングが良く、トップからコーナーまで様々なポジションでパスを受けている事。何でもない時が一番大事なんだ。
そしてストレッチ役をしながら、しっかりとリングにダイブするプレーもしていること。両方やれているセンターなんてどれだけいるんだい?
7フッターのマルカネンは何も問題なくアリウープをフィニッシュしています。まずはスペシャルな動きでなくても、何でもないオフボールの質の高さを見せてくれました。それは賢いだけでなく、「高い」のも大事なことだ。
しかし、2Qのマルカネンはスクリーンからのダイブでフリースローを得るシーンはありますが、FG成功は0本に終わります。この辺はジャズの良い所でもあり、悪い所でもあります。
基本的に「誰が打つか」は決まっていないオフェンスパターンで、スペーシングから自分たちの形を作るけど、そこからはリアクションオフェンスなので、ディフェンスの動きを見て判断です。その上で、コンリー以外のガード陣は積極的に打っていくタイプなので、オフボール担当は損をしがち。マルカネンも、こんな時に自分でボールを持って仕掛けるわけじゃないしね。気合のボイレンとはやってられないぜ。
外のシュートも好調だったジャズが、マルカネンの得点が無くても順調にリードを広げていく中、シェングンがプットバックでチームを救い、8点差に縮めて前半が終わります。ここで大量リードだと得点はとれないもんね。
改めてマルカネンの素晴らしさを褒める回かと思いきや、ただロケッツを(サイラスを)ディスりたかっただけなのでは…