プレーオフWCF サンズvsクリッパーズ

ゲーム1

いよいよカンファレンスファイナルです。長かったような短かったようなプレーオフも、選手はここを乗り切ればスケジュールも楽になります。見ている方は1日1試合なので、ここから一気に楽になります。

しかし、両チームのオールNBAがいません。クリス・ポールはプロトコルで、レナードはケガで。前者は戻ってくれば即活躍できますが、後者はどうなんだろうね。本来はクリッパーズに分がある戦いでしたが、レナードがいないとなると様相が大きく変わってきます。その前に少なくとも2試合あるので、1勝した置きたいところ。

まぁでも、普通に中1日のクリッパーズなので、初戦は様子見で十分なんだろうけどね。ジャズとのゲーム6と同じマンをいれたスモールラインナップを採用し、これといった工夫を感じさせないスタートです。ティロン・ルーはいろいろと仕掛けるけど、論理的ではなく思い付きみたいな仕掛けが多い。

サンズはペインがスターター。問題はベンチのハンドラーを使うのかどうか。だから、意味が出るのは交代が発生してからです。結局、ジャボン・カーターは出てこず、ムーアが起用されるという形でした。ワンハンドラーをチョイスってのは予想が当たったよ。

「ジャズとのゲーム6と同じ」といえば聞こえが良いわけですが、実際には内容が異なるオフェンスを展開します。でもそれはルーというよりも選手の問題。選手っていうかモリスかな。

5人が大きく広がりドライブでゴベアの位置を動かし、キックアウトすればフリー、ってのがジャズとのシリーズでした。レナードがいない方がわかりやすかった。しかし、ポール・ジョージはともかく、モリスがポストアップしたり、1on1で仕掛けたりします。タフショット好きが打っていくことで2連敗していたのにさ。

いまいちスペーシングも出来ていないモリスが混じると、そもそも他の4人のスペーシングも上手くいかない。だって5人広がっているんだもん。レジーは3Pを決め、ポール・ジョージもドライブから得点したけど、キックアウトが出てこない。

そこで1Q中盤からズバッツ投入。おぉ!早かったね。ロンドは出てこずベバリーなのでセカンドラウンドを引きずっているようないないような。そしてズバッツがいてもモリスがハイポストに来たりするので、やっぱりモリスのところが大きく違う。ストレスなのか、狙いなのか。

これでスペース問題が解決したアウトサイド。ポール・ジョージからのキックアウトパスが連続で出てきます。うん、これの方がシーズン通りの「相性が良かった」って感じがします。でも3Pはハンドラーしか決められなかった1Qは21点に留まります。ロンドも出てきたよ。

一方でディフェンスは「ゴベア相手にスモールで守れたんだから同じさ」なんてわけにはいきません。いろいろとジャズとは違いがあるので、順番に触れてみましょう。

まずエイトンはゴベアよりもポジショニングが良い。それは「ゴール下で押し込み専門」のゴベアよりも、いろんなところにポジショニングできるっていう事。そりゃあパスコースも増えるよ。そしてシュートもゴベアよりずっと上手い。だから守り切るのが結構大変で、序盤はエイトン合わせを連発されます。

そしてベンチからはサリッチ。シュートレンジも広いし、自分でドライブもしてくるし。どっちかっているとスモールだしさ。まぁこの時間帯はズバッツがいたので、特にスモール関係なく、そして守りやすそうにしていました。だからディフェンスはスモールじゃない方が良さげな1Qでした。

途中までは快調だったのですが、サリッチになってからお互いに停滞します。いや、別にサリッチが悪いわけじゃなくて、マッチアップが噛み合って、あまり違いを作れなかったサンズでした。

サンズのオフェンスがジャズと違うのは大きく2つ
①オフボールでブッカーを空けるプレーから始まる
②全員が3Pラインの内側でボールを貰う動きがある

ハンドラーのドノバンに対して、ブッカーはペインと同時に出ている時は、シューター的に動きます。これを空ける所からスタートするので、守り方は全く違う。

そしてブッカーには2人行くディフェンスを仕掛けてきました。これも面白くてゲーム1のスタートからは、あまりやらないよね。だから試したいのか何なのか積極的なルー。1Qは割とうまくいったダブルチーム作戦でした。

2つ目の違いはボールムーブから3Pラインで仕掛けてくるジャズの分かりやすさに対して、サンズの方がブッカーを空ける所から続いてオフボールで動きをつけてくるので、ボールを持つポジションがいろいろだということ。おそらくボグダノビッチなんかは、この方が得点取れるだろうな。

今日はビックリしたのがクラウダーがオフボールでの仕掛けに積極的な事。わりとスポットシューターを好んで動かないことが多いんだけど、ポジション変えて警戒されているブッカーよりも目立っていた1Qでした。

ジャズもドノバン以外が行くのは良くある話でしたが、それはあくまでもドノバンスタートっていう形から。それに比べてスタートがブッカーですらないサンズ相手に「あんなにわかりやすくないな」って雰囲気でした。

ってことで、スモールの意味はそんなになさそうにも思えるわけで、2Qはカズンズが出てきます。そのカズンズがサリッチ相手に強さを見せまくり。ここはジャズが相手だと「健闘した」って感じですが、セカンドユニットでカズンズを使ったオフェンスは機能しそうなのでした。なおサンズはゾーンに変更。守り方は色々。

◎エイトーーーーン

ワンハンドラーになったペイン。これがかなり不安なサンズ。ツーハンドラーの時はペインのスピードで崩すのがアクセントになって良かったけど、ペインが行く前提って苦しい。そこでカム・ジョンソン。オフボールで違いを作れる才能はピカイチ。自分のリズムでやりたがるクリス・ポールとの相性が凄く悪いんだけど、本日はペイン、ミカル、クレイグ、サリッチと同時に出てくるので、ポジションが流動的に変わり、混乱を生み出しやすくなっています。

お互いに21点しか取れなかった1Qに対して、2Q開始5分で15-14とオフェンス勝負に。カズンズが止まらないけど、スピードで違いを作れるサンズ。その後も決めていきカズンズが11点、そしてアウトサイドからケナードが2本の3Pで6点とベンチが機能したクリッパーズ。積極的にアタックしていったクレイグと動きで違いを作ったカム・ジョンソンでFG5/6の12点取ったサンズ。この辺まではクリッパーズ優勢でした。

サリッチ⇒エイトンになると、エイトンのポストから見事なパスでミカルがダンク。逆にペインのドライブに飛び込んだエイトンのレイアップ。うーん、ゴベアとは違う・・・。コンリーがいなかったジャズはゴベアをオフェンスで輝かせることが出来ず、それが致命的にクリッパーズのスモールラインナップを機能させましたが、そもそも別にクリス・ポールがいなくたって輝くエイトン。みんな「クリス・ポールのおかげ」とかいうけど、そもそもエイトンはずっとこんな感じだぞ。

タイムアウトのクリッパーズでしたが、ここからさらにエイトン。ペインのドライブに合わせるのですが、ペイント内にはクリッパーズが4人いたけど、スペースを見つけて飛び込んでフィニッシュ。うーん、マジでゴベアには出来ない。これはため息も出るけど、クリッパーズからしても「止まるはずの守り方」っていう認識だから凄く違和感があるよね。

さらにエイトンがアタックを決め、スモールで困っていきそうなクリッパーズ。ここからエイトンへのカバーを強くしたい事情があって、ブッカーへのマークが緩くなり始めます。

マンがブッカー担当ですが、前述の通りドノバンとは違うので、オフボールの時点で2つのスクリーンが待っています。ドノバンっていうかドンチッチとも大きく違うね。だからどうしてもボールを持つ時点でスイッチしていることがあり、守りたいように守れません。エイトンで引き付けておいて、次にブッカーってのは常時ドンチッチから、ドノバンからだったシリーズとは違います。

さらに今度はスキをついてペインのドライブ。まぁこれはハーダウェイにもあったね。そしてそれが決まると困っていたね。ミカルのドライブからエイトンのダンク。あっちもこっちも崩され始めた。ブッカーからエイトンへのアリウープで完成って感じ。

でもクリッパーズもポール・ジョージのアタックとマンの3P、バトゥームのドライブで普通に取り返せます。で、モリスが1Qみたいなことをやりません。だから、ジャズとのシリーズみたいな感じになった2Q後半のオフェンス。エイトンの意味を消し、スピードで仕掛けられたよ。

57-54というスコアと違い、オフェンスの方が優位に映った前半でした。お互いに止められない。クリッパーズはエイトンが止められない。サンズはポール・ジョージとカズンズが止められない。止められないっていうか、両者のオフェンスパターンが違いすぎて対応しきれなかったって感じかな。

お互いにレナードとクリス・ポールの不在を感じさせなかったわけですが、オフェンスが機能していることを考えるとレナード不在が痛いって感じです。エイトン相手でも止めそうなレナード。でもレナードがいるとカズンズの出番が減りそうだから一緒か。

◎オフェンス勝負

後半のクリッパーズはモリスアウトでズバッツがスタート。いやー、ルーと同じことを考えてしまったのか。サンズ相手にはこの方が良さげ。良さげだけど、正面衝突して勝てないなら・・・ってのがジャズとのシリーズだったしね。実際には膝が痛かったための対処らしい。

そのズバッツがゴール下でダンクに行ってミカルのファール。そういえば前半のサンズはファールが5つのみ。クリッパーズも7つしかなく、サンズのフリースローは2本しかなかった。さらにズバッツの合わせでダンク。

お互いにエースがいて、センターが機能しているからか、次第に他の選手の3Pが目立ち始めます。クラウダー、クラウダー、ミカルと決めたサンズがリードを広げていく。まぁこれは3Pの確率なので大した問題ではなく、やっぱり一番はセンターが機能している事だろうな。

クリッパーズは両コーナーからレジーとマン。しっかりとスペーシング出来ているぜ。1Q序盤は何だったんだ。しかし、ブッカーからエイトンの合わせでダンクが決まり、サンズが6点リードになってクリッパーズがタイムアウト。

ブッカーが決めればポール・ジョージが決め返す展開ですが、ポール・ジョージが3P打っているのに対してブッカーが2Pなので、クリッパーズが逆転します。ってことで、お互いにディフェンスが機能しないのは続きます。

ただブッカーのワンハンドラーにするとつらくなり始めたサンズ。ムーアと呼吸が合わずにターンオーバー、ブッカーのドライブをズバッツがブロック。そしてポール・ジョージの後でレジーの3Pにも繋がり、インサイドもズバッツ。快調なクリッパーズでサンズがタイムアウト。6点差。

うーん、レナードのいないディフェンスの方が影響が大きかった気がしますが、こうなるとクリス・ポールがいなくてハンドラー不足のサンズのつらさが大きくなります。ファーストシリーズでも実質的にはいなかったような試合がありましたが、なんだかんだ出ているだけで違った。ハンドラーを絞りまくって勝ってきたサンズが、絞りすぎた弊害を受けている。

しかし、クリッパーズのオフェンスにミスが出るとトランジションでブッカーの3P。いなくても守れればイケるか。それをポール・ジョージが3Pで入れ返す。ここを止めていれば・・・。それでもブッカーがミドル&ワン。

それにしてもさ。クリッパーズのプレーオフはなかなかドラマだよね。レブロンの事を考えていたらヨキッチに負けた昨シーズン。今シーズンなんてドンチッチ、ドノバン・ミッチェル、そしてブッカー。毎度毎度、新興スターとばかり対戦しています。
みんな対応策が違うのも厄介だけど、それがザ・ウエストって感じ。同じように守って止められるなら苦労しない。場合によってはクリッパーズ的にはレブロンの方がまだ守りやすいかも。

さて、ここからブッカーが止まらない。殆どミドル。ステップバックばかりのドンチッチを追いかけ、3P&ドライブのドノバンに人数をかけ、今度はミドルのブッカーだもんな。みんな30代スターとは持っている武器が違う。強い弱いじゃなくて武器が違う。

決められたのでブッカーにダブルチームを復活させるのですが、ハイポストのエイトンに繋ぎ、コーナーのミカル3Pで再びサンズがリード。ポール・ジョージが3Pで返して93-93の同点で3Qが終わります。

前半の印象通り、やっぱりオフェンス勝負です。お互いに止めることが出来ない。ただ、ここからカズンズが繋いでいたクリッパーズなので、それが機能するのかどうか。サンズの方はサリッチか。それもまた問題か。

◎ブッカー

もうブッカーを交代しないことにしたモンティ。後半は出ずっぱりです。4Qスタートはカズンズがいないけど1分で登場。するとそこでサリッチが出てきます。モンティはなかなか難しいことを考えているな。カズンズにはエイトンを当てたくないのか。

クリッパーズはモリスが出ています。よくわからんな。ケナードがいなくてロンドも出ている。そのロンドのディフェンスが全くついてこないのでプルアップ3Pのブッカー。そしてカズンズがターンしたときにサリッチの顔に肘が当たるオフェンスファール。かなりアンラッキーだったけど、顔面エルボーはNGなので仕方がない。

続いてカズンズのキックアウトからボールムーブしていくクリッパーズなのですがロンドのところで止まってしまい、3Pは決まらず。一方のサンズは戻ってきたペインの3Pが決まり、さらにブッカーのフェイダウェイミドルで一気に8点リードに。

うーん、クリッパーズはそこまで悪くなかったけど、ブッカーとペインの集中力にやられてしまった。ポール・ジョージがいない中でカズンズに頼りすぎているかもしれません。ってことでポール・ジョージを戻しますが、オフェンスリバウンドを連発されてカム・ジョンソンのダンク。クレイグがカズンズにブロックされるも、こちらも自分でカバーしてやり直しオフェンスに。ちょっとセカンドチャンスが。ズバッツと交代。

バトゥームがハードなスクリーンでオフェンスファール。怒ったペインがバトゥームはみないで叫んだのにテクニカル。不運だな。今度はペインがドライブからロブパスを出すとエイトンの下にいたズバッツがファール。不運だな。ズバッツはブッカーへダブルチームを仕掛けると、押してはいないけどファールコールされます。不運・・ではないかな。残り6分にしてボーナススローになったサンズ。ここまでファールが少ない試合だったので突然って感じ。このあとペインが5つ目のファールでベンチへ

ポール・ジョージのキックアウトからロンドの3Pが決まると、バトゥームはエイトンをブロック。ただ、ポール・ジョージのシュートが決まらなくなり、ちょっと苦しい。ブッカーのドライブからエイトンのダンクで8点差になってクリッパーズのタイムアウト。

総じて4Qになったのでディフェンスの激しさが増し、それがミスにもなってきました。ただレフリーがコールするので、荒れた感じにはならず。一番確率良く決まるのはエースのアタックから周囲の合わせ。結局ここでも違いになっているのはエイトンの合わせなんだよね。3Pについては互角、エースのアタックについては違いはあるけど、そこまで変わらない。でも、ブッカーを複数で止めに行くと必ずエイトンの合わせになる。

ゴベアは特徴的ですが、ズバッツにしてもエンドラインで待っていて合わせる形がメイン。少なくともペイント内だな。それに比べるとエイトンの方はハイポスト近辺からリングに向かってくる合わせ方です。それはハイポストでパスをフルことが出来る前提なので、やっぱりゴベアとは対応方法が全然違う。

タイムアウト明けのクリッパーズはポール・ジョージからバトゥームの3P。でもブッカーのアシストからミカルにダンクを返され盛り上げる会場。クリッパーズは、モリスを使いたくなく、でもスモールにしたいのでロンド、レジー、マンが残る3ガードなのが割と苦しい。まだロンドよりケナードな気もしますが、大して違いはないか。

そしてレジーがドライブキックアウトするのですが、ここでポール・ジョージとバトゥームの2人へのパスを1人でカバーしていたミカルが見事にパスカットに成功。うなだれたポール・ジョージとバトゥーム。速攻ダンクです。

さて、これもジャズとの違いを語らざる得ません。っていうか、セカンドラウンドでクリッパーズがやっていたことですが、ボールと逆サイドの2人のオフェンスを1人でカバーする形。ジャズはそれをしない=その後のローテがないなので、簡単に3Pを打てたわけですが、ちょっとレジーが浅はかなパスをしてしまった。慣れの問題か。

再びのタイムアウト明けでドライブを返したレジーですが、今度はサンズがミカルのコーナー3Pです。ちょっと同じような形でミカルは決めてしまった。もうブッカーのコントロールで逃げ切り態勢のサンズ。

ロンドの3Pで残り1分5点差。ブッカーが1on1ミドルを打つも決まらず。クリッパーズはポール・ジョージが3Pをミス→オフェンスリバウンドでレジーが3Pをミス→オフェンスリバウンドでマンが3Pをヒット。時間はかかったけど、3点ゲットで2点差に。

タイムアウトのサンズはもちろんブッカーへのパスを狙います。ここでパスカットしたいロンドがリング側ではなくハーフライン側で守ると、ブッカーは迷うことなくリングへダイブし、そこにクラウダーからパスが通ってイージーダンク。あーあ、ロンドが良くやるオーバーディフェンスが逆を取られてしまった。

ドライブしたポール・ジョージですがミカルがブロック。それでもマンがオフェンスリバウンドを取ってバトゥームの3Pに繋げますが、これも決まらずサンズが1勝目を手にしました。

◎ストレスを与えろ

非常に面白い試合でした。イーストの戦いがストレスだったので、快感でアドレナリンが出てくる試合だよ。同日に行われたホークスとシクサーズの戦いは、いってしまえばネガティブな戦いで「ああすればいいのに、こうすればいいのに」みたいな。スペーシングが出来ていなかったり、積極性を欠いていたり、要は1つのプレーをするのに非効率な要素が混じっている。ネッツはナッシュの采配以外はそんなにストレスなかったんだけど、他はそれぞれに苦しみがあったね。

ウエストは基本的にそれがなく、この試合もブッカーのドライブ時にスペースも合わせもあるから、クリッパーズもカバーしきれない。
クリッパーズもパウアウトの形が出来ているから、アグレッシブにアタックしたらシュートを打てなくても次につながる。
ジャズもナゲッツもこの点は同じでした。ストレスなく観戦できるぜ。

しかし、それはゲーム1ってのもあります。ここからお互いにどのようなストレスを与えていくのかの勝負になってきます。ゲーム1はこれでいいけど、次第に変化しないといけない。変化出来ないから退屈になったジャズと、変化はするんだけど武器が足りな過ぎてスイープされたナゲッツね。

〇ブッカー
44分
40点
11アシスト
13リバウンド

素晴らしかったブッカーですが、ポイントは2つ。44分も出ている事と、11アシストです。ちょっとどうしてもブッカーがいないとダメだったモンティ。幸い休養が長かったことで、この形でも上回れましたが、ゲーム5くらいまでこれを続けるのは難しい。

クリッパーズはもはや「相手エースはどうやっても止められない」ってことは理解しています。FG52%なので2Pが多いことを考えれば許容範囲だったはず。でも、そこからアシストに繋がってしまったのが苦しかったです。

ペインの9アシストと含めて20のうち6がエイトンへのアシストでした。レイカーズはここを止めたかったし、ジャズのゴベアへのパスは許さなかったクリッパーズだし。プレーオフになれば「イージーシュートを許さない」が徹底され、それにアウトサイドを出来るだけタフにするディフェンスが大事です。でも、エイトンにイージーに決められてしまった。他にもダンク2つとレイアップ3つアシストになっています。

イージーシュートに繋がるパスを許してしまったクリッパーズ

ここがジャズとのシリーズと比べたときの大きな違いです。だから、何かを止めないといけません。ブッカーを止めるのか、周囲を止めるのか、そのためにどんな手段があるのか。ここにレナードがいれば止める武器も増えるのですがちょっと苦しいかもしれません。

〇エイトン
20点
FG10/14
1ファール

この確率はマズいよね。14本打たれているのはもっとマズい。
ところでエイトンが最も素晴らしいのはファールが少ないこと。JJJもこれくらい少なくできれば、より効果的なディフェンダーになれるのに。基本的に強いビッグマンはエイトンしかいないサンズですが、それでも成立するのはケガをしない事と、ファールをしない事。

ってことで、クリス・ポールいなくても特に問題がないサンズ。ただ、やっぱりハンドラーは3人いないとブッカーの負担が増えてしまう。負担軽減のためにも戻ってきてもらわないといけません。なんせ、このままオフェンス勝負になったらブッカーとペインではガス欠するのは目に見えて・・・どうだろうかね。

〇モリス
6点
2P3/6
3P0/5

クリッパーズはレジーが強気に打ち続け、マンも3本全ての3Pを決め、34点のポール・ジョージを中心に良いオフェンスでした。それだけに試合序盤のモリスが残念でなりません。

とはいえサンズのフィジカルを考えるとポストアップすること自体はわかる。でも、そこからタフショットを選んじゃ厳しいよね。ジャズとのシリーズもそうでしたが、どうもモリスで止まってしまうんだよな。

ところが試合終盤にスモールをやる時に、どうみても1枚足りませんでした。クリッパーズが終盤勝負に勝つためにはズバッツではなくスモールが良いってのはわかるけど、3ガードじゃ無理だよね。ってことで、良くも悪くも、オフェンスでもディフェンスでもモリスが何をするかがキーになりそう。

カズンズとズバッツも良かったし、負けはしたけどオフェンス面ではやっていけそうです。相性が良いのも納得。
でも、ここから変化していく意味では、何ができるのか?
まずはディフェンスを改善しないといけませんが、毎回のように出す手段が失敗していくんだよね。最後に正解が出るからそれでもOKなんだろうけどさ。

エイトンは止めたいけど、オフェンスエントリーはブッカーだし、2人を注意するとペインのドライブにクラウダーとミカルの3Pにやられているし。ってことで、おそらく正解はペインから不正確なパスを出させることだな。べバリーの出番か。

サンズの方がウイングが多く、いろんな戦いにできますが、クリッパーズも仕掛ける武器を持っています。まずは負けたクリッパーズがゲーム2で何をしてくるのか。多分ブッカー対策だろうけど、その成否から始まることになりそうです。

プレーオフWCF サンズvsクリッパーズ” への1件のフィードバック

  1. クリスポールは、3戦目に戻れるんじゃないかというところが、地元紙などでの憶測です。
    最低10日間は出れない、連続したPCR検査のパスなどが理由です。
    クリスポール抜きの2戦、どちらか取ってくれればと思っていたので、ラッキーでした。
    ブッカーに負担増を強いてしまいましたけど。
    ルーは、予想通りいろいろと動いて来ましたね。
    何が通用して、何が通用しないのかを見定めることが、プレーオフのような連戦では大事です。
    スモールボールよりもズバッツ、カズンズのPTを増やして来そうですね。
    カズンズ、オフェンスはさすがと言えますが、ディフェンスで穴となっていますね。
    レイカーズ戦のガソルのようでした。
    ペイン、ブッカーのドライブの餌食になりそう。
    オフェンスもフラストレーション溜めて、自滅することが多いので、最終的にはズバッツが嫌ですかね?サンズにとっては。
    それでも、簡単に点取れるので、ポールジョージいない時はカズンズで来そうな気がしますが、如何でしょうか?
    サンズは、そこをどう守るか。
    サリッチが主に当たると思いますが、ダブルチームに行くのでしょうか?
    クリッパのコーナースリーに苦しめられた印象が強いので、そこも改善点かと。
    あそこは、コーナーのディフェンダーのドライブへのヘルプとクローズアウトへの切り替えの速さで克服出来るものでしょうか?
    ドライブへは対応の出来るディフェンダーが多いサンズですが、大体はブッカーを狙って来ていたように思います。
    ポールジョージは、タフなスリーも簡単に沈めて来ますね。
    これにレナードいたらと思うとゾッとします。
    サンズもホーンズからのコーナースリーはお得意のパターンですが、もうちょい確率良く決めたかったですね。
    それでも、サンズはほぼいつも通りの戦いをしていたように思います。
    イートワンの起用は、レギュラーシーズンでもそれなりに苦労していたので、あんなものかと。
    最初のコーナースリー入っていたら、乗っていけたのに。
    次はカーターの起用もあるかもしれないですね。
    ビバリーの時限定でしょうか、サイズ的には。
    クリッパは、ブッカーにダブルチームを仕掛けることが多かったものの、空いているプレイヤーに的確に捌けるのもブッカーの良いところです。
    この辺りをどう変更させて来るのかも注目しています。
    次戦も紙一重の戦いと見ています。
    ここ10年は、プレーオフはファイナルをちょこっと見るくらいでしたが、バスケの質、濃さが全然違うので楽しくて仕方ないですね、勝っても負けても。

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