開幕戦プレビュー　セルティックスｖｓシクサーズ

セミファイナルと同じ顔合わせ。選んでもらえないラプターズ

 

プレーオフの直接対決ではわかりやすくシクサーズの弱点をいじめていったブラッド・スティーブンス。豪華メンバーのセルティックスだけに同じ形をとってくるはず。それをシクサーズがどのように対処していくかが問われる開幕戦であり、シクサーズの方針に注目しなければいけません。

 

セルティックスの対策は極めて単純でベン・シモンズを止める事。シモンズさえ止めてしまえばスローダウンするし、アウトサイドに良いパスも出てきません。シモンズ自身にシュートがないことを考慮し、ホーフォードを当てる形が機能しました。その代わりサリッチに対してちょっと苦しかったのですが、ヘイワードが戻ってきてウイングは充実しています。

シクサーズはスターターをレディックではなく、フルツに変更し、３人目のプレーメイカーを用意しました。プレーオフで唯一の勝利は、３人目のＴＪマッコネルによってもたらされたこともあり、シューターを減らしてもフルツを選んだわけです。管理人がマッコネルにすべきと考えるのは言うまでもない。

つまり、初めに注目すべきはフルツがシクサーズの中心を担えるのかどうか。お互いに何となく手の内が分かっている中で、明らかな変化を求めたフルツで優位に立てるかはシクサーズのシーズン序盤を左右する課題でもあります。なお、マッチアップはカイリー・アーヴィングが想定されるのだから、尚更、オフェンスの中心になりたいところ。

 

対するセルティックスはそのアーヴィングとヘイワードが加わったわけですが、やっぱりちょっとチグハグ。簡単に言えばインサイドが薄いというバランスが悪いわけで、アーヴィングのディフェンス問題も絡んできそうなのです。スターター選択はおいといて、どんなローテーションを組んでくるのか。

昨シーズンのメンバーは守れる事が実証されているのですが、逆にロジアーの出番が増えるとスマートの出番が減ってしまったら意味がないし、ヘイワードでジェイレン・ブラウンが減ってもディフェンスどうなるのか。

ユニットの組み合わせとディフェンス力は大きく関係してきそうなだけに、選択ミスをシクサーズの早いペースに利用される可能性があります。特に３分ぐらいで小まめに選手交代してくるチームだけに、どんな対応をしていくのか。

 

一方でオフェンス面ではミスマッチを大量に利用していくでしょう。シクサーズで厄介なのはエンビートのリムプロテクトですが、それをベインズの３Ｐであっさりと攻略したのがプレーオフ。ホーフォード、テイタム、ヘイワード、モリスとエンビートが担当しないと行けない選手達は、おそらく度々ドフリーでシュートを打つことが出来ます。

外れてカウンターならシクサーズのペースになるだけに、しっかりと狙って決めたいエンビート周辺。シクサーズの強みを弱みにしてしまうことがセルティックスの戦略です。

 

ならばエンビートはオフェンスで圧倒したい。そこもシクサーズの注目ポイントで、ポストアタックが強力な割には回数が少ないのでした。ただし、セルティックスにスローダウンさせられた際にはシモンズではなくエンビートがファーストオプションになるはず。苦しいときほどエンビートがゴール下で得点しなければ行けません。

サリッチ、コビントン、レディック、そして新たな戦力としてムスカラやドラフト２６位のランドリー・シャマットなどがアウトサイドで構えるだけに、エンビートとシモンズのプレーメイクが機能すれば思わぬ大差もありえます。

 

わかりやすく新戦力とエース達がポイントになってくる両者の戦い。昨シーズンの悪夢だけは辞めてくれよと願うのでした。