2018/10/27 ホーネッツvsブルズ

ハッチソンがスターターのブルズは、クリス・ダン、ポーティス、ロペス、マルカネンと主力が離脱しているけど、理由を知らないや。

◉早いよ両チーム

ハッチソンってどうなのかと思ったら、結構馴染んでいました。それもアーリーオフェンスで存在感があり、ビッグマンだけどよく走る。ディフェンスリバウンドに参加してから速攻にも走るから良い雰囲気。得点は無いけど1Qだけで5リバウンドとハッスル。

そんなハッチソンが馴染んで見えるのはそれだけブルズが早くボールプッシュする気持ちがあるから。そこに価値があると踏んでいるわけですが、早くする理由は単にトランジションオフェンスでチャンスを多くしたいというよりも、オフェンスの時間をしっかりと保ちたいからという予想です。

それはホーネッツも同じで、こちらもボールプッシュが早くなりました。しかし、早くしてシュートまで行くのではなく、スペーシングとパッシングをしっかりいするわけです。オフェンスリバウンド後が14秒になったことで目立つようになったのですが、ボールを止めてしっかりと組み立てるとあっという間にショットクロックがなくなります。両チームはパスを回してフリーの選手に打たせたい意向があるのですが、「ボールを回しすぎてショットクロックがなくなる」ことを嫌がっているのではないか予想。

言い換えるとショットクロックを気にせずに、しっかりとボールを回してシュートチャンスを作りたい。そのためにはボール運びでムダに時間を消費したくないわけです。

 

そうやってシュートチャンスを作るホーネッツですが、せっかくフリーにしても3Pが全く決まらない。初めの10本全て外しました。それでもケンバのドライブやパーカーのミドル、そしてブリッジスが強さをみせて得点を繋いでいきます。

ブルズはラヴィーン劇場が続きますが、ちょっとイージーシュートを外しすぎ。その代わりにペインが3Pをヒットしていきます。どうしたペイン。ダンがシュート上手くないだけに、シューター系PGになれるなら出番も増えそうだけど。

互角の展開で1Qが終わります。どちらも早いし、ちゃんとチャンスを作るけど、決めきれなかった。

 

◉絶好調のトニー・パーカー

ベンチメンバーが増えた後でホーネッツは普通にMKGがセンターになります。もう奇策ではなさそう。マービンと2人でインサイドディフェンスを担当し、オフェンスはもう完全にセンター。スピードがありミドルレンジが打てるので、少し広く陣取ってスピードをつかった合わせ。エルナンゴメスのライバルがMKGというホーネッツ。

そしてトニー・パーカーが絶好調でドライブで決め続けていくと、3Pもヒットしてこの時点でリーディングスコアラーに。ダニー・グリーンに続いて若返ったようなパーカーでリードします。パーカーがあまりにも良いのでケンバを戻す時間になっても残してダブルPGにしています。

ブルズは選手不足が響き始めた感じ。ラヴィーンとジャバリが個人で仕掛ける形が増えていきます。お得意のスクリーンが減ってくるのは連携が固まっていないというか、早い中で何をすべきか迷っているというか。

絶好調のラヴィーンですが、その理由はスピードのコントロールによるドライブ力の向上にあります。しかし、ホーネッツのスモールラインナップは高さは足りなくても早いヘルプがあり、ラヴィーンはシュートを決めきれなくなっています。困った時のエースがいるのはとても良いけど、そのエースが決めきれないから得点が止まる。

無理矢理3Pをねじ込むシーンもあるのだけど、それは管理人が好きなブルズじゃないや。時々あるブルズのオフェンス変化。ヴェンデル・カーターのブロックからラヴィーンの速攻、ペインのミドルと反撃もするけど、ケンバの3Pにまさかの走って走って得点するコディ・ゼラーによって点差が縮まりません。

「3Pを打つようになった」というだけなら、別に打てば良いだけなのだけど、ちゃんと走ることやリバウンドへの反応も良くなっているから、HC交代がゼラーにもたらした影響も大きい。

絶好調のケンバがあまり絶好調って感じじゃなかった前半はベンチからトニー・パーカーが絶好調で救い上げ、前半最後はタフ3Pをケンバがねじ込んで好調は終わっていないと示して終わるのでした。ケンバが目立つけど、周囲も日替わりで活躍しているようなホーネッツ。調子が良い選手が長いプレータイムを得ている競争意識も良い方向に。

ラヴィーン頼みのブルズはそれでもラヴィーンとペインは得点したけど、周囲が続かなかったよ。それはケガ人だらけのチーム事情でボロが出てきた感じ。

もう前半だけで終わらそうか。これ以上観ても面白いことは出てこない気が。

 

◉諦めたから試合終了

本当にどうしたことか、明るく元気なゼラーさん。ポストアップからパスアウトしたり、フローターを決めたり。リバウンドを拾う範囲が広くなりました。そもそもゴール下の競り合いでは勝てないから、ロングリバウンドを拾っていくのは大切。

そしてトドメを刺すかのようにケンバの3P、ケンバのドライブからゼラーのダンクに繋げて、後半4分経過時点で20点差になります。やっぱり前半のみで良かったなと。

 

ここからは他のことをしながらの観戦。もうブルズが全く機能しないというか、ラヴィーン頼みが進んでしまったよ。それでも形になっているのがブルズの興味深い所でもあるのだけど。ラヴィーンは確かに能力高いけど、そこまでディフェンスが振り切られるってのも変な話。何故可能になっているかというと、ヘルプしにくいポジショニングと、ディフェンスが寄っているとシンプルに捌いてしまうチーム力はちゃんとあるから。

いや、まぁ要するに選手が足りていない。マルカネン以外は直ぐに帰ってくるんだよね?

 

◉楽しそうなホーネッツ

観る度に感じるのがとにかく楽しそうにプレーしていること。楽しい内容になったというのは観ている方の都合に過ぎないわけで、どちらかというと正しき競争意識と、自分の仕事に全力を費やせる役割分担が大きいような気がします。

モンクはベンチスタートながらケンバに次ぐ得点源になっていますが、この試合はトニー・パーカーが絶好調のため出番を大きく減らされます。シュート決まんないし。同じく良いプレーをしてスターターを奪いそうだったエルナンゴメスですが、好調のゼラーはプレータイムを伸ばし、さらに充実のMKGがセンターとしてスピードを使って有効に機能したので、同じく出番が減りました。

一方でちょっと余裕があるから出てきたビヨンボは「なんとかしなければ」という意識が強そうで、1人渋い顔でプレーし続けます。ハードファールもあったけど、リムプロテクトしないとまたしばらく出番が来ないことを知っているよね。サラリー削減のためだけにホーネッツにやってきたような高給取り。

 

SFだけどインサイドで強さを発揮したブリッジスはスクリナーからの3Pなんてプレーを混ぜ込まれ、選手の特徴を活かす気持ちもありそうなボレゴ。そりゃあ楽しくプレー出来るよねって感じのホーネッツは、これで3勝3敗に。5割とは思えない内容だけど、それだけ勝ちきることが出来ていないともいえます。

今シーズンのホーネッツの面白さが広まってきたようで書いている身としても嬉しいのですが、だからといって「勝てるかどうか」ってのは、またちょっと違うんだ。だけど、内容が良くないとチームの雰囲気も上がってこないし、選手個々の能力も向上しないので、今のホーネッツのやり方は勝ち負けに拘らずに続けないと行けません。

 

それに比べると、今日のブルズは何なのか。ラヴィーン頼みが進んできています。PFがカギを握るシステムだと思っているので、そこの人材が次々にいなくなる現状は非常にまずい。ラヴィーンの個人技でなんとか観ることが出来ただけで、スクリーンの連続もそこから状況判断していく良さも何もなかった。ラヴィーンがより自由にして良かった試合は、5試合目にして初めて30点を下回ったラヴィーンでした。そういうことだよね。

ちょいちょいこうなるのが不思議なチームでもあります。終盤にシャキール・ハリソンが出てきたけど、アーチなんとかのう方が遙かに良いよね。その理由はブルズなシステムへの適正と判断力を磨く時間があったことで選手能力だけではなく、時間も必要だと言うこと。個人でやるならハリソンの方が良かったけど、ブルズが目指すのってチーム力だよね?

ところでヴェンデル・カーターってどうなの?かなり完成度の高い選手で期待していたけど、センターのポジションで埋もれ気味。この機会にPFも慣れさせたら良いのに。もっと積極的にキャッチ&シュートさせて欲しい。

 

2018/10/27 ホーネッツvsブルズ” への4件のフィードバック

  1. 今の時代にキリレンコがいたら、MKGみたいにCをやらされていたんでしょうか?シュート力のないSFを控えCに使う傾向は個人的には好きです。レイカーズも元SFみたいなジョナサンウィリアムズがCやってますし、ドレイモンドも元はSFだし。ブリッジスもCにしたらダメですか?(笑)

    1. MKGはシュート力がないという本人の事情と、フィジカルの強さでセンター役になっているだけなので、キリレンコみたいな細めの選手はどうですかね。むしろMKGと組むのが最適なのかもしれません。

      ブリッジスは3Pもあるので、センターにする意味も薄くなりますね。カミンスキーがもっと働くなら良いのですが、もう完全に戦力外。
      でもブリッジスとMKGでインサイドを賄うような戦い方は非常に面白いと思います。

      渡邊雄太がガードじゃなくてPFになっているのも時代の流れなのかな。

  2. ブリッジスやヘルナンゴメスの活躍を見て奮起するMKG。今までは見られなかった相乗効果
    ボレーゴもインタビューで競争意識を掻き立てるようなことを言っているので、ベテランの奮起は嬉しい。ちゃんと下から突き上げてくれる若手も頼もしい。いやむしろ並列か

    あとコディはもともと走るビッグマンですよ。トロそうに見えますが

    1. ある意味厄介なタイプだったはずの、MKGですがこんなにイキイキするとは!

      ゼラーは「走らない」イメージはないですが、「走って得点する」というのが新鮮で。元々献身的に頑張りはするけど、ゴール下以外でのリバウンドが増えて、積極的にシュートを打って行くのが良かったです。

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