ウエストふぁいなるを振り返る

ニャントーニとドック・もどーすの対談

ウエストも3試合が終わったところでイースト同じ形の勝敗となりました。前回同様にゲスト解説によるシリーズのまとめになりますが、こういうのは「まともキャラ」と「感情キャラ」で成立するのですが、イーストは両方ともまともで、ウエストは両方とも感情になりそうで、ちゃんとかけるのか不安で仕方がないスタートです。

二人は犬ニャンの仲なので、対立構造となります。にゃーす様で「にゃん」を使ってしまったのでニャントーニのキャラに困っています。

◎どちらが優勢に見えていますか?

にゃんとーに
それは我がロケッツを倒したレイカーズだ。マイクロボールを粉砕した戦術がそのまま発揮されている。レブロンとADの硬いインサイドディフェンスと、そこからのカウンターアタックは効果的に決まっている。
流れるような見事な攻守の切り替えは戦術のオートマティズムが働いていて美しい。ペイサーズもこういうチームにしたいな。

ドッグ
いや、それは戦術ではなく、レブロンとADの素晴らしさ。そしてロンドという個人能力で発揮された速攻だワン。戦力の組み合わせによって生み出された形は、両チームの戦力差を表していて、このままパワーで押し切るような流れになっているワン。

にゃんとーに
ナゲッツは速攻に対しての答えを持っているように見えん。ゲーム3の4Qがある限り、レイカーズは常に勝機を見出すことが出来るだろう。ゲーム3のスタッツはすごいぞ。

〇レイカーズ
FG52%
3P23%
FT64%
27アシスト

つまりレイカーズのオフェンスは機能しており、ちょっと3Pが決まらなかったことと、フリースローを外しすぎたことが原因だ。ナゲッツの方が3Pが決まっただけで勝敗が決した感じがあり、戦術トータルではレイカーズ優勢は否定できなかっただろう。

ドッグ
ナゲッツが8点差で勝ったが、42分43秒プレーしていたADがコートに入れば+4点。つまり、残りの5分17秒で△12点なのだから、ADという絶対的な個人さえいればレイカーズは負けないワン。
37分のレブロンも+2点だし、スーパースターの優位性は絶対だワン

にゃんとーに
クリッパーズはレナードがいる時間に負けていたけどな。

ドッグ
(おぇぇぇぇ)
あ、あれはマレーが神がかっていただけだワン。思い出したくないワン。

にゃんとーに
どっちかというとヨキッチに戦略的に崩され続けただろう。フィニッシュするのはマレーだが、戦術を形作るのは常にヨキッチだ。普通は逆だがな。

ドッグ
あんなセンターは反則だワン。これまで観たことないタイプのセンターだわん。それが勝てるだけの能力をつけ始めてしまったのは脅威を通り越して気持ち悪い。(おぇぇぇ)

まぁセンターを使う気のないチームにはわからないだろうけどな。

にゃんとーに
ナゲッツとヨキッチが戦術的に恐ろしいのは、レイカーズ相手にしてもアジャストしていってしまっているところだ。強烈なADだけでなくセンターを並べるレイカーズ相手に
ゲーム1 32%
ゲーム2 38%
とオフェンスリバウンドを取られまくっていたのに、ゲーム3は21%まで下げてしまった。あんなに動きが悪そうに見えるのに、危険地帯を埋める能力が高い。まるでコビントンみたいなディフェンスを出来るビッグマンだ。エンビードにも見習わせたいな。

ドッグ
マレーはプレーオフになってから、「タフショット3P」が7/20も決まっているワン。ワイドオープンなら54%と普通じゃない。
しかし、最も異常なのは「ショットクロック7秒切ってからの3P」が18/40と40%を超えている事だワン。あのゲーム7の4Qは思い出したくない・・・うぇっ

にゃんとーに
ナゲッツのノロノロオフェンスはすごいことになっているな。これがクリス・フィンチのオフェンスをベースにしているとは信じられん。マレーとヨキッチが個人で突破するわけではなく、チームで崩すのだが、それが最後はマレーとヨキッチで崩していく形に戻っていく。戦術的にはよくわからんが・・・

ドッグ
ロケッツのアイソオフェンスでは絶対にできない形だワン。

にゃんとーに
いや、むしろ。むしろだ。戦術的には完成形なのかもしれない。
マイクロボールはオフボールの動きを取り入れた非常に効率的なオフェンス戦術だが、時間もなかった中で「ハーデンの個人技」との融合は出来なかった。しかし、ナゲッツは見事にそれをしている。「チームオフェンス」から流れるように「個人技」に持って行くのは、戦術的な美しさを感じる。
ディアンジェロとタウンズでこれを再現することは出来るだろうか?

ドッグ
いや、それはヨキッチという特殊センターの凄さと、マレーが決めまくっているだけのことだろう。シーズン中はここまで凄くなかったワン。ハーデンはシーズン中は凄かったけどわ

にゃんとーに
ぐぬぬ。いや、レイカーズはハーデンに積極的にダブルチームに来ていただけだ。それをかわしていたら、ああなるだろう。

どっぐ
クリッパーズはマレーやヨキッチにダブルチームしたが、個人能力の高さにやられたワン

にゃんとーに
あれはチームとしてディフェンス戦術がないから、行き当たりばったりでダブルチームしただけだろう。レナードの手の長さが全てみたいなディフェンスだった。
それに対して、レイカーズは基本的にはダブルチーム作戦は採用しない方向性のようだ。ジャズと同じでナゲッツには「有効ではない」と判断している。

ドッグ
うぉぇぇぇ。く、クリッパーズにはセンターがいないから仕方がなかったんだワン。レイカーズのようにADがいれば、しなかったワン。

にゃんとーに
ふふん。レイカーズはADで封じているが、ハワードでヨキッチを止める作戦といい、ディティールは細かい工夫が多いぞ。
ヴォーゲルの功績はいろいろあるが、一番はディフェンスのチームに仕立て上げた事だな。ここまで徹底しているのは素晴らしいし、

ドッグ
マジック時代にルーキーのジョナサン・アイザックにやらせていたディフェンスは脅威だったワン。開幕してすぐにレブロンのマークをするルーキーは、ディフェンスの姿勢が素晴らしかった・・・が、アイザックが今シーズンも素晴らしかったので、ヴォーゲルの手柄と言い切れないのが切ないワン。ゴードンはヴォーゲルがいなくなってから、微妙だワン。

にゃんとーに
(マジックのHCは・・・辞めておこう)

ドッグ
レイカーズはこれだけ素晴らしいディフェンダーがいて、レブロンとADがいたら、強いに決まってるワン

にゃんとーに
クリッパーズは狙われている選手を起用し続けていたからな。
それに対してヴォーゲルは徹底してディフェンス優先のラインナップだ。それもスモールからビッグまで揃えている。ビッグでインサイドを塞ぐ作戦から、ゲーム3の4Qはマレーとヨキッチのプレーメイクゾーンを止めるディフェンス戦術の幅を見せた。
それはロケッツにはない「幅」だった。シクサーズにも「幅」はなさそうだな・・・。

ドッグ
でも結局は個人のディフェンス力だワン。ロンドがダイナミックにダブルチームに行くのは、ヨキッチすら読んでいなかったのは凄かったワン。
うちにもロンドが、、、いや、SGAでいいからいれば・・・

にゃんとーに
いたところで、お前はルーを使うだろ

ドッグ
うぉぇぇぇ

にゃんとーに
ここまでの内容はレイカーズの充実ぶりが際立っている。しかし、ゲーム2も勝ちそうだったナゲッツの流動的な戦術も見事だ。

幅を見せているのがレイカーズで、深みを見せているのがナゲッツ

そんな印象は、残念ながら、この2チームがウエストの頂上決戦に進むのに相応しいことを示している。願わくばゲーム7まで観続けたいところだ。

ドッグ
そうなればナゲッツが勝つワン。あの恐怖は体験したHCにしかわからないワン。

にゃんとーに
お前は何度も経験しているだろ。史上13回のうち3回がお前だろ

ドッグ
うぉぇぇぇ

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

Q.両チームのキープレイヤーは?

ドッグ
やはりADの存在感は別格。レナードの獲得がもっと早く決まっていればポール・ジョージではなく、ADをトレードで狙っていたはず。いや、それはムリか・・・。

にゃんとーに
ADがクリッパーズに行っていたら、ここまで活躍できなかっただろう。攻守に効きすぎている。驚異的に効いている。

ドッグ
ただ、ヨキッチ相手に効いているかというと実は微妙だワン。
ここまで33回のマッチアップで、ヨキッチは19点、FG7/12、4アシストとADを苦にしていない。本当に規格外のセンターだワン。

それをハワードの嫌がらせフェイスガードで補っているのも脅威だワン。ちなみにADがメインでマッチアップしているミルサップは0点だゼロ。FG6本全部ミス。

にゃんとーに
そのヨキッチは3Pが2/7と決まっていない。というか打っていない。ゲーム1では0アテンプトとレイカーズが抑え込んでいるわけだが。ダブルチームなしでもこれが出来るレイカーズディフェンスが凄いという面もあれば、ヨキッチが決め始めたら、いよいよ手を付けられなくなる面もあるな。

ドッグ
クリッパーズはヨキッチの3Pにやられたのに、レイカーズ相手に打たないのは不合理だ。
そしてクリッパーズはゲーム7まで戦ったのに、ロケッツがゲーム5であっさり負けるから、ADの方がスタミナも残っているだろう。

にゃんとーに
戦術も戦力も揃えているレイカーズは強かった。リベンジするためには戦力が揃っているチームに行くべきか。クリッパーズでもいいか・・・。

ドッグ
うぉぇぇぇ

にゃんとーに
さすがのADもゲーム3では歩き始め、それがレイカーズの反撃を終わらせた印象もあるな。ただ、ADはミルサップ相手でヘルプ担当していれば良いだけに、そこまで疲弊するかは微妙だな。問題はハワードのファールトラブルにもあったわけだし、キーマンが誰かは難しいシリーズだ。

ドッグ
ゲーム3で26点のグラントは、レナード、レブロンとNBAの2大巨頭とマッチアップしながら、この結果を残しているのは恐ろしいことだ。

にゃんとーに
(そういえばサンダーもあるのか。でもクリス・ポールと組むのはなぁ)

ドッグ
ナゲッツの恐ろしいのはここだ。モンテ・モリスも仕事をしてくるし、MPJに至っては時にエースよりも怖い。戦力の充実っぷりは異常になってきた。
3試合でマレー、ヨキッチ、グラント、MPJ、モリスの5人がFG50%を超えている。これで1勝しかしていないのも信じられない。

にゃんとーに
それはレイカーズも同じ。KCPはFGだけでなく3Pも50%オーバー。クズマもFG50%を超えている。
ただ、オフェンスではなくディフェンスでの貢献こそがレイカーズのサポートキャストだ。結局のところサード・ハンドラーを求めていたのはフロントの迷走なのかもな。ADとそしてレブロンで戦うのみだ。

ドッグ
レブロンも3P30%切っているな。こちらも決まらないで2勝しているということか・・・

にゃんとーに
レブロンの貢献度はほぼディフェンスになってきた。そこからのカウンターこそが最も怖いレブロンだ。あとは窮地でのアイソレーションか。
ルーク・ウォルトンの1年間で充電して帰ってきたような感じだな。ここからさらに働かれたらレイカーズが接戦を勝ち切るだろう。

ドッグ
しかし、マレーがいる。一体、いつになったら疲れるんだ。いや、疲れても関係ないのか。

にゃんとーに
クリッパーズは全員が疲れたのにな

ドッグ
うぉぇぇぇ。

にゃんとーに
ヨキッチとAD
マレーとレブロン
それぞれオフェンスとディフェンスという構図になっているのが面白いな。レイカーズの主役たちの方がディフェンスで重要度が高い。
ところが2人合わせて49点平均のナゲッツコンビと、55点平均のレイカーズコンビなので、実際には攻守にレイカーズの方が輝いている。

ドッグ
重要なのは戦力。だから、レイカーズのキーマンの方が働くって事だワン

・・・・・・・・・・・・・・・・・

◎今後の展望は?

にゃんとーに
3試合が終わって、レイカーズの方が良く見えるというのは

ドッグ
これまでのナゲッツそのものだワン

にゃんとーに
だからこそ薄気味悪いのはレイカーズファンも感じているだろうが

ドッグ
ナゲッツファンは不安でしょうがないワン。ナゲッツを最も信じていないのがナゲッツファンだワン。

にゃんとーに
戦術的には「幅のレイカーズと深さのナゲッツ」だが、どちらが優位かの判断は出来ないくらいに拮抗している。特にレイカーズが打ってきた手段に対して、ナゲッツが少しずつ対応していくのは、後半に逆転するチームらしさを強く感じるな。

ドッグ
戦力的にもレイカーズの方が良く見えるワン。主役の2人が働き、ヨキッチにフェイスガードするハワード、ゾーンのロンド、走るKCPなど、サポートキャストもしっかりと働いているワン。
しかしナゲッツも全員が働いているワン。戦力を隅から隅まで使っているのも印象的だワン。

にゃんとーに
ナゲッツは基本的に同じメンバーを使って対応しているのに対して、レイカーズは展開と相手によって使い分けている。ここも幅のレイカーズと深さのナゲッツと言いたくなるポイントだ。

ドッグ
チームを支えるのはADという超強力ビッグマンでベーシックに作っていくレイカーズと、未知の存在たるヨキッチが作り上げるオルタナティブなナゲッツ。

そして切り札のレブロンとマレー。疲れていそうなのがADとマレーという点だけが逆になっているワン。

にゃんとーに
ウォリアーズを倒すための戦術では勝てないことを示すような両チームの充実ぶりは、ちょっとやそっとじゃ崩れないだろうな。これまでならレブロンが押し切りそうな空気が流れていたNBAだが、レナードとデュラント以外で初めて断ち切れる空気を出しているのがマレーだ。
・・・何でハーデンじゃないんだ・・・やっぱネッツに行くか・・・

ドッグ
どちらもオフェンス優勢のシリーズになっているけど、レイカーズの方がディフェンスオプションが多いのは事実だワン。オプションなのか、個人技なのかわからないけど

にゃんとーに
修正力というか、アジャストする能力はナゲッツの方が上に見えるな。ポジショニングが相手によって違うのはナゲッツ特有の形な気がする。これでバートン抜きだというのが信じられないが、いないからこそMPJが活躍できるんだろうな。

ドッグ
どちらも充実しすぎだワン

にゃんとーに
さいころを振るような確率論での勝負になるだろうな。その意味で、やはりゲーム2のADの一撃はデカい。

ドッグ
結局はあの一撃が、ここまでレイカーズが優勢に見えている理由だワン。
そして歩き始めたゲーム3のADなので、レイカーズのマッサージスタッフこそが、シリーズのカギなのかもしれないワン

にゃんとーに
(そろそろ年も年だし、いいマッサージ師がいるチームに行く事にするか)



ウエストふぁいなるを振り返る” への6件のフィードバック

  1. めっちゃおもしろい!
    格闘漫画で負けたキャラがする解説好きなんですけど、すげー面白いですね
    ずっとリバースしてるドッグすき
    whynotさん文才は天井知らずですな
    NBA時事漫談ずっとやってほしいけど、これは相当見て背景知ってないと楽しめないっすね
    マローン先生はゾーンどう対応するんですかねぇ
    ADが最後歩いてたってのは見逃してたんですけど、あのサイボーグレナードも疲れ切ってましたし、ナゲッツは平地を高地に変える能力者でもいるんだろうか

  2. お疲れ様です。
    にゃんとーにがいきなりペイサーズに触れていてお茶吹き出しました。
    個人の感想としては、レイカーズのハーフコートオフェンスは怪しい(ナゲッツがかなり上手く守っている)と感じていて、ナゲッツがTOをせずに、レイカーズの速攻を減らせれば、ナゲッツいけるんじゃないかと思ってます。
    レブロン、AD、ロンドがいるとはいえ、常にディフェンスで仕掛けないといけないのは辛そう。

    後、ナゲッツのディフェンスに関しては、最終盤のマッチアップが以下のヨキッチ隠し&ヘルプになっていて、これが効いていそうだったので、これを次の勝負所で出すのかどうかが気になります。その場合、レイカーズはレブロン、AD以外が決めないときつそう。3人目の男は誰なのか?やはりクズマなのかな~?
    ・AD-ミルサップ
    ・レブロンーグラント
    ・クズマorKCP-ヨキッチ

    総じてナゲッツの若い面々が臆することなくプレーしているのが印象的でした。
    MPJとかどんな心臓してるんだろう。

  3. ADとレブロンの2ptにはしっかり“やられている”のに、そこ以外の得点を抑えられたのはDENのゲームプランなんでしょうか。案外ダニーグリーンとカルーソがシュートタッチを取り戻してくるのが一番計算外で苦しい気がします。1stラウンドとCSFはもうちょい決めていた気がします。マークマンはマレーなので余計に体力を削っちゃいますし。

  4. ドッグは何回ゲロ吐いたら身に染みるのやら…笑
    それが彼らしいといえばそうなのかもと思い始めてきた最近

  5. 書いてる主さんもコメントしてる方々も楽しそうw何言う自分もニヤニヤ止まらんですwwwリバースのりばーす癖とかとんちが効いていてあっぱれ。途中からりばーす待ちでした。りばーすリバースが可哀相で可愛くてw キャラ設定に脱帽です。

    ヨキッチのスリーアテンプト減はレイカーズの速攻対策な気がします。ヨキッチのスリーは大概トップ付近なのでセーフティもヨキッチ。走るビックマン達が多いレイカーズからしたらそこを狙ってヨキッチのファールトラブル&疲弊狙いとゆーかね。走って飛ぶがレイカーズは得意なもんで。

    ならハーフコートなら上回らないといけないナゲッツ。その自身がありそうなナゲッツ。ハーフコート勝負なら得意そーなヴォーゲル。ゾーンとか聞いてない。ナゲッツには効いてるけど。なんたってビックマン好きなヴォーゲル。色んなタイプのビックマンで相手を削りますヴォーゲル。(カズンズ 君は今何思う)

    スナイダー様も良かったら書いてあげてね。ポポ爺様は元気でいてくれたらもうそれだけでいいからさ。

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