ECFバックスvsホークス ゲーム2

「ヤングをフリーにする」という謎の戦略をとってきたゲーム1のバックス。48点取って負けるという予想通り過ぎる対策結果が出たのでした。さすがに同じことはしないよね。

一方のホークスはシクサーズとのシリーズから続く後半にボグダノビッチの出番を減らし、今回はソロモン・ヒルによってミドルトンを抑え込んでの勝利でした。そしてゲーム2では開始2分経たずにボグダノビッチが2ファールになったこともあり、早々にソロモン・ヒルが登場します。

◎マッチアップ

バックスはタッカーをスターターに残しています。これがベンチメンバーとの交代問題を引き起こしているのですが、実はそれだけでなくタッカーのマークをヤングにすることで楽させているホークス。そのヤングはタッカーをしっかりマークするわけではなく、ちょっと浮いた感じで守ります。だから若干ゾーンの匂いもさせるディフェンス

ヤニスにはカペラで止めに行くのですが、序盤からアンラッキーな感じでルーズボールがヤニスに落ちてきて、カペラが正対していない時に決められまくります。もっとも、ルーズボールでヤニスの方が早いのは当然なので、パワーアタックを止めるカペラだけど、それ以上ではない。

ソロモン・ヒルはオフボールのスクリーン時にファールしてしまい、止めたいポイントがあっちもこっちもミスっているスタートのホークス。まぁここはバックスのホームコート。試合序盤にはファールを厳しくコールする点も含めてありがち。

ってことで、これといって工夫があったとかではないけど、特に問題なくオフェンスをスタートさせたバックスでした。これについては大量得点したわけでもないので、通常営業レベルの話。ヤニスはキックアウト徹底なので、ミドルトンの3Pにも繋がった。

問題はヤングへのスクリーンで自由を与えてしまったバックスディフェンスですが、さすがにそんなことはしないよ。これがちょっと面白かったのは、明確にブルックがいくのではなく、ショーディフェンスをしている中で、サイドの選手がドライブを止めに行きました。ミドルトンとかヤニスとか。

つまりはゲーム1の考え方も見えてきます。バックスが嫌がったのはシクサーズとの7試合で21本も決まったカペラのアリウープ。「それならヤングにフローターを打たせよう」だったわけですが大失敗。今度は「ブルック以外が積極的にヘルプに出る」をチョイスしたわけで、カペラ警戒を変えず。

うーん、バックスは「3P打たせてもゴール下打たせるな」のチームなので、両ウイングが空くことを許容するのはわかるけど、だっだらブルックが出て行っても同じなんだけどね。しかもヤニスにタッカーがいるから、インサイドでスイッチしても関係ないし。

なんて思っていたら、ハーターにパスが出たら普通にブルックが行った。なんだ行くんじゃん。そしてアイソからのプルアップ3Pです。ヤングもvsカナートンでアイソからのプルアップ3Pなので、次第にピック&ロールしなくなってきたホークス。

これで追い付きそうだったのですが、ブルックが連続3P。さらにヤングのパスミスからホリデーの速攻で追い付かせません。でも、やっぱりハーターの仕掛けにはついてこれず、ミドルをフリーで打たせ、外れたんだけどヤニスにマークされていたコリンズがプットバック。

それぞれ良いプレーは出るものの、ディフェンスが強く出ている中で「良いプレーじゃないと決まらない」って雰囲気だったので8分半経過して20ー14とロースコアの展開でしたが、ここから両チームの得点が伸びます。

ホークスはヤングとコリンズ以外はベンチメンバーに。バックスもヤニスとホリデー以外はベンチメンバーに。マッチアップで揺れ動く展開になります。

そこまではカペラだったので抑えていたヤングのピック&ロールが、コリンズに代わったのでダイブしたコリンズがイージーレイアップ。vsカナートンのポストアップでイージーに決めていくガリナリ。さらにヤングのドライブキックアウトからルーの3P。ガリナリも3P。

ガリナリが相手になったヤニスは高さとフィジカルで抑えての裏パスでイージーなゴール下。vsオコングではスピード突破が効くからか、ホークスディフェンスが収縮するとキックアウト徹底のヤニスからポーティスやカナートンの3P。そしてホリデーはプルアップ3P。

選手交代から一気にバランスが崩れました。まだゲーム2だからちゃんと選手交代したともいえます。とにかくガリナリを止められなかったバックスとヤニスを止めに行ってキックアウトされたバックス。これがゲーム6くらいになったら、バックスは交代しないだろうなー。

1Qは3P7/12決めたバックスが34-28とリードします。あと5つもオフェンスリバウンドがありましたが、それが「ゲーム1に負けたチームの集中力」って感じです。ホークスは上手いことやらせておいて、力を溜めておくべきシーンかもね。

◎ヤングを狙え

ちょっとノッてきた感じのバックスは軽やかにシュートを決めていきます。ディープ3Pのカナートンは、2年前のバックスを思い出させるアテンプトでした。さらにディフェンスではヤングがいなくなって、何故か昔のようにハンドラーに2人いって、ゴール下を周囲がヘルプにきてオコングを止めます。

ってことで、何故か途端にバックスらしくなってきた2Q。なんでだろ。ヤニスのスピンムーブは・・・昔とは違うね。

ホークスも休んでいたボグダノビッチの3Pが決まるのですが、ルー、ハーター、ボグダノビッチ、ガリナリ、カペラと並べているので、ちょっとディフェンスが弱い。合わせ技ってことでバックスペースになっていきますが、フォーブスのフローターが決まった後のスローインでルーズなパスをだしたカペラ。これをポーティスが掻っ攫って12点差にします。

今シーズンはブーデンフォルツァー・マジックで荒さが消えたポーティス。ディフェンスもかつてのような弱点ではないので、使いやすい選手だと思うのですが、ネッツとのシリーズでは出番が消えていきました。だから、やる気もあれば元気もある。エネルギーをチームに加えている感じがします。特にこの時間帯のディフェンスはスペースを作ってしまう守り方なので、それをポーティスが奮闘していた。

ホークスはスターターを戻すとハーターがアイソからの3Pをヒット。マジで確定レベルアップしたのか。さらに積極的にスイッチしてヤングを守りに来たポーティスに対してプルアップ3Pのヤング。うーん、決められたとはいえ、ポーティスを使った方が良かった気がしてくるな。なんて思っていたら、ブルック相手の3Pをミスするヤング。しかもカウンター一閃されます。

ちょっと荒いのはヤング。そんなに3P打たなくてもいいじゃん。トップからアリウープパスを出してカットされているし、ヤング頼みだったシーズン前半みたいに「やりすぎ」てバレバレになってきます。

逆にバックスがミドルトンとブルックのピック&ロールからブルックのダンク。さらにブルックはヤングのドライブをブロック。マジでゲーム1は何だったんだ。ポーティスもブルックもヤングに対して前に出て守り始めました。さらにヤングはサイドに出すパスをスティールされてミドルトンがイージーな速攻に。

ヤングを自由にしたゲーム1
ヤングを徹底マークするゲーム2

当たり前といえば当たり前ですが、対比が大きすぎて調子に乗ってしまったヤング。意外と若かったね。しかも徹底マークしているのは2Qからなので、なおさら戸惑ったようなヤング。

コリンズとのピック&ロールを使うとブルックのショーディフェンスに加えてインサイドが厚く、コリンズへのパスをカットされ、ドライブからのパスにマークのブルックが触って、これも速攻。ブルックは3Pもヒット。

ホークスは突如としてレディシュが登場しビックリしましたが、ボグダノビッチからのアリウープでダンクミス。うーん、ヤングから行かなければ普通にプレーは作れているな。ハーターのパスアウトからコリンズの3Pも打て入るし、やっぱりヤングでハメられた感じ。

〇2Qのブルック・ロペス
7点
3スティール
1ブロック

〇2Qのヤング
5点
0アシスト
5ターンオーバー

うーん、一気だったな。ほぼヤングのミスであり、ヤングを止めたブルックの仕事でした。ヤングが単なるターンオーバーではなくスティールされまくるから、バックスはイージーシュートばかり。それでいて、ハーフコートになるとブルックがFG3/3でした。

ヤングが3Pを外すとリバウンドからの速攻で30点差。えーっと、前半だけど終わりにしてもいい?

◎まとめ

まず全てを置いておいて言いたいことは

調子に乗ると強いバックス

でしたね。接戦の重たい展開ではヤニスが個人技アタックしまくって上手くいかないけど、余裕があるとキックアウトが機能しまくる感じ。しかも、20点差になったらシュートが決まりまくる。だから、まぁ信じすぎない方がいいよ。勝つ時は大差っていうのもバックスの通常営業だ。

とはいえ、この試合は「何故かゲーム1では出なかった」相性の良さが出た部分も忘れてはいけません。1つは「ヤニスを止められない」ってこと。やっぱりカペラとグリフィンでは違うし、ガリナリはもっと違うし。おそらく後半になったらコリンズをぶつけてくる気がしますが、前半からやらせると厳しいので、その間に圧倒してしまったヤニスの勝利。

特に今日はスピンムーブが良く決まりました。うん、それってね。ヒートは「スピンムーブした瞬間に止める」ことでヤニスを止めたように、わりとタイミングがわかりやすく、追い込めばいいのですが、カペラだと普通にスピード不足で厳しい。なお、ロケッツ時代ならもっとスピード対応できたんだけどさ。

グリフィンならスピンに対してもチャージドローを狙えたわけで、単純なディフェンス力としてホークスはヤニス対応が難しいんだよね。ヒートのように囲むことも出来ないし、グリフィンほどは守れない。あとはコリンズがレベルアップするしかないけど、とりあえず相手もしていない。

さて、現在後半やっていますが、思いっきりヤニスにスピードアタックされています。実はこれもバックスの作戦だった気もします。

もっとトランジション増やそうぜ!

これは純粋にゲーム1の反省でしかないでしょうし、ゲーム2は「ヤングのミスから速攻」でわかりにくいですが、ホークスはスピードがあるチームなので、トランジションアタックされた時でも走力でカバーするのですが、そこに微妙な要素として「ヤングは速攻を止められない」ってのもあり、ヤニスを誰も捕まえ切れていないと一気に決められがちです。

そんなこともあって、ヤニス対策が厳しいホークス。それはゲーム1の時点で明確ではありますが、もっと強く出たゲーム2でした。まだ3Qなんだけど。

ついでにホリデーが止まらなかったことも大きいのですが、、、、うーん、ここはもうよくわからん。ネッツとのシリーズから謎だらけなので、とりあえず無視しておこう。

ヤングが徹底して苦しめられたゲーム2

これがこの試合最大のポイントですが・・・うーん、まぁ予想通りでしかないんだよね。もちろん予想以上に苦しめられましたが、本来はゲーム1の時点で発生しているべき事項が1試合遅れて出てきただけ。マジでなんであんなに自由を与えたんだ?

エンビードが絶対に前には出てこないシクサーズディフェンスならば、例えサイブルやシモンズに苦しめられても、ヤングが得点する手段は多くありましたが、バックスの基本となるチームディフェンスは対応が違います。

ホリデーの個人ディフェンス
   +
ハンドラーに対して分厚く守るバックスディフェンス

ヤングがこれを突破するのは簡単ではなく、必要になってくるのはハーターやボグダノビッチの活躍でした。ただ、この試合で勝負が決まった2Qにヤングがやりすぎてしまった。マクミランがHCになってから、ヤングにマークが強い時はシンプルにウイングにパスをさせてきましたが、ちょっと忘れてしまったようなヤングでした。マクミラン激おこしてもいいんだぜ。

そしてヤングが行くにしても「ロールマンの3P」は欠かせない対策です。でも、コリンズとガリナリがスクリナーになることは少なく、カペラばかりでしたね。これがバックスを楽にしたとも言えます。本来はブルックを狙いたいわけですが、カペラだと3P狙えないから収縮するバックスディフェンスの餌食でした。

ってことで、本来はシリーズ前から対策が求められていた要素が、ゲーム1のバックスディフェンスによって忘れられた感じかな。まぁアウェイでホークスが1勝しただけで十分な成果だから、全部忘れてゲーム3で取り戻せばよい。

ホークスに大事なことは、ハーターの活躍(ヤングはプレーメイクしない)とコリンズの3P(ヤングからのキックアウト)です。本当はハンターがいると、個人ドライブなんかもあったのですが、まぁとりあえずはコア3で何とかしよう。

このシリーズの予想は「バックスが圧倒的に優位だけど、ホークスにも対抗手段はある(成長しろ)」です。謎のゲーム1を経て、ゲーム2では派手に、そんな要素が出てしまいました。2試合トータルで薄めて丁度良いくらいだな。

そんなことを書いていった3Qで40点差になっています。ちょっといくらなんでも振れ幅が大きすぎます。

◎ガベージ4Q

さて、ガベージタイムです。でも、プレーオフになってから楽しめない若店の奮闘がでてくるから楽しかったりします。本日の主役はレディシュですが、ホークスについて言えば「ハンターとレディッシュの融合」がまだ進んでいません。むしろ、それがなかったからこそ、ここまで進んできたし、ハンターよりもハーターの方が潤滑にプレーが行われた感じもあります。

そのレディッシュの役割は2つで、1つはウイングとしてのドライブ担当。ヤングがやりすぎたこの試合では必要な要素です。もう1つはベンチスコアリング。ここはガリナリがいるので、そこまで必要ではないですね。だから、まぁ、元気でも使いどころには迷ったはずです。

とはいえ、2Q序盤にルー、ハーター、ボグダノビッチと並べたところから始まった展開なので、ここにハンターかレディッシュがいた方がバランスがいいですね。消えるのはボグダノビッチだけど、ハンターのケガがなかったらハーターがトレードだっただろうな。

他にもホークスはクリス・ダンが出ていますが、ケガでこんなことになっていますが、結局はケガがなくても余計な戦力だったよね。別にそれが悪いって事はないけど、今でもガードが1人多いのにさ。もっともダンはディフェンスの良い選手なので、使い道は多いです。でも、今シーズンはディフェンス力を図ることなく終わってしまったな。本当はこのシリーズでもホリデーに困るなら使いたいところ。なんせ途中でソロモン・ヒルがマークしていたけど、そりゃあないだろう。

そしてセンターのフェルナンドね。このレベルでは通用しないわけですが、よく走るし、フィジカルも強い。おすすめ案件だから、サラリー使わずにセンター補強したいチームは狙ったらいいよ。ナゲッツとか、サンズとか、スパーズとか。

バックスはヌワラがヒート戦以来の登場ですが、ミスショットだらけでした。うーん、ネッツとのシリーズではティーグがディフェンス面で使いにくくブライアントでしたが、本当はヌワラに経験を積ませたい気もします。なので、どこかで活躍出来れば、この後もプレータイムがあるかもね。

他にはディアキテも登場して、目立っていました。フェルナンドとのハッスル対決って感じ。とはいえ、こちらもこのレベルでの出番はないし、ポーティス活躍したし。ドラフト外ルーキーなのですが、ヤニス系統なので、とにかくディフェンスを鍛えさせるのかなー。

そんなわけで一方的な展開になったゲーム2。それは休養できたゲーム2でもあり、ターニングポイントにもなります。やられまくったヤングの部分で、ホークスがどんな修正をしてくるのか。

〇ペイント内得点
ホークス 30
バックス 62

ザ・バックスって感じですが、この差を埋めることも大切ですが、インサイド固めしてくるバックスなので、3Pで攻略できるかはもっと大切です。実はゲーム1も70点もペイント内得点があったバックスだしさ。

ネッツはペイント内得点で24点も負けながら勝っている試合もあり、アウトサイド攻略がどこまで出来るのか。バックスが通常営業してきたゲーム2だったので、ゲーム3はホークスが「バックスの弱点を利用する」ことが出来るのかがキーになりそうなのでした。

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